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GLORYHAMMER "RETURN TO THE KINGDOM OF FIFE"が6月9日(金)国内盤発売

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前作“LEGENDS FROM BEYOND THE GALACTIC TERRORVORTEX”がドイツのチャートで6位を記録するヒット作となったスコットランドのシンフォニック・パワー・メタル・バンド、GLORYHAMMERの通算4作目となるフル・アルバム、 "RETURN TO THE KINGDOM OF FIFE"が6月9日(金)にワードレコーズから日本盤リリースされます。

前作リリース後、そのビジネスマン然とした髪型で、このジャンルの中では異彩を放っていたヴォーカリストの「アンガス・マクファイフ」ことトーマス・ウィンクラーが解雇され、後任としてHERION PRIMEやEONS ENTHRONED、HARMONIZE、PLANESWALKERといったバンドで活動していたキプロス出身のヴォーカリスト、ソゾズ・ミカエルを新たな「アンガス・マクファイフ」として迎えている。

ソゾズ・ミカエルを迎えた第1弾音源となった本作未収録の"Fly Away"のMVを視聴した時には「実力的には問題ないけど、見た目のパンチ力が前任者よりだいぶ劣るな…」と思ってしまいましたが、本作のリリースに先行して公開されているMV群を視聴すると、これまでトーマス・ウィンクラー氏(なぜか氏を付けたくなる)のケレン味にかき消されがちだった、シンフォニック・メタルならではの叙情性が増している感じで、特に音だけ聴いている分にはむしろ私好みになった印象。

良くも悪くも無難なヴォーカリストが加入することで、これまで過剰に放たれていた「ネタ臭さ」が薄れ、より楽曲の魅力が素直に伝わってくるというか。それが商業的にどう影響するかはちょっと読めない所がありますが。

トーマス・ウィンクラー氏の新プロジェクト、ANGUS McSIX が4月にリリースしたデビュー・アルバム"AND THE SWORD OF POWER"はドイツのナショナル・チャートで10位を獲得したそうで、ほぼ同じ音楽性を持つ両バンドの「対決」はなかなか見ものです(レコード会社が同じなので、ちょっとプロレス感はありますが/笑)。







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SCAR SYMMETRY "THE SINGULARITY PHASE II – XENOTAPH"が6月9日(金)国内盤発売

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スウェーデンのメロディック・デス・メタル・バンド、SCAR SYMMETRYの、実に9年ぶりとなるニュー・アルバム、"THE SINGULARITY PHASE II – XENOTAPH"が6月9日(金)にワードレコーズから日本盤リリースされます。

前作までは、メンバー・チェンジなどを挟みつつもかなりコンスタントにアルバムをリリースしていただけに、この9年という長いインターバルは「力尽きたか…」と思わせるに充分な長さでした(もしかしたら育児が忙しいライフステージのメンバーが多かったとかそういうことなのでしょうか)。

まして前作"THE SINGULARITY PHASE I – NEOHUMANITY"(2014)は、あらかじめAIをテーマにしたトリロジー(三部作)であることが予告された上での第1弾だったから、まさかその続編が9年も待たされるとは完全に想定外でした。

そして先行公開されているMVを視聴する限り、SCAR SYMMETRYのヘヴィでちょっとプログレッシブで、そしてメロディックなコーラスは健在で、待ちに待っていたファンであれば快哉を叫ぶ仕上がりになっていそうな感じです。

個人的な嗜好からすると以前からAメロ(メロ?)などはちょっとブルータルすぎると感じることが多いバンドなのですが、サビのコーラスにおけるメロディの煽情力とサイバーなスケール感は相変わらず見事なもので、なかなか他のバンドでは代替できない魅力があります。

やはりこれは昨今世間を騒がせているChatGPTの登場によって、いよいよシンギュラリティが近づいたということで「やべえ、そろそろ出さないと現実に追い越される」と危機感を募らせたことが、9年ぶりのリリースにつながったということなのでしょうか。

ちなみに、少なくとも無料版のChatGPTにおいては、一定以上マニアックなメタル・バンドについては全く正確な情報を提供してくれないことは確認済みです(笑)。





元STRATOVARIUSのティモ・トルキが、新バンド(?)TIMO TOLKKI’S STRATO結成

5月28日の和田誠氏のラジオ番組、FM大阪『CAPTAIN-ROCK+PURE』(日曜22:30~23:00)にて、ティモ・トルキ(Vo, G)が、新たにTIMO TOLKKI’S STRATOというバンド(?)を結成し、10月27日にアルバム"RETURN TO DREAMSPACE"をリリースすることが発表されたそうです。

