FAIR WARNING / AURA

fairwarning06.jpg

再結成FAIR WARNING第二弾アルバム。

とんでもなく豪華でゴツい初回限定版が用意されていたが、ちょっと邪魔くさいのと、実質2曲のボーナス・トラックのためにプラス1,100円はあまりにコスパが悪いので通常版を購入。

そういう人は多いようで、この週末行った2軒の大型CDショップでも、通常盤だけ売り切れており、「通常版ありませんか?」と店員に問い合わせている人も実際目撃した。

まあ、この週末に売り切れというとマイケル・ジャクソン関連のCDに勝るものはなかったわけですが。
どちらの店でも(さすがにPOPが間に合わないので)手作り感に満ちたマイケル追悼コーナーができてました。

話が横道にそれました。で、アルバムの内容ですが、1曲目を聴いた時点では「おお、さすがFAIR WARNING、このメロディはそんじょそこらのバンドじゃ決して作れない深みがあるね~」などと悦に入っていたが、聴き進むと、どうにも微妙。

あまり彼らの音楽を理屈で分析したくはないのだが、彼らの魅力を構成する要素は個人的には二つあって、ひとつはむせかえるほどの叙情性、そしてもうひとつはエモーショナルな「アツさ」である。

正直「4」の時点から若干彼らの音楽に以前ほどのマジックが薄れてきているのを感じていたのだが、今回特に後者の「アツさ」に関しては落第点だ。

依然彼らにしか出しえないサウンドを出していると思うし、哀愁は抑制されているものの、叙情性は未だそんじょそこらのバンドの追随を許さない高みにある。

だが、このレイドバックしたサウンドは…歪みを抑えたギターのサウンドもあって、時にハード・ロックと呼ぶのも憚られるようなのどかな空気を醸し出す。

その点は、ヘルゲ・エンゲルケ(G)のもうひとつのバンドであるDREAMTIDEの最新作にも通じるものがある。

まあ、彼らもいい歳だし、いつまでもバーニング・ハートでアウト・オン・ザ・ランしていられないというのもわからないでもないが…。

そういう意味でバラードの#8「Someday」などは佳曲だが、かつての名バラードに比べると盛り上がりに欠ける感は否めないし、#10、#11あたりで少し盛り返すものの、アルバム全体の印象を覆すには至らない。

前作も満足のいく出来とは言い難かったが、本作よりは熱気があってまだ良かったよ。

とりあえずLOUD PARK09に来るそうなので、直前になったらまた聴いてみます。
寝かしておいたら美味しくなった、という「カレー効果」が出ることを願って…。

P.S.
そういえばLOUD PARK09に新たにPAPA ROACHとH.E.A.T.が決まったそうですね。
前者はともかく後者が決まったことでFAIR WARNINGの「メロハーひとりぼっち」状態は回避されましたね(笑)。
スポンサーサイト

PRIMAL FEARの新作タイトル「16.6」の意味

先日レビューしたPRIMAL FEARの新作「16.6 Before The Devil Knows You're Dead」。

このタイトルの「16.6」という数字が何を意味しているのか、ということがファンの間でちょっとした疑問になっていた。

BURRN!のインタビューでも、マット・シナー(B)が「暗号だ」と言っており「16.6」が何を意味するのか当てたファンがいたら、その国に行った時に俺達バンドに直接会える権利をプレゼントしたらどうかと提案しているんだ。是非BURRN!でも検討してくれよ」などとうそぶいていた。

BURRN!で出されているヒントは「今回のアルバムだけでなく、今後もずっとPRIMAL FEARと共に続いていくような」暗号で、そして「この数字の背景にあるものを少し深く考えれば」わかる、というものだった。

BLABBERMOUTH.NETに一部転載されていたMetal Asylumのインタビュー記事では、マット・シナーはこのタイトルについて「バンドに関係ある数字だ。でも、メンバーの誕生日でもないし、アルバムの発売日でもないし、聖書とも無関係だ」と言っていた。

まあ、個人的にはどうでもいい、と思いつつ、やっぱりナゾナゾを出されると答えが気になってしまうのが人間の性(さが)というもので、ちょっぴり気になっていたというのが事実。

そしてBLABBERMOUTH.NETに寄せられたコメントを読んでいくと、Oldskulethrashというハンドルネームで以下のような書き込みが。

> 16th letter of the alphabet is "P"
> 6th letter of the alphabet is "F"
>
> 16.6 = P.F. (Primal Fear)


(・∀・)ソレダ!!

