THE CODEX / THE CODEX

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マーク・ボールズ(Vo:元YNGWIE MALMSTEEN'S RISING FORCE~RING OF FIRE)とマグナス・カールソン(G:LAST TRIBE、ALLEN-LANDE、STARBREAKER他)のプロジェクト、THE CODEXのアルバムの日本盤がリリースされた。

基本的に正式メンバーとしてはマークとマグナスの2名のみのようだが、アルバムを通してドラムはMIND'S EYEやTEARS OF ANGERなどで知られるダニエル・フローレスが、ベースはライナス・アブラハムソンなる人物がプレイしている。

マーク・ボールズといえばイングヴェイの歴代Voの中でもトップ・クラスの声域を持つ名シンガーだし、私はマグナス・カールソンの才能を高く評価しているので、非常に楽しみにしていたのですが、結論から言うとやや不完全燃焼。

スタイルとしてはプログレッシヴ・メタル的な要素の強いメロディアス・ハードという感じで、テーマ・メロディやサビのコーラスはドラマティックかつメロディアスでなかなかいい感じである。

ただ、テクニカルでプログレッシヴなパートがあまり緊張感の演出に結び付いておらず、単に素直にメロディが展開していかないもどかしさを感じさせるだけになってしまっている上、全体的におとなしくてインパクトに欠けるというか。

#3のような比較的アグレッシヴな曲でもむしろ安定感さえ感じてしまう行儀のよさがHR/HMとしてはいささかスリルに乏しく、物足りない。

HR/HMとしてのスリルに欠けるという意味では、前年に発表されたトニー・オホーラのソロも、今年リリースされたALLEN/LANDEの新作もそんな感じだったので、ちょっと多作過ぎて粗製乱造気味?

プロジェクトの企画元である『Frontiers Records』のディレクションに従った結果なのかもしれないが、ちょっと考えすぎなんじゃないの、って感じもあるので、あんまりVoの個性とか尊重しないで好きなように曲を書いてみた方がいいのでは。

マーク・ボールズも期待していたような目の覚めるような歌唱を聴くことはできず、ちょっと無個性な普通の上手いVoって感じ。
非常に上質な音なので、流して聴いている分には心地いいんですけどね。【81点】
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AXXIS/DOOM OF DESTINY

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AXXISのニュー・アルバム「DOOM OF DESTINY」がわりと評判よさげなので買ってみました。

…なるほど。たしかにこりゃメロディック・パワー・メタルだ。
それもかなり濃い。
個人的には「THEATER OF SALVATION」の頃のEDGUYを思い出しました。
つまり、ジャケットのイメージ通りの音、ってことです。

ギターからキーボードから女性ヴォーカルまでみっちり詰め込みました、って感じのゴージャスなサウンドは、好きな人にはたまらないだろうし、苦手な人にとっては聴けたものじゃないでしょう。

#7「Father, Father」の爆発的な疾走感なんて、疾走厨にとって「今年聴くべき10曲」にランクイン確実です。

AXXISって僕の高校生くらい(それこそ「ジャーマン」というだけで何でも聴きたくなってた頃っすわ)の印象だと「フツーのハード・ロック・バンド」だったのに、どうしてこんなことになってしまったのでしょう。

たまたま本作を購入したディスクユニオン某店でここ数作の中古がかなり安価で揃っていたのでゴソッとまとめ買いしてみたのですが、この手の音に近づいたのは現在のレコード会社である「AFM」に移籍してからですね。

そういや「AFM」といえばEDGUYの所属レーベルでもあるわけで、多少はレーベルからのサジェスチョンもあったのかしらん。

本作のミックスを手掛けているのはもはやPINK CREAM69の、というよりANGRAなどを手掛けるプロデューサー/ミキサーといったほうが通りがいいかもしれないデニス・ワード。

そういえばAXXISとPC69って非常に境遇が似ていて、いわゆる「ジャーマン・メタル」とは距離のある洗練された音楽性でいきなりメジャーからデビュー(PC69は「Sony」、AXXISは「EMI」)しており、そこそこ成功したものの時流に流されグランジ化して失速、結局元(に近い)音楽性に回帰して現在は地道に活動している。

さらにはAXXISもメジャーからドロップした直後に所属したレコード会社はPC69と同じ「Massacre」でした。

最近のメロスピ・バンドではやらないようなタイプのキャッチーな楽曲や、サックス入りのラジオ・フレンドリーなバラードもプレイしているあたりが出自を隠せない所ではありますが、いわゆる「ジャーマン・メタル」が好きなら一聴の価値ありです。

現在はHELLOWEENとGAMMA RAYの「HELLISH ROCK」ツアーのサポートとして欧州を回っているようですが、デビュー当時はメジャーに所属していたAXXISが、同時期インディーズだったHELLOWEENやGAMMA RAYの前座を務めている、ってのがちょっともののあはれを感じさせますね。

