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DRAGONFORCEからフレデリク・ルクレール(B)が脱退

来月、ニューアルバム"EXTREME POWER METAL"のリリースを控えたDRAGONFORCEから、ベーシストであるフレデリク・ルクレールが脱退することになったそうです。

「他のプロジェクトを追求したいから」というのがその理由だそうで、それがSINSAENUMのことなのか、それ以外のものなのかはわかりませんが、今やハーマンとサムのギター・コンビ以外では最も古株の、ファンにも愛される存在だっただけに残念な話です。せめて新作のツアーまで留まれなかったのでしょうか。

まあ、何事もタイミングがありますし、やりたいことをやる上で今がベスト・タイミングということであれば仕方がありませんが。

8月17日にドイツ・ハンブルクで開催される"Elbriot Festival"での公演がフレッドのDRAGONFORCEにおける最後のパフォーマンスになるそうです。

昨年はキーボード奏者だったヴァジーム・プルジャーノフが育休からそのままフェイドアウトするように脱退しましたが、バンドの転機なのかもしれませんね。

後任は未定ですが、今後の北米ツアーには、メタル系ユーチューバーとして有名なスティーヴィーT(Stevie T/Steve Terreberry 'Stevie T') をベース&トライアングル奏者として一時的に迎えると発表。

なぜにトライアングルかというと、スティーヴィーTは以前にドラゴンフォース「Through the Fire and Flames」のトライアングル・カヴァーを自身のYouTubeチャンネルで公開して話題になったという経緯があり、それをきっかけにバンドと連絡を取るようになったことがこの話の発端のようです。

この動画ですね。



いや~、すごいですね。ついにユーチューバーがメジャー・バンドに加入する時代が来たんですね。15年前、同人音楽の人だったYAMA-Bをヴォーカルに迎えたGALNERYUSがメジャー・デビューしたときにも「垣根がなくなった」ことを感じましたが、またひとつの壁が壊れたことを感じます。

どうでもいいですけど、どうしてユーチューバーって変顔に走るんですかね。「同じ内容であれば変顔をした方が再生回数が伸びる」みたいなデータでもあるんでしょうか。

ちなみにこのスティーヴィーT、過去に"How To Be POWER METAL!"という「パワー・メタルの作り方」的な動画をアップしていて、こちらを観ると、彼がパワー・メタルのことをちゃんと理解していて、DRAGONFORCEの影響を強く受けていることがわかります。



ギターの腕前はなかなかのもので、ヴォーカルもこれだけ歌えれば大したものだと思いますが、今回DRAGONFORCEに加入するにあたって一番肝心なベースの腕前は不明です(笑)。

が、まあこれだけギターが弾ける人であれば、ピック弾きでパワー・メタルのベースを弾くことはさほど難しくないのかもしれません。

実際の所、DRAGONFORCEのように長いツアーをやるバンドのメンバーになると本業である(そして恐らく現時点ではDRAGONFORCEの活動より稼げていそうな)ユーチューバーの活動に差し障りそうなので、正式加入はないと思いますが、バンドにとってはいい話題作りですし、スティーヴィーにとってもユーチューバー活動のいいネタ作りになりそうなのでWin-Winな企画ですね。

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DRAGONFORCEの"Through The Fire And Flames"がアメリカでプラチナム認定&YouTubeで1億回再生

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DRAGONFORCEが国際的に(特に北米で)ブレイクするきっかけとなった2005年の名盤"INHUMAN RAMPAGE"からのシングル曲である"Through The Fire And Flames"が、シングルとしてリリースされた2006年から13年が経過した今年2019年5月23日にRIAA(米国記録産業協会)から100万枚相当の売上を認められ、プラチナムの認定を受けました。

また、今年の3月には同曲のYouTubeにおける再生回数が、パワー・メタルにカテゴライズされる楽曲として初めて1億回を突破したというニュースもありました。

この曲がブレイクしたのは、2000年代後半当時に大人気だったビデオゲーム"Guitar Hero"シリーズで使用され、最難関曲として話題を集めたことがきっかけですが、ゲームの人気がとっくに過去の物となった現在も売上を伸ばし、再生回数を積み上げているのは、バンドの代表曲として「まず聴くべきはこの曲」という存在になっており、そして何よりこの楽曲自体に中毒性があることを証明するものと言えるでしょう。

いや本当に、基本的にシングルではなくアルバムが売れるタイプの音楽であるメタルにおいて、しかもバラードではなく、むしろその対極にある爆速チューンがシングルとしてプラチナムになるなんてのはエポックメイキングな出来事だと思います。

90年代はギター・ソロ自体が悪とされる恐ろしい時代でしたが、2000年代に入ってギター・ソロがある程度復権した後も、さすがに「テクニックをアピールする」ことは時代錯誤というか、楽曲のバランスを大切にしないセンスのない奴だと思われるのでやめておこう、という風潮は残っていました。