16番目のアルファベットはP、6番目のアルファベットはF。
たしかに「バンドに関係ある」「今後もずっとPRIMAL FEARと共に続いていく」暗号だ。
うーん、やっぱり解けた謎は易しいものですね。

スッキリしますた。

ちなみに本作、オリコン洋楽チャート28位にランクインと、BLABBERMOUTH.NETで数字だけ見れば本国ドイツ(46位)やメタル大国スウェーデン(52位)以上に好調な感じに見えなくもない(ドイツやスウェーデンは総合チャートだが)。

LOUD PARKでもいいから来日してくれないかなー。
PRIMAL FEARというより、マグナス・カールソン(G,Key)がとっても観たいです(邪道)。

暗号の意味がわかったから直接会わせろ、なんて言わないからさ(笑)。

KILLING TOUCH / ONE OF A KIND

killingtouch01.jpg

元VISION DIVINEのVo、ミケーレ・ルッピ率いるニュー・バンドのデビュー作。

かつてソロ・プロジェクトではコテコテのハード・ポップを歌っていた人ゆえ、今後はきっとそういう音楽をやっていくんだろうなあ、と予想していたが、本作で聴ける音楽はVDと大差ない、プログレ風味のあるメロディック・パワー・メタルで、ちょっと意外。

VDからの脱退は実質解雇だったようなので、ひょっとするとこのバンドはVDに対する一種の当てつけなのかも。

そのため、パッと聴きの印象はミケーレ在籍時のVDとほとんど変わらない。それは、ちょっと意地悪に言えばミケーレの歌うメロディや、ハーモニーの重ね方にあまりバリエーションがないこともひとつの理由だが。

まあ、いずれにせよそういう意味でミケーレのいた時期のVDが好きな人であればオススメ…と言いたいところなのだが、実はそうでもない。

なんかこう、メタルならではのロマンに欠けるのだ。ロマンという言葉は、「クサさ」と言い換えてもいい。

その理由は、恐らくメンバーのバックグラウンドにある。バンド・メンバーは各々イタリアの音楽学校の講師陣だそうで、さすがに演奏は素晴らしく達者である。その点に関しては、VDよりはるかに上だ。

ただ、一般に音楽学校の講師なんてものは、メタルバカでは務まらない。おそらく彼らはジャズやクラシックからポップ・ミュージックまで、幅広く、そして深い音楽的な素養を備えているに違いない。

そのこと自体は、無論責められるべきことではないが、恐らく彼らは、本作でメタル特有のベタな展開・メロディ意図的に避けている。

いや、こう書くと語弊があるな。本作で聴ける音楽自体はかなりピュアなメタルであって、決してジャズだのそれ以外の音楽の要素が感じられるわけではない。

このバンドのメンバーは、メロディック・パワー・メタルにありがちな「クサいメロディ」や「ダサい展開」を「薄めている」という表現の方が妥当だろう。

そのことは、一般的な感覚においては、「センスがいい」とか「洗練されている」という風に形容される類の話だ。

ただ、このことは私自身書いていて複雑なのだが、私が(そして恐らくメロディック・パワー・メタルと呼ばれる音楽のファンの多くが)聴いていて気持ちいいのは、まさにその「クサさ」であり「ダサさ」であって、「洗練」などはハナっから期待していないのである。

音楽的な面では特に突っ込み所のない、高品質かつスマートなアルバムだが、個人的に期待していたサウンドとはちょっと距離があるかな。【81点】


◆KILLING TOUCHのMySpace
http://www.myspace.com/killingtouch

BURRN!09年7月号の感想

burrn0906.jpg

表紙&特集はまたまたMR.BIG。さすがにうんざりしてきました。

そしてMR.BIGのインタビューをすっ飛ばすと、HARDCORE SUPERSTARのインタビュー。
これも個人的にはノー関心なのでスキップ。

特別企画は毎年恒例になりつつあるオーディオ特集。
通勤中のiPod以外で音楽を聴く機会が激減している私には無関係な企画。
「HR/HMを聴くのに良いイヤホン」特集なら読んでもいい。

次はOVER THE RAINBOWのインタビュー&ライヴレポ。
白黒とはいえ9ページはさすがに多すぎるのでは…。
ほとんど読まなかったが、とりあえずトニー・カレイ(Key)が一番の勝ち組であることはわかった。

そしてDEEP PURPLE&YNGWIE MALMSTEENの共演ライヴはまさかの白黒2ページ。
読んでみると、イングヴェイ側から写真の使用許可が下りなかったんだとか。

