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SINSAENUM来日公演 with SIGH, にゃんごすたー at 渋谷クラブクアトロ 2018.11.7

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このブログを定期的にチェックして下さっているような方であれば、今週このブログにライブ・レポートがアップされるとしたら、それはANGRAのものだろうと思っていたと思います。

しかしまさかのSINSAENUM。DRAGONFORCEのメンバーが含まれるとはいえ、「メロディック」という冠詞の付かないデス・メタルです。

なぜANGRAではなくSINSAENUMを観に行ったのか? それはいわゆる大人の事情というやつです。

18時の開場と同時に、オープニング・アクトである近年ちょっと話題のゆるキャラ、「にゃんごすたー」のステージが始まるということで、色々なものをブッチしてほぼ定時で会社を飛び出し、小雨の降る中クラブクアトロに向かう。

開場時間になって会場入りしても、まだにゃんごすたーの演奏は始まらず、場内BGMとしてIRON MAIDENの『FEAR OF THE DARK』アルバムが流れている。

にゃんごすたー

場内が3割~4割埋まり始めたタイミングで「りんごの唄」(古~い大ヒット歌謡曲ですね)が流れる中、この日のための特別仕様な着ぐるみ(コープスペイント風?)に身を包んだにゃんごすたーが登場。

なぜこんなゆるキャラが出演しているかというと、「にゃんごすたーは青森県黒石市の(非公認)ゆるキャラ」、にゃんごすたーが所属するビーイングの社長は黒石市出身、そのビーイングとSINSAENUMの所属するワードレコーズは浅からぬ縁がある、にゃんごすたーはSINSAENUMのドラマーであるジョーイ・ジョーディソンのファン、みたいなつながりで出演が決まったようです。

まず1曲目はYouTube動画もバズっていた、「アンパンマンマーチ」をツカミとしてプレイ。前半はかわいらしく普通にプレイするものの、後半はブラスト・ビート炸裂というお子様号泣必至の(?)アレンジだ。

しかし本領はこれから。CARCASSの「Heartwork」、PANTERAの「5 minutes Alone」、IN FLAMESの「Embody The Invisivle」、SLAYERの「Raining Blood」と、エクストリーム・メタル・ファン歓喜必至の名曲が次々とプレイされる。

「Embody The Invisivle」の前に違う音源が流れちゃったり、演奏中スティックが飛んで行ってしまったり、「Raining Blood」では冒頭ちょっと勢い余って音源より速いテンポで叩いてしまったりと、30分弱ほどの時間の中で様々なトラブルはありましたが、着ぐるみを着てこのプレイは凄い。

やはり着ぐるみを着てこれらの楽曲をプレイするのは暑いのか、曲間にはドライヤーで着ぐるみの中に冷風を送り込んでいました(笑)。

同じ「非公認ゆるキャラ」であるふなっしー(にゃんごすたーは青森県黒石市の非公認ゆるキャラ)とコラボした「Caramel」をプレイした後、ラストにARCH ENEMYの「Nemesis」をプレイして終了。

まあ、言ってしまえばYouTubeやニコニコ動画でいう「叩いてみた」でしかないわけですが、名曲ばかりなので楽しめたことは事実です。

少数ながら、赤い猫耳を付け、赤いサイリウムを振り回すような熱心なファンもいたのですが、彼女たちにとって本日にゃんごすたーがプレイした楽曲は受け容れられるものだったのでしょうか。


SIGH

日本を代表するブラック・メタル・バンドとして海外でも評価の高いバンドゆえ、一度観てみたいと思っていました。

私のように主にネットでメタルの情報を取る人間には、このSIGHの中心人物である川島未来氏(Vo)はむしろライターとしてその名を目にする機会が多く、もはやライターとして認知している人もいるのではないかと思っています。

そのエクストリーム・メタルに限らない圧倒的な音楽知識によって、ディープなミュージシャンからディープな話を引き出すことができる才人ゆえ、そういう人がどのようなライブ・パフォーマンスをするのか、ちょっと興味がありました。

シンフォブラの名盤として名高い『HUNGMAN'S HYMN』以外のアルバムは聴いたことがない私でしたが、そのアルバムからの曲もプレイしてくれたので「知ってる曲がない」状態になることはなかったのでひと安心。

もっとも、知らない曲にもちゃんとフックがあって、川嶋未来氏は無愛想に見えて、意外にちゃんとリスナーを意識したソングライティングをしているということはあらためて感じさせられました。

