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インドのメタルが結構すごい

3月の下旬にスタートし、このブログでも触れた『BURRN! ONLINE』

個人的には『BURRN!』誌のWeb版に求めるものとはちょっと(いや、かなり)違う方針で運営されていて、あまり頻繁にチェックはしていないのですが、小笠原和生氏によるアジア圏のメタル情報は興味深いと思っています。

2018年の11月、すなわち『BURRN! ONLINE』がまだ『METALLIZATION.JP』というサイト名でやっていた頃から、今年の4月まで6回に渡って連載されていた「仰天!インドのメタルシーンの今」という記事は、インドという国のポテンシャルを感じさせられました。

現時点で興味のある人は少ないのではないかと思いますが、個人的に「これはなかなか」と思ったバンドの映像をいくつか取り上げたいと思います。

KRYPTOS
『Wacken Open Air』にも出演経験があり、ドイツの『AFM』からアルバムもリリースされているNWOBHMっぽいオールドスクールなヘヴィ・メタル・バンド。Voがかなりのダミ声なので好き嫌いは分かれそうだが、映像冒頭の小芝居も面白い。



DEMONIC RESURRECTION
これも『Wacken Open Air』や『Bloodstock Open Air』など、欧州の大型フェスに出演経験があり、イギリスの『Candlelight』と契約したシンフォニック・デス・メタル・バンド。この映像の曲ではデス声は控えめだが、メロディのセンスはなかなか。



SKYHARBOR
何の縁か、マーティ・フリードマンがゲスト参加したこともあるというプログレッシヴ・メタル・バンド。サウンドのスケールが大きくて惹きつけられました。Voも魅力的。



BLOODYWOOD
ボリウッド音楽や海外のヒット曲など非メタルな音楽をパロディ的にメタル・カヴァーするプロジェクトのようだが、オリジナルでインドの伝統音楽の要素を取り入れたヘヴィ・ロックをプレイしていて、これがどうしてどうしてカッコいい。



UNDYING INC
こういうエクストリーム・メタル系も欧米のバンドに負けない迫力がある。



◆GRISH & THE CHRONICLES
古き良きロケンローな感じ。ヴォーカルがいい。



AROGYA
最近は都内のコンビニなどでネパール人の店員をよく見るようになってきましたが、そのネパールを中心に活動しているバンド。ちょっと日本のV系バンドっぽい歌謡センスがあって聴きやすい。



LAST RITUALS
一方、これはもうインドならではという感じですね。インドの伝統宗教の経典である『ヴェーダ』をテーマにしたお経メタルというか。これはこれでなんだか凄い。



インドは英語が公用語のひとつだし、民族ルーツ的にもゲルマン系の欧米人に近かったりするので、正直な所、中国や東南アジアはもちろん、日本のメタル・バンドより欧米っぽい本格感というか、力強さを感じるバンドが多いなと思いました。

情報の偏りによるものか民族性によるものかは不明ですが、エクストリーム系とプログレッシヴ系が強い印象です。

より詳しく知りたい方は『BURRN! ONLINE』の元記事をご覧ください。

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令和の時代に期待したい日本のメタル【大穴編】

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前エントリー「令和の時代に期待したい日本のメタル【本命編】」で取り上げたバンドは好き嫌いはあれ、ある程度以上のレベルに達していて、既にある程度知名度のあるバンドを中心にピックアップしましたが、今回はクオリティや知名度などの点ではまだまだながら、個人的に印象に残るものがあったり、今後のメタルの在り方を示唆していると感じた「原石」的なアーティストを中心に取り上げます。

Phantom Excaliver
現代的な感覚においてメタルがダサいのは真面目にカッコよさを追求した結果だったりするわけですが、このバンドの場合、自らの個性を逆手に取って意識的にダサさを追求するというメタなアプローチが新世代感ありますね。



Nameless One
京都のエピック・メロディック・デス・メタル・バンド。欧州型のメタルを日本人がやるとこうなります、という感じでPhantom Excaliverとは違うアプローチでメタルならではのダサさを真剣に追求しています。



死んだ細胞の塊
埼玉出身のブルータル・デス・メタル/グラインドコア・バンド。まだメンバーは20代前半の若いバンドのようでデビュー・アルバムは来月発売ですが、既に韓国やインドネシアなど海外でのライブなども実現させているようです。バンド名がCARCASSの初期アルバムの邦題みたいですね(笑)。



