Eテレ 『ららら♪クラシック「メタル loves クラシック!?」』 感想
Eテレ(NHK教育)で1月15日(金)に放送された『ららら♪クラシック』を観ました。
というのも、「メタル loves クラシック!?」と題してクラシックとヘヴィメタルの関係性を探る内容になっていると聞いたからです。
作曲家・音楽博士の中村匡宏氏が中心となってメタルとは何か、クラシックとの共通点は何かを解説し、ギタリストのケリー・サイモンズ氏がメタル側の観点から補足説明したり、中村氏のピアノとケリー氏のギターで実演したりする内容。
冒頭に中村氏とケリー氏によるモーツァルトの「トルコ行進曲」、ラストはベートーベンの「悲愴」を演奏することが番組のレギュラー・ファンに対する「言い訳」となりつつ、意外とディープな所にも突っ込んでいて、思いの外楽しめました。
とにかく、Eテレで(フル尺ではないとはいえ)以下のような楽曲が流れたというのが痛快。
JUDAS PRIEST "Painkiller"
IRON MAIDEN "The Trooper"
METALLICA "For Whom The Bell Tolls"
聖飢魔Ⅱ "蝋人形の館"
NAPALM DEATH "You Suffer"
STRATOVARIUS "Black Diamond"
DEEP PURPLE "Burn"
ANGRA "Nova Era"
ANGRA "Spread Your Fire"
HELLOWEEN "Eagle Fly Free"
当然と言えば当然ながら、HR/HMにクラシックを持ち込んだ存在としてリッチー・ブラックモアとイングヴェイ・マルムスティーンの存在はフォーカスされ、イングヴェイのスウィープ奏法やハーモニック・マイナー・スケールの話にも踏み込んでいる。
ハイトーン・ヴォーカルとオペラ歌唱との共通点について触れる際には、オペラ歌手としても活躍するトーマス・ヴィクストロム(CANDLEMASS, STORMWIND, THERION)が出演するなど、妙にマニアックな所を掘り下げていたのは笑いました。
個人的な気持ちとしてはACCEPTの"Metal Heart"みたいなわかりやすい「引用」や、NIGHTWISHやRHAPSODY OF FIREみたいなバンドも紹介してほしかったし、STRATOVARIUSに触れるなら、ベーシストがシベリウスの曾孫であることも伝えて欲しかったが、まあ「クラシックっぽいメタル・バンドを紹介する」という企画ではないし、30分しか番組尺もないのでやむを得ないところか。
「メタルとクラシックに共通点がある」という言説は、メタルが音楽的に高尚であるということを主張したい手合いがよく口にすることではありますが、実際のところそういうアーティストは限られているので、あくまで低俗で非音楽的なものと蔑まれがちなメタルのファンのコンプレックスの裏返し的なものに過ぎないと思っています。
ただ、大衆の共感を求めない世界観や、横ノリの黒人的なグルーヴを重視しないジャストなリズム、楽器演奏パートでテクニカルな要素をひけらかすことが良しとされる点など、他のポップ・ミュージックに比べクラシックを取り入れやすい素地のある音楽であることもまた確かでしょう。
私自身、ピアノやバイオリンを習っていたというようなガチ勢ではないのですが、学校の音楽の授業で聴かされるクラシック音楽が(退屈している生徒も多い中)割と好きだったというタイプで、そういう所もメタルを好きになる素地だったのかな、などと思っています。
実際、ピアノなどをやっていた友人は比較的メタルを気に入る確率が高かったというのが高校・大学時代、周囲の友人たちに「布教活動」を行なっていた私の実感でもあります(笑)。
1月21日(木) 午前10:25〜午前10:55に再放送もあるようなので、見逃した方はぜひ。
※ららら♪クラシック「メタル loves クラシック!?」番組ページ
というのも、「メタル loves クラシック!?」と題してクラシックとヘヴィメタルの関係性を探る内容になっていると聞いたからです。
作曲家・音楽博士の中村匡宏氏が中心となってメタルとは何か、クラシックとの共通点は何かを解説し、ギタリストのケリー・サイモンズ氏がメタル側の観点から補足説明したり、中村氏のピアノとケリー氏のギターで実演したりする内容。
冒頭に中村氏とケリー氏によるモーツァルトの「トルコ行進曲」、ラストはベートーベンの「悲愴」を演奏することが番組のレギュラー・ファンに対する「言い訳」となりつつ、意外とディープな所にも突っ込んでいて、思いの外楽しめました。
とにかく、Eテレで(フル尺ではないとはいえ)以下のような楽曲が流れたというのが痛快。
JUDAS PRIEST "Painkiller"
IRON MAIDEN "The Trooper"
METALLICA "For Whom The Bell Tolls"
聖飢魔Ⅱ "蝋人形の館"
NAPALM DEATH "You Suffer"
STRATOVARIUS "Black Diamond"
DEEP PURPLE "Burn"
ANGRA "Nova Era"
ANGRA "Spread Your Fire"
HELLOWEEN "Eagle Fly Free"
当然と言えば当然ながら、HR/HMにクラシックを持ち込んだ存在としてリッチー・ブラックモアとイングヴェイ・マルムスティーンの存在はフォーカスされ、イングヴェイのスウィープ奏法やハーモニック・マイナー・スケールの話にも踏み込んでいる。
ハイトーン・ヴォーカルとオペラ歌唱との共通点について触れる際には、オペラ歌手としても活躍するトーマス・ヴィクストロム(CANDLEMASS, STORMWIND, THERION)が出演するなど、妙にマニアックな所を掘り下げていたのは笑いました。
個人的な気持ちとしてはACCEPTの"Metal Heart"みたいなわかりやすい「引用」や、NIGHTWISHやRHAPSODY OF FIREみたいなバンドも紹介してほしかったし、STRATOVARIUSに触れるなら、ベーシストがシベリウスの曾孫であることも伝えて欲しかったが、まあ「クラシックっぽいメタル・バンドを紹介する」という企画ではないし、30分しか番組尺もないのでやむを得ないところか。
「メタルとクラシックに共通点がある」という言説は、メタルが音楽的に高尚であるということを主張したい手合いがよく口にすることではありますが、実際のところそういうアーティストは限られているので、あくまで低俗で非音楽的なものと蔑まれがちなメタルのファンのコンプレックスの裏返し的なものに過ぎないと思っています。
ただ、大衆の共感を求めない世界観や、横ノリの黒人的なグルーヴを重視しないジャストなリズム、楽器演奏パートでテクニカルな要素をひけらかすことが良しとされる点など、他のポップ・ミュージックに比べクラシックを取り入れやすい素地のある音楽であることもまた確かでしょう。
私自身、ピアノやバイオリンを習っていたというようなガチ勢ではないのですが、学校の音楽の授業で聴かされるクラシック音楽が(退屈している生徒も多い中)割と好きだったというタイプで、そういう所もメタルを好きになる素地だったのかな、などと思っています。
実際、ピアノなどをやっていた友人は比較的メタルを気に入る確率が高かったというのが高校・大学時代、周囲の友人たちに「布教活動」を行なっていた私の実感でもあります(笑)。
1月21日(木) 午前10:25〜午前10:55に再放送もあるようなので、見逃した方はぜひ。
※ららら♪クラシック「メタル loves クラシック!?」番組ページ
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