そのまま日本まで来てもいいよ(笑)。この手のバンドを3つも見るのは結構しんどそうだけど(苦笑)。

ICED EARTHのメンバーチェンジ

ICED EARTHにマット・バーロウ(Vo)が復帰し、ティム・オーウェンズは脱退したそうです。

前作「GLORIOUS BURDEN」発表時こそ、「元JUDAS PRIESTのシンガーが加入!」とかなり話題になっていましたが、先日出た新譜はあまり話題になっているような感もなく(少なくとも日本では)、これでVoが元に戻ってしまったらさらに注目度が下がってしまうのではないでしょうか。

いや、僕はマットのメランコリックな歌声、好きですけどね。

前作があれだけ充実していたにもかかわらず(多少インターバルがあったとはいえ)新作に注目が集まらないというのは、やっぱり日本人の肌に合わないんだろうなあ、このバンド。

おそらくSAVATAGEなどと同様、メロディに歌謡曲的なキャッチーさがない上、速い曲もないというのがその理由なんでしょう。この辺は日本のメタル・ファンの偏った所ですね。僕もそうだけど(苦笑)。

しかし、新作は連作の「パート1」なのに、「パート2」からシンガーが替わる、っていうのもなんか中途半端で気持ち悪いっすね。

ちなみに、前作・前々作でプレイしていたドラマーのリチャード・クリスティはお下劣ネタ連発のコメディアンとして全米の人気者になっているそうな。
元DEATHのメンバーがお笑い芸人になってるっつーのもなんか不思議な感じ。

と、割とICED EARTHネタが旬な感じがした(?)ので、本日ICED EARTHのレビューをアップしてみましたが、まだ買ってない最新作はレビューしておりません。あしからず。

MANOWARのクリスマスソング

KINGS OF METAL、漢の中の漢、MANOWARから素敵なクリスマス・プレゼントがあります!

MANOWARによる「きよしこの夜」が彼らの公式サイトからダウンロードできます!
しかも英語バージョンとドイツ語バージョンの2テイク!
特にそう書いてはいませんが、きっと期間限定でしょう。

プレイはいたって大真面目で、ツッコミ所がない所がツッコミ所です(苦笑)。

これを聴いてロマンティックなクリスマス気分を盛り上げれば、先日紹介したThe perfect romantic accessory for all true metal couples(笑)も必要になってくるというもの。

実に巧みなマーケティングですね…って言うのは半分冗談(つまり半分本気)にしてもこういう企画をやってくれるのは嬉しい話で、ファン思いのMANOWARならではかも。

昔はHR/HM系でもBON JOVIやFIREHOUSEといったいかにもな所からPRETTY MAIDSみたいな割とゴツいバンドまで、クリスマス企画EPとかリリースしてたもんですが、最近めっきりみかけなくなりましたね。

まあ、結局売れないからなんでしょうけど(苦笑)。

やっぱカップルで聴くなら山下達郎のアレとかWHAM!のアレとかマライア・キャリーのアレとか聴いたほうがクリスマス気分盛り上がるし、相手いないなら中途半端にメタルのクリスマスソングなんぞ聴くよりはむしろMEYHEMとかDECIDEでも聴いて世の浮かれたカップルを呪ってる方がよっぽど楽しい(?)しね。

ブラック・メタル・バンドによる「クリスマスを呪うコンピレーション・アルバム」とかリリースされたらモテないメタラーたちに結構売れるんじゃないかな(笑)。

寄稿してみました

音楽好き、ロック好きの間では良くも悪しくもかなり知られているArcRyte Onlineの「2007年十選」に、私が依頼を受けて寄稿した文章も掲載されています。

ページを開いて10秒もせずに挫折する方も多いかと思いますので(笑)、どこに書いてあるかまで説明しておくと、上から7アーティスト目(相当スクロールしないと読めません:笑)にあるCIRCUS MAXIMUSの項です。

以前からMETALGATEのレビューやこのブログの文章を時々掲載していただいていたので、たぶんこのブログを読んでいる方の中にはこのArcRyte OnlineがきっかけでこのブログやMETALGATEというサイトを知った人も多いと思われます。

正直ArcRyte Onlineにはかなり批評性の高い文章が集まっていて、批評というよりは小学生の感想文と同次元の文章を書いている自分の文がそこに並ぶのはバカっぽくて気恥ずかしくもありますが、逆にそういう衒いのない文がひとつくらいあってもいいのではないかと思うことにしています。

実際のところ僕はポップ・ミュージックに過剰な理論武装や意味性の追求はナンセンスと思っているので、「ロッキン・オン」(特にJAPAN)とか読んでて苦痛というか苦笑してしまうのですが、ArcRyte Onlineで紹介されている数々の文章を読んでいると、本当にみんなよく感じているし、考えているなあと感心してしまいます。いやイヤミじゃなく本当に。

まあ、僕は脳みその使いどころについては別のフィールドを見出しているので、音楽については進歩がなかろうと単純にカッコいいと思えて、聴いてて気持ちいいサウンドに時間をお金を費やす快楽主義者でありたいと考えております。