DYNAZTY / SULTANS OF SIN

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日本デビュー作となった前作セカンド・アルバム「KNOCK YOU DOWN」でいきなりBURRN!誌のクロスレビューのトップを飾り話題になった(というか物議を醸した?)スウェーデン出身バンドのサード・アルバム。

基本的にはCRASHDIETやCRAZY LIXX、RECKLESS LOVEといったバンドと同じカテゴリーに入れられそうな80年代型のキャッチーなハード・ロックン・ロール・サウンドであるが、それらと比べてもワイルドでエッジの効いた男らしさを感じさせるのがBURRN!に「売れそう」と感じさせたのだろう。

個人的な趣味から言うと外部ソングライターがコンテスト出場用に書いた北欧メロディアス・ハード然とした#3「Land Of Broken Dreams」以外はちょっとスリージーな要素が強すぎてあまりツボに来ないのだが、荒々しい疾走感を感じさせる曲からノリのいいミッド・テンポの楽曲、そしてBACKYARD BABIESのメンバーと共作したバラードまで各楽曲のクオリティは高い。

時折ロックン・ロール系のバンドとしては珍しい、テクニカルで押しの強いギター・ソロが顔を出すのが北欧ならでは、といったところか。ピーター・テクレン(HYPOCRISY)によるプロデュースがバンドのアグレッションを遺憾なく引き出しているのも好印象。

かつてSKID ROWのデビュー作などに熱狂した80年代リアルタイム組のHR/HMファンなどにも好意的に受け止められそうだが、こういった音楽がもはや北欧からしか出てこないというのは、やはりもう英米では「終わった音楽スタイル」なんですかねえ…。【83点】

◆Melodifestivalen 2012 における「Land Of Broken Dreams」の演奏風景[YouTube]



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過去60年で最高のイギリスのアルバムにアイアンメイデンの「魔力の刻印」が選ばれる

今年エリザベス女王が在位60年を迎えたことを記念して、HMVがこの60年間で最も素晴らしいアルバムについての人気投票を行なった所、なんとIRON MAIDENの「THE NUMBER OF THE BEAST」が1位に選出されたそうです。

そのランキングは以下の通り。カッコ内は総投票数(約30,000票)に対する投票率。

01. IRON MAIDEN「The Number Of The Beast」 (9.18%)
02. DEPECHE MODE「Violator」 (6.30%)
03. THE BEATLES「Sergeant Pepper's Lonely Hearts Club Band」 (5.69%)
04. THE BEATLES「Abbey Road」 (5.67%)
05. PINK FLOYD「The Dark Side Of The Moon」 (5.23%)
06. THE BEATLES「Revolver」 (4.01%)
07. QUEEN「A Night At The Opera」 (3.98%)
08. OASIS「(What's The Story) Morning Glory?」 (3.91%)
09. ADELE 「21」 (3.07%)
10. THE BEATLES「White Album」 (2.60%)

IRON MAIDENの同作は、投票全体に対する10%近い票を集める圧倒的な強さで、2位以下と大きな差をつけています。

DEPECHE MODEが2位、というのも日本人の感覚では理解しがたいものがありますが…(個人的には結構好き)。

まあ、ぶっちゃけTHE BEATLESの票が割れたのが勝因かと思いますが、それでもギネスに残るロングセラーのPINK FLOYDとか、私の世代の「UKロック」ファンのマスト・アイテムだったOASISを抑えての受賞は凄いですね。

HR/HM関連では16位にBLACK SABBATHのデビュー作がランクインしているそうですが、LED ZEPPELINはおろかROLLING STONESさえ上位20位に1枚もランクインしていないというのが意外といえば意外。

どちらも名盤の多いバンドゆえ、票が分散してしまったのかもしれませんが…。

パンクな所ではTHE CLASHの「LONDON CALLING」が13位に入っているようですが、パンク革命を起こしたロック史上における重要作とされるSEX PISTOLSのデビュー作がランクインしなかったというのは、女王の在位を記念した投票という趣旨に相応しくない、ということだったんでしょうか。

まあ、IRON MAIDENが自国の生み出した最高の音楽、という結果を女王陛下がどう感じたかはわかりませんが…(笑)。

いずれにせよ、IRON MAIDENに対するファンのロイヤリティの高さを象徴し、IRON MAIDENというバンドが既にロック史上におけるレジェンドであることを証明する結果と言えるのではないでしょうか。

◆ニュースソース
http://www.nme.com/news/iron-maiden/64013

http://legacy.roadrunnerrecords.com/blabbermouth.net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=174594

日本語のものはこちら。
http://ro69.jp/news/detail/68414


YOHIO / REACH THE SKY

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海外からの「逆輸入ヴィジュアル系アーティスト」として先月末あたりから「笑っていいとも!」や「スッキリ!」など数多くのTV番組に出演、本作のリーダー・トラック「SKY☆LiMiT」の着うたがレコチョク ロック・うた週間ランキングで1位を獲得するなど、注目を集めているYOHIOのデビュー・ミニ・アルバム。

