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BURRN! ONLINEのスタートについて思うこと

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先月、3月の下旬に『BURRN! ONLINE』というサイトが始動しました。

『BURRN!』の公式Twitterアカウントおよび同誌編集者である前田岳彦氏のTwitterアカウントで告知されていたのは3月24日ですが、そもそもこのサイトは完全な新規サイトではなく、"METALLIZATION.JP"という、国内バンドを中心に扱うバンドとして数年前から存在していたサイトが、どういう経緯か『BURRN!』のオンライン版としてリニューアルしたもので、オープンから1ヶ月も経っていないにもかかわらず、それ以前からの記事がサイト内に存在しています(ただ、全てのアーカイブが残っているわけではない模様)。

以下のTwitterのタイムラインログを見ると、やはり3月20日から23日の間くらいにサイト移行が行なわれたようですね。

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『BURRN!』誌については、このインターネット全盛、雑誌冬の時代にオンライン版が存在しなかったことがむしろ不思議で、そのことが『BURRN!』誌の、引いてはメタルの若年層への浸透を妨げていると思っており、同誌と縁の深い某レコード会社の方に「"BURRN!"にWeb版を作ってもらってそこでプロモーションをするべきだ」と進言したこともあるのですが、その方は「うーん、あの雑誌は体質が古いからなあ…」と、難しそうな反応でした。

しかしこうして曲がりなりにも「WEB版」が登場したことは、やはり全盛期の1/3以下に部数が減少し、海外のメタル雑誌である"KERRANG!"にせよ"METAL HAMMER"にせよ、もはやWEB版が主戦場になっているという現実を踏まえての(苦渋の?)決断なのでしょう。

運営会社が『BURRN!』誌の発行元であるシンコーミュージックではなく、記事を書いているのも同誌の編集者ではないという事実は、単純に同誌の編集者にはWEBメディアを運営する余力もノウハウも(あるいは意欲も)ないということを意味していると思われます。

ただ、同誌編集者である前田氏の下記ツイートを見る限り、今後は同誌の編集者たちもこのサイトでライター的に記事を書くことになる模様。




個人的な予測では広瀬編集長が定年になったら雑誌としての『BURRN!』は終焉を迎えるのだろうと思っているので、残された編集者たちはいずれここで記事を書くことをメインにしつつ、ライター的な存在になっていくのかもしれません。

まあ、まだ始まったばかりなのでこのサイトの評価はできないのですが、『BURRN!』誌の価値というのはほぼ全てのHR/HM国内盤がレビューされ、国内で行なわれる来日公演のほぼ全てがレポートされ、国内盤がリリースされるアーティストの大半のインタビューを取ることができるという「網羅性」にあり、このサイトがどこまでそういう情報量を備えることができるかが注目されます。

海外アーティストにも周知されている『BURRN!』のブランド名によって、それこそMETALLICAとかIRON MAIDENクラスのバンドの独自インタビューを取れるようになるとしたら、日本最強のHR/HMメディアになることでしょう。

ただこれが、本誌では掲載できないような趣味的な記事が垂れ流されるだけの場になるようであれば『BURRN!』の名を冠する意味はなく、頼むから「LAメタルの真実」みたいな記事とか嬢メタルのプッシュ記事ばかりが掲載される場にするのはやめてくれ、と願うばかりです。

個人的には、そこは有料コンテンツになってもいいので、『BURRN!』創刊号以来の全レビューと全ライブレポート、全インタビュー記事をWEBアーカイブ化してくれると、このサイトの価値は爆上がりだと思うんですけどね。

そうすると現在大御所になっているアーティストや名盤認定されているアルバムを低評価していたこと(あるいはその逆)があらためて掘り返されて批判を浴びるリスクはありますが、それはそれで話題になるだけ御の字なんじゃないでしょうか。粗探しのために課金させるという、アンチからお金を吸い上げるビジネスモデルができると思います(笑)。

いずれにせよ、日本には「オフィシャル感」のあるHR/HMサイトというのはこれまでほとんど存在しなかったので、そういうサイトがこうして出来上がったことについては素直に喜び、今後に期待していきたいと思います。

