2019年 新年ご挨拶
新年あけましておめでとうございます。
昨年は高品質なメロディック・メタル作品が次々とリリースされ、その前年に引き続き個人的には豊作の年でした。もはや世の中的に高品質なメタル作品を作るための公式やセオリーみたいなものが確立されたのではないかと思ってしまうほどです。
一方で音楽シーン全体で見ると、多少なりとも話題になったメタル作品と呼べるものはせいぜいJUDAS PRIESTとGHOSTくらいのもので、門外漢な人にとってはもはやメタルがジャンルとして存在しているのかどうかさえわからないような状況なのではないかと思います。
音楽ビジネスのメインストリームはもうすっかりイベント(ライブ以外も含む)とグッズで稼ぐという、熱心なマニア向けのビジネスモデルになってしまっていて、私のようにあくまでも日常生活を豊かにするための手段として音楽を求めているタイプの人間には、極論すれば定額聞き放題のサブスクリプションサービスさえあればもはやそれ以上のお金を払う必要はなくなってしまったと言っても過言ではありません。
そういう流れに完全に逆行するビジネスモデルを展開しているのがイタリアの『Frontiers Music』で、ここは完全に実力のあるミュージシャン、優秀なプロデューサーとソングライティング・チームを集めてレコーディング作品で勝負するというスタイルで、そういう音楽の作り方が「ロック」かどうかは疑問ですが、近年リリースされる作品のクオリティの底上げには確実に寄与しています(そしてそもそもグッズとミート&グリートで稼ぐというビジネスモデルもまた「ロック」からは程遠いと思っております)。
現在のような音楽ビジネスの在り方がどこまでサスティナブルなものなのかわかりませんが、とりあえず今年のように「世の中的に話題になる作品はなくても、個人的に楽しめるアルバムは沢山リリースされている」という状況は、その逆よりも私にとってはありがたい状況といえます。
あと、日本のメタル・ファンにとって最大のニュースは2006年以来、リーマンショックや震災の年でさえ続いてきたLOUD PARKが開催されなかったという出来事(というか、出来なかった事?)でしょう。
残念ながらとても儲かっているとは思えない、良くてトントン、下手するとイベント単体では赤字の年もあったんじゃないかというフェスだけに、客を呼べるトリがちょうどいいタイミングで呼べないとキツいであろうことは素人目にも想像がつき、そこにDownload Festivalというクリエイティブマンが単体でリスクを負わずに開催できるメタル・フェスの話もあったので、興行バランスの視点から中止になったと推察しています。
まあ、きっとこれからは「いいタイミングでいいタマが集められそうな年」だけ開催される不定期開催フェスになっていくのではないでしょうか。その方が「来年もあるかどうかわからない」というありがたみが出て集客も良くなりそうな気がしますし。
個人的には昨年はHELLOWEENにカイ・ハンセンとマイケル・キスクの復帰公演『PUMPKINS UNITED』という、私のメタル原体験をダイレクトにリマインドさせるビッグイベントがあったのでLOUD PARK中止とはいい塩梅に(?)トレードオフが成立したのですが、果たして今年の『Download Festival』はその埋め合わせになる体験になるのでしょうか。
そして、『PUMPKINS UNITED』によって電子レンジのように再び温めなおされたメタル熱に任せて、昨年はブログの更新頻度をここ数年比で大幅に上げてみました。
基本は「メタルについて語りたい欲」の発散でありつつ、半分は「更新頻度を上げることで何か変わるのか」ということを検証する実験でもあったわけですが、結論から言うとほとんど何も変わりませんでした。
ここ数年ブログのアクセス数が減少傾向にあったのは、更新頻度が下がっていたからかと思っていましたが、FC2ブログにおけるランキングなどがほとんど変わっていないことを踏まえると、単純にブログという表現形態自体がダウントレンドということなのでしょう。
なぜブログがダウントレンドになってしまったかと原因を考えると、それはSNSおよび動画サイトに時間を奪われていることを意味しているということかと思われます。
例えばYouTuberの動画などは、かつてブロガーがやっていたことを動画でやっているに他ならないわけで、見る側としては文章を主体的に読むよりも動画を受動的に観ていることの方がラクである以上、無理からぬことと思われます。
私がやっている、やりたいと思っていることというのは動画でやるのは色々な意味で難しいので、私がユーチューバーになることはまず考えられないわけですが(笑)、時代に合わせてネット上での発信・表現の在り方というのは変えていかなくてはいけないなあ、と思っています。今年はその変化を作れたらいいな、というのが個人的な目標です。
とはいえ今年は仕事でちょっと大きなプロジェクトが動き出すのでどれだけ時間が取れるかわからないのですが。
単純にいちリスナーとしては、見えている所では2月にリリース予定のBEAST IN BLACKとAVANTASIAの新譜を期待の筆頭にしつつ、同じ2月のDREAM THEATERとRHAPSODY OF FIRE、そしてIN FLAMES、CHILDREN OF BODOM、SOILWORKといった北欧メロデスの第一人者たちがこぞってアルバムを出しそうなのも楽しみです。
あとはキコ・ルーレイロ(G)がソングライティングに関わるMEGADETHの新譜なんかも楽しみですが、やはり一番期待するのは今年のように「期待していなかった所から傑作が届けられる」ことですね(笑)。
それでは今年も皆さんにとって良いメタルに出会える年になりますように。