スウェーデン出身の16歳の美少年が日本語で作詞をし、自ら作曲もしてテクニック志向のギターを弾いているというだけでも話題になりそうだが、さらに(本人の意向かどうかは不明ながら)女装までしているのだからインパクトは強い。

実際の所、彼はこの作品で初めて日本に現れたわけではなく、まだ14歳だった2009年に結成した「ヴィジュアル系バンド」SEREMEDYで、2010年には日本のヴィジュアル系雑誌「Cure」に取り上げられていたし、2011年にはデビューEP「SEASONS WILL CHANGE」のリリースに伴う日本ツアーも行っている。

また、同年秋にはヴィジュアル系ロック・フェスである「V-RockフェスII」にもオープニング・アクトとして出演、セカンド・ツアーも行なった。

そのSEREMEDYではギタリストであるYOHIOをソロとしてデビューさせたのは、そのキャラクター性に目を付けた日本のレコード会社と思われるが、たしかに日本人にとってはなかなかキャッチーな存在ではある。

海外のジャパニーズ・カルチャー・ファンの多くがそうであるように、彼もまた日本のアニメがきっかけで日本に興味を持ったクチのようで、「ケロロ軍曹」や「よつばと!」などがフェイヴァリットだとか。

その後学校の友達に聴かせてもらったアンティック-珈琲店-をきっかけに日本のヴィジュアル系ロックに興味を持ち、Gackt、MALICE MIZER、VERSAILLES、GALNERYUSなど、日本のロックをよく聴くようになったという。

一方でRHAPSODY OF FIREやANGRAのようなシンフォニック・メタル・バンドも好むそうなので、私の半分の年齢ながら、個人的には結構近い感性の持ち主なのかなあと感じています。

本作に収録された楽曲は、基本的にはヴィジュアル系っぽいキャッチーなロック・サウンドで、あまりダークな要素はなく、私の世代では女装メイクもあってSHAZNAなんかを思い出しました。

ただ、ギターはそれなりにハードで、インストの#3「Frantic Elegance」ではまだ16歳とは思えないテクニカルな一面も披露している。

全体的にメロディアス&キャッチーで、結構耳に残る楽曲が揃っており、これが本当に16歳の若者の手によるものだとしたらなかなかのものなのではないでしょうか。

日本語も本当に達者で、アクセントも含めほとんど違和感がないし(「戻られない」なんて言い回しを使ってしまうあたりはやはり小慣れていない印象も受けますが)、16歳でこれだけ音楽にも外国語にも通じていて、しかもこのルックスとなると、神様の不公平を感じますね(笑)。

現在は168cm、48kgと、欧米人としては珍しいほど華奢なこともあって(洋服は日本のSUPER LOVERSのものを愛用しているそう)この明らかにHIZAKI(VERSAILLES)を意識した女装路線も結構サマになっているが、個人的には白人は成長するとすぐにゴツくなっていくので、早めに普通の格好に切り替えたほうがいいのではないかという気も。

もともとヴィジュアル系なんて白人をモデルにしたメイクをしているわけで、そういう意味で彼などはオビにある通りまさに「天然ヴィジュアル系」。特に小細工をしなくても充分日本人には美しく見えるはず。

いずれにせよ、日本人で、メタルとヴィジュアル系の両方を愛聴してきた私のような人間にとってはちょっと気になる存在です。7月に出るというSEREMEDYのデビュー・アルバムもチェックしてみようかな。

あと、私のようなビクターPURE METAL世代の人間にとって、彼の父親が元MOAHNI MOAHNAのトミー・レーン(G, B, Key)というのが一番の萌え所かな(笑)。ちなみに親父さんはYOHIOのマネージャーでもあり、本作初回盤の特典DVD映像にもガッチリ映っています。

やっぱり親がミュージシャンだと才能の開花が早いんでしょうね。どうでもいいけどこの中途半端に日本っぽい名前はダサいような…(笑)。

◆YOHIOオフィシャルサイト
http://beta.universal-music.co.jp/yohio/

◆ショウケース・ギグでの「Frantic Elegance」の演奏映像[YouTube]



ANGRAからエドゥ・ファラスキ(Vo)が脱退

ANGRAからヴォーカリストのエドゥ・ファラスキが脱退を表明しました。

この脱退はANGRAからの発表ではなく、エドゥ・ファラスキおよび彼のバンドであるALMAHの公式サイトからの声明で、ANGRA側からは現状なんのアナウンスもありません。

一方で、ALMAHから、ANGRAとの掛け持ちベーシストであったフェリッペ・アンドレオーリの脱退がアナウンスされており、フェリッペはANGRAでの活動に専念する模様。

