V.A. / MAIDEN HEAVEN

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本国イギリスでは7月16日発売だった「KERRANG!」の1219号を買いました。

表紙を飾るヴィレ・ヴァロ様(HIM)の麗しき御顔に魅せられて…というのは嘘で、各所で話題となっている豪華な付録CD、IRON MAIDENのトリビュート・アルバムである「MAIDEN HEAVEN」が目当てだ。

まあ、収録曲と参加アーティストを見てくださいよ。

01. BLACK TIDE / Prowler
02. METALLICA / Remember Tomorrow
03. AVENGED SEVENFOLD / Flash Of The Blade
04. GLAMOUR OF THE KILL / 2 Minutes To Midnight
05. COHEED AND CAMBRIA / The Trooper
06. DEVILDRIVER / Wasted Years
07. SIGN / Run To The Hills
08. DREAM THEATER / To Tame A Land
09. MADINA LAKE / Caught Somewhere In Time
10. GALLOWS / Wrathchild
11. FIGHTSTAR / Fear Of The Dark
12. MACHINE HEAD / Hallowed Be Thy Name
13. TRIVIUM / Iron Maiden
14. YEAR LONG DISASTER / Running Free
15. GHOSTLINES / Brave New World

この豪華さで普段の号と値段が変わらない(日本円で500円ちょっと)ってんだからたまらないね。
見習ってほしいね(誰に?)。

当サイトを定期的に訪れるような方であれば名前くらいは知っているようなアーティストのカヴァーについては、まあ、完コピ度の差はあれ、メイデンファンも、演奏バンドのファンも安心して聴ける感じです。

DEVILDRIVERに関しては、こんなメロディアスな曲を選ぶべきではなかったのではないか、という気がしましたが…。

いずれにせよ、どのバージョンも、スティーヴ・ハリスのあのバキバキいう超個性的なベースが聴こえないので、ちょっと物足りないのも事実。

ちなみに、コーラスを立たせたアレンジがなかなかカッコいいGLAMOUR OF THE KILLは、興味を持ってマイスペを覗いてみたら、笑っちゃうくらいBFMVのフォロワーでした。

なお、多くのメタル・ファンは恐らく07、09、10、11、14、15あたりはあまり知らないと思います。
かく言う私自身もMADINA LAKEくらいしか知りませんでした。

まあこの辺りは乱暴に括ってしまえばエモ/パンク/ポスト・オルタナティヴの流れにあるバンドで、逆にこの辺のバンドを知っている人たちにとっては、本作に収録されているメタル・バンドについてはMETALLICA以外「誰?」という感じのようです。

この辺のバンドのバージョンはかなり大胆にアレンジされていて、07、09辺りは言われなければその曲だとわからないほどの変貌ぶり。
どちらも好きな曲だけに正直微妙な気分になりました。

一方、15なんかもかなり原曲とは趣を異にする静謐なポスト・ロックになっているのですが、これは物悲しいムードがあって個人的には結構気に入りました。

とにかく、オマケとしては豪華すぎる代物で、払ったお金の何倍も楽しめました。
以前同誌の企画で同じようにMETALLICAのトリビュート・アルバムが付いたときには、そのことを知った時点で売切れてしまいましたが、今回は近所のHMVで予約までした甲斐がありました。

本作もすぐに入手困難になると思いますが、個々の音源自体は今後日本盤ボーナスやらシングルのB面やらで続々と発表されていくと思いますので、「このバンドのファンだったのに聴き逃したっ」みたいな方もそんなに悲観しなくていいと思います。余計なお世話ですが。


このページでそれぞれの楽曲の人気投票をやってます。

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ブラック・メタル・バンドのメンバーがニコラス・ケイジの元カノと結婚

史上最も成功を収めたブラック・メタル・バンドであるDIMMU BORGIRのフロントマン、シャグラットが9月に結婚するそうです。

お相手は皆さんご存知の有名ハリウッド俳優ニコラス・ケイジと90年代に3年ほど交際し、息子もいるモデル出身の女優、クリスティーナ・フルトンなる女性。

ロック・ファンには映画「ドアーズ」で、VELVET UNDERGROUNDのニコ役を演じていた女優、といえば比較的通りがいいでしょうか。その他B級映画にいくつか出演しているようです。

シャグラットは僕と同い年の31歳なので、41歳であるクリスティーナさんとは10歳違い。まあ、年齢の差はこの御時世においては大した問題ではないのかもしれませんが、17歳の連れ子がいる女性と結婚するというのは、同い年とは思えない器の大きさで、さすが上級悪魔って感じです。

しかしそんな個人レベルの問題より何より、ブラック・メタル・バンドの人間が仮にもハリウッド人脈に列する女性と結婚する、ということが個人的には驚愕です。

ブラック・メタルのシーンを創成期から知っている人間としては、ブラック・メタルといえば未だに人を殺したとか教会を燃やしたとかそんな物騒なイメージが強く、いかに全米チャートのTOP50にランクインしたとはいえ、ハリウッドのようなセレブな世界とは全く異なる世界に住む方々、というイメージだったのですが…。

