映画『デトロイト・メタル・シティ』感想

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ここしばらく「デトロイト・メタル・シティ」関連の検索ワードでこのブログにいらっしゃる方が多くて、作品の話題性の高さを感じています。

関連のエントリーを書いてしまったことが原因とはいえ、こうなるとなんとなく感想のひとつも書かなくてはならないのではないかというちょっとした強迫観念みたいなものも出てきたため、観に行ってみました。

公開一週間で夕方の回のお客さんの入りは7割~8割くらいだったので、ロングランは難しいかな?
観客の年齢層はかなり狭く、ほぼ20~30代に限られていたのでは。まあ作品の性質上当然なのかもしれませんが。

内容は、気軽に観れる邦画としてはまずまずなのでは。
原作のネタをそこかしこにちりばめていてそこそこ笑えるし、変にお涙ちょうだいにも走ってないしね。

ストーリー的に無理のある箇所も多かったが、そもそも原作が「ホントに実写にできるのか?」という代物なので、むしろよくぞここまで違和感に耐えて実写化したなぁ、と感心するべきか。

あとはせいぜい松山ケンイチ演じる根岸の過剰なキモさ(貶しているわけではありません。彼は演技力あると思います)と、松雪泰子の意外なハマり具合が印象的でした、という程度の感想です。

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DRAGONFORCE/ULTRA BEATDOWNのレビュー

DRAGONFORCEのニュー・アルバム「ULTRA BEATDOWN」のレビューを本サイトにアップしました。

レビューに書いた通り、素晴らしいアルバムです。
速い、メロディアス、複雑、ドラマティック、テクニカルという、ヘヴィ・メタルの特徴を全て極限まで突き詰めた、究極のメタルと言っていいでしょう。

このサウンドからメタルに入門したら、他の全てのバンドの音楽が物足りないものに感じられてしまうのではないかと心配になってしまうほどです(笑)。

やっぱり、スラッシュやデスみたいなサウンドよりテンポは遅くても、メロディがあったほうが「体感速度」は上がるんだよね。

今回は曲中に疾走しないパートを積極的に取り入れたことで、かえって疾走パートの魅力が増しているように思えるところが秀逸。

「速い曲だけを集めてアルバムを作ると、きっといいものが出来るというのが僕達のセオリーだった」というハーマン・リ(G)のセオリーはまったく根拠不明だが、彼らにそのセオリーがある限り、このバンドは大丈夫だろう。

BURRN!のインタビューにおけるサム・トットマン(G)の「175bpmでソロを弾くと聞いて、それはマズイよ、そんなに遅いんじゃ魂売ったと思われる」という発言も頼もしい(175は充分速い)。

むしろ問題は、この激烈な音楽をライヴでプレイし続ける体力がいつまで持つか、ということかもしれない(笑)。

普通のメロスピは受け付けない人も、ここまでアホっぽく突き抜けてしまえば、かえってネタとしてイケるんじゃないか、とさえ思います。

そういう意味では、2nd以降アルバムタイトルのセンスもアホっぽくて最高だね。
ライナーにある伊藤政則氏の訳「超やっつけてやる」にはちょっと失笑したけど、案外ネイティヴにはそんな感覚なのかも(?)。

STRATOVARIUSの新ギタリスト発表

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フィンランドの音楽雑誌「Soundi」誌上で、ティモ・トルキの去ったSTRATOVARIUSにマティアス・クピアイネンなるギタリストが加入したことが発表されました。

マティアスはシベリウス音楽院で音楽理論と音楽技術を学んだ、ヘルシンキ出身の25歳。

スタジオを共同保有しており、FIST IN FETUS、SHRED CIRCUSといったソロ・プロジェクト等で活動していたとのこと。

彼を見出したのはラウリ・ポラー(B)で、昨年11月に行なわれた「GUITAR HEROES」のリリース・パーティで知り合ったそうな。

マティアス・クピアイネンのMySpace

技術的には相当高いものを持っていそうです。
風貌がギター・オタクっぽいのが気になりますが…。

また、同誌上でティモ・コティペルトはバンド周辺のいくつかの噂を訂正しました。

1.先日ティモ・トルキが発言した、初期メンバーによるSTRATOVARIUSのアルバムはリリースされない

2.STRATOVARIUSが「Sanctuary」と契約した際の契約金は、当時ティモ・トルキが言っていたような300万ドルという規模のものではなかった

3.ティモ・コティペルトがバンドの「解散ツアー」に難色を示したのは、ティモ・トルキへの嫌悪が原因ではなく、トルキが誰にも相談せず独断でベースにラウリではなくヤリ・カイヌライネンを起用しようとしたからである

…これを読むと、ますますティモ・トルキの人格に問題を感じずにいられないのですが。虚言癖か。

とはいえ、コティペルトのトルキに対する態度は全体としては敬意を払ったもので、トルキは優れたパワーメタルソングを数多く作曲し、プロデューサーおよびソングライターとしての優れた才能によりバンドを何年もの間引っ張ってきた、と続けているが、これはまあ大人として最低限のフォローでしょう。

コティペルトはマティアスが深く関わっている新作のマテリアルについて、「トルキによる過去の作品よりアグレッシヴでプログレッシヴ」と表現しており、9月にはリハーサルを開始、レコーディングも始めるかもしれないとのこと。

個人的には「プログレッシヴ」というワードにあまりいいイメージはなかったり。
マティアスのMySpaceを見る限り、実際かなりプログレッシヴ・メタル色が強くなりそうな雰囲気はプンプン(SYMPHONY XのTシャツ着てるしね…)。