BURRN! ONLINE
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93点三連荘

本日5月7日は『BURRN!』の発売日でした。

このブログで感想こそ書かなくなりましたが、今でもちゃんと買ってます。

もはやレビューのページを(どれを買うかの)チェックリスト的に使うばかりですが…。

そして今月、レビューで93点という高得点を獲得したアルバムが3枚あります。

クロスレビューされるような大御所のアルバムに90点オーバーの点数がつくのは、きっと色々と大人の事情があることでしょう、と忖度し、心の中でマイナス15点して読むようにしていました。

しかし、クロスレビュー・タイトルではないアルバムの90点超えは、少なくともレビュー担当者的に思い入れなり琴線に触れるものがあると受け止め、「外された」ことも多いとはいえ、注意を払うようにしています。

(ただし、私は性格が悪いので、男性編集者の嬢メタル・バンドへの高得点はキャバ嬢に指名を入れるような感覚で行われているに違いないと邪推していますが/笑)

しかし今回の93点は全て女性編集者である大野氏によるもの。

以下、大野氏が93点をつけた3アーティストです(アルファベット順)。

BAD WOLVES "DISOBEY"
カリフォルニア出身、元DIVINE HERESYのVo、元GOD FORBIDのG、元IN THIS MOMENTのB、元DEVILDRIVERのDrといったキャリアのあるメンバーが集ったニュー・バンドのデビュー・アルバム。




FIVE FINGER DEATH PUNCH "AND JUSTICE FOR NONE"
ここ3作連続で全米2位を記録している、今最もアメリカで人気があるヘヴィ・メタル・バンドのひとつ。この曲はパンク・バンドであるTHE OFFSPRINGのカヴァーですが、彼ららしさは出ていると思います。



SHINEDOWN "ATTENTION ATTENTION"
LOUD PARK 15に出演し、観た人からはかなり好評を博していたフロリダ出身のポスト・グランジ/オルタナティブ・メタル・バンドのコンセプト・アルバムとなる新作。直近3作はいずれも全米TOP10入りの人気バンド。



このサイト/ブログでもアーティストの作品に100点満点制の採点方法を採用していて、「81点と82点に差なんてあるのかよ」などと言われたこともありましたが、実際のところ、採点する側には感覚的ながら意外と明確な意識の差があります。

大野氏がこれら3作全てに93点をつけたのが何か意図的なアピールなのか、それとも「たまたま同じ点数になった」のかはわかりませんが、いずれにせよこれらのアルバムをプッシュしたいという意志があったことは確実と思われます。

思うに、大野氏は編集部最年長ながら、編集長になることはない(と思われる)立ち位置の人なので、あえてこの雑誌における「乱数」となることを自らに任じているのかもしれませんね。編集部内オルタナティブというか。

かつて80年代末には、玄人筋からは受けが悪かった「ジャーマン・メタル」を持ち上げたり、90年代には旧態依然としたHR/HMの枠には収まらない存在だったTHE WILDHEARTSへの偏愛をアピールしたりとか、この雑誌が「王道」とするHR/HMからはちょっと外れたものをプッシュすることが多かったのも、いささか権威主義的な傾向のあるこの雑誌にダイバーシティをもたらすことが自分の役目である、という使命感のもとにやっているのではないかと思っています(もちろん、実際にその音楽が好きであることも嘘ではないのでしょうけど)。

まあ、考えすぎかもしれませんが(笑)。

いずれにせよ、これまで25年くらいこの雑誌を読んでいて、大野氏がいなかったらスルーしていたであろう音楽というのは結構あります。そういう意味で、彼女のスタンドプレー的な文章にはある程度意味があるのではないかと思います。

と言いつつ、『BURRN!』編集部の中で自分とストライクゾーンが一番近いのは広瀬編集長なんだろうな、と感じる保守的な私です。


BURRN! 17年4月号メモ

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一昨年昨年と、この雑誌の感想を書くことはやめていましたが、記録用に読者人気投票の結果だけは残しておこうとメモっていました。

もはや総投票数を聞いたら相当お寒いことになりそうなこの投票にどれだけの価値があるかわかりませんが、それでも日本において一定以上の人数によって選ばれたHR/HMに関する年間ランキングってこれだけだと思いますしね。