一方で、ステージング自体はだいぶB級というかアングラなもの。東京大学で物理学の博士号を取得しているという才媛、Dr.Mikannibalの血糊を浴びるパフォーマンスをはじめ、学生時代に付き合いで一度観たことがあるアングラ芝居に通じる独特の空気感がありました。このムードは意図せず結果論としてこうなっている部分もありつつ、狙って作っているものなのでしょう。

Dr.Mikannibalが歌っている時など、しばしば川嶋未来氏が脇に置いてあるキーボードをプレイするのですが、別に氏が歌っている時でもバッキングのキーボード・サウンドは同期で鳴っているし、別に凄いソロを弾いているというわけでもないので、別にライブでは全部同期にして弾かなくていいんじゃないかという気もしたり(笑)。

また時折、川嶋未来氏がフルートを、Dr.Mikannibalがサックスを吹くのですが、サウンドバランスが悪かったのか、なんか鳴ってるかな~という程度でほとんど聞こえず。

ノーマル・ヴォイスで歌うパートについては正直、日本人バンドにありがちなショボさを感じてしまい、コーラスも同期音源で足した方がいいんじゃないかという気がしましたが、極力生で演るというのが「こだわり」なのでしょう。

ちなみに下手(しもて)後方ので観ていたのですが、フロアに立っている柱が邪魔でベースの人は1秒も見えませんでした。


SINSAENUM

DRAGONFORCEのベーシスト、フレデリク・ルクレールを中心としたデス・メタル・バンド(プロジェクト?)で、ジョーイ・ジョーディソン(Dr: 元SLIPKNOT, 現VIMIC)に、アッティラ・シハー(Vo: MAYHEM)、ショーン・Z(Vo: 元CHIMAIRA, 現DAATH)、ステファン・ピュリエ(G: LOUDBLAST)、ハイモット(B: SETH)という、エクストリーム・メタル界隈では知られた面々が集っている。

ただし今回の来日では「個人的な事情」でアッティラ・シハーは帯同せず、Voはショーン・Z一名のみ。

にゃんごすたーの段階では4割程度だった客入りがSINSAENUMの出番になって7割程度まで増えてくる。なんとなく客層的にやはりSLIPKNOTのドラマーだったジョーイ・ジョーディソン目当ての人が多いのかな、という感じで、ジョーイが登場し、場内を煽るとフロアからこれまでにない熱狂的な反応が巻き起こる。

一応YouTubeに上がっていたMVは一通りチェックして臨んではいたものの、なにぶん私の守備範囲から外れるタイプのエクストリーム・メタル・サウンドゆえ、そのパフォーマンスに特にケチをつける要素は見当たらなかったものの、ちょっと冷めた目で見ていました。

5~10人程度の少人数でモッシュが行なわれ、その限られた若者たちだけはやたらとクラウドサーフを繰り返していて、この子たちはちゃんと音楽を聴いているのかしらん、という感じでしたが、まあこういうのが全くないとエクストリーム・メタルのライブとしてはちょっと寂しいというのも事実なので、私を巻き込まない限りにおいては大いに盛り上がっていただきたいですね(笑)。

てか、このバンドももし今年LOUD PARKが出ていたら単独公演ではなくそっちに出演していたんじゃないでしょうか。

このバンドはメロディックな要素を排したデス・メタル・サウンドながら、あまりアングラ感はなく、ドロドロした邪悪さみたいなものもあまり感じさせないので、ある意味マニア以外にも聴きやすいように感じました。

そういう意味では、SIGHはこのバンドのリスナーとは相性が悪かったかもしれないな、などと思ったり。


振り返ってみて、この夜一番楽しめたのはにゃんごすたーだったかもしれない、というのは内緒です(笑)。

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PRIMAL FEARの来日公演が11月11日(東京)、12日(名古屋)、13日(大阪)に開催

最新作「APOCALYPSE」も素晴らしかったPRIMAL FEARの来日公演が下記日程で行なわれます。

Very Special GuestとしてPRIMAL FEARのメンバーでもあるマット・シナー(Vo, B)率いるSINNERも帯同します。

●2018年11月11日(日) 東京:duo MUSIC EXCHANGE
OPEN 4:00PM / START 5:00PM 
前売¥8,000(税込・スタンディング・ドリンク代600円別途)

●2018年11月12日(月) 愛知:名古屋クラブクアトロ
OPEN 6:00PM / START 7:00PM 
前売¥8,000(税込・スタンディング・ドリンク代600円別途)

●2018年11月13日(火) 大阪:梅田クラブクアトロ
OPEN 6:00PM / START 7:00PM 
前売¥8,000(税込・スタンディング・ドリンク代600円別途)

このカップリング、ジャーマン・メタル・ファンはもちろん、オーセンティックなHR/HMのファンなら観ておいて損はないと思いますよ!