なんでも、その連れ子がEYES OF NOCTUMなるブラック・メタル・バンドをやっているそうで、その辺が接点になったのでしょうか。

ニコラス・ケイジの息子がブラック・メタルをやっている、というのもシュールな話ですが…。
やはり母親と正式に結婚してくれなかった父親への憎悪が彼をブラック・メタルに走らせたのでしょうか(笑)。

その息子のバンドはフレドリック・ノルドストロームをプロデューサーに、ゲストにヘルハマー(Dr:MEYHEM、DIMMU BORGIR)とスノーウィー・ショウ(Dr&Vo:THERION、元DREAM EVIL、KING DIAMOND他)を迎えてStudio Fredmanでデビュー・アルバムをレコーディングしているそうで、この辺の人脈にはシャグラットの口利きを感じずにはいられません(苦笑)。

さて、以下のラブラブな写真などを見るともはや禍々しい音楽なんて生まれてこないのではないかという気がしてしまいますが、この結婚はDIMMU BORGIRの音楽にどんな影響を与えるのでしょうか。


ニュースソース

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HAMMERFALL / MASTERPIECES

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ベースのマグナス・ローゼンに続き、ギターのステファン・エルムグレンが飛行機のパイロットになるため脱退したHAMMERFALLの企画盤。

後任はポンタス・ノルグレン(元TALISMAN~POODLES)だそうで、技術的には全く問題なさそう、というかむしろ演奏力アップ?

彼らはクラシックなメタルのカヴァーが大好きで、アルバムやシングルのB面、トリビュート・アルバムなどで数多くのカヴァー音源をリリースしてきたが、それらに未発表の音源や新録のカヴァーも収録したカヴァーの集大成的な内容になっている。

選曲は以下の通り。カッコ内はオリジナル。

01. Child of the Damned (WARLORD)
02. Ravenlord (STORMWITCH)
03. Eternal Dark (PICTURE)
04. Back to Back (PRETTY MAIDS)
05. I Want Out (HELLOWEEN)
06. Man on the Silver Mountain (RAINBOW)
07. Head Over Heels (ACCEPT)
08. Run With the Devil (HEAVY LOAD)
09. We're Gonna Make It (TWISTED SISTER)
10. Breaking the Law (JUDAS PRIEST)
11. Angel of Mercy (CHASTAIN)
12. Rising Force (YNGWIE J. MALMSTEEN'S RISING FORCE)
13. Detroit Rock City (KISS)
14. Crazy Nights (LOUDNESS)
15. När Vindarna Viskar Mitt Namn (ROGER PONTARE)
16. Flight of the Warrior (RIOT) *
17. Youth Gone Wild (SKID ROW) *
18. Aphasia (EUROPE) *

* 未発表曲

HELLOWEENやYNGWIE MALMSTEEN、RAINBOWにJUDAS PRIESTといった大御所から、KISSやTWISTED SISTERのような彼らのイメージとは異なるアメリカンなバンド、さらにWARLORDにSTORMWITCH、HEAVYLORDといったかなりコアなバンドのカヴァーまで収録しており、彼らの、というか中心人物であるオスカー・ドローニャック(G)のメタル・オタクぶりが発揮された内容となっている。

基本的には割とメジャー曲揃いのベタな選曲だが、これを聴くとオスカーは本当にメタルが大好きなんだろうなあ、という感じがよく伝わってくる。

オスカーのギターのテクニックは相当怪しいものだが、それもやむなし。音楽を聴くことが好きな人ほど、練習は疎かになるものです。僕自身もそうでした(笑)。

うまくなるのは、「音楽が好きな人」じゃなくて「演奏が好きな人」なんだよね、なんてことはさておき、メジャー系の名曲はもちろん、BURRN!で名前だけはなんとなく知ってる、というレベルのマニアックなバンドの曲も存外カッコよくて、ちょっと得した気分になれるメタル愛に満ちた一枚。

本国スウェーデンでは大人気を誇る彼らゆえ、本作も地元の若いメタル・ファンにとっては良い古典へのガイドとなることだろう。

日本ではどちらかというとオールド・ファンのノスタルジーを刺激するのが関の山だろうなあ、と思われるのが悲しい所ですが、とりあえず良い曲ばかりなので単純に楽しめることは確かです。

08上半期で好印象だったアルバムたち

当サイトも開設してからそれなりの年月が経ちましたが、他の音楽サイト/ブログでよく見られる「上半期ベスト」的なものは一度も発表したことがありませんでした。

その理由は簡単で、大した枚数を聴いているわけでもないのに年に2回もベスト・アルバムを選ぶなんておこがましい、というかそんなことしたら買ったCDの3分の1くらいを選ぶことになりかねないからです。

それでもそれが本当に心から素晴らしいと思えるアルバムばかりであれば、その全てを紹介し、鬱陶しいほどに語り尽くすこともやぶさかではありません。

しかし、あらゆる音楽に輝きを見出し、心の震えのようなものを託すことができたティーンの頃であればいざしらず、30歳になり、耳年増(使い方間違ってます)になってしまった私を満足させてくれるアルバムというのはそうそう出てこないというのが実情です。