というわけで読者人気投票の結果は以下の通り。

ベスト・グループ:IRON MAIDEN
ベスト・ヴォーカリスト:ブルース・ディッキンソン(IRON MAIDEN)
ベスト・ギタリスト:マイケル・シェンカー(MICHAEL SCHENKER'S TEMPLE OF ROCK)
ベスト・ベーシスト:スティーブ・ハリス(IRON MAIDEN)
ベスト・ドラマー:ミッキー・ディー(SCORPIONS)
ベスト・キーボーディスト:イェンス・ヨハンソン(STRATOVARIUS/CAIN'S OFFERING/RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW)
ブライテスト・ホープ:SONS OF TEXAS
シャイニング・スター:ニッキー・シックス(SIX:A.M.)
ソングライター:JAMES HETFIELD/LARS ULRICH(METALLICA)
ライブ・パフォーマンス:IRON MAIDEN
ベスト・アルバム:METALLICA「HARDWIRED...TO SELF-DESTRUCT」
ベスト・チューン:METALLICA「Hardwired」
アルバム・カヴァー:MEGADETH「DYSTOPIA」
DVD/Blu-ray:MOTLEY CRUE「THE END」

予想通り、ベスト・アルバムはMETALLICAとMEGADETHのワン・ツー・フィニッシュでした。

というかあらゆる部門が予想通り過ぎてなんというか。
編集部員が推しているBE THE WOLFとか嬢メタル・バンドがちょいちょいランクインしているあたりも含めて、もはや(ある程度投票を参照しつつ)編集部で補正(捏造?)しているのではと疑いたくなるレベルです(笑)。

ベスト・グループは昨年は新作、今年は来日公演ということでIRON MAIDENが連覇ですし、プレイヤー部門も半分以上昨年と同じ。

マイケル・シェンカーが「MICHAEL SCHENKER FEST」というイベントの効果か、意外にも初の(彼の人気絶頂期にはまだ『BURRN!』が創刊されていなかったため)ベスト・ギタリストに選ばれているが、まあ「今さら?」って観は否めず。

ベスト・アルバムの1位から5位がMETALLICA、MEGADETH、DIZZY MIZZ LIZZY、BON JOVI、DREAM THEATERという恐ろしいほどの保守性もさることながら、ベスト・チューンのうち3曲がMETALLICA、2曲がBON JOVI、2曲がDIZZY MIZZ LIZZYということで、実質6アーティストの曲しか選ばれていないというあたり、これに投票している人たちが一体昨年何枚の新譜を聴いているのか知るのがちょっと怖いです(苦笑)。

せめて1部門で複数候補を選べるようにしないと多様性が確保できない投票者数になっているのではないでしょうか。

ただDIZZY MIZZ LIZZYに関しては大健闘ですね。そんなにこの雑誌の読者好みのサウンドだとは思えないのですが、とりあえずLOUD PARKでのパフォーマンスは私も良かったと思いますし、新譜も何しろ20年ぶり(!)ですし、ファンとしては「ここで投票せずにいつ投票するのだ」という気分だったことでしょう。

記事自体は正直流し読みしかしてないのですが、先月号(METALLICA韓国公演のレポート)に続き、GUNS N' ROSESの来日公演のレポートで、サポート・アクトとして出演したBABYMETALのライブ・レポートが一応ちゃんと掲載されている(そして上記の読者投票にもアルバム部門で『METAL RESISTANCE』が、DVD/Blu-ray部門で『LIVE AT WEMBLEY』がランクインしている)のが、この雑誌なりに時代に「譲歩」したのかな、と(笑)。

昨年に続き、X JAPANネタ(映画『WE ARE X』)がニュース欄で取り上げられているのも、この雑誌の一種の「軟化」を表しているのかもしれません。

とはいえ、この雑誌についてはもはやIRON MAIDENをベスト・グループに選び、METALLICAやBON JOVIのアルバムに最高傑作だとは思っていなくても票を投じるような人たちと心中するしかないんだろうなあ、って気がしますけどね。

とりあえず今月レビューされているアルバムで私が購入予定(あるいは既に購入済み)なのはANCESTRAL DAWNとGYZEとONE DESIREの3枚です。

BURRN! 17年2月号の感想

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久しぶりに『BURRN!』の感想を書きます。何しろこの表紙ですからね。