メンバーはティモ・トルキ(Vo, G)の他、トゥオモ・ラッシーラ(Dr)、アンティ・イコーネン(Key)の3名だそうで、一部ニュースサイトでは「ファーストアルバム『Fright Night』から『Twilight Time』『Dreamspace』『Fourth Dimension』までの4枚をリリースした3人」などと報じられているが、これは「この3人が含まれていた」という意味では事実だが、この3人だけでリリースしたわけではないので、盛り過ぎにも程がある言い方。

日本盤のリリース元であるワーナーミュージック・ジャパンの「メロスピ・レーベル」、"a quarter century flame"3rdアルバムのTwitterアカウントでは「『Dreamspace』時のオリジナルラインナップ」と謳っていますが、これもまた嘘で、"DREAMSPACE"(1994)の時にはこの3人の他にベーシストのヤリ・カイヌライネンがいました。



この3名だけがメンバーとしてクレジットされていたのは2nd "TWILIGHT TIME"(1992)で、そういう意味ではアルバム・タイトルは"RETURN TO TWILIGHT TIME"が適切だったのでは。

ただ、そもそも論としてですね、この"RETURN TO DREAMSPACE"の話が出たのは今に始まったことではないんですよ。「3人は2022年の夏に会い、ファーストアルバム当時のオリジナルメンバーでバンドを組むことを決め、2023年初頭からリハ―サルを行い、新曲を書いてきた」なんて、あたかも昨年始まった話かのように言ってますが。

このブログの過去ログをさかのぼると、2009年に既にこのプロジェクトの話は出ています。

ティモ・トルキが元STRATOVARIUSのメンバーとアルバム制作?

そして当時のプロジェクト名は"PROJECT STRATO"でした。

ティモ・トルキが PROJECT STRATO を始動

この時にはちゃんとヤリ・カイヌライネンもメンバーに名を連ねていたので、ちゃんと(?)"RETURN TO DREAMSPACE"だったわけですが、その後、法的な問題で"PROJECT STRATO"という名前が使えなくなったので発売延期、というニュースが出た後、アンドレ・マトスとのSYMFONIA結成の話が持ち上がってうやむやになってしまいました。

その後のティモ・トルキというのはご存知の通り(?)『Frontiers Music』がバックアップしたTIMO TOLKKI'S AVALONがちょっと成功したものの、自分で立ち上げようとしたINFINITE VISIONSなんていうこれまた後ろ向きな名前のプロジェクトはクラウドファンディングでの資金集めに失敗して空中分解、当時書かれたマテリアルはどういう因果か日本のMAJUSTICEに下げ渡しされています。

本作をリリースするというワーナーミュージック・ジャパンのメロスピレーベル"a quarter century flame"というのは、これまた12年前の2011年に立ち上げられ、数枚のB級パワー・メタルを国内リリースして活動を停止していたレーベルだったのですが、まさか今になって再始動できる余地があったとは驚き。

ぶっちゃけた話、ティモ・トルキが歌っていた頃のSTRATOVARIUSというのは相当にB級で、マニアであれば楽しめるものの、広く一般的なメタル・ファンにオススメできるようなクオリティではありませんでした(『BURRN!』誌の前田氏には「激ダサの極致」とまで言われてしまっていました/苦笑)。

日本で1000本の指に入るであろうSTRATOVARIUSファンの私でも、今この2023年に"DREAMSPACE"クオリティのアルバムを出されても、ちょっと困惑を禁じ得ないというのが正直な所です。

"a quarter century flame"の発起人である「ジャーマン藤井」こと藤井之康氏は、以前同レーベルからリリースした作品の特典として作成された冊子に掲載されていた「メロスピチューンTOP10」のラインナップを見る限り相当なB級趣味で、初期STRATOVARIUSもきっとお好みなのでしょうが、個人的にはこの人のセンスでメタル・アーティストを発掘すると商業的には爆死するイメージしか湧きません。

J-POPのフィールドではかなり成果を出した人のようなので、おとなしくそのフィールドでご活躍されていた方がご本人のためなのでは…というのは大きなお世話なんでしょうね。

まあ、このブログ的には「恰好のネタ」であることは確かなので(?)、むしろありがたがるべきなのかもしれません(笑)。

とりあえず9月1日に発表予定だという1stシングル、"(is this the)brave new world ?"を首を長くせずに待ちましょう。

Timo Tolkki’s Strato 公式サイト

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