Papilio Effectus
プログレッシヴ・メタルという、プレイヤーの努力に対して商業的成功が伴わない最高に「コスパの悪い」音楽であるジャンルを今あえて選択する、その心意気は買いたいですね。男女3人ずつ、というメンバー構成も結構珍しい。



絶対倶楽部
ガールズ・メタル・バンドは今や日本のメタル・マーケットにおいてはレッド・オーシャンですが、このバンドは音楽的にはまだまだながら、ある意味音楽そのものよりキャラが重視される昨今の音楽マーケットで目を引くことができるポテンシャルを感じました。



Zemeth
ボカロPとかDTMとか、そっちの方面出身の宅録メロディック・デス・メタル。今はいいサンプルを使えば打ち込みでかなりいい音を作れるので、音楽の才能はあってメタルも好きだけど、バンドは人間関係もあるしちょっと…という人も世に出ることができる時代になりました。とにかくクサい。



KEISANDEATH
「メタル・シンガー・ソングライター」という打ち出しが新しい、アーティストというか所謂ユーチューバー。彼女の音楽は失礼ながら素人芸に産毛が生えたようなものですが、ユーチューバー・メタルという活動スタイルは今後アリなのかもしれません。



HELL FREEZES OVER
普通にヘヴィ・メタルをやっているだけではなかなか差別化することが難しいこのご時世に、あえて徹底的にメタルのピュアネスを追求することで勝負しているある意味「逆張り」バンド。好感度はMAX。



さすがに今後メタルが80年代のように一世を風靡することはないと思いますが、ダイバーシティ(多様性)に対する寛容性は今後さらに上がってくると思うので、色々なタイプの魅力的なアーティストが活躍できることを期待したいと思います。

なお、冒頭の画像は前エントリーに引き続き、愛媛県新居浜市の金属加工メーカー「株式会社タステム.」さんの「メタルアート」作品です。

令和の時代に期待したい日本のメタル【本命編】

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令和最初のエントリーは何を書こうかなあ…と思っているうちに早10連休も終盤。

もし、あの雑誌があのアーティストを表紙にしたことで何か大きく変わっていたらそのことを書くのもいいかな、と思っていましたが(主に悪い意味で)何も変わっていなかったので、もうちょっと面白みのある企画を考えることにしました。

題して「令和の時代に期待したい日本のメタル」。「本命編」と銘打っているのは、同じテーマでもう1本書けるな、と思ったからです(笑)。

要はこれから活躍が期待できるんじゃないの、と私が思っている日本のHR/HMバンドを淡々と列挙する、そう書いてしまうと急に面白みのない企画です(苦笑)。

DEVIL WITHIN
UNDEAD CORPORATIONのメンバーを中心に結成された女性Voのメロディック・デス・メタル・バンド。日本のARCH ENEMY的な存在となることが期待されます。




BAND-MAID
日本独自に発展したメイド・カルチャーをベースにしつつ、見た目とはギャップのあるイキのいいハードなロック・サウンドで海外でも注目を集めるガールズ・ロック・バンド。バンドのコンセプト自体はBABYMETAL同様サステナビリティが怪しいですが…。




GYZE
北海道出身のメロディック・デス・メタル・バンド。デビュー当時から欧州を中心としたワールドワイドな活動を志向していて、日本でも2nd、3rdとメジャーからのリリースを実現させています。




首振りDOLLS
福岡出身のドラムボーカルを擁する3ピース・バンド。単純にHR/HMの文脈で語れるバンドではありませんが、アルバムは元ZIGGY、現THE SLUT BANKSの戸城憲夫プロデュースだし、SEX MACHINEGUNSと対バンもしてますし、何よりバンド名がヘドバンを想起させますし、いいですよね(笑)?