先日の「PUNPKINS UNITED」ツアーのニュースを受けてのマイケル・キスク、カイ・ハンセン、マイケル・ヴァイカートの3者が揃い踏み。
赤い髪のカイ・ハンセンには思わずマイケル・アモットとフュージョンしたのかと二度見せずにいられませんでしたが(笑)。

マイケル・キスクも潔くせずに被っていいんですよ?(「も」という助詞に深い意味はありません/笑)

まあでもミッヒに関してはもうちょっと痩せてもらわないとアレかな。
初来日公演を観たという女性は「まるで王子様のようだった!」と言っておりましたが、今の彼にその面影はありませんよねえ…。その女性も近年のミッヒに対しては「ジャガイモみたいになっちゃった」と言っていました(苦笑)。
P33~34のモノクロ写真に当時の面影は見てとれますが。

インタビューは三者会談ではなく、カイ・ハンセンが体調を崩して別日で仕切り直しになったため、マイケル・キスク&マイケル・ヴァカートの2者インタビュー+カイ・ハンセンの単独インタビューという変則的な形になっている。

今回の話のある意味「言いだしっぺ」はマイケル・キスクだったそうで、マイケル・キスクとマイケル・ヴァイカートが直接の対面をしたのは2013年にフランスで行なわれたフェス(HELLFEST?)のバックステージだったという。とはいえ最初のミーティングが開かれたのは2015年1月だったそうで、それなりに時間をかけて進められた話のようだ。マイケル・キスクにとっても、現行メンバーにとってもナーバスな話だけに無理もない。

私はてっきりマネージメントが音頭を取って始まった話かと思っていましたが、やはり感情的な問題が障壁だったがゆえに、その障壁が一番大きいマイケル・キスクが言い出さないことには始められなかった、ということなんでしょうね。

AVANTASIAにUNISONICというマイケル・キスクにとっての一種のリハビリ、そしてカイ・ハンセンとマイケル・ヴァイカートの「和解」を示した『HELLISH ROCK TOUR』と、長年の伏線が結実し、「KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part I」リリース30周年の年にこの「PUNPKINS UNITED」が実現したというのはファンにとって本当に感慨深いものがあります。

とりあえず経緯はどうあれ、この三者が揃ったラインナップで「KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part I&II」の楽曲を聴けるのは本当に楽しみですし、アンディ時代の曲をマイケル・キスクが歌い、カイ・ハンセンがギターを弾くことも考えているとのことなので、何気にそれも楽しみです。

HELLOWEENのみならずGAMMA RAYに、マイケル・キスク参加作品(AVANTASIAのようなゲスト参加ものは除く)を網羅したディスコグラフィーに、これまで行なわれてきた来日公演の基本セットリストまで網羅したクロニクル記事と、ファンおよびこれから入門する人にとっては必携の充実した内容と言えるでしょう。

「ドイツ人ジャーナリストが見た『守護神伝』の時代」というハンス=マーティン・イスラー氏によるコラムは、期待していたのですがちょっと肩透かしな内容。GAMMA RAYとPINK CREAM69はともかく、BLIND GUARDIANやRUNNING WILDやGRAVE DIGGERの紹介(それも中途半端な)なんていらんでしょ。とりあえずこの人が「カイ・ハンセン派」で、「KEEPER OF THE SEVEN KEYS Part II」はポップ過ぎると考えていることはわかりました。

「担当ディレクターに訊く“HELLOWEENの真実”」は、過去のビクターの担当ディレクターへのインタビューだが、「僕はメタルに関してはぶっちゃけ門外漢だったし」とか「(『守護神伝』の2作は)何度も何度も出し直してるんで、最終的にはあの作品が何枚売れたのか、途中で僕らも判らなくなっちゃってるんですよ」みたいな発言から、「いいかげんな人たちだな」という印象しか受けませんでした(苦笑)。

まあ、私自身広告会社の人間という立場からレコード会社の人たちとも何度か仕事をしていますが、他の業界の人たちに比べて明らかにスケジュールや予算の管理についていいかげんな人たちが多い印象を受けているので、意外ではありませんでしたが…。実際音楽についても自分が直接担当しているアーティストとその界隈以外についてはそれほど詳しいわけではない、という感じでしたし。

