BURRN! 17年4月号メモ

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一昨年昨年と、この雑誌の感想を書くことはやめていましたが、記録用に読者人気投票の結果だけは残しておこうとメモっていました。

もはや総投票数を聞いたら相当お寒いことになりそうなこの投票にどれだけの価値があるかわかりませんが、それでも日本において一定以上の人数によって選ばれたHR/HMに関する年間ランキングってこれだけだと思いますしね。

というわけで読者人気投票の結果は以下の通り。

ベスト・グループ:IRON MAIDEN
ベスト・ヴォーカリスト:ブルース・ディッキンソン(IRON MAIDEN)
ベスト・ギタリスト:マイケル・シェンカー(MICHAEL SCHENKER'S TEMPLE OF ROCK)
ベスト・ベーシスト:スティーブ・ハリス(IRON MAIDEN)
ベスト・ドラマー:ミッキー・ディー(SCORPIONS)
ベスト・キーボーディスト:イェンス・ヨハンソン(STRATOVARIUS/CAIN'S OFFERING/RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW)
ブライテスト・ホープ:SONS OF TEXAS
シャイニング・スター:ニッキー・シックス(SIX:A.M.)
ソングライター:JAMES HETFIELD/LARS ULRICH(METALLICA)
ライブ・パフォーマンス:IRON MAIDEN
ベスト・アルバム:METALLICA「HARDWIRED...TO SELF-DESTRUCT」
ベスト・チューン:METALLICA「Hardwired」
アルバム・カヴァー:MEGADETH「DYSTOPIA」
DVD/Blu-ray:MOTLEY CRUE「THE END」

予想通り、ベスト・アルバムはMETALLICAとMEGADETHのワン・ツー・フィニッシュでした。

というかあらゆる部門が予想通り過ぎてなんというか。
編集部員が推しているBE THE WOLFとか嬢メタル・バンドがちょいちょいランクインしているあたりも含めて、もはや(ある程度投票を参照しつつ)編集部で補正(捏造?)しているのではと疑いたくなるレベルです(笑)。

ベスト・グループは昨年は新作、今年は来日公演ということでIRON MAIDENが連覇ですし、プレイヤー部門も半分以上昨年と同じ。

マイケル・シェンカーが「MICHAEL SCHENKER FEST」というイベントの効果か、意外にも初の(彼の人気絶頂期にはまだ『BURRN!』が創刊されていなかったため)ベスト・ギタリストに選ばれているが、まあ「今さら?」って観は否めず。

ベスト・アルバムの1位から5位がMETALLICA、MEGADETH、DIZZY MIZZ LIZZY、BON JOVI、DREAM THEATERという恐ろしいほどの保守性もさることながら、ベスト・チューンのうち3曲がMETALLICA、2曲がBON JOVI、2曲がDIZZY MIZZ LIZZYということで、実質6アーティストの曲しか選ばれていないというあたり、これに投票している人たちが一体昨年何枚の新譜を聴いているのか知るのがちょっと怖いです(苦笑)。

せめて1部門で複数候補を選べるようにしないと多様性が確保できない投票者数になっているのではないでしょうか。

ただDIZZY MIZZ LIZZYに関しては大健闘ですね。そんなにこの雑誌の読者好みのサウンドだとは思えないのですが、とりあえずLOUD PARKでのパフォーマンスは私も良かったと思いますし、新譜も何しろ20年ぶり(!)ですし、ファンとしては「ここで投票せずにいつ投票するのだ」という気分だったことでしょう。

記事自体は正直流し読みしかしてないのですが、先月号(METALLICA韓国公演のレポート)に続き、GUNS N' ROSESの来日公演のレポートで、サポート・アクトとして出演したBABYMETALのライブ・レポートが一応ちゃんと掲載されている(そして上記の読者投票にもアルバム部門で『METAL RESISTANCE』が、DVD/Blu-ray部門で『LIVE AT WEMBLEY』がランクインしている)のが、この雑誌なりに時代に「譲歩」したのかな、と(笑)。

昨年に続き、X JAPANネタ(映画『WE ARE X』)がニュース欄で取り上げられているのも、この雑誌の一種の「軟化」を表しているのかもしれません。

とはいえ、この雑誌についてはもはやIRON MAIDENをベスト・グループに選び、METALLICAやBON JOVIのアルバムに最高傑作だとは思っていなくても票を投じるような人たちと心中するしかないんだろうなあ、って気がしますけどね。