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ANGRAの来日公演が11月5日(名古屋)、6日(大阪)、7日・8日(東京)に開催

最新作「OMNI」が好評を博しているANGRAの来日公演が下記の日程で行なわれます。

<ANGRA JAPAN TOUR 2018>

◆ 2018/11/5(月) 愛知・名古屋 DIAMOND HALL
開場・開演:OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:¥7,500-(税込/All Standing/1Drink別)

◆ 2018/11/6(火) 大阪・大阪 BIGCAT
開場・開演:OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:¥7,500-(税込/All Standing/1Drink別)

◆ 2018/11/7(水) 東京・渋谷 TSUTATA O-EAST
開場・開演:OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:¥7,500-(税込/All Standing/1Drink別)

◆ 2018/11/8(木) 東京・渋谷 TSUTATA O-EAST
開場・開演:OPEN 18:00 / START 19:00
チケット:¥7,500-(税込/All Standing/1Drink別)

3月からスタートした「OMNI WORLD TOUR」は欧州、南米、北米と進み、既に100公演近いショウをこなしているだけに、脂の乗り切ったパフォーマンスを見せてくれると思われます(若干疲れが心配ですが)。

ていうか、北米だけで30公演以上をこなしていることに驚きました。メロディック・メタル不毛の地と言われた北米でもようやくこの手の音楽のニーズが生まれてきたということでしょうか。







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BONFIRE / LEGENDS

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ドイツの中堅メロディアス・ハード・ロック/ヘヴィ・メタル・バンド、BONFIREによる2枚組カヴァー・アルバム。

なんでまた日本盤も出ないこんな作品を取り上げるのかということですが、まずは選曲を見てください。

DISC1
01. Africa (TOTO)
02. Hold The Line (TOTO)
03. Rosanna (TOTO)
04. Man On The Silver Mountain (RAINBOW)
05. I Surrender (RAINBOW)
06. Stone Cold (RAINBOW)
07. Death Alley Driver (RAINBOW)
08. Black Masquerade (RAINBOW)
09. Burning Heart (SURVIVOR)
10. Eye Of Tiger(SURVIVOR)
11. Caught In The Game(SURVIVOR)
12. Doctor Doctor (UFO)
13. Lights Out (UFO)
14. Rock Bottom (UFO)
15. Child In Time (DEEP PURPLE)

DISC2
01. Jet City Woman (QUEENSRYCHE)
02. Silent Lucidity (QUEENSRYCHE)
03. Eyes Of A Stranger (QUEENSRYCHE)
04. Tears In The Rain (ROBIN BECK)
05. The First Time (ROBIN BECK)
06. Save Up All Your Tears (ROBIN BECK)
07. Hot Cherie (HARDLINE)
08. Dr. Love (HARDLINE)
09. Hallelujah (Leonard Cohen)
10. Rebellion (GRAVE DIGGER)
11. Heavy Metal Breakdown (GRAVE DIGGER)
12. Love Don't Lie (HOUSE OF LORDS)
13. I Wanna Be Loved (HOUSE OF LORDS)
14. King Of Dreams (DEEP PURPLE)
15. Frei Wie Die Geier (PUHDYS)
16. Erinnerung (PUHDYS)
17. Alt Wie Ein Baum (PUHDYS)

まず変わっているのは、普通のカヴァー・アルバムってだいたい1アーティスト1曲であることが大半なのに、各アーティスト2~5曲ずつ収録されているという構成。

そしてDEEP PURPLEやUFOといったロック史に残る大御所から、HOUSE OF LORDSやHARDLINEといったメロハー・マニアしか知らないようなバンドまで、知名度のバラバラさもかなりのもの。

何よりAORのTOTOと、ゴリゴリのパワー・メタルであるGRAVE DIGGERが共存しているという神秘。

この選曲を見て思い出したのが、私が中高生の頃に作っていた「お好みテープ」でした。

21世紀に入ってから物心がついたような若い方には通じないかもしれませんが、90年代までは音楽の複製媒体としてはカセットテープが主流で、当時音楽が好きな人であれば大抵、自分が好きな曲だけを集めたオムニバス・テープを作った経験があるはずです。

まあ、今でいう「プレイリスト」ですね。

『BURRN!』誌の編集後記における「編集部員が今月聴きまくる10曲」も、元々はその感覚から始まっていました。

お金のない学生時代、友達とCDの貸し借りなどをして集めた音源から、カッコいいと思った曲だけを集めたテープというのが、こんな感じの節操のない選曲になりがちでした(笑)。だって友達みんな音楽の趣味がバラバラですからね。