マイケル・ヴァイカートは「変人」、マイケル・キスクは「ヴァイキーとは違った意味で“変わった人”」、カイ・ハンセンは「ロックン・ローラー」「常に明るくて、楽しけりゃいいやというところがありました」といった評価はまあファンが想像している彼らのキャラクターと遠からず、という感じですが、特にマイケル・キスクに関する「ミュージシャンには必要のない難しいことを色々考えている人で、本を随分読んでましたね」という発言はいかにもで、マイケルのそういう面が「再結成」を頑なに拒んでいたんだろうなあ…などと思いました。

ビクターエンターテインメント堀内氏の「自分はローランド・グラポウが苦手で…『俺はロック・スターだ』みたいな感じなんですよね。その根拠が何だったのかわからなくて(苦笑)」という発言には思わず笑ってしまいました。いやまあ、HELLOWEENのギタリストって一応ロック・スターと言ってもいいんじゃないですかね。基本的にローランドって「イングヴェイ・ワナビー」な人だし、他人に対して尊大な態度に出るのもイングヴェイを目指した結果でしょう(?)。

特集の「総括2016」は、後年に「2016年ってどんなことがあったっけ」と振り返るには便利な記事。編集部員および関わっているライターさんたちの年間ベストは、もはや何となく嗜好が読めているのでまあ予想通りというか。

一番バランスと多様性を意識しているように見えるのは増田勇一氏で、「本当に全部同じ温度感/ニュアンスで好きなの?」という疑念もありつつ、こういうバランス感覚のある人が90年代から編集長だったら日本のHR/HMシーンも少しは変わったものになっていたのかな? などと思ったり。

とりあえず今月号に投票ハガキが付いている読者投票については、今年はMETALLICAとMEGADETHが「ベスト・アルバム」のワン・ツー・フィニッシュになるのではと予想しています(笑)。

2016年11月号から始まった、『BURRN!』イチオシ(広瀬編集長イチオシ?)バンド、BE THE WOLFのフェデリコ・モンデッリ(Vo,G)による「親日コラム」、初回では日本のアニメ、そして2回目ではX JAPANに対する熱い愛を語り(その割に彼らの音楽にその形跡はないけれども)、共感を覚えていました。

そして先月号では「イタリア人はイタリア語で歌われる音楽しか聴かない。LACUNA COILやRHAPSODY OF FIREは世界的に活動しているが、イタリア人の90%は彼らのことを知らない。ファビオ・リオーネはメタルの伝説と言えるシンガーだが、ファンに囲まれる心配もなく通りを歩ける。実際、イタリアでは彼は殆ど無名と言った方が正しい」(これはつまり日本のメタル・シーンの状況と同じということだ)という興味深い事実を伝えてくれていたが、今回は寿司などのありがちな食べ物ネタで肩透かし。早くも(音楽的な意味では)ネタ切れか。

ディスク・レビューに関しては、KREATORがトップなのが素晴らしいですね。個人的にも期待しているアルバムです。

GOTTHARD(92点/幅氏)とFIREWIND(93点/広瀬氏)とPRIDE OF LIONS(91点/藤木氏)の高得点が目を引きますが、いずれも点数は(個人的な感覚では)盛り気味につける人によるものなので、真に受けるべきかどうか思案中(笑)。

あと、ちょっと気になっているのは、2016年11月号でKISSを大特集し、カラー48ページ、合計208ページの大増ページということで800円に値上げされていた価格が、次の12月号でもBON JOVIの表紙をエサに(?)引き続き48ページ増の208ページということで800円になり、先月の2017年1月号では、10月号以前の160ページより16ページ多いだけの176ページだったにもかかわらず、「新年特大号」ということで(?)引き続き800円、そして今月も176ページで800円と、完全に「800円の流れ」が生まれつつあることです(苦笑)。

今号で告知されている年間購読の金額を見る限り、今でも一応価格設定は670円が基本になっているっぽいですが…。
つーか「増ページ」といっても、2012年4月号までは198ページが基本だったと記憶しているのですが。