ALMAHからは先日ギタリストのパウロ・シュロエバーが重度の心臓障害による健康上の問題により脱退しており、現在は2人のメンバーを欠く状態に。

最新作「MOTION」がなかなか良かっただけにALMAHの今後も気になる所ですが、やはり一番気になるのはANGRAの後任シンガーでしょうか。

アンドレ・マトス(Vo)の復帰は個人的には考えにくいと思っているので、新たなシンガーを発掘することになるのでしょうか。

ANGRAは再び「REBIRTH」することができるのか、今後の動向が注目されますね。

◆ニュースソース
http://legacy.roadrunnerrecords.com/blabbermouth.net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=174437

※エドゥ・ファラスキの声明の日本語訳
http://www.jvcmusic.co.jp/-/Information/A006979.html?article=news2#news2

ティモ・トルキの新作ソロに、STRATOVARIUS初期楽曲の再録CDも

あっという間に引退宣言を撤回したティモ・トルキ(G:元STRATOVARIUS, REVOLUTION RENAISSANCE, SYMFONIA)が10月29日に発売予定のソロ・アルバム制作のための資金を、資金調達支援サイトPledgeMusicを通じて公募しています。

「CLASSICAL VARIATIONS 2 :CREDO」と題された新作ソロは、マイク・ヴェセーラ(Vo:OBSESSION, LOUDNESS, YNGWIE MALMSTEEN, ANIMETAL USA他)やミケーレ・ルッピ(Vo:VISION DIVINE, KILLING TOUCHE, LOS ANGELS, SECRET SPHERE他)、マイケル・キスク(Vo:元HELLOWEEN, PLACE VANDOME,UNISONIC)らが参加したヴォーカル入りの楽曲を収めたディスクと、インストゥルメンタル楽曲を集めたディスクの2枚組になるとのこと。

その他ゲストにはデレク・シェリニアン(Key:元DREAM THEATER)やイェンス・ヨハンソン(Key:STRATOVARIUS)らの名前が挙がっています。

また、この資金調達キャンペーンの25ドル枠には、特典として、STRATOVARIUSの初期3作(ティモ・トルキが歌っていた時期)から選ばれた12曲を、当時のメンバーだったトゥオモ・ラッシーラ(Dr)、アンティ・イコネン(Key)と再録したCD「DREAMING IN TWILIGHT」が特典として付属するとか。

これはかつて「PROJECT STRATO」という名前で告知されていたプロジェクトの流れなんでしょうか。

以前がこのメンバーで新曲を作るという話でしたが、それらのマテリアルはこのソロ・アルバムに流用され、旧STRATOVARIUSメンバーとの制作はリハーサルも少なくて済むであろうリ・レコーディング音源のみになった、といったところでしょうか。

この「DREAMING IN TWILIGHT」の収録予定曲は以下の通り。

・Future Shock
・Witch Hunt
・Night Screamer
・The Hands Of Time
・The Hills Have Eyes
・Out Of The Shadows
・4th Reich
・Abyss
・Dreamspace
・Eyes Of The World
・Wings Of Tomorrow
・Hold On To Your Dream

より多くの資金を提供すると、CDにサインが入ったり、スタジオ・ライヴを収めたDVDや、豪華なボックス仕様、そしてティモ・トルキ本人によるスカイプを通じたギター・レッスンなど様々な特典が付くそうです。

ファンからの資金援助によって音楽を制作するPledgeMusicの活用というのは、ミュージシャンにとって新しい活動の形であり、そういう意味では興味深い試みではあります。

ただ一方で、ティモ・トルキという人物は、生み出してきた音楽はともかく、彼自身の人格・キャラクターについてはあまり評判がいいとは言い難いだけに、果たしてこういう直接的な資金集めに向いているかどうかについては個人的には疑問符も。

まあ、PladgeMusicのティモ・トルキのページを見ると、既に制作するために必要な資金は集まっているようですが…。

それに、彼が精神的に不安定な人物であることはファンであれば皆知っていることで、金を払ったはいいものの、ゲストとして予定されているミュージシャンとトラブルを起こして、誰かが参加しないことになった、なんてことになる可能性もあるし、最悪「作るのや~めた」なんて詐欺みたいな状態になる可能性すらあると危惧しています。

私は不勉強にしてPledgeMusicを通じて制作されたアルバムが日本のレコード会社から日本盤としてリリースされる可能性があるのかどうかわからないのですが、もし日本盤がリリースされないとなったときはどうしたものでしょうか。

聴いてみたい気持ちはあるものの、ちょっと「先行投資」には若干尻込みしてしまうんですよね…。
そしてティモ・トルキ個人に直接送金するという行為自体にもやや抵抗が(苦笑)。

◆ニュースソース
http://legacy.roadrunnerrecords.com/blabbermouth.net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=174299