しかしこの曲では、楽曲全体がギター・ソロみたいなものであるにもかかわらず、ギター・ソロ・パートは、カラオケだったら間違いなく途中で誰かに演奏停止ボタンを押されるレベルに長く、しかもMVではわざわざワイプでギターを弾く手元を見せつけるという、世の中の風潮を完全に無視した離れ業をやってのけました。

バランス? センス? 知ったことか! 時代の空気なんて読まねえし、俺たちの辞書に「節度」とか「ほどほど」なんて言葉はないぜ! という彼らのアティテュードは、間違いなくロックであると言えるでしょう。

彼らの音楽は(パワー・メタル好きの中でさえ)かなり好き嫌いが分かれるものだと思いますが、この曲が2000年代を代表するメタル・クラシックであることは間違いありません。

まあ正直、ここまでやり切られてしまったせいで、パワー・メタルという音楽の進化がストップしてしまった観もあったりはするのですが(苦笑)。



※ニュースソース
DRAGONFORCE's 'Through The Fire And Flames' Certified Platinum In U.S. [BLABBERMOUTH.NET]

DRAGONFORCE's 'Through The Fire And Flames' Surpasses 100 Million YouTube Views [BLABBERMOUTH.NET]

アンドレ・マトス(元ANGRA)が死去

今朝起きて、スマホのアラームを止めるついでにTwitterを開いてみたら、トレンドに並ぶ「アンドレ・マトス」「ANGRA」「Carry On」というワード。

例え今、アンドレがANGRAに復帰した所でこんなニュースにはなるまい、と悪い予感がしてタップしてみたら、アンドレ・マトスの訃報が報じられていました。

享年47歳、心臓発作によるものだそうです。

彼がかつて創設し、所属していたANGRAは彼が亡くなった6月8日(現地時間)に、アンドレの出身地であるサンパウロでの公演が予定されておりましたが、哀悼の意を表し、延期されることになりました。

アンドレのこれまでの活動を振り返ってみると、幼少時よりピアノを与えられて10歳から音楽教育を受け、13歳で始めたバンドVIPERで、1987年に16歳でレコード・デビュー。

日本で彼の名前が知れ渡ったのは、そのVIPERのセカンド・アルバム"THEATER OF FATE"がリリースされた時でした。

同作で体現されていたクラシック音楽のエレメントをちりばめたメロディック・パワー・メタル・サウンドは、当時HELLOWEEN、BLIND GUARDIAN、GAMMA RAYといったバンドのブレイクによって日本で盛り上がっていた日本の「ジャーマン・メタル」ブームに乗り、「ブラジルのジャーマン・メタル」などという謎の呼ばれ方で話題になりました。

その後、よりクラシック音楽の要素を強く取り入れたいアンドレと、シンプルなヘヴィ・メタルをやりたい他メンバーとの方向性の違いによってVIPERを脱退。音楽学校に戻り、オーケストラの指揮と作曲のコースを修了。

そして彼自身の理想とするクラシック音楽とヘヴィ・メタルを融合したサウンドを具現化するため、ANGRAを結成。このちょっと変わったバンド名はブラジルの神話に登場する「炎の女神」の名前に由来している。

キコ・ルーレイロ(G : 現MEGADETH)をはじめとする優れたミュージシャンが集まったANGRAのデビュー・アルバム"ANGELS CRY"は本国ブラジルや欧州はもちろん、ここ日本でも大ヒットを記録。10万枚以上を売り上げてゴールド・ディスクに輝く、90年代にリリースされたメタル・アルバムの中でもかなり上位に入るセールスを記録しました。

そこで体現されていたサウンドはDEEP PURPLEやACCEPTのアプローチとは全くレベルの違う、まさにクラシックとメタルの大胆なマリアージュ。HELLOWEENが生み出したメロディック・パワー・メタルというジャンルをもう一段進化させる音であり、その後欧州を中心にジャンルとして確立していく「シンフォニック・メタル」というサウンドの礎となったスタイルでした。

その後、母国ブラジルの土着音楽の要素を取り入れるなど、さらにその音楽性を高めつつ、バンド運営に関する意見の相違によってアンドレとそれ以外のメンバーとの関係が悪化、結果としてアンドレは自ら作ったANGRAを去ることに。

アンドレの穴を元SYMBOLSのエドゥ・ファラスキによって埋めたANGRAの"REBIRTH"が先に大ヒットしてしまったために、日本では陰に隠れてしまいましたが、アンドレがANGRA脱退後に結成したSHAMANも、母国ブラジルでは"Fairy Tale"という曲が現地の人気ドラマ『Beijo do Vampiro(吸血鬼の口づけ)』に使用されたこともあってかなりの人気を博しました。