とりあえず今月レビューされているアルバムで私が購入予定(あるいは既に購入済み)なのはANCESTRAL DAWNとGYZEとONE DESIREの3枚です。

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BURRN! 17年2月号の感想

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久しぶりに『BURRN!』の感想を書きます。何しろこの表紙ですからね。

先日の「PUNPKINS UNITED」ツアーのニュースを受けてのマイケル・キスク、カイ・ハンセン、マイケル・ヴァイカートの3者が揃い踏み。
赤い髪のカイ・ハンセンには思わずマイケル・アモットとフュージョンしたのかと二度見せずにいられませんでしたが(笑)。

マイケル・キスクも潔くせずに被っていいんですよ?(「も」という助詞に深い意味はありません/笑)

まあでもミッヒに関してはもうちょっと痩せてもらわないとアレかな。
初来日公演を観たという女性は「まるで王子様のようだった!」と言っておりましたが、今の彼にその面影はありませんよねえ…。その女性も近年のミッヒに対しては「ジャガイモみたいになっちゃった」と言っていました(苦笑)。
P33~34のモノクロ写真に当時の面影は見てとれますが。

インタビューは三者会談ではなく、カイ・ハンセンが体調を崩して別日で仕切り直しになったため、マイケル・キスク&マイケル・ヴァカートの2者インタビュー+カイ・ハンセンの単独インタビューという変則的な形になっている。

今回の話のある意味「言いだしっぺ」はマイケル・キスクだったそうで、マイケル・キスクとマイケル・ヴァイカートが直接の対面をしたのは2013年にフランスで行なわれたフェス(HELLFEST?)のバックステージだったという。とはいえ最初のミーティングが開かれたのは2015年1月だったそうで、それなりに時間をかけて進められた話のようだ。マイケル・キスクにとっても、現行メンバーにとってもナーバスな話だけに無理もない。

私はてっきりマネージメントが音頭を取って始まった話かと思っていましたが、やはり感情的な問題が障壁だったがゆえに、その障壁が一番大きいマイケル・キスクが言い出さないことには始められなかった、ということなんでしょうね。

AVANTASIAにUNISONICというマイケル・キスクにとっての一種のリハビリ、そしてカイ・ハンセンとマイケル・ヴァイカートの「和解」を示した『HELLISH ROCK TOUR』と、長年の伏線が結実し、「KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part I」リリース30周年の年にこの「PUNPKINS UNITED」が実現したというのはファンにとって本当に感慨深いものがあります。

とりあえず経緯はどうあれ、この三者が揃ったラインナップで「KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part I&II」の楽曲を聴けるのは本当に楽しみですし、アンディ時代の曲をマイケル・キスクが歌い、カイ・ハンセンがギターを弾くことも考えているとのことなので、何気にそれも楽しみです。

HELLOWEENのみならずGAMMA RAYに、マイケル・キスク参加作品(AVANTASIAのようなゲスト参加ものは除く)を網羅したディスコグラフィーに、これまで行なわれてきた来日公演の基本セットリストまで網羅したクロニクル記事と、ファンおよびこれから入門する人にとっては必携の充実した内容と言えるでしょう。

「ドイツ人ジャーナリストが見た『守護神伝』の時代」というハンス=マーティン・イスラー氏によるコラムは、期待していたのですがちょっと肩透かしな内容。GAMMA RAYとPINK CREAM69はともかく、BLIND GUARDIANやRUNNING WILDやGRAVE DIGGERの紹介(それも中途半端な)なんていらんでしょ。とりあえずこの人が「カイ・ハンセン派」で、「KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part II」はポップ過ぎると考えていることはわかりました。

「担当ディレクターに訊く“HELLOWEENの真実”」は、過去のビクターの担当ディレクターへのインタビューだが、「僕はメタルに関してはぶっちゃけ門外漢だったし」とか「(『守護神伝』の2作は)何度も何度も出し直してるんで、最終的にはあの作品が何枚売れたのか、途中で僕らも判らなくなっちゃってるんですよ」みたいな発言から、「いいかげんな人たちだな」という印象しか受けませんでした(苦笑)。

まあ、私自身広告会社の人間という立場からレコード会社の人たちとも何度か仕事をしていますが、他の業界の人たちに比べて明らかにスケジュールや予算の管理についていいかげんな人たちが多い印象を受けているので、意外ではありませんでしたが…。実際音楽についても自分が直接担当しているアーティストとその界隈以外についてはそれほど詳しいわけではない、という感じでしたし。