HER NAME IN BLOOD
東京のメタルコア・バンド。メジャーデビュー早々、(元)メンバーの大麻騒動でミソがついてしまいましたが、日本のメタルには珍しい骨太なポテンシャルがあると思うので頑張ってほしいです。




a crowd of rebellion
新潟出身のエモ/スクリーモ・バンド。どちらかというとロキノン系のバンドだと思われたいバンドなのだと思いますが、メタルコアからの影響は割とハッキリ感じられます。メタル者の琴線に触れる要素は結構あると思います。




THOUSAND EYES
私が昨年の年間ベスト・アルバムに選んだアルバムを生み出したバンドですから推さないわけにはいきません。世界レベルで見てもトップクラスのメロディック・デス・メタル/デスラッシュ・バンドだと思います。




ガールズロックバンド革命
大阪出身の女の子3人組。メタルなのはバスドラが踏まれる頻度だけだと思いますが、ディスクユニオンでハードロック/ヘヴィ・メタルの扱いを受けているので、ここで選んでもいいんじゃないでしょうか(笑)。




LOVEBITES
「嬢メタル」などと呼ばれる女性メタル・バンドはかれこれ10年前から出現していましたが、活動を世界レベルに持って行けたのは実質このバンドだけ。実際、クオリティもその実績に見合うものだと思います。




GALNERYUS
もうじきデビュー20周年を迎え、「イカ天」出演経験のあるヴォーカルを擁する彼らをここで取り上げるのはいささか躊躇われますが(笑)、そのクオリティは未だに上り調子、令和のジャパニーズ・メタル・シーンをリードし続けてほしいという思いを込めて。




X JAPAN
さすがに令和のうちにはニューアルバム、出ますよね…? もうこの曲すら10年経ってるんですよ…? …という期待?です(苦笑)。



なお、冒頭の画像は「令和 メタル」で画像検索した時に出てきた愛媛県新居浜市の金属加工メーカー「株式会社タステム.」さんの「メタルアート」作品です。一度しか行ったことありませんが、愛媛にはとても良い印象を持っているので無断借用ご容赦ください(笑)。


私選「平成」を感じるメタル

いよいよ平成も終わりですね。

皇室に対しては、曲がりなりにも千年以上続いている皇統なんて世界中他にないし、本日退位される今上の天皇陛下も明君と呼ぶに値する振る舞いを貫かれていると思うので、一般的な日本人レベルで敬意を持っているつもりです。

ただ、元号については古い書類の整理をしている時などに「えーと平成16年って西暦で何年だっけ?」とわざわざググったり、近年では平成で書かないといけない書式を前にして「今年って平成何年だっけ?」なんてことさえ起こる始末で、少なくとも役所やビジネス関連ではむしろ使用をやめてほしいと思っている派です(笑)。

そんな非国民な私は平成が終わることについてさほど気にかけていなかったのですが、考えてみれば平成というのは私のメタル人生をまるっと包含しているわけで、そういう意味ではこの場で何か「総括」してもいいのかなと思いPCに向かいました。

「平成ベスト・アルバム」なんてのは色々な所でやっていそうだし、昭和な人たちからは(いや、私も昭和生まれですが)「小粒なバンド、アルバムばかり」などと言われそうなので(苦笑)、単純に私にとってパーソナルな「平成を感じるメタル(一部ハード・ロック含む)」というのを列挙していきたいと思います。

X "BLUE BLOOD" (平成元年)
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先日30周年に寄せて文章を書いたばかりですが、考えてみると私がメタルにハマるきっかけとなったアルバムが平成元年に出ているということで、やはりこういう平成総括は必要だったんだな、とあらためて思いました(笑)。


METALLICA "METALLICA"(平成3年)
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平成にリリースされたメタル・アルバムで一番売れたアルバムでしょう。AC/DCの"BACK IN BLACK"とLED ZEPPELINの"IV"を除けばHR/HM史上最も売れたアルバムです。それ以前から既にビッグでしたが、本作で本当にロック史に残るモンスター・バンドになったんでしょうね。当時草加のマルイの地下に合ったヴァージン・メガストアで輸入盤を買いました。


PANTERA "VULGAR DISPLAY OF POWER" (平成4年)
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平成という期間は海外のアーティストにとってなんの意味もないわけですが、平成の期間に最も影響力のあったメタル・サウンドというのはPANTERAのものでしょう。メジャー・デビュー作"COWBOYS FROM HELL"も平成ですが、「グルーヴ」というそれまでメタルにあまり見られなかったものをここまで前面に押し出し、スタイルに昇華したのはこのアルバムでしょう。