そんな懐かしさで思わずポチってしまったわけですが、その選曲も、各バンドの代表曲を集めているようで、RAINBOWから「Death Alley Driver」や「Black Masquerade」なんかをセレクトしているあたりにグッと来る。

個人的にはどちらも名曲ですが、あまり代表曲扱いはされないし、カヴァーされている例も寡聞にして見たことがありません。

どうやら調べてみると、このカヴァー・アルバムは「バンドが影響を受けた曲を集めた」という、カヴァー曲によくある趣旨のものではなく、BONFIRE & FRIENDS名義による A NIGHT WITH ROCK LEGENDSというツアーをプロモートするために作られたアルバムのようです。

そのイベントはこのアルバムに収録された曲を歌っているボビー・キンボール(TOTO)、ジョー・リン・ターナー(RAINBOW/DEEP PURPLE)、デイヴ・ビックラー(SURVIVOR)、フィル・モグ(UFO)、ジェフ・テイト(QUEENSRYCHE)、ジョニー・ジョエリ(HARDLINE)、クリス・ボルテンダール(GRAVE DIGGER)、ジェイムズ・クリスチャン(HOUSE OF LORDS)といったヴォーカリストがBONFIREをバックにこれらの曲をプレイする、というツアーのようです。

これまでバンドと共作したことがあるとか、一緒にツアーをしたことがある(多分ドイツ・ツアーの前座をBONFIREが務めた、ということではないかと思われます)など、何かしら縁があってのことのようですが、腐っても全米No.1や全英No.1を歌ったことがある人を含むこれだけの人数を11月の2日から21日に渡ってほぼ3週間ブッキングするというのは結構なパワープレイですね。BONFIREのメンバーないしはマネージャーのコミュ力がハンパない、ということなのでしょうか。

SURVIVORの「Burning Heart」はデイヴ・ビックラー時代の曲ではありませんが、その辺は楽曲の知名度を優先させたということなのでしょうか(笑)。

しかし、ジョー・リン・ターナーがDEEP PURPLEに在籍していたからといって、自身が歌った「King Of Dreams」はともかく「Child In TIme」をやるのはさすがにどうなんですかね。これは単にBONFIREのメンバーがやりたかっただけなのでしょうか。

ちなみにPHUDYSというのは1965年から2016年まで活動していた、旧東ドイツを代表するベテラン・ロック・バンドのようです。

ジェフ・バックリィのカヴァーでも有名なレナード・コーエンの名曲「Hallelujah」は、ジョニー・ジョエリがAXEL RUDI PELLでカヴァーしていたから選曲されているんでしょうね。

ロビン・ベックは80年代にコカ・コーラのCMに使用された「First Time」が西ドイツ(当時)のチャートでNo.1に輝く大ヒットを記録し、ドイツでは「一発屋」としてその世代の人には知名度が高いようです。

とまあ、そんな小ネタを語るには事欠かないアルバムなわけですが、本作では歌も含めてBONFIREがプレイしており、多様性に富むこれらの楽曲を非常にソツなくプレイしており、特にシンガーの上手さ、器用さに舌を巻きます。

そして単純に名曲揃いなので、BGM的に流していても楽しめる一枚となっています(二枚ですが)。この選曲を見てオッと思うような人には安心してオススメできますが、本当は若い人に聴いてもらって、気に入った曲のオリジナルにさかのぼってもらいたいアルバムです。

※ツアーの告知映像

だいぶ再生回数少ないですが、集客は大丈夫なのでしょうか。






ガールズロックバンド革命 "HIGH SPEED MAGNUM"が10月31日発売

「ドラムの手数足数だけメタル」というありそうでなかった、ちょっと新しいサウンドで個人的マイブームになっている3人組ガールズロックバンド、その名も「ガールズロックバンド革命」のミニアルバム、「HIGH SPEED MAGNUM」が10月31日(水)に自主レーベルである松山制作委員会(なぜこんなレーベル名?)から全国流通でリリースされます。

音楽としてはイマドキのエモいロックという感じで、LOUD PARKやDownload Festivalよりは明らかにSUMMER SONICやROCK IN JAPAN向きのサウンドですが、公式HPには「大阪を拠点に全国で活動中の次世代正統派ハードロックバンド」と紹介されており、本人たちの意識としてはハードロックであるようです。

このご時世にあえて「ハードロック」を名乗る、その気概は買う。

とはいえ『BURRN!』とかに見初められると「嬢メタル」という、オーディエンスが中年男性しかいない恐ろしく狭いフィールドに囲い込まれかねないので、個人的にはむしろロキノンジャパンとかに取り上げられて、中高生のピュアな女の子が「こういうバンドやりたい!」と思うような存在になってほしいと思っています(笑)。





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