2007年からはANDRE MATOS名義で活動し、3枚のアルバムをリリースしましたが、2012年のサード・アルバム"THE TURN UP THE LIGHTS"以降、オリジナル作品のリリースは途絶えていました。

とはいえその2012年の時点で、ブラジル版『Rolling Stone』誌の"List of 100 Greatest Voices of Brazilian Music(ブラジル音楽における100の最も偉大な声リスト)"で77位にランクインするなど、ブラジル国内ではメタル・フィールドにとどまらない評価を確立していました。今回の訃報も、ブラジルの国営放送では特集の形で報じられているようです。

寝耳に水だったこの訃報を受けて、もしかしてここ数年ずっと体調が悪くてあまり活動していなかったのかとも思いましたが、様々なプロジェクトにゲスト参加したり、企画もの的なステージにはコンスタントに出演したりしており、つい数日前の6月2日にはAVANTASIAのブラジル公演にもゲスト参加していたくらいなので、どうやら本当に突然の死だったようです。

今どき、60代の死でも「早すぎる」と言われますが47歳はさすがに…。織田信長の時代でさえ「人生50年」だったのに、ちょっとすぐには受け容れられません。

生のアンドレ・マトスを観たのはANGRAの"HOLY LAND"ワールド・ツアーに伴う初来日公演を今はなき新宿リキッドルームで観たのが最初で、後はLOUD PARK 2007にANDRE MATOSとして出演した時、そしてAVANTASIAの初の来日公演にゲスト・シンガーの一人として出演していたのを観た時の都合3回のみ。

少なくとも、きっといつかANGRAでも「PUMPKIN UNITED」や「MICHAEL SCHENKER FEST」的なリユニオンがあって、その時に観ることになるんだろうなあ…などと思っていたのですが。

ANGRAは私にとってデビュー時から追うことができた「自分の世代のバンド」という意識を持てる特別なバンドであり、そういう意味で自分が音楽を聴き始めた頃には既に有名になっていた大御所アーティストの死とはまた違う、特別な喪失感があります。

アンドレ、本当にユニークで素晴らしい音楽をありがとう。あなたがいなければサッカーに興味がない私にとってブラジルという国は地球の裏側にある自分とは関係ない国でしかなかったと思います。心よりご冥福をお祈り申し上げます。





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【悲報】Evoken de Valhall Productionが事業休止を発表

ここ数年、「マジかよこんなマイナーなバンド呼べんの?」という驚きのブッキングでメタル・マニアに衝撃と歓喜を与え続けてくれた日本のプロモーター、Evoken de Valhall Production(EVP)が事業休止を発表しました。

元々はかのWacken Open Airにも出演経験のある日本の「エレジアック・ブラック・メタル・バンド」Ethereal Sinの中心人物であるYama Darkblaze こと山根顕弘氏が、自分の人脈ベースで半ば趣味的に始めたと思われる事業ながら、近年は最も活発にメタル系の興行を行なうプロモーターとしてメタル・マニアの支持を集めていました。

EQUILIBRIUM、ENSIFERUM、SECRET SPHERE、WINTERSUN、KALMAH、ETERNAL TEARS OF SORROW、FREEDOM CALL、TWILIGHT FORCE、DERDIAN、POWER QUEST、DARK LUNACYといったバンドは、この会社だからこそ招聘できたと言っても過言ではありません。

しかし、結果的には2000万円もの負債を抱えることになったそうで、メタル・マニアの熱意はともかく絶対数と経済力に限界があったということでしょう。

てか、Anaal NathrakhとかSAMAELとかWhile She SleepsとかPliniとか、素人目にも「いくらなんでもそれで百人単位の人を呼ぶのは無理でしょ」という無謀な公演も多かったですからねー…。

一応、事業「休止」であって再開の意志はあるとのことですが、いずれにせよこれまでのような無謀な興行は控えざるを得ないことでしょう。

日本ではメタルはニッチなスモール・ビジネスなので、企業活動の継続のために大きな利益を出さなくてはいけない大手企業はもはや手を出せない領域になってしまっているわけですが、EVPクラスのプロモーターまで手を引かざるを得ないとなると、今後の日本のメタル・ライブ事情は相当見通し暗いと思います。

これはLOUD PARKがなくなってしまった事情と完全に根っこは同じですね。

90年代組くらいまではともかく、21世紀になってから人気を得たような欧州のメタル・バンドを生で観るためには海外に行かなくてはならない時代が来てもおかしくありません。

