ティモ・トルキの新プロジェクト"AVALON"のトレーラー映像

元STRATOVARIUS、REVOLUTION RENAISSANCE、SYMFONIAのギタリスト、ティモ・トルキの新しいメタル・オペラ・プロジェクト「TIMO TOLKKI'S AVALON」の新しいティザー映像が公開になりました。

◆新しく公開されたトレーラー [YouTube]

「VISIONS」のタイトル曲を思わせる雰囲気。


◆2月18日に公開されたゲスト紹介動画 [YouTube]


動画をご覧になればわかりますが、ゲストは以下の通り。

マイケル・キスク(UNISONIC)
シャロン・デン・アデル(WITHIN TEMPTATION)
エリゼ・リード(AMARANTHE, KAMELOT)
ラッセル・アレン(SYMPHONY X, ADRENALINE MOB)
ロブ・ロック (DRIVER, IMPELLITTERI, M.A.R.S.)
トニー・カッコ (SONATA ARCTICA)
イェンス・ヨハンソン (STRATOVARIUS)
デレク・シェリニアン (BLACK COUNTRY COMMUNION, DREAM THEATER)
アレックス・ホルツヴァース(RHAPSODY OF FIRE)

メロディック・メタル・ファンにとってはなかなか魅力的なメンツですね。


◆2月11日に公開されたストーリー紹介動画


地震や津波などによって、そのほとんどが破壊されてしまった2055年の地球を舞台に、わずかに生き残った人々が「新たなる希望の地」と呼ばれる神聖な場所を探究する、というストーリーだそうで。

究極的なゴールはローランド・エメリッヒあたりによるハリウッド映画化でしょうか?(笑)

これが先日エリゼが話していた新プロジェクトということですね。

この話が「FRONTIERS RECORDS」から持ち込まれたので、地味に自主制作していたソロ・アルバムを放り出したというわけですね。

かつてREVOLUTION RENAISSANCEのファースト・アルバムを「FRONTIERS RECORDS」からリリースした際、「FRONTIERS RECORDS」はインタビューもろくにブッキングできないロクでもないレーベルだ、とこき下していたティモ・トルキですが、その後メロディック・メタル・ファンにとって無視できないレーベルに成長した「FRONTIERS RECORDS」は性懲りもなくティモに再びチャンスを与えたわけですね。

トビアス・サメット(EDGUY)によるAVANTASIAの成功以降、この手のメタル・オペラ作品はたくさんリリースされてきました。

というか、AVANTASIAの最初の作品にはティモ・トルキも参加しています。

そんな彼が「AVANTASIA」というプロジェクト名の語源のひとつである「AVARON」を名乗るとは、なかなかエグい話ですね(笑)。

欧州で5月17日、米国で5月21日に発売になるとのことで、映像を見ても音楽はもうほぼ出来上がっているようですが、日本盤がAVALONレーベルから出るのかどうかが気になるところです(笑)。

◆ニュースソース
http://www.blabbermouth.net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=186729
スポンサーサイト

STRATOVARIUSの新作「NEMESIS」を聴いて思ったこと

stratovarius15.jpg

先行シングル「Unbreakable」を聴いたときから手応えを感じ、期待していたSTRATOVARIUSの新譜、「NEMESIS」が期待通りとても良いです(レビューはこちら)。入手してからこればっかり聴いてます。

昼でも夜でも、明るい気分のときでも、暗い気分のときでも聴きたくなるサウンドです。そういう音楽って、個人的にはありそうでそんなにないですね。

私は元々STRATOVARIUSファンを自認してはいるものの、実際には私より彼らの音楽を強烈に愛して、彼らの音楽ばっかり聴いている人というのはきっといるのだろうと思います。

ただ、それでもこうして日本でレビューサイトとかやってる人間の中ではSTRATOVARIUSに対する偏愛を一番公言している人間なのではないかと自惚れております。

しかし、そんな私でも、STRATOVARIUSがこんなに長続きして、しかもここまで良いバンドになるとは思っていなかった、というのが正直な所です。

結果論から言うと、やっぱり若いメンバーを入れたのが良かったんじゃないですかね。ラウリ・ポラー(B)、マティアス・クピアイネン(G)、ロルフ・ピルヴ(Dr)、皆逸材と呼ぶに足る器で、人口600万人しかいないフィンランドからこれだけ逸材ばかりが発掘される、というのはなかなか凄いことですね。