その結果一部で辛口レビューなどと言われていたりもするのですが(苦笑)、それでも時々何者にも代えがたい感動や興奮と出会えるから、こうして新譜を聴き続け、レビューサイト的なものを運営しているわけです。

と、色々もったいぶりましたが、要は上半期ベスト的なものを選んでみようかな、という気分になったというわけです(唐突)。

枚数とか順位は決めません。思いついたものを思いついた数だけ。

・BLACK TIDE / LIGHT FROM ABOVE
 HR/HMニュージェネレーション

・TOBIAS SAMMET'S AVANTASIA / SCARECROW
 深みがでてきた

・SERPENT / xGODx
 メロメロ

・STORMWARRIOR / HEADING NORTH
 ヒロイック

・FIREWIND / THE PREMONITION
 王道

・SCAR SYMMETRY / HOLOGRAPHIC UNIVERSE
 全編普通声でおk

・LOVEX / PRETEND OR SURRENDER
 ウェルメイドなポップ・メタル

・WHITESNAKE / GOOD TO BE BAD
 意外と満足できた

・BULLET FOR MY VALENTINE / SCREAM AIM FIRE
 全米4位は見事

・RAGE / CARVED IN STONE
 手堅い

…あ、ちょうど10枚だ。

アルバムとして好印象が残っているのは上記のような感じですが、楽曲単位でいうとWORK OF ARTの「Why Do I」、DREAMTALEの「Take What The Heaven Create」なんかもかなり気に入って繰り返し聴いた曲です。

下期に期待しているのはティム・オーウェンズをフィーチュアしたイングヴェイのニュー・アルバム、そしてDRAGONFORCE、GALNERYUS、TRIVIUM、EDGUY、そしてなんだかんだ言ってMETALLICAか。

BLIND VENGEANCE / Same

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この前のエントリーでHAREM SCAREMの最終作を取り上げたので、今回は彼らのプロローグというか、「HAREM SCAREM以前」について書いてみる。

このBLIND VENGEANCEは、HAREM SCAREMのハリー・ヘス(Vo)とダレン・スミス(Dr)がHAREM SCAREM結成以前にやっていたバンドで、本作は85年に彼らが残した唯一のアルバム。

HAREM SCAREMは好きだったとはいえ、決して大ファンとは言いがたい私が本作のようなマニアックなCDを購入したのは、某ディスクユニオンで「ドイツのバンドに通じる正統的なパワー・メタル・サウンド」云々といった感じのコメントが付けられていたから。

たしかに、バンド名もかなりメタメタしくて、それっぽい。

ドイツのパワー・メタルと言えば私の大好物である。そして私は彼らの音楽的実力を高く評価しているので、そんな彼らが私の好きな音楽をやっているなら、それはなかなか魅力的なんじゃないか、と思ったのだ。

そしてわくわくしながらCDを再生してみると…気の抜けるほどのどかなアメリカン・ポップ・ロックが流れ出しやがった。

確かにこれくらいの時期(80年代前半)にはよくあったタイプの音ではあるが…これのどこがパワー・メタル?

まあショップのコメントなんて「売るため」のものだし、音楽の良し悪しなんて結局その人の感性次第だからクオリティについてはいかように書こうと嘘にはならない。

ただ、音楽性そのものが違うとなれば、それはちょっとサギじゃね?

…と思ってJAROに電話しようとしていたら、2曲目はなかなかアグレッシヴなリフを持つHMナンバーで、おお、1曲目だけ売れ線チューン、というヤツか、と気を取り直す。

と思ったのも束の間、3曲目はまたしてもサワヤカな(でもちょっと田舎臭い)ポップ・チューンで脱力。

その後はまあ、なんとかメタルと言えなくもない、そこそこパワフルな曲が続き、JAROに通報するのはかろうじて思いとどまったが、正直全くドイツっぽいサウンドでも正統的なサウンドでもない。

あえて言うなら、B級LAメタルっぽいかな。KEELとか、あの辺の。
時々メロディアスだったり、ちょっぴりドラマティックだったりする箇所もあるが、全体的にフックは弱め。

ハリー・ヘスのVoも、声量などにシンガーとしての資質を垣間見せるが、正直まだまだ未熟で、HAREM SCAREMで聴かせてくれたような艶はない。

ま、というわけでHAREM SCAREMに関するものなら何でも聴きたい、というダイ・ハードなファンはともかく、「HAREM SCAREMみたいな音楽」を聴きたい人にとっては論外だし、正統的なメロディック・メタルを期待した人(私)にも肩透かしなアルバムでした。

まあ、「人に歴史あり」ってヤツですね。
ハリー・ヘスやダレン・スミスにとっては結構今聴くと赤面モノなんじゃないかな?
自分達で権利持ってたら大至急廃盤にしたいんじゃないかと思うよ【71点】。