マイケル・ヴァイカートは「変人」、マイケル・キスクは「ヴァイキーとは違った意味で“変わった人”」、カイ・ハンセンは「ロックン・ローラー」「常に明るくて、楽しけりゃいいやというところがありました」といった評価はまあファンが想像している彼らのキャラクターと遠からず、という感じですが、特にマイケル・キスクに関する「ミュージシャンには必要のない難しいことを色々考えている人で、本を随分読んでましたね」という発言はいかにもで、マイケルのそういう面が「再結成」を頑なに拒んでいたんだろうなあ…などと思いました。

ビクターエンターテインメント堀内氏の「自分はローランド・グラポウが苦手で…『俺はロック・スターだ』みたいな感じなんですよね。その根拠が何だったのかわからなくて(苦笑)」という発言には思わず笑ってしまいました。いやまあ、HELLOWEENのギタリストって一応ロック・スターと言ってもいいんじゃないですかね。基本的にローランドって「イングヴェイ・ワナビー」な人だし、他人に対して尊大な態度に出るのもイングヴェイを目指した結果でしょう(?)。

特集の「総括2016」は、後年に「2016年ってどんなことがあったっけ」と振り返るには便利な記事。編集部員および関わっているライターさんたちの年間ベストは、もはや何となく嗜好が読めているのでまあ予想通りというか。

一番バランスと多様性を意識しているように見えるのは増田勇一氏で、「本当に全部同じ温度感/ニュアンスで好きなの?」という疑念もありつつ、こういうバランス感覚のある人が90年代から編集長だったら日本のHR/HMシーンも少しは変わったものになっていたのかな? などと思ったり。

とりあえず今月号に投票ハガキが付いている読者投票については、今年はMETALLICAとMEGADETHが「ベスト・アルバム」のワン・ツー・フィニッシュになるのではと予想しています(笑)。

2016年11月号から始まった、『BURRN!』イチオシ(広瀬編集長イチオシ?)バンド、BE THE WOLFのフェデリコ・モンデッリ(Vo,G)による「親日コラム」、初回では日本のアニメ、そして2回目ではX JAPANに対する熱い愛を語り(その割に彼らの音楽にその形跡はないけれども)、共感を覚えていました。

そして先月号では「イタリア人はイタリア語で歌われる音楽しか聴かない。LACUNA COILやRHAPSODY OF FIREは世界的に活動しているが、イタリア人の90%は彼らのことを知らない。ファビオ・リオーネはメタルの伝説と言えるシンガーだが、ファンに囲まれる心配もなく通りを歩ける。実際、イタリアでは彼は殆ど無名と言った方が正しい」(これはつまり日本のメタル・シーンの状況と同じということだ)という興味深い事実を伝えてくれていたが、今回は寿司などのありがちな食べ物ネタで肩透かし。早くも(音楽的な意味では)ネタ切れか。

ディスク・レビューに関しては、KREATORがトップなのが素晴らしいですね。個人的にも期待しているアルバムです。

GOTTHARD(92点/幅氏)とFIREWIND(93点/広瀬氏)とPRIDE OF LIONS(91点/藤木氏)の高得点が目を引きますが、いずれも点数は(個人的な感覚では)盛り気味につける人によるものなので、真に受けるべきかどうか思案中(笑)。

あと、ちょっと気になっているのは、2016年11月号でKISSを大特集し、カラー48ページ、合計208ページの大増ページということで800円に値上げされていた価格が、次の12月号でもBON JOVIの表紙をエサに(?)引き続き48ページ増の208ページということで800円になり、先月の2017年1月号では、10月号以前の160ページより16ページ多いだけの176ページだったにもかかわらず、「新年特大号」ということで(?)引き続き800円、そして今月も176ページで800円と、完全に「800円の流れ」が生まれつつあることです(苦笑)。

今号で告知されている年間購読の金額を見る限り、今でも一応価格設定は670円が基本になっているっぽいですが…。
つーか「増ページ」といっても、2012年4月号までは198ページが基本だったと記憶しているのですが。

まあ、私自身は100円200円の話でガタガタ言うつもりはありませんが、多分お金のない学生時代だったらガタガタ言っていたと思います(笑)。

BURRN! 16年4月号メモ

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表紙はDREAM THEATERのジェイムズ・ラブリエ(Vo)。華のある人じゃない(失礼)なのに、黒い服を着せて、背景色まで黒なせいで地味極まりないものになっている。せめて背景色は明るいものにすべきだったのではないでしょうか。