若いメンバーを入れたことでバンドが良くなった、という点では、先日こちらも充実した作品を発表したHELLOWEENが思い出されますが、HELLOWEENの場合は音楽性自体はほとんど変化していないので、STRATOVARIUSの場合はむしろヴィクター・スモールスキ(G)を迎えて音楽的に高度化したRAGEのケースに近いかもしれません。

ただ、ぶっちゃけた話、本作の優れた出来をもってしても即効性やインパクト、わかりやすさはティモ・トルキが主導権を握っていた時代には及んでいないと思います。

恐らくメタル初心者には「Black Diamond」や「Hunting High And Low」などの方が一発でその魅力が伝わるのではないかと思います。そういう意味でやはりティモ・トルキは偉大でしたし、今後このラインナップの課題はティモ・トルキの残した代表曲以上のキラー・チューンを生み出せるかどうかだと思っています。

とは言え、そのことを差し引いても本作に収められた楽曲群の完成度の高さは充分称賛に値すると思います。このアレンジのきめ細やかさ、気の利き方は、メタルを長く聴いてきた人ほどその魅力が理解できるのではないでしょうか。

特に、最年長メンバーであるイェンス・ヨハンソンのKeyに冒険心が溢れているのがいいですね。これまで同様の硬質なサウンドによるテクニカルなプレイから、トランシーな音色を取り入れたアトモスフェリックなプレイまで、成熟と革新が共存したそのプレイはかつてないほど魅力的。

今でもオールド・ファンの方の中にはイェンス・ヨハンソンのベスト・プレイはSILVER MOUNTAINのファーストにおける演奏で、STRATOVARIUSにおけるプレイは全然本気じゃない、などと言っている人がいるようですが、SILVER MOUNTAINのあれは「若気の至り」のようなものであって、バンドとしてのアンサンブルを考えた上でのベスト・プレイはやっぱりこのSTRATOVARIUSで実現されている、と見るのが自然だと思います。

少なくとも、イングヴェイのバンドにいた頃や、DIOにいた頃の1万倍はイェンスの才能は有効に活用されていると思いますし、だからこそイェンスも様々なトラブルがありつつも、異国人ばかりのバンドであるSTRATOVARIUSにずっと居座っているのでしょう。

そして今回、イェンスは演奏のみならず、書いた曲もとても良いです。イェンス作の「Dragons」は「Unbreakable」と並んで個人的に本作のベスト・チューンですし、日本盤ボーナス・トラックの「Kill It With Fire」は日本盤のブックレットでティモ・コティペルトが語る通り往年のイングヴェイを彷彿とさせるネオ・クラシカル・チューンで、まさに日本のファンが彼らに望む所のものではないでしょうか。

もっとも、イェンスの性格を考えると、彼が心からこういうスタイルの楽曲を愛しているというよりは「その気になれば君たちを楽しませることなど簡単さ」くらいのことを思ってこういう曲を作っていたりするのではないかと思わないでもありませんが(笑)。

まあ、うだうだ書きましたがとにかく本作の出来はブリリアントなので、メロディアスなメタルが好きな人はぜひ買って聴いてみてください、ということに尽きますね。

アルバムの出来が良かっただけに、来日公演も楽しみですね。そろそろLOUD PARKに出てみるのもいいんじゃないでしょうか。このブログでも何度かレポしていますが、彼らのライヴはなかなかレベルが高いので、きっとファン層を拡大できるのではないかと思います(とはいえ曲数が少ないのはイヤなので、単独公演もやってほしいのですが)。

◆本作の先行シングル「Unbreakble」[YouTube]

私の世代だとロバート・マイルズの「Children」を思い出す、切ないピアノのフレーズがたまらない…。


WOWOW 戦慄のメタル・オールナイト

去る2月15日(金)から翌日16日(土)にかけて、昨年に引き続きWOWOWライブでLOUD PARK 12を核とした、「戦慄のメタル・オールナイト」と題した特番がありました。