まあ、私自身は100円200円の話でガタガタ言うつもりはありませんが、多分お金のない学生時代だったらガタガタ言っていたと思います(笑)。

BURRN! 16年4月号メモ

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表紙はDREAM THEATERのジェイムズ・ラブリエ(Vo)。華のある人じゃない(失礼)なのに、黒い服を着せて、背景色まで黒なせいで地味極まりないものになっている。せめて背景色は明るいものにすべきだったのではないでしょうか。

DREAM THEATERのインタビューというのはいたって真面目で面白くはない。特にマイク・ポートノイという多弁なスポークスマンを欠いて以降はその傾向が明らかである。

特集は先日亡くなったジミー・ベイン(B: 元RAINBOW, DIO)の追悼記事と、「GUNS' N' ROSES再結成への長い道」なるコラム的な記事とあと、「ロック・バー特集」なる、全国のHR/HMをかけるロック・バーの紹介記事。

ジミー・ベインはベース・プレイヤーとしては悪意のある人なら「地味ー・ベイン」と誤変換してしまうほど凡庸なプレイヤーで、このクラスの人の死を特集扱いにしたのはRAINBOW信者である人が編集長を務めていればこそでしょう。

とりあえず少なくとも人柄は良かったようで(それゆえに搾取され、ずっと貧乏だったようですが…)、とりあえずDIOの「Rainbow In The Dark」のイントロ(のキーボード・フレーズ)を考えたのが彼であることはわかりました。

失礼ながらガンズに関するコラムは、さすがにジミー・ベインだけではページがもたないからこその「穴埋め」的な文章と映りました。

ニュースコーナー(「SPOTLIGHT KIDS」)のトップ記事がX JAPANについてのニュース(PATAの緊急入院に伴う新作発表や映画公開の延期)だったというのが意外といえば意外。最近誌面上で増田勇一氏が幅を利かせていることと関係しているのでしょうか(単に他に目立ったネタがなかったということもあるのでしょうが…)。

読者人気投票の結果は以下の通り。

ベスト・グループ:IRON MAIDEN
ベスト・ヴォーカリスト:ブルース・ディッキンソン(IRON MAIDEN)
ベスト・ギタリスト:高崎晃(LOUDNESS)
ベスト・ベーシスト:スティーブ・ハリス(IRON MAIDEN)
ベスト・ドラマー:トミー・リー(MOTLEY CRUE)
ベスト・キーボーディスト:イェンス・ヨハンソン(STRATOVARIUS/CAIN'S OFFERING)
ブライテスト・ホープ:BE THE WOLF
シャイニング・スター:レミー・キルミスター(MOTORHEAD)
ソングライター:SYU(GALNERYUS)
ライブ・パフォーマンス:MOTLEY CRUE
ベスト・アルバム:IRON MAIDEN「THE BOOK OF SOULS」
ベスト・チューン:SLAYER「Repentless」
アルバム・カヴァー:HELLOWEEN「MY GOD-GIVEN RIGHT」
DVD/Blu-ray:AEROSMITH「ROCKS IN DONINGTON 2014」

ベスト・アルバムに選出されたアルバムを見る限り、2016年にこの雑誌の読者が評価したアルバムはIRON MAIDEN、DEF LEPPARD、SLAYER、HELLOWEEN、WHITESNAKEのもので、もうそれだけでこの雑誌の人気投票に票を投じる世代が丸わかり。

とはいえ、この辺のバンドの最新作がバンドの最高傑作であると思って票を投じている人がいるとは思えず、その辺が日本のHR/HMマーケットにおける閉塞感につながっていると思います。

マジでWeb投票の仕組みを作らないとまずいんじゃないですかね。「雑誌は買いたくないけど、投票はしたい」という層は結構いると思うし、その結果は今後の雑誌作りのヒントになりうるものだと思うのですが。

ディスク・レビューについては、METAL CHURCHやSPIRITUAL BEGGERSをクロスレビューするよりは、なんとソニーからのリリースとなり、前作が全米チャートでも健闘したAMON AMARTHや、全米TOP10アーティストで、日本でも人気がなくはないと思われるKILLSWITCH ENGAGEのほうが適格だったのではないでしょうか。