DREAM THEATERのインタビューというのはいたって真面目で面白くはない。特にマイク・ポートノイという多弁なスポークスマンを欠いて以降はその傾向が明らかである。

特集は先日亡くなったジミー・ベイン(B: 元RAINBOW, DIO)の追悼記事と、「GUNS' N' ROSES再結成への長い道」なるコラム的な記事とあと、「ロック・バー特集」なる、全国のHR/HMをかけるロック・バーの紹介記事。

ジミー・ベインはベース・プレイヤーとしては悪意のある人なら「地味ー・ベイン」と誤変換してしまうほど凡庸なプレイヤーで、このクラスの人の死を特集扱いにしたのはRAINBOW信者である人が編集長を務めていればこそでしょう。

とりあえず少なくとも人柄は良かったようで(それゆえに搾取され、ずっと貧乏だったようですが…)、とりあえずDIOの「Rainbow In The Dark」のイントロ(のキーボード・フレーズ)を考えたのが彼であることはわかりました。

失礼ながらガンズに関するコラムは、さすがにジミー・ベインだけではページがもたないからこその「穴埋め」的な文章と映りました。

ニュースコーナー(「SPOTLIGHT KIDS」)のトップ記事がX JAPANについてのニュース(PATAの緊急入院に伴う新作発表や映画公開の延期)だったというのが意外といえば意外。最近誌面上で増田勇一氏が幅を利かせていることと関係しているのでしょうか(単に他に目立ったネタがなかったということもあるのでしょうが…)。

読者人気投票の結果は以下の通り。

ベスト・グループ:IRON MAIDEN
ベスト・ヴォーカリスト:ブルース・ディッキンソン(IRON MAIDEN)
ベスト・ギタリスト:高崎晃(LOUDNESS)
ベスト・ベーシスト:スティーブ・ハリス(IRON MAIDEN)
ベスト・ドラマー:トミー・リー(MOTLEY CRUE)
ベスト・キーボーディスト:イェンス・ヨハンソン(STRATOVARIUS/CAIN'S OFFERING)
ブライテスト・ホープ:BE THE WOLF
シャイニング・スター:レミー・キルミスター(MOTORHEAD)
ソングライター:SYU(GALNERYUS)
ライブ・パフォーマンス:MOTLEY CRUE
ベスト・アルバム:IRON MAIDEN「THE BOOK OF SOULS」
ベスト・チューン:SLAYER「Repentless」
アルバム・カヴァー:HELLOWEEN「MY GOD-GIVEN RIGHT」
DVD/Blu-ray:AEROSMITH「ROCKS IN DONINGTON 2014」

ベスト・アルバムに選出されたアルバムを見る限り、2016年にこの雑誌の読者が評価したアルバムはIRON MAIDEN、DEF LEPPARD、SLAYER、HELLOWEEN、WHITESNAKEのもので、もうそれだけでこの雑誌の人気投票に票を投じる世代が丸わかり。

とはいえ、この辺のバンドの最新作がバンドの最高傑作であると思って票を投じている人がいるとは思えず、その辺が日本のHR/HMマーケットにおける閉塞感につながっていると思います。

マジでWeb投票の仕組みを作らないとまずいんじゃないですかね。「雑誌は買いたくないけど、投票はしたい」という層は結構いると思うし、その結果は今後の雑誌作りのヒントになりうるものだと思うのですが。

ディスク・レビューについては、METAL CHURCHやSPIRITUAL BEGGERSをクロスレビューするよりは、なんとソニーからのリリースとなり、前作が全米チャートでも健闘したAMON AMARTHや、全米TOP10アーティストで、日本でも人気がなくはないと思われるKILLSWITCH ENGAGEのほうが適格だったのではないでしょうか。

BURRN! 15年4月号メモ

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表紙および巻頭インタビューはSCORPIONS。結成50年に及ぶバンドの還暦オーバーなメンバーによるものとは思えぬエナジェティックな表紙になってますね。彼らが表紙になったのって1991年の1月号以来? 