プログラムの全体像は以下の通り。

18:00 LOUD PARK スペシャル 拡大版
21:00 ラウド・メタル・ナイト #1
21:10 LOUD PARK 12
23:10 ラウド・メタル・ナイト #2
23:15 アイアン・メイデン ファイナル・フロンティア・ライブ エン・ヴィーヴォ!
24:45 ラウド・メタル・ナイト #3
24:50 ガンズ・アンド・ローゼズ ライブ・イン・ロンドン2012
27:20 ラウド・メタル・ナイト #4
27:25 『アンヴィル! 夢を諦めきれない男たち』
28:50 ラウド・メタル・ナイト #5
28:55 洋楽主義#25 メタリカ

以上、12時間に及ぶメタル漬けの一夜だったわけですが、さすがにリアルタイムでは全て観られませんでした。

というか、LOUD PARK スペシャル拡大版は昨年の放送のリピート(再放送)だし、メイデンのライブは既に販売されている映像作品。ガンズのライブも1月6日に放送したもののリピートで、来月3月にもまた再放送の予定があるもの。

アンヴィルの映画も劇場で観たものなので、ここで徹夜の体力勝負をしてまでまた観たいかと言うと…。誰かと一緒に観るならともかく、一人ではちょっと厳しいですね。

というわけで録画をしてチマチマ観ていたわけですが、肝心要のLOUD PARK 12は早くも来月3月14日に拡大版を放送予定とか。

明らかに来月も契約を続けさせようというセコいやり口…しかも4月にはHELLOWEENとSLAYERとDIR EN GREYの特番も放送予定とのことで、メタラーたちに4月までは契約を続けてもらいたいようです(苦笑)。

まあ、というわけでLOUD PARK 12特番の感想については、拡大版のオンエアのときにしようかと思います。

HELLOWEENの選曲があまりにも微妙だったので、拡大版では多少なりとも改善されていることを望みます(3曲しかないのにわざわざ「Where The Sinners Go」をピックアップするセンスがわからない…)。

◆番組公式HP
http://www.wowow.co.jp/music/metal/

続きを読む

ENBOUND / AND SHE SAYS GOLD (2011)

enbound01.jpg

元ZONATAで、AXENSTARやDRACONIANなどの作品を手掛けたプロデューサーとしても知られるマイク・キャメロン・フォース(Dr)を中心に結成されたスウェーデン出身4人組のデビュー・アルバム。

2006年にマイク・キャメロン・フォースが当時CRYSTAL EYESに在籍していたジョナサン・ニーベリ(G)と知り合ったことで始動したこのプロジェクトは、マーカス・ニーグレン(Vo)、スウェード(B)を迎え、08年にプロモーション用のCDやPVを自主制作したものの、その後マーカスとジョナサンが脱退、新たに加入当時17歳という若きギタリスト、マーティン・フローベリと、リー・ハンター(Vo)を迎え、現在のラインナップが固まる。

実はこのリー・ハンターというあからさまに芸名なヴォーカリストは、WORK OF ARTやLIONVILLEで活躍するラーズ・サフスンドその人で、実は私が日本盤発売から約10か月遅れという微妙なタイミングで本作を購入したのは、その事実を知ったことがきっかけである。

本作の日本盤ライナーノーツによるとラーズ・サフスンドはWORK OF ARTやLIONVILLEの他にもBIONDOというグループのメンバーとしてルーマニアの「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト」にエントリーして第2位を獲得したり、ミュージカル「ジーザス・クライスト・スーパースター」に出演したり、「SINGING BEE」なる現地のTV番組にも出演するなど、多彩なキャリアを持っているそうである。

肝心の本作の内容だが、09年にレコーディングをスタートし、完成したのが11年ということからも察せられる通り、かなり作り込みの感じられる完成度の高い音である。

マスタリングにはRAMMSTEIN、PRIMAL FEAR、SONATA ARCTICAなどを手掛けたビヨルン・エンゲルマン、アートワークにはAVANTASIAやEDGUY、MASTERPLAN、EDEN’S CURSEなどの作品を手掛けたトーマス・エヴァハードが迎えられるなど、実質自主制作に近い形で制作されたにもかかわらず、プロダクションからアートワークまで、完璧な作品を目指したことが伝わってくる。

そのサウンドはあえてジャンル分けすれば「メロディック・メタル」ということになるのだろうが、いわゆる典型的なメロディック・パワー・メタルのようなケレン味は薄く、もっと繊細で洗練されたスタイルである。