STRATOVARIUSの魅力だった「哀愁」と「わかりやすさ」が損なわれなければいいのですが。

ちなみに、バンド名に関する問題は未だに解決していないようで、STRATOVARIUSというバンド名を継続して使うべきだという者もあれば、それを臨まない者もおり、しまいには短縮した「STRATO」にすべきだという意見まで出ているそうな。

いくらなんでも「STRATO」はないだろ…jk

どちらにしようと大差ない、という声も上がっているようですが、実際の所セールス的にはSTRATOVARIUSと名乗ったほうが成功するでしょうね。
ただ、内容次第では激しく叩かれる可能性も高くなりますが。

◆ニュースソース
http://www.roadrunnerrecords.com/blabbermouth.net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=103294

EXTREME / SAUDADES DE ROCK

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再結成したEXTREMEの13年ぶりのアルバム。

再結成といっても、ドラムはポール・ギアリーでもマイク・マンジーニでもない。だが、最低ヌーノ・ベッテンコート(G)とゲイリー・シェローン(Vo)の2人がいればEXTREMEらしさを表現するに充分だろう。

タイトルにある「Saudades」とはヌーノの祖国であるポルトガルの言葉で「郷愁」に近いニュアンスを持つ言葉である。

彼らのアルバム・タイトルからバンド名をとった日本のバンドがこの「サウダージ」という言葉をタイトルとする楽曲を大ヒットさせたことを、彼らは知っているのだろうか。

知らなかったとすれば、なかなか面白い偶然だ。

解散前からよく指摘されていたQUEENっぽいコーラスから始まる「Stars」で幕を開け、ファンキーな「らしい」#2「Comfortably Dumb」へとつながる流れで往年のファンは「ああ、これは確かにEXTREMEだ」と感じることだろう。

個人的には#2、#3、#5、#10といった「らしい」ファンク・メタルよりも、カントリー調の#4「Take Us Alive」や、哀愁たっぷりの#6「Last Hour」、ピアノをフィーチュアしたちょっとCOLDPLAYっぽい?#9「Ghost」といったやや異色な楽曲に心惹かれるが、楽曲のバラエティ豊かさはもともと彼らの特徴だった。

DRAMAGODSで発表した楽曲のリメイクである#11「Interface」は「More Than Words Part2」を求めるレコード会社からの「宿題」におざなりに応えた結果のように感じられてしまうのは穿った見方だろうか。

オールド・ファンが求める「EXTREMEらしさ」をキープしつつも、「イマドキのロック」っぽい要素も随所に感じられ、「ROCKIN' ON」読者や「CROSSBEAT」読者にも黙って聴かせれば結構気に入る人がいるんじゃないかと思える作品に仕上がっている(そういう人たちにはVoが暑苦しく感じられるのかな?)。

正直、彼らのブレイク作である「PORNOGRAFITTI」のようなきらびやかな派手さには欠け、個人的には物足りない部分もあるが、当時のグランジ/オルタナティヴ・ブームに萎縮してしまったかのような前作「WAITING FOR THE PUNCHLINE」よりはなんぼかマシで、ファンであれば楽しめる一枚だろう。

ヌーノの弾きまくりも初期に比べるとだいぶ抑え目とはいえ、随所で流石のプレイを聴かせてくれている。

デトロイト・メタル・シティ/根岸崇一 SATSUGAI/甘い恋人

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積極的なプロモーション&コラボレーションで話題の映画「デトロイト・メタル・シティ」からの企画シングル。

主人公に敬意を表して(?)デトロイト・メタル・シティ名義の楽曲がA面扱いだが、映画の主題歌はB面である「甘い恋人」。

その「甘い恋人」はカジヒデキが歌うスイーツなネオアコ調の渋谷系(死語)チューンで、渋谷系をリアルタイムで体験した(意外とスキでした)私のような世代の人間はクスリと笑える、あるいはキュンとする代物ですが、まぁ客観的には大した曲じゃないかな(苦笑)。

まぁ、作中でも根岸にはこの手のソングライターとしての才能はあまりないように描かれているから、意図的につまんない曲にしてるのかも(たぶん深読み)。

そもそも、カジヒデキってテトラポット・メロン・ティのサジくんのモデルなんじゃないの?、てな細かいことはどうでもいいとして、メタラー的に気になるのは当然A面の「SATSUGAI」。

本当にデスメタルしてるのか? という期待は全くスカされていることはご存知の通りで、たしかにそれなりにヘヴィでメタルっぽい感触もあるが、デスメタルとは一切関係ありません、てな楽曲。

ヴァースのグルーヴ感は、もはや過去の遺物となったNU METAL的で、まあ強いて言うならSLIPKNOTあたりを意識したのかなぁ…という感じか(たぶん深読み)。

そもそもヴォーカルがデス声ではないという時点でBURRN!をこよなく愛するメタル村の村人としては「失格」認定せざるをえません。

Voの冠徹弥って、SO WHAT?で歌っていたヒトだよな。
クドカンのミュージカル「メタルマクベス」にも出てたし、この業界(俳優)においては「メタルな曲を歌える人材」として認知されているのかも。

単純に曲が良ければ個人的にはOK牧場((C)ガッツ石松)なのですが、この程度の出来ではMANOWARばりに「Death To False Death Metal!」と言わざるを得ない。

まあ、どちらも「歌詞ありき」の曲(しかも実際に作曲されることをおそらく想定していない)なので、楽曲、特に歌メロのクオリティを高めるのは限界があるのかもしれませんが。