DREAM THEATER "IMAGES AND WORDS"(平成4年)
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プログレッシヴ・メタルというスタイルを生み出したという意味でも、単純にメタルというジャンルが生み出したいち芸術作品としてのクオリティという意味でも、平成の生んだエポックメイキングと言えるでしょう。これは高校の近くにあったCDショップで買いました(チェーン店ではなかったので、きっと今はないでしょうね)。


YNGWIE MALMSTEEN "THE SEVENTH SIGN" (平成6年)
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世界的に見ればイングヴェイの全盛期というのは80年代なわけですが日本でのセールスに限れば90年代が彼の全盛期でした。このアルバムのツアーが私が初めて体験したライブなのですが、当時埼玉県の高校生だった私にとって、東京公演とは別に大宮ソニックシティでの公演があったのが大きかった(笑)。


HELLOWEEN "MASTER OF THE RINGS" (平成6年)
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新譜を聴いて、心の中でも、大袈裟な文章表現でもなくリアルにガッツポーズをとったのはこれが最初で最後かも。"Irritation (Weik Editude 112 in C)"のワクワクするイントロから"Sole Survivor"の力強いイントロは最高の高揚感を与えてくれました。あの時の自分の部屋の光景は今でも脳内に焼き付いています。大学受験のBGMだったという意味でも印象深いです(笑)。


STRATOVARIUS "VISIONS" (平成9年)
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本作にまつわる『BURRN!』誌のティモ・トルキFAX事件は、客観的にはティモ・トルキの方が悪いと思いますが、広瀬編集長の大人げない対応によってそれまで潜在的だった同誌の傲慢さに対する批判が表面化するきっかけになったと思います。今、私が一番好きなメタルバンドは?と訊かれたら多少迷いつつも彼らの名前を挙げると思いますし、そのきっかけも本作だと思います。


RHAPSODY "LEGENDARY TALES" (平成9年)
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当時ちょっとメタルに飽き始めていた自分に喝を入れた強力な一枚。当時池袋マルイの地下にあったヴァージン・メガストアの試聴機で聴いた時の衝撃は今でも鮮明に憶えています。数年後実現した初来日公演についての情報を当時CDショップでバイトしていたのでビクターからの新譜案内によって一般人より早くゲットし、2chのラプソスレにリークしたのは私です(もう時効ですよね?/笑)。


聖飢魔Ⅱ "THE BLACK MASS FINAL 3 NIGHTS"(平成12年)
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平成という時代は間に20世紀から21世紀への移行を経ているわけですが、その瞬間に私が何をしていたかというとこの場にいました。当時は「こんなミレニアムでいいんかな?」という疑問もありましたが(笑)、今となってはメタラーとしてこれ以上ない世紀末の過ごし方だったのではないかと思っています。


LINKIN PARK "HYBRID THEORY"(平成12年)
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当時私もあまりNU METALが好きではありませんでしたが、これは単純に曲が良くて大好きでした。2001年の2月に大学の卒業旅行として約1ヶ月かけて回ったヨーロッパ諸国でも、リリースから1年以上経っていたにもかかわらず街のあちこちで本作の曲が流れていて、地球規模の大ヒットなんだなーと肌で感じました。


ARCH ENEMY "THE WAGES OF SIN" (平成13年)
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本作リリース後の来日公演は2回観ましたね。原宿アストロホールの追加公演は学生として見た最後のライブでした。LOUD PARKでの出場率が異常に高かったおかげで、平成で一番多くライブを観たメタル・バンドです。女性がデス・ヴォイスで歌うという今では珍しくないスタイルを一般に広めたのは間違いなくアンジェラだと思います。


SLIPKNOT "IOWA" (平成14年)
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現在(主にアメリカで)メタル・シーンの表の顔である「NU METAL / オルタナティブ・メタル」。そのスタイルの完成者というべきKORNは日本では欧米とリアルタイムでメタル・ファンに受け容れられたとは言い難かったですし、このバンドのデビュー作もまだメタル・ファンに広く受け入れられたとは言い難かったですが、本作のブルータルさは彼らがメタルであることを認めさせる力がありました。21世紀のメタルの代表格は彼らでしょう。


TRIVIUM "ASCENDANCY" (平成17年)
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2000年代のメタルのメインストリームというのはメタルコアだったわけですが、「新世代メタル」のアルバムで私が一番気に入ったのはKILLSWITCH ENGAGEでもAS I LAY DYINGでもAVENGED SEVENFOLDでもなく、このアルバムでした。