後年、EVPが精力的に興行を行なっていた2017年から2019年は奇跡の時代だったと語られることになるのではないでしょうか。

とりあえず、今年も強烈に濃厚な面子が決定している看板フェス、『Evoken Fest』をはじめ、既に決定している興行はそのまま行なわれるそうですし、『SUOMI FEAST 2020』までは海外メタル招聘事業は継続するようなので、EVPの活動再開を願う方は同社の負債が少しでも減らせるよう、同社主催のライブに通ったりマーチャンダイズを購入したりして応援しましょう。

公式サイトの案内

余談ですが、このEvoken de Valhall Production代表 Yama氏インタビューがなかなか興味深いので、EVPのファン(という認識の人がどれくらいいるのかわかりませんが)の方で未見の方がいれば一読をお勧めします。

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Download Japan 2019 第3弾・最終ラインナップが発表

先日のOZZY OSBOURNEのキャンセル発表で「これはワンオク、ホルモンの投入もやむなしか」と思われた(誤解のないように言っておくと、私はどちらのバンドも嫌いではないです。特にホルモンはライブで観る分には超楽しいバンドだと思っています)Download Festival Japan 2019の第3弾ラインナップとして、JUDAS PRIESTとGHOSTの追加が発表されました。

JUDAS PRIESTというラウパでトリを張れるバンドの追加によって、どうにかOZZY OSBOURNEの穴は埋まったかに見えますが、そもそもOZZY OSBOURNEもJUDAS PRIESTも(ついでに言うならGHOSTも)、このフェスの直前に行なわれるオーストラリア版Download Festivalに出演する、そのまま日本に流れてくることが「既定路線」のバンドなんですよね…。

JUDAS PRIESTの出演についてはLive Nationの社長が「OZZY OSBOURNEのキャンセルの報を受け、自らヘッドライナーを買って出てくれた」という美しいエピソードを語っているようですが、その話を「さすがメタル・ゴッド!」と感涙にむせびながら信じるほど私はピュアな年齢でもないわけで。

まあ、10歩くらい譲って、来日公演をしたばかりであるJUDAS PRIESTは本来出演予定がなかったとして、OZZY OSOBOURNEのキャンセルのニュースから、このJUDAS PRIESTの出演発表がやけに短期間であることを考えると、OZZY OSBOURNEのキャンセルはもっと前から決まっていて、JUDAS PRIESTの出演交渉がうまく行って、リカバリーの目途が立ったタイミングでOZZY OSBOURNEのキャンセルを公表したんじゃないか、という疑惑は拭えません。

そもそも、この第3弾発表で打ち止め、全10バンドで終了というのも、興行主のやる気のなさを感じざるを得ません。

OZZY OSOBOURNEのキャンセル、そしてその穴埋めになりそうなのがJUDAS PRIESTしかいない、となった時点で、もはやこのフェスをLOUD PARKの縮小版として「処理」することが決まったのではないでしょうか。

もし、幅広いラウドなロック・ファンを集めようという志の高い(?)フェスにするのであれば、JUDAS PRIESTやGHOSTと同じくオーストラリア版Download Festivalに出演するALICE IN CHAINSやPENNYWISEといった日本でもそれなりに知名度の高いバンドを呼ばない手はありません。

そして何より、オーストラリア版Download Festivalは(日本では無名なバンドが多いとはいえ)29バンドが出演するのです。

それに対して日本は10バンド。

オーストラリアって、面積こそデカいですが、人口は日本の1/5くらいですからね。だったら日本はオーストラリアの5倍、150バンド出てもおかしくないわけで(おかしい)。

私は別に日本のバンドで数を水増しすることについて必ずしも否定しませんが、実際の所、自分が日本の若手バンドだったとしたら、JUDAS PREIST、SLAYER、ARCH ENEMYを観に来る人達が自分たちのファンになるとも思えず、むしろアウェー感満載の気分を味わうことになるだけなので、このフェスに出たいとは思わないですね。

そして興行主としてもJUDAS PREIST、SLAYER、ARCH ENEMYが集客の目玉となるフェスには、何を追加しても「日本のバンドが出るなら行かない」「パンクバンドが出るなら行かない」などとネガな声が出るだけで、それならむしろギャラも発生しないし運営コストも下がるから出演バンド数を最小化して利益を最大化(あるいは赤字を最小化)しよう、というディフェンシブな考えに至ろうというもの。

実際の所、ワンオクやホルモンが出たところで、彼らのファンにとっては他のバンドが知らないバンド過ぎてコスパが悪く見えるでしょうし、むしろメタル・ファンが敬遠するだけで、増える人よりパスする人の数の方が増えかねません。

SUM41とマンウィズはご愁傷様、って感じですね。

Download Festival史上最もショボいフェスになってしまった本公演、私としてもLIKE A STORMしか観たことがないバンドが出演しておらず、今一つ行くモチベーションが上がっていないというのが正直な所です。

公式サイト

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