逆にその洗練された完成度の高さがインパクトを削いでいるような感も無きにしも非ずなのだが、何度も聴き込むにつれ、その練られたメロディとアレンジに引き込まれる。

ラーズ・サフスンドの歌唱はこれまで彼が参加したメロディアス・ハード系のプロジェクトで聴ける歌唱に比べると良くも悪しくも力が入っており、WORK OF ARTなどで聴ける爽やかな歌声だけをイメージすると違和感を覚える瞬間もあるが、メロディックなパートにおける歌唱はやはり彼らしい魅力に満ちており、いかなるタイプの楽曲を歌わせても非常に上手いシンガーであることがわかる。

メロディアス・ハード系のファンにもアピールするであろうバラード・チューン、#5「Frozen To Be」には「BALTIC SONG CONTEST」や「ユーロヴィジョン・ソング・コンテスト」といった欧州の大きな音楽祭で活躍し、数々のTV番組への出演経験を持つスウェーデン在住のアメリカ人女性シンガー、ラゲイリア・フレイザーがデュエットでゲスト参加している。

なお、日本盤ボーナスには、故マイケル・ジャクソンがエディ・ヴァン・ヘイレンをゲストに迎えて放った大ヒット曲、「Beat It」というメタル・バンドとしては異色のカヴァーが収められているが、元々ロック色の強い楽曲ではあり、ラーズ・サフスンドの卓越した歌唱力によって(アルバムにおける調和はともかく)違和感のない仕上がり。

個人的にはもう少しギターやドラムが主張して、現在あえてコンパクトにまとめてあると思われる楽曲をもう少し派手にした方が、いわゆるメタル・ファンには受けると思うのですが、本作における洗練された佇まいにも捨てがたい魅力があるだけに、なかなか難しい所ですね。【84点】

◆本作収録の「Combined The Souls」のPV [YouTube]

アルバム・タイトルを踏まえてか金粉を塗りたくってますが…イロモノっぽくなるだけなので普通にやったほうがよかったのでは…。皮膚呼吸できなくて大変そう。


◆マイケル・ジャクソン「今夜はビート・イット」のカヴァー [YouTube]



LIONVILLE / II

lionville02.jpg

前作が一部のメロハー・マニアの間で話題となったLIONVILLEのセカンド・アルバム。

マニアならぬ私は全くノーマークで、BURRN!のレビューでWORK OF ARTのラーズ・サフスンドが歌っているという事実を知り、興味を持ってサンプルを聴いてみたらそのあまりの心地よさに驚嘆し、前作もろともAmazonで注文してしまいました。

そしてまず届いた1stに続き、その2週間ほど後に届いた本作を聴き、期待通りの素晴らしさに嬉しくなってしまった。

前作からドラムをプレイしている人物がアレッサンドロ・モリなる人物に交代しているが、楽曲をクリエイトしているのは前作同様ステファノ・リオネッティ(G, Vo, Key)とアレッサンドロ・デル・ヴェッキオ(Key)の2名なので、当然ながらサウンドに影響はなく、前作同様極上のAOR系メロハー・ワールドが展開されている。

強いて言えば前作よりも快活な躍動感が強くなっており、聴いているときのワクワク感は本作の方が上(哀愁は前作の方が上かも)。私にとって最大の購入動機であるラーズ・サフスンドの爽やかな歌声もこの路線にピッタリで、最高の耳触りを提供してくれる。

本作の路線を象徴する爽快感あふれるキラー・チューン#4「Higher」にはなんと大御所CHICAGOのビル・チャンプリンと、その妻であるタマラ・チャンプリンがゲスト・ヴォーカルで参加している。

HR/HMファンの中にはこういう音がBGMにしか聴こえない人もいるかもしれませんが、80年代に産業ロックと呼ばれていた音楽や、90年代にビーイング系と呼ばれていた音楽が好きな人であればたまらないサウンドなのではないでしょうか。

こういう健康的で屈折のない音楽こそメインストリームで売れていてほしいのですが、残念ながら本作のサウンドは現在の世の中にとってはいささか眩しすぎる音かもしれませんね…(苦笑)。【85点】

◆本作のサンプル音源 [YouTube]