GALNERYUS "RESURRECTION" (平成22年)
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日本のメタルの救世主になれる存在としてデビュー当時から応援していましたが、マニアックな存在を脱したのはやはり小野正利加入第1作となった本作でしょう。残念ながら救世というほどまではいきませんでしたが(今のところ)、このあたりで日本の新世代メタル・シーンというのが小さいながらも確立したと思います。


BABYMETAL "BABYMETAL" (平成26年)
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X JAPANやB'zといった一般人にHR/HMとはみなされていないアーティストを除き、平成で最も一般レベルの話題になったメタル・アクトが彼女たちであることは間違いないでしょう。このブログでもデビュー間もない頃から取り上げてきましたし、まだメジャーになる前、神バンド無しのライブも観ているだけに思い入れはあります。


MR.BIG "BUMP A HEAD" (平成5年)
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ここまでほぼ時系列で書いてきましたが、急に巻き戻ります。日本のHR/HMファンが平成を振り返った時に(好き嫌いを別にして)外せないのは、やはり彼らではないでしょうか。彼らも1989年、平成元年にレコード・デビューし、そして昨年パット・トーピー(Dr)がパーキンソン病の合併症によって死去したことで(途中解散していた時期があるとはいえ)、その歴史はほぼ平成という時代に重なります。

代表作は世界的なセールスや作品の出来から言っても"LEAN INTO IT"(1991)だと思いますが、発売日に予約して買った(そして予約せずに一緒に買いに行った友達は売り切れていて、近隣のCDショップを5店ほどハシゴするのに付き合いましたが、結局全ての店で売り切れていました)思い出深いアルバムということで本作をピックアップします。本作に伴う来日公演にも行きましたね~。初の日本武道館体験でした。

この頃まではハード・ロック然としていて好きだったんですけどね~。しかしオーディエンスが若い!そして女の子も多い!(笑)


ちょっとノスタルジーに走ってしまい、若い方には典型的な老害のセレクトになってしまいましたが、年齢的にさすがにここ5年くらいの直近の出来事に「平成」を感じることはあまりないのでこんな感じになりました。

私にとっては子供で、ただイノセントに楽しかった昭和時代に比べ山あり谷ありの時代でしたし、メタルにとっても必ずしも最良の時代ではなかったのかもしれませんが、私にとってかけがえのない時代でした。

ありがとう平成、私が死ぬ間際に走馬灯のように駆け巡る光景の大半はきっと平成のものだろうと思います。

かつての「クサメタル」「漢メタル」ブームに思いを馳せて

私が大学生だった2000年前後の頃、日本で「クサメタル」および「漢メタル」のブームというのがあったんですよ(もう少し詳しく言うと1998年くらいから始まって、2001年にピークを迎えて、2003年くらいには沈静化していた)。

このブログをお読みになるような方であればご存じ、あるいはご存じなくとも想像がつくかと思いますが念のために説明しておくと「クサメタル」というのは文字通り「クサいメロディと展開を持ったメタル」のことで、「漢メタル」というのは「漢(ヲトコ)らしい勇壮な雰囲気のメタル」のことです。

広義で言うとメロデスやシンフォニック・ブラック、フォーク/ヴァイキング・メタルなども包含する用語でしたが、象徴的なイメージを担っていたのはメロディック・パワー・メタル・バンドで、メジャー所でいうとRHAPSODY OF FIREやSONATA ARCTICA、中堅どころとしてブームの層を厚くしたのがスペインのDARK MOORやフランスのHEAVENLY、そしてこのムーブメントの裏の顔として当時(バンドの実力に対して)高い知名度を誇っていたのが、イタリアのSKYLARKでした。

当時は日本におけるインターネットの普及期と重なっていて、インターネットの個人サイトを通じて草の根的に広まっていったムーブメントで、それまで良くも悪しくも『BURRN!』誌を中心としたメディア主導だった日本のHR/HMマーケットに一石を投じた動きでした。

このブームを牽引したのは今はもう閉鎖してしまった「MOONMADNESS」というサイトの管理人だったJIN氏、そしてその取り巻き的な人達が運営していた「XaMetal.net」というサイト(こちらは一応まだ存在している)で、当時日本一のメタル・レビュー・サイトだった「Castle Of Pagan」(現在はiMetalというサイト名でコンテンツを継承)でもその手のサウンドのバンドを好意的に取り上げていたことで、インターネットに日常的に触れる若年層を中心に広まっていきました。

