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AD INFINITUM "DOWNFALL"が3月31日(金)国内盤発売

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元RAGE OF LIGHTの女性ヴォーカリストで、先日リリースされたKAMELOTのニュー・アルバム"THE AWAKENING"にもゲスト参加していたメリッサ・ボニーをフィーチュアしたスイスのシンフォニック・メタル・バンド、AD INFINITUMの3作目となるオリジナル・フル・アルバム、"CHAPTER III : DOWNFALL"が3月31日(金)にワードレコーズから日本盤リリースされます。

2018年に結成され、2020年にデビューと、コロナ禍直撃タイミングで活動を開始してしまうという非常に不運なバンドですが、それでもデビュー作"CHAPTER I : MONARCHY"(2020)からのリード・シングル"Marching On Versailles"、前作"CHAPTER II : LEGACY"(2021)からのリード・シングル"Unstoppable"は共にYouTubeで300万回以上の視聴数(2023年3月現在)を獲得しています(他の曲の再生数との差を見ると、恐らくこの2曲は広告展開されたのだと思いますが)。

WITHIN TEMPTATIONやDELAINあたりを思わせるキャッチーなヴォーカル・メロディを軸にしたシンフォニック・メタル・サウンドが基本線で、そういう意味で個性は強くありませんが、メリッサ自身が繰り出すことができるグロウルも活かしたヘヴィな要素とメロディアスな歌メロのコンビネーションのメリハリが良く、デビュー作の時点からかなり高品質な仕上がりを見せていました。

古代エジプトを歌詞テーマにしているという本作では、先行公開されているMVを視聴する限り、音楽的にそれほどエジプト的というか中近東的な要素は感じられませんが、言われてみるとMV映像の世界観はそんな感じかもしれません(笑)。

メリッサの歌唱力もこのシーンでトップクラスと言ってよく、黒人の血が入っていると思われるアピアランスも現代的な感覚においては若年層に最もカッコよく映る存在感があります。

そういう意味でも、彼らは新世代シンフォニック・メタルの継承者として、ビッグになるポテンシャルがあるのではないでしょうか。日本盤が出ていなかったのでスルーしていたセカンド・アルバム(デビュー・アルバムはちゃんと日本盤リリースされていたのですが、売れなかったのでしょうか)"CHAPTER II : LEGACY"(2021)もこの機に聴いてみたらかなり良かったです。









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ASCENSION "UNDER THE VEIL OF MADNESS"が3月22日(水)発売

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デビュー・アルバム"FAR BEYOND THE STARS"(2012)が当時マニアの間で話題となったスコットランド出身のパワー・メタル・バンド、ASCENSIONの約10年ぶりとなるセカンド・アルバム、"UNDER THE VEIL OF MADNESS"が3月22日(水)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

6年前に新曲"Pages Of Gold"がYouTubeに投稿されてから音沙汰がなかったので、コロナ禍もあって消滅してしまったのかと思っていましたが、どうやら断続的にスローペースで曲作りを続けていたようです。

ピロピロしたテクニカルなギターと、細めのヴォーカルによるメロディアスな歌メロは、「大英帝国」という括りで見れば同郷のDRAGONFORCEを想起させられるもので、先行公開されているMVを視聴する限り、あそこまで速度重視ではないものの、彼らのファンであればきっと楽しめるクオリティが備わっています。

どうでもいいですが、バンドの中でイケメンな奴がヴォーカリストやギタリストをやる、という昭和の固定概念(?)を覆すダイバーシティなバンドですね(笑)。







MAJUSTICE "ANCESTRAL RECALL"が3月22日(水)発売

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1998年生まれの日本人ギタリスト、ジエン・タカハシを中心に、ユーリ・サンソン(Vo: 元HIBRIA、現ETERNITY'S END)、ヴィタリ・クープリ(Key : ARTENSION、RING OF FIRE等)、そして幼少期から彼のことを知っているというケリー・サイモン(G)によるプロジェクトのデビュー・アルバム"ANCESTRAL RECALL"が3月22日(水)にマーキー・インコーポレイティドからリリースされます。

いったいどんな縁を持っていたものか、ティモ・トルキ(元STRATOVARIUS)からクラウドファンディングに失敗してポシャったプロジェクト、INFINITE VISIONSの楽曲4曲を提供されており、さらにはゲストとしてマイク・ヴェセーラ(Vo : 元OBSESSION, LOUDNESS, YNGWIE MALMSTEEN他)やラルフ・シーパース(Vo : 元GAMMA RAY、現PRIMAL FEAR)が参加するなど、私のようなメロディック・メタル・ファンにとってはなかなか「引き」のある名前がクレジットに並んでいます。

