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ANGUS McSIX "Master Of The Universe"のMV

昨年GLORYHAMMERを解雇されたアンガス・マクファイフことトーマス・ウィンクラー氏が、アンガス・マクシックスと名前をカウントアップさせてソロ活動を開始、第1弾シングルとして"Master Of The Universe"のMVを公開しました。

解雇のニュース絡みでトーマス・ウィンクラー氏がスイスで法律事務所を経営するエリート実業家であることを知り、彼のメタル・バンドのフロントマンらしからぬ髪型に納得すると共に、それはメタル・バンドのヴォーカリストは(少なくとも収入面では)「副業」にしかならないだろうし、バンド側としては副業感覚の人間とはやってられない、みたいなことだったのかな、と勝手に思っていました。

ただ、こうしてANGUS McSIX名義で発表された楽曲そしてMVを視聴すると、彼が自分をメール1本で解雇したというGLORYHAMMERの音楽に対して情熱と愛着を持っていたことは明らかで、GLORYHAMMERの後任シンガーの印象が「可もなく不可もなし」というものだけに、なんだかちょっともったいないな、という気がします。

MVの冒頭、ボロボロの状態で横たわり、起き上がってハンマーを投げ捨てる様が何を意味しているかはあからさま過ぎるほどですが、逆に言うと今でも彼はGLORYHAMMERと同じ世界観、いわばマーベル・ユニバース的な設定の中にいるのでしょう(それは所属レーベルが同じ『Napalm Records』のままだから実現できたのかもしれません)。

バックを務めるORDEN OGANのセバスティアン・レバーマン(B)、元FROZEN CROWNのタリア・ベラゼッカ(G)、元RHAPSODY OF FIREのマヌ・ロッター(Dr)というメンツもなかなか魅力的で、最新作を母国ドイツのチャートで3位に送り込んだ人気バンド、ORDEN OGANの中心人物がなぜこんな副業をやっているのかという謎はありつつ、個人的にはFROZEN CROWNのライブで非常に魅力的だったタリア・ベラゼッカ嬢のシーン復帰が嬉しい。

音楽性は言うまでもなく(?)まんまGLORYHAMMERで、いわばHELLOWEENとGAMMA RAY、BATTLE BEASTとBEAST IN BLACKのような、ファンにとっては楽しみ2倍の状況になりそうで、4月に予定されているデビュー・アルバムに期待が膨らみます。

MVも続き物になっているようですが、数年後、GLORYHAMMERに復帰することまで既にシナリオ化されていたりしたら、凄いコンセプトだな、と思いますが、さすがにそれはないですかね(笑)。

THE BIG DEALによるカバー曲MV選曲がとても北欧

前エントリーで紹介したセルビアのメロディアス・ハード・ロック/メタル・バンド、THE BIG DEALはオリジナル曲のMVだけでも既に4曲発表していますが、それ以外にカバー曲のMVもいくつか公開しています。

ぶっちゃけ、私が彼(女)らのことを認知したのも、むしろそのカバー曲の選曲が気になったからでした。

狙っているのかたまたまなのか、カバーしているのは北欧出身のアーティストばかりで、とはいえEUROPE、NIGHTWISH、ABBAは、どれも(特に欧州では)超メジャー級のアーティストばかりなので偶然かな、とも思っていました。

しかし数日前に新たに公開されたのが母国ノルウェーではビッグだったとはいえ、国際的にはそれほどでもないTNTの"Intuition"だったので、これはもう完全に「北欧しばり」をやってるな、と確信しました(いや、偶然なのかもしれませんが/笑)。

まあ、いずれも選曲がベタ過ぎるし、さほどアレンジにヒネリもないので、カバーというよりは上手いコピー・バンドの演奏を聴かされているような感じではありますが、いずれの曲も名曲なので楽しめることは間違いありません。

この寒い季節に北欧の音楽はピッタリだと思うので(?)、お時間ある方はぜひ聴いてみてください。









ハロウィンにはHELLOWEENの"Halloween"

ようやくコロナ禍による外出規制も緩和されてきて、今週末は渋谷もかつてほどではないにせよかなり盛り上がっていたようですね。

私は渋谷には行きませんでしたが外出はしていて、コスプレをした人たち(特に子供たち)をよく見かけました。

日本以上にイベントとしてのハロウィンが盛んだという韓国では人混みの度が過ぎて痛ましい事故も起きてしまったようですが、ここ数年ですっかり日本でも定着してきたハロウィン、このタイミングでメタル・ファンがやるべきことはコスプレではなくHELLOWEENの名曲、"Halloween"を聴くことに限ります(?)。

"Halloween"には一応MVがあるのですが、5分程度に編集されてしまっていて、「美味しいところ」がゴッソリ削られてしまっています。



そのことを嘆いた(?)ファンの人が、当時のブート・ライブ映像を使ってフル・バージョンのMVに編集した動画もYouTubeには投稿されていて、これはこれで素晴らしい。



しかしまあ、せっかくマイケル・キスクとカイ・ハンセンが復帰した"UNITED ALIVE"のライブ映像がオフィシャル公開されているのですから、こちらを視聴するのが「正統派」のファンというものでしょうか(?)。



いやー、曲全体聴き所だらけですが、個人的にはやはり10分あたりの、ブラームスの「ハンガリー舞曲」のオマージュと思しき(?)ツイン・リードのギター・ソロがたまりませんね。