当時全盛期だった「2ちゃんねる」のHR・HM板における「メロディック・スピード・メタル」スレッドにおいても「雷グループ」と呼ばれる愛好家たちを中心に熱心な情報交換が行われ、それら愛好家たちに導かれてイタリアのHIGHLORDのメンバーが2chに「降臨」したこともありました。

当時まだYouTubeなどはなかった代わりに、違法なアップロードによってインターネットを通じた「試聴」ができるような状況で、それがその手のバンドの人気拡大に大きく寄与しました。

私もこのムーブメントには大きく刺激を受け、ディスクユニオンや今は東京からは撤退してしまった西新宿のDISK HEAVENで、今だったら手を出さないようなマニアックな輸入盤を買いあさったものです(DISK HEAVEN、撤退したと思っていたら先月再び西新宿に復活していた!)。

なんでこんな懐古趣味的な文章を書いているかというと、今年になってやたらと当時名前を目にしていたようなマニアックなバンドの新作リリースの情報が飛び込んでくることが多く、ノスタルジーを刺激されたからです。

このMETALGATEというサイトも、このムーブメントに刺激されて生まれたサイトなのですが(ムーブメントが盛り上がっているうちにオープンすることはできませんでしたが…)正直私はあまりB級なバンドにはハマれず、その結果こういう「メロスピサイト」としては薄味なサイトに仕上がった次第です(笑)。

そんなムーブメントに対する一種のトリビュートとして、今年リリースされて「懐かしい!」と思ったバンドの新作を、MVを紹介するという形で取り上げたいと思います。

CRYONIC TEMPLE
スウェーデンのパワー・メタル・バンド。前作は2008年のようなので、実に約9年ぶりの新作リリースです。



これはかなりカッコいい。当時だったら確実に日本盤が出ていたクオリティですね。


WHITE SKULL
イタリアのパワー・メタル・バンド。1988年結成というベテランながら、日本で(ちょっとだけ)知られるようになったのは2000年前後。一時期看板だった魔女声(?)の女性ヴォーカルが脱退していたようですが(産休&育休?)、現在では復帰しています。



基本線は全然変わってません。サウンド・プロダクションが良くなった分B級感は薄れていますね。


CUSTARD
ドイツのパワー・メタル・バンド。デッサンの狂った「FOR MY KING」(内容はB級というかC級ながら結構カッコいい)のジャケットである意味強烈なインパクトを残したバンドです。

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とても近年のAVANTASIAのアルバムをはじめ、数多くの素晴らしいアートワークを手掛けたThomas Ewerhard氏によるものとも思えません…。



メンバーの容姿・体型含め、愛すべきMVと言えるでしょう。日本のPhantom Excaliverに通じるものを感じる…と言ったら怒られますね。


VHALDEMAR
スペインのパワー・メタル・バンド。アルバムではなくEPのリリースですが、メタルが盛んとは言い難いスペインでこのクラスのバンドが活動継続していたことが驚きです。



熱い。元々暑苦しいバンドでしたが、さすがは情熱の国のバンドというべきか…。


KALEDON
クサメタル・ブームの末期である2003年に、Voの新興宗教の信徒めいたちょっと異様な佇まいが話題となった「The New Kingdom」のMVで話題になったイタリアのパワー・メタル・バンド。



ヴォーカルが変わって随分男臭くなりましたね。これもまた普通にカッコいいです。


これらのバンドの多くは別に解散していたわけではなく、恐らくは昼間の仕事との兼ね合い上、作品のリリース・サイクルが長くなっているために4、5年に一回くらいしか新作が出ないというだけで、こうしてリリースが重なったからといってもそれは単なる偶然であり、クサメタル/漢メタルが再興してきている、というわけではないと思われます。

皆さんいい歳でしょうに、おそらくこれで飯が食えるわけではないであろう音楽活動を続けているバンドのメタル愛は凄いなあ、と感服せざるを得ませんね。

このブログでは日本盤が出ないようなマイナーなアーティストはほとんど取り上げていないので、たまにはこういうエントリーもありかな、と思って書いてみました。

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