「YOUNG GUITAR」誌や「Player」誌ではちゃんと写真付きで掲載されているようだから、
何かやらかしたんでしょうね。舌禍か。

なるほど、このせいでOVER THE RAINBOWのページ数が増えたのかな?
まあ、どうでもいいけど。

PRIMAL FEARのインタビューでは、BULLET FOR MY VALENTINEによる「Evil Spell」のパクリ問題に触れているが、「Rollercoaster」もパクられているって、どの曲でしょう? 「Scream Aim Fire」は一目瞭然でしたが…。

STRATOVARIUSのインタビューを読むと、イェンス・ヨハンソンがとてもトイレを爆破するようなクレイジーな人間だとは思えなくなる。いたってマトモでオトナなインタビューだ。

マティアス・クピアイネンはなんとなく物静かなギター・オタクというイメージを持っていたが、インタビューを読むと、意外と我の強いタイプなのかな、という印象を受けました。

BLESSED BY A BROKEN HEARTのライヴレポのリードで、「アゲアゲ・パーティー」と形容されているのは、レポートしている幅記者も私のレポ同様このバンドのショウをDJ OZMA的だと感じたのでしょうか。

LORDIのKey奏者であるAwaは大変美人だということで、とても素顔が見たくなりました。
しかもまだ大学在学中だとは。ピチピチですのう。

将来的には女の子だけのバンドをやりたいそうなので、その時は素顔を拝めるのかな?

DIR EN GRAYのライヴをカラーでレポートし、前田記者が「今月のおすすめ」で取り上げたのは、単なる前田記者のマイブームなのか、それともBURRN!誌として間口をV系方面にも広げていこうという試みなのか。

同様に、レビューでDRAGON GUARDIANに87点が付き、そのレビュアーである藤木記者が「今月のおすすめ」でもプッシュしているのは、本気で気に入ったのか、それともこれもBURRN!誌として間口をアキバ系にも広げていこうという試みなのか(笑)。

CIRCLE OF ONE / TIED TO THE MACHINE

circleofone01.jpg

英国ウェールズ出身のオルタナティヴ/ハード・ロック・バンドのデビュー・フル・アルバム。

資料やオビには彼らの音楽を形容するにあたってFOO FIGHTERSやAUDIOSLAVEといったアーティストが挙げられており、AUDIOSLAVEはちょっと「?」だが、まあFOO FIGHTERSのほうはなんとなくわからなくもない、そんな音楽をやっている。

まあ、あえてカテゴライズするならいわゆる「ポスト・グランジ」というやつだろう。

近年のポスト・グランジなどと呼ばれるアーティストは、かなりハード・ロックに通じる明快なストレートさとキャッチーさを備えていることが多いが、このバンドはその中でもかなりハード・ロック色が強い。

本作の制作に関わっているスタッフの名前をチェックしてみると、ボー・ヒル(かつてRATTやWINGERなどを手掛けたプロデューサー)や山本恭司(G:BOW WOW)などといった名前が。どうりで。どの程度関わっているかは不明だが…。

まあ、もちろんオルタナティヴと自称しているだけあってそれっぽい雰囲気を醸し出している瞬間が多いのだが、ギター・ソロが結構頑張っているし、何よりVoのよく通る声がとっても「メロハーな声」で、歌メロ自体もかなりキャッチーなので、私のようなHR/HMを中心に音楽を聴いてきた人間の琴線にも触れてくる。

NICKELBACKとかHOOBASTANKとかそういった音楽が好きな人はHR/HMファンにも多いと思うし、そういう人ならこのバンドも結構イケるんじゃないかな。

そういう北米のポスト・グランジやエモ/パンク系のバンドに比べると英国出身らしいウエットな重厚さをそこはかとなく感じさせるあたりが好みの別れるところかもしれないけど、これはきっとHR/HMに軸足を置いている人ほど好ましい思える音だろう。

正直こういうどっちつかずな音は、少なくとも日本ではオルタナ・ファンからもHR/HMファンからも敬遠されてセールス的には失敗するケースが多いので、次作はもっとハード・ロックに振り切ったほうがいいと思う。

本作を聴く限り、バンドの資質は明らかにそっちだと思うので。
結構いい曲書いているだけに、このまま埋もれてしまうのはちょっと惜しいバンドだ。


◆CIRCLE OF ONEのMySpace
http://www.myspace.com/circleof1

◆CDJournal.comの紹介記事
http://www.cdjournal.com/main/news/news.php?nno=24164