メタルに大作曲は数あれど、35年経った今でも構成力の妙において"Keeper Of The Seven Keys"とこの曲を超えるものはないと思っています。

ちなみにカボチャのおばけ(ジャック・オー・ランタン)とトリック・オア・トリート(いたずらかお菓子か)の唱え言葉(脅し文句)に代表される、ハロウィンのイメージはアメリカで形成されたもので、ドイツをはじめとするヨーロッパ由来のものではないそうな。

まあ、もはや日本では単なるコスプレ・イベントになっている観がありますが(苦笑)。

HR/HMがイケてた頃を思い出す

先週、HR/HMがメインストリームのイケてるロックだった最後の時代をダイレクトに思い出させてくれる動画が2つ、YouTubeにアップロードされていました。

ひとつはMOTLEY CRUEの"Kickstart My Heart"のMVのHDリマスター。映像自体は以前から公開されていましたが、リマスターされることで聴き返すきっかけになりますね。

この曲の持つドライブ感は、本来HR/HMに求められる要素のひとつを極めたものだと思います。サビの「Oh! Yeah!」の箇所なんてライブで盛り上がるイメージしか湧かないですよね。



もうひとつは、GUNS N' ROSESの"You Could Be Mine"の1991年5月のライブ映像。頂点を極めた彼らの、もはや風格さえ感じるパフォーマンスです。



この数ヶ月後、1991年9月にNIRVANAの"NEVERMIND"がリリースされ、その後1年ほどの間でロックにおける「カッコよさ」の定義が180度転換してしまったわけですが、私は転換された後の価値観にアップデートできなかったクチなので、このMVにおけるカッコよさが今でも「カッコよさの基準」です。

この頃のアクセル・ローズ(Vo)のカッコよさは半端じゃなかったですね。日本でもバンダナや短パンなど、真似しやすい所から真似する輩がプロアマ問わずあちこちで見られましたが、これは「ただしイケメンに限る」を通り越し「ただしアクセルに限る」という唯一無二のカッコよさだったと思います。

そんなアクセル・ローズも今は見る影もなく、HR/HMというとおじさんを通り越してもはやおじいさんがやっている音楽になってしまいましたが、これを原体験で刻み込まれてしまった人は一生このインパクトを超えるカッコよさに出会うことはないのではないでしょうか。

ABOUT US "Right Now"のMV

現役でメロディアス・ハードやメロディック・メタルのファンをやっている人であればもはや知らぬ者はいないであろう(?)イタリアのレーベル、『Froniters Music』。このブログでもこのレーベルのリリース作品をこれまで数えきれないほど取り上げてきています。

このレーベルは設立以来、基本的には80年代スタイルの音楽をリリースしていたのですが、近年はややモダンな(と、言っても90年代以降の、くらいのニュアンスですが)テイストのバンドも手掛けるようになっていますし、当初はヨーロッパとアメリカのバンドしか契約していなかったのが、ブラジルなど南米のバンドとも契約するなど、ビジネスのフィールドを拡大しています。

そんな『Frontiers Music』が新たに契約して送り出してきたのが、このABOUT USというインドのバンド。

このブログでもインドのメタルがそれなりに盛り上がっていることに触れたことがありますし、先日行われたフジロックにもそのインドのメタル・バンドのひとつであるBLOODYWOODが出演していましたし、実は既にGIRISH & THE CHRONICLESというロックンロール系のバンドが『Fronitiers Music』から今年アルバムをリリースしています。

ただ、BLOODYWOODはWacken Open Airへの出演経験があり、『METAL HAMMER』誌でも注目のバンドとして挙げられている存在だったし、GIRISH & THE CHRONICLESそれなりにキャリアもあって、なんなら当地ではメジャー・レーベルの『UNIVERSAL』からアルバムをリリースした経験のあるバンドなのに対し、このバンドは地元以外ではほぼ無名の存在のよう。

しかもその地元というのも、ナガランド州というインドの中でも相当に田舎、なんならインドというよりは限りなくミャンマーに近い北東辺境エリアの出身で、ちょっと調べる限りだとアルバムのリリース経験もないバンドのようなので、どういう経緯で『Frontiers Music』との契約に至ったのかとちょっと驚きました。

このMVを視聴する限り、音楽性はいかにも『Frontiers Music』な80年代型のハード・ポップ・サウンドで、そういう意味では意外性はないのですが、80年代のインドの辺境に庶民が欧米の音楽を聴ける環境があったとは思えず、いったいどうやって彼らはこの音楽性を築き上げたのかが全く謎です。

いや、普通にレベル高くて、ちゃんと『Frontiers Music』クオリティに達しているのがまた驚きなのですが。

ヴォーカルの人のファッションとかアクションにはちょっと笑ってしまったのですが、地元の辺境インドではこれがイケてるのかもしれないので、その辺は日本人の感覚で評価すべきではないのでしょう。

インドのバンドには声がかかるのに日本のバンドで『Fronitiers Music』から声がかかったという例を聞かないのはやっぱり英語力の問題なんですかね。単に『Frontiers Music』がオファーする金銭的条件が、インド人にとっては充分でも、日本人にとっては見合わない、みたいなことなのかもしれませんが。



ちなみにヴォーカルの人は個人の「歌ってみた」活動として、STEELHEARTの名バラード"She's Gone"のキー上げカヴァーという恐るべきパフォーマンスを公開していました。


この動画が公開された10ヶ月ほど前は黒髪だったのに、現在金髪になっているのは、やはりヨーロッパのレーベルと契約するにあたって欧米化を進めた結果なのでしょうか。普通にこのままでいいのに。