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ELDRITCH "INNERVOID"が12月8日(金)国内盤リリース

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イタリアのプログレッシヴ・メタル・バンド、ELDRITCHの通算13作目となるスタジオ・アルバム、"INNERVOID"が12月8日(金)にワードレコーズから日本盤リリースされます。

このバンドは1991年に結成、1995年にアルバム・デビューしているかなりのベテラン・バンドで、前身バンドであるZEUS(1988年結成)から数えれば既に35年選手なわけですが、日本での知名度は相当低く、恐らく日本盤が出るのも初めてなのではないでしょうか(違ってたらすみません)。

このバンドの中心人物はそのZEUS以来のメンバーであるギタリストのユージン・シモーネなのですが、本作では、そのユージンと共に30年以上も活動を共にしてきたオリジナル・ヴォーカリストのテレンス・ホラーが脱退しており、新たにアレックス・ジャルーソというシンガーが加入しています。

やや歌い回しに癖が強かった前任者と違って新加入のアレックスはクリーンでエモーショナルな、一般的な意味で「いい歌声」の持ち主で、楽曲が俄然わかりやすく響くようになったことが、今回日本盤が出た理由なのでしょうか。

ちなみに1991年のデビュー以来のメンバーであるキーボーディストのオレグ・スミルノフは、2000年代から2010年代にかけてはこのバンドを離れていたのですが、その間はVISION DIVINEやLABYRINTHで活躍していたので、もしかすると日本では一番知名度のあるメンバーかもしれません(とはいえあくまでマニアの間限定ですが)。

その他、日本のメタル・ファンの間で多少なりとも「引き」がありそうな話としては、本作を含む過去5作のミックス&マスタリングはシモーネ・ムラローニ(DGM)が手掛けており、過去3作のアートワークはフェデリコ・モンデッリ(FROZEN CROWN, BE THE WOLF他)が手掛けています。

まあでも先行公開されているMVを視聴する限り、やはりVoの変更が大きいですね。一気に歌モノ色が強まってMy琴線に触れてくるようになりました。

今年リリースされたDGM、NOVERIAといったイタリアのプログレッシヴ・メタルの良作が気に入った方や、個人的な感覚では近年のPYRAMAZEやTHRESHOLDなんかに感じるものがある人はチェックしてみてもいいのではないかという気がします。





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JELUSICK "FOLLOW THE BLIND MAN"が11月24日(金)国内盤発売

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現在の彼を形容する最もメジャー感のある肩書としては「WHITESNAKEのキーボーディスト兼バック・ヴォーカリスト」となるのであろうクロアチア人ヴォーカリスト、ディノ・ジェルーシックの、自身の名前を冠するリーダー・バンド、JELUSICKのデビュー・アルバム、 "FOLLOW THE BLIND MAN"が11月24日(金)にワードレコーズから日本盤リリースされます。

元々自身のバンドとしてはANIMAL DRIVEというバンドをやっていましたが、契約上のトラブルがあったらしくANIMAL DRIVEは解散し、仕切り直しての再スタートという感じのようです。

『Frontiers Music』絡みのプロジェクトを中心に様々な所で歌ってきたので、マニアの間ではその実力は北半球No.1(南半球No.1はレナン・ゾンタ)と高く評価されていますが、せっかく売名になるかと加入した(?)WHITESNAKEも、デイヴィッド・カヴァデールの体調不良でロクにツアーに出ることもなく、なんならこのままフェードアウトしかねない状況なので、ディノとしても自分の力で成功を勝ち取ろうということなのではないかと思います。

公開されている多数のMVを視聴するに、WHITESNAKEのようなブルージーなハード・ロックのテイストもありつつ、モダンなアグレッションを備えていて、むしろALTER BRIDGEをよりメタル寄りにしたような感触。