となると私がこの雑誌を買い始めて以来初めてなわけで、彼らほどの実績とステイタスがあるバンドがこれほど表紙になる機会に恵まれなかったのはタイミングの問題か、それともフロントマンがフォトジェニックではないからか。

インタビューは今度こそ最終作?な「RETURN TO FOREVER」のリリースにまつわるありがちな大御所インタビューで、クラウス・マイネ(Vo)の「日本で行なわれる『LOUD PARK』というフェスティバルにも出演することになるんじゃないかな」という発言がハイライト。この発言の掲載可否ってちゃんとクリエイティブマンに許可取ってるんでしょうか?

いつまでも続く「創刊30周年記念スペシャル企画」、今回のお題は日本で行なわれたフェスについてで、どうやら編集部の皆さんはあまりフェス、特にLOUD PARKのような大量のバンドが出るフェスは「くたびれるから好きじゃない」というのが本音であろうことが透けて見える雰囲気。

ただ、1984年から現在までに日本で行なわれたHR/HMフェスとその出演バンドがまとめられていることについては、なかなか資料性の高い企画でいいと思います。こういう情報は雑誌みたいな使い捨ての情報にせず、Webに上げてもらっていつでも参照・更新できるほうがいいような気がしますが。

『BURRN!』が持ってる情報って整理してWebにアーカイブしたら相当アクセス集められるものになるような気がするんですけどね。そんな気はさらさらなさそうですね。

細かいインタビューにはいちいち触れませんが、NIGHTWISHはカラーで扱ってほしかった。ちゃんとクロスレビュー扱いなのにこの処遇は、きっと編集部に彼らのファンがいないから、なのでしょうね。

読者投票結果は今年も昨年に続いて後半の地味な台割で発表されている。各部門20位までしか発表されていないあたり、投票数がいかに少なくなっているかも窺い知れ、もはや「大発表!」みたいなものではなくなってしまった結果なのでしょう。

ベスト・グループ:MR.BIG
ベスト・ヴォーカリスト:エリック・マーティン(MR.BIG)
ベスト・ギタリスト:マイケル・アモット(ARCH ENEMY)
ベスト・ベーシスト:ビリー・シーン(MR.BIG)
ベスト・ドラマー:パット・トーピー(MR.BIG)
ベスト・キーボーディスト:ジョーダン・ルーデス(DREAM THEATER)
ブライテスト・ホープ:NOZOMU WAKAI'S DESTINIA
シャイニング・スター:アリッサ・ホワイト・グルーズ(ARCH ENEMY)
ソングライター:マイケル・アモット(ARCH ENEMY)
ライブ・パフォーマンス:MR.BIG
ベスト・アルバム:ARCH ENEMY 「WAR ETERNAL」
ベスト・チューン:ARCH ENEMY 「War Eternal」
アルバム・カヴァー:JUDAS PREIST「REDEEMER OF SOULS」
DVD/Blu-ray:WHITESNAKE「LIVE IN '84」

上記の結果はもう完全にMR.BIGとARCH ENEMYという「BIG IN JAPAN」祭りであり、1位以外の結果を見てももはやこの雑誌のコアな読者というのは「BIG IN JAPAN」なバンドの支持者と、JUDAS PRIESTやWHITESNAKEなど80年代以前の、いわゆる「クラシック・ロック」のファンと、「嬢メタル」をはじめとする日本のバンドのファンなのだな、というのが浮き彫りになった結果でした。

BURRN!15年1月号の感想

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表紙はPhotoshop処理をもってしても顔の皺がごまかしきれないデイヴィッド・カヴァデール(WHITESNAKE)。

『BURRN!』誌の創刊年に発売に行なわれた「SUPER ROCK ‘84」のライブDVDが復刻発売され、名盤「SLIDE IT IN」発売30周年ということでの表紙&巻頭インタビューだそうですが、他にネタはなかったのでしょうか…。現代のHR/HMシーンにとっては割とどうでもいい話題ですよね…?

てか、どう考えても「LOUD PARK 14」こそがこの号のメイン・トピックであるはずですが、この雑誌の「PURPLEファミリー」こそが最優先事項、という体質からの脱却は初代編集長の呪縛から離れてなお難しいということなのか、「30周年」にこだわりたいということなのか…。

特定のアーティストではなくフェスティバルをメイン・トピックにするというのはこれまでの『BURRN!』誌のフォーマットにない、ということもあるのでしょうが、これだけ読者を引っ張るパワーのあるアーティストが減ってくるとそういうやり方も視野に入れていかないといけないんじゃないでしょうか。