昨年は高品質なメロディック・メタル作品が次々とリリースされ、その前年に引き続き個人的には豊作の年でした。もはや世の中的に高品質なメタル作品を作るための公式やセオリーみたいなものが確立されたのではないかと思ってしまうほどです。
一方で音楽シーン全体で見ると、多少なりとも話題になったメタル作品と呼べるものはせいぜいJUDAS PRIESTとGHOSTくらいのもので、門外漢な人にとってはもはやメタルがジャンルとして存在しているのかどうかさえわからないような状況なのではないかと思います。
音楽ビジネスのメインストリームはもうすっかりイベント(ライブ以外も含む)とグッズで稼ぐという、熱心なマニア向けのビジネスモデルになってしまっていて、私のようにあくまでも日常生活を豊かにするための手段として音楽を求めているタイプの人間には、極論すれば定額聞き放題のサブスクリプションサービスさえあればもはやそれ以上のお金を払う必要はなくなってしまったと言っても過言ではありません。
そういう流れに完全に逆行するビジネスモデルを展開しているのがイタリアの『Frontiers Music』で、ここは完全に実力のあるミュージシャン、優秀なプロデューサーとソングライティング・チームを集めてレコーディング作品で勝負するというスタイルで、そういう音楽の作り方が「ロック」かどうかは疑問ですが、近年リリースされる作品のクオリティの底上げには確実に寄与しています(そしてそもそもグッズとミート&グリートで稼ぐというビジネスモデルもまた「ロック」からは程遠いと思っております)。
現在のような音楽ビジネスの在り方がどこまでサスティナブルなものなのかわかりませんが、とりあえず今年のように「世の中的に話題になる作品はなくても、個人的に楽しめるアルバムは沢山リリースされている」という状況は、その逆よりも私にとってはありがたい状況といえます。
あと、日本のメタル・ファンにとって最大のニュースは2006年以来、リーマンショックや震災の年でさえ続いてきたLOUD PARKが開催されなかったという出来事(というか、出来なかった事?)でしょう。
残念ながらとても儲かっているとは思えない、良くてトントン、下手するとイベント単体では赤字の年もあったんじゃないかというフェスだけに、客を呼べるトリがちょうどいいタイミングで呼べないとキツいであろうことは素人目にも想像がつき、そこにDownload Festivalというクリエイティブマンが単体でリスクを負わずに開催できるメタル・フェスの話もあったので、興行バランスの視点から中止になったと推察しています。
まあ、きっとこれからは「いいタイミングでいいタマが集められそうな年」だけ開催される不定期開催フェスになっていくのではないでしょうか。その方が「来年もあるかどうかわからない」というありがたみが出て集客も良くなりそうな気がしますし。
個人的には昨年はHELLOWEENにカイ・ハンセンとマイケル・キスクの復帰公演『PUMPKINS UNITED』という、私のメタル原体験をダイレクトにリマインドさせるビッグイベントがあったのでLOUD PARK中止とはいい塩梅に(?)トレードオフが成立したのですが、果たして今年の『Download Festival』はその埋め合わせになる体験になるのでしょうか。
そして、『PUMPKINS UNITED』によって電子レンジのように再び温めなおされたメタル熱に任せて、昨年はブログの更新頻度をここ数年比で大幅に上げてみました。
基本は「メタルについて語りたい欲」の発散でありつつ、半分は「更新頻度を上げることで何か変わるのか」ということを検証する実験でもあったわけですが、結論から言うとほとんど何も変わりませんでした。
ここ数年ブログのアクセス数が減少傾向にあったのは、更新頻度が下がっていたからかと思っていましたが、FC2ブログにおけるランキングなどがほとんど変わっていないことを踏まえると、単純にブログという表現形態自体がダウントレンドということなのでしょう。
なぜブログがダウントレンドになってしまったかと原因を考えると、それはSNSおよび動画サイトに時間を奪われていることを意味しているということかと思われます。
例えばYouTuberの動画などは、かつてブロガーがやっていたことを動画でやっているに他ならないわけで、見る側としては文章を主体的に読むよりも動画を受動的に観ていることの方がラクである以上、無理からぬことと思われます。
私がやっている、やりたいと思っていることというのは動画でやるのは色々な意味で難しいので、私がユーチューバーになることはまず考えられないわけですが(笑)、時代に合わせてネット上での発信・表現の在り方というのは変えていかなくてはいけないなあ、と思っています。今年はその変化を作れたらいいな、というのが個人的な目標です。
とはいえ今年は仕事でちょっと大きなプロジェクトが動き出すのでどれだけ時間が取れるかわからないのですが。
単純にいちリスナーとしては、見えている所では2月にリリース予定のBEAST IN BLACKとAVANTASIAの新譜を期待の筆頭にしつつ、同じ2月のDREAM THEATERとRHAPSODY OF FIRE、そしてIN FLAMES、CHILDREN OF BODOM、SOILWORKといった北欧メロデスの第一人者たちがこぞってアルバムを出しそうなのも楽しみです。
あとはキコ・ルーレイロ(G)がソングライティングに関わるMEGADETHの新譜なんかも楽しみですが、やはり一番期待するのは今年のように「期待していなかった所から傑作が届けられる」ことですね(笑)。
それでは今年も皆さんにとって良いメタルに出会える年になりますように。