このサイト/ブログがメインで扱うタイプのサウンドとは若干趣が異なりますが、そういったの好みを超えた説得力を感じます。

これまでジョージ・リンチやマイケル・ロメオ、ジョエル・ホークストラなどキャリアのあるギタリストなどとも共演してきていますが、このバンドのメンバーは無名のメンバーばかりで、しかもどこで見つけてきたのかみんな若くてイケメンというのは個人的には好感が持てますね。

もちろん「デイヴィッド・カヴァデール+ロニー・ジェイムズ・ディオ」などとも形容され、ワードレコーズは「令和の怪物」「HR/HM界の大谷翔平」(ベビーフェイスな所がちょっと似てますね/笑)と煽るだけあって、その歌唱はSクラス。一番良かった時のヨルン・ランデに匹敵するクオリティです。

ルックスもいいし、世が世なら、そして彼がアメリカ人なら、凄いことになっていた可能性は充分ある気がするのですが。











FINAL STRIKE "FINDING PIECES"が11月22日(水)国内盤発売

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元TWILIGHT FORCE~NORTHTALEのヴォーカリスト、クリスチャン・エリクソン率いるメロディック・パワー・メタル・バンド、FINAL STRIKEのデビュー・アルバム、"FINDING PIECES"が11月22日(水)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

TWILIGHT FORCE時代にはRHAPSODY OF FIREタイプのファンタジックなシンフォニック・パワー・メタルを、NORTHTALEではSTRATOVARIUSタイプのクラシカルでキャッチーなメロディック・パワー・メタルを歌ってきたクリスチャン・エリクソンが今回実践しているのは、先行公開されているMVを視聴する感じでは、どちらかというとFREEDOM CALLなどを彷彿させる、陽性のメロディック・パワー・メタルといった趣。

YouTubeのコメント欄には「欧州パワー・メタル黄金時代への回帰」「パワー・メタルが俺の人生を支配していた2003年に再び戻ったかのようだ」といったコメントが並んでおり、20~25年前の「メロスピ」ブームを通過した方には既視感ならぬ既聴感のあるサウンドです(笑)。

クリスチャンを支えるメンバーを見てみると、ドラムはNORTHTALEのパトリック・ヨハンソンでキーボードもこれまたNORTHTALEのジミー・ピッツ。

マーキー・インコーポレイティドの紹介文にはこの2人に「元ノーステイル」と「元」を付けていますが、NORTHTALEやこの2人の公式サイトおよびSNSを見る限り脱退したという話はなく、そうなるとこの二人はNORTHTALEとFINAL STRIKEを掛け持ちしている状態ということなのでしょうか。

正直な所、先行公開されているFINAL STIRKEの楽曲はNORTHTALEの楽曲レパートリーの幅の中にあるもので、クリスチャンの脱退はひと昔前にバンド脱退の原因としてよく言われていた「音楽性の違い」によるものではないことは明らか。

まあ、クリスチャン在籍時のNORTHTALEのライブを観た印象では、クリスチャンも、NORTHTALEの中心人物と思われるビル・ハドソン(G)も「俺を見ろ!」オーラがビシバシ出ている「目立ちたがりな二人」という感じだったので、両雄並び立たなかったということなのでしょうか。

そんな並び立たず決裂した2人なのにパトリック・ヨハンソンとジミー・ピッツはどっちの味方なのかと思ってしまいますが、セッション・ミュージシャン的な感覚なんですかねえ。名義上はメンバーとはいえ。

どちらかが爆発的に売れたらそっちに専念しそうですが、近年のパワー・メタル・シーンの低調ぶりを見るとそんな事態は起こりそうになく、どちらでもプレイして収入源を増やすという方が現実的な生き方なんですかね。

しかしどうでもいい話ですが、ブラジル人がヴォーカルでアメリカ人がギタリストのNORTHTALEより、ジミー・ピッツ(アメリカ人)以外全員スウェーデン人と思われるこのFINAL STRIKEの方が"NORTHTALE"というバンド名に相応しい気がしますね(笑)。