デビカバの懐古インタビューの後は、来日公演のチケット販促タイアップと思われるJUDAS PRIESTとKISSの海外でのライブ・レポート。

そしてAT THE GATESのインタビューとACCEPTの来日公演レポートを挟んで、ようやくLOUD PARKのレポート。実施日と入稿日の兼ね合いが悪く、もうすっかり当日の記憶が遠い思い出になってからの掲載となってしまうのは毎年のこと。月刊誌という媒体の限界ですね。

ボリューム的にも22のバンドを10ページで「処理」するというのはちょっと無理がある…というのは毎年のことなのですが、なんとなく例年よりは多少マシな気がします。なんとなく、ですが(笑)。

仮面女子が黙殺されるのは予想通りとはいえ、個人的にはthe GatzettEもきっと無視されるのだろうと思っていたらちゃんと載っていたのが意外でした(笑)。

いつまで続くのか、の30周年企画は、やはりマニアックで一見さんお断りという趣なのですが、普段あまりフォーカスされない映像作品が取り上げられているのはちょっといいかな。

しかし、「鋼鉄名盤徹底ガイド“裏街道編”がまだ1990~1992年までしか掲載されていないということは、残り12年分を2で割った6回分、つまりあと半年この「30周年企画」が続くということなのでしょうか?

その後はLOUD PARK出演バンドと、新作を出したバンドのインタビューがアットランダムに(という風に見えるが、何らかの編集意向に基いて並べられているのかもしれません)掲載されている。

興味深いのは、ARCH ENEMYのインタビューではちゃんと登場して普通に受け答えしているニック・コードル(G)が、その後に掲載されているマイケル・アモットのコラム「DARK RECOLLECTIONS」で「性格や好みの不一致」によって解雇されたことが告げられていることですね(苦笑)。

ニック・コードル、LOUD PARKで観る限りではそれほど問題があるようには見えませんでしたが、まあ後任がジェフ・ルーミスということであればそれはそれで楽しみです。

あとはRIOTの新ヴォーカル、トッド・マイケル・ホールが45歳であるというネタとかですかね(笑)。パッと見30代かな、というくらいの爽やかさだったのですが。年齢的にはマイク・ディメオの代わりにトニー・ムーアの後任として90年代のRIOTに加入していたとしてもおかしくなかったわけですね。

LOUD PARKに出演しただけのバンドはともかくとして、HAREM SCAREMやANVILがモノクロに甘んじる中、CRIMSON SHADOWSなどという(失礼ながら)B級バンドがカラーで掲載されたのは快挙(?)ですね。

インタビューを担当している前田氏は実際にこのバンドの新作を気に入っている風だったので「抜擢」されたのか、あるいはレーベルがお金を出したのか。発売時にはちょっと見送ってしまいましたが、ちょっと聴きたくなりました。

「今月のおすすめ」で藤木氏が蔑称ではない、と熱弁を振るっている「嬢メタル」バンドのLAST MAY JAGUARとCROSS VEINがそれぞれカラーで掲載されているわけですが、メジャーからアルバムがリリースされるこの2組を見ると、メジャーで出せるかどうかの鍵はやはり女の子のルックスなのではないかと思ってしまいました(笑)。

LAST MAY JAGUARのヴォーカルの子は元々芸能界の周辺にいた子のようで、バンド自体ビクターが作り上げたもののようなのですが(要はLIV MOONですね)、彼女は大学時代にメタルのサークル(そんなものがあるんですか?)に入っていたとのことですし、CROSS VEINのヴォーカルの子といい、こんな可愛い子が曲りなりにも(?)メタルを聴き、プレイしているということ自体、メタル暗黒の90年代に青春を過ごした身としては生まれてくる時代を間違えたかもしれないと思ってしまいますね(笑)。

レビュー作品に関しては、今月のマスト・バイはANGRA一択ですね。他に興味のあるアルバムがないわけではないですが、ANGRAとそれ以外の温度差はデカいというのが正直な所です。

もう色々な媒体で2014年のベスト・アルバムなどが選出されていますが、メロディック・メタル・ファンにとってはANGRAを聴かずに選出なんてできませんよね。

なお、『BURRN!』誌の感想を書くのもこれが最後です。割とリアクションのある記事でしたが、それはそれだけ皆『BURRN!』に関心があったということでしょう。

足かけ8年に渡って欠かさず感想を書いてくれる読者なんてそうはいないでしょうから、編集部から表彰とかされてもいいんじゃないですかね。されませんね、これまで書いてきたことを考えると(笑)。愛はあったつもりですけどね。