影響を受けた作曲家にティモ・トルキの他、リチャード・アンダーソン(MAJESTIC, TIME REQUIEM)、ダッシャン・ペトロッシ(IRON MASK, MAGIC KINGDOM)といったなかなかコアな名前を挙げているジエン・タカハシは、その年齢でどうやってそれらにアーティストに出会ったのか不明ですが(笑)、先行公開されている音源を聴く限り、彼が生まれた頃の「メロスピ」然とした音楽がこのプロジェクトの基本線になっているようです。

とはいえジエン・タカハシ本人の作る楽曲のメロディには欧州や南米のバンドとは少し異なるフィーリングがあり、その辺は影響を受けた作曲家に『ロマンシングサガ』などで知られるゲーム音楽家の伊藤賢治氏や、love solfageなる同人音楽の名前を挙げるバックグラウンドから来ているのかもしれません。

ケリー・サイモン氏がいて、ベースとドラムはケリー氏のバンド・メンバーであるカズマサ・ナカムラ(B)とヨースケ・イブキ(Dr)ということで「結局ジエンとケリー、どちら主導のバンドなの?」という疑問を与えてしまうのはいかがなものかと思いますが、この手の音楽のファンであれば一聴の価値があると思いますし、若い日本人がこういう音楽をやっているというのは個人的には応援したくなりますね。

ドラムについてはX JAPANのPATA率いるRa:INやLOUDNESSのサポート・ドラマーとしても活躍する西田竜一(Dr)と、LOUD PARK 2016 に出演していたFury of Fearの田中康太郎(Dr)もゲストとしてレコーディングに参加しているそうです。







KAMELOT "THE AWAKENING"が3月22日(水)国内盤発売

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アメリカはフロリダ州出身のシンフォニック・パワー・メタル・バンド、KAMELOTの通算13作目となるフル・アルバム"THE AWAKENING"が3月22日(水)にキングレコードから日本盤リリースされます。

前作"THE SHADOW THEORY"(2018)か約5年という、彼らのディスコグラフィーの中では最長のインターバルとなったのは、やはり多少コロナ禍の影響もあるのでしょうか。

前作でドラムをプレイしていたヨハン・ニューンツはすぐに脱退し、同作のツアーをサポートしていた、MEKONG DELTAやCYHRAのメンバーとしても活動し、ANNIHELATORやAXXIS、LUCA TURILLI’S RHAPSODYなどでのプレイ経験があるアレックス・ランデンバーグが正式メンバーとして加入しています。

もはやこのバンドについては世界観が確立しており、ここ数作の作風に満足しているファンであれば失望させられることはないと思われますが、前作からの長いインターバルで作り上げた25曲から厳選されたという濃密さが吉と出ているのか凶と出ているのかは、先行公開されているMVを視聴する程度で判断することはできないでしょう。

昔、某V系ミュージシャンが自身の音楽を「美学系」と呼んでいましたが、メタル界隈でその言葉が最も相応しいバンドは彼らなのではないかと思います。加入から10年を超えたトミー・カレヴィックもすっかりバンドの顔になった観がありますね。

もはやこのバンドのアルバムにおける定番の「お楽しみ」となった女性ヴォーカリストのゲストは、このバンドとは縁の深いシモーネ・シモンズ(EPICA)と、スイスのモダン・シンフォニック・メタル・バンド、AD INFINITUMのメリッサ・ボニー。その他、SABATONやBEYOND THE BLACKなどとも共演経験があり、グラミー賞にもノミネートされたことがある中国系アメリカ人チェロ/二胡奏者、ティナ・グオも参加しています。







SEVENTH CRYSTAL "WONDERLAND"が3月10日(金)発売

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GINEVRAやPERPETUAL ETUDEでも活躍するヴォーカリスト、クリスティアン・フィール率いるSEVENTH CRYSTALのセカンド・アルバム"WONDERLAND"が3月10日(金)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

先行公開されているMVを視聴する限り、前作同様、クリスティアン・フィールのヴォーカルの実力を活かしたメロディアスなハード・ロックが展開されており、既に彼ら独自のスタイルを築き上げているように感じられます。

元々はクリスティアン・フィールのソロ・プロジェクト的に始まったバンドのようですが、本作ではメンバー6人が全曲で共作しているということなので、バンド全体で方向性が一致しているということであれば素晴らしいことですね。

『Frontiers Music』所属のメロハー・バンドにありがちな、単純な80年代の焼き直し感がなく、モダンという言葉が適切かわかりませんが、懐古的ではないフィーリングがあるのがこのバンドの評価ポイントですね。

私自身はむしろ80年代の焼き直し的なサウンドを好む人間なので、そういう意味でこのバンドのサウンドに対してはややメロディというかポップさの点で物足りないものを感じてしまうのですが、あまり歌謡曲っぽくならないこのバンドの音楽の方が「ハード・ロック」然としていて、カッコいいと思う人も多いのではないかと思います。