TIMO TOLKKI'S AVALON 「THE LAND OF NEW HOPE」のチャート・アクション

欧州では既に発売となったティモ・トルキ(G:元STRATOVARIUS, REVOLUTION RENAISSANCE, SYMFONIA)によるメタル・オペラ・プロジェクト、TIMO TOLKKI'S AVALONのデビュー・アルバム「THE LAND OF NEW HOPE」のチャート・アクションは以下の通り。

 フィンランド:7位
 スウェーデン:42位
 スイス:59位
 ノルウェー:80位
 ドイツ:90位

STRATOVARIUSの全盛期に比べると目立ったチャート・アクションではありませんが、その後結成したREVOLUTION RENAISSANCEやSYMFONIAでは、本国フィンランドでさえチャートにかすりもしなかったようなので、ティモ・トルキ本人としては手応えを感じているのではないかと思われます。

さて、今回の成功の要因は以下のどれでしょう?

1. 本作の内容が良かったから

2. ゲストの顔ぶれが豪華だったから

3. レコード会社がちゃんとプロモーションしたから

4. ヨーロッパ人はやたらとロックオペラ的なアルバムが好きだから

5. みんなだんだんティモ・トルキが可哀そうになってきたから


…答えは1!だといいですね(笑)。

日本盤の発売は6月26日にキングレコードから。
なんでAVALONレーベルは契約しなかったんでしょう?(笑)

まあこれまでも「Frontiers Records」からリリースされたアルバムは大抵キングレコード(時々スピニング)からリリースされているので、その辺の事情かとは思いますが。

◆本作収録「A World Without Us」のスタジオ・セッション映像


◆ニュースソース
http://www.blabbermouth.net/news.aspx?mode=Article&newsitemID=190542


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KAMELOT来日公演 at Shibuya O-EAST 13/5/28

未だ先週末のNIGHTWISHの余韻も冷めやらぬ中、今度はKAMELOTの来日公演。

かつてこのブログにおいて4エントリー連続でライヴのレポート記事だったことがあっただろうか? いやない(反語)。

もしこのバンドがアルバムをリリースするごとに確実に来日するようなバンドであれば、来日ラッシュの波状攻撃に耐えかね、今回は見送ったかもしれない。

しかし、なにせ6年ぶりの来日公演。個人的には2005年のツアー以来だから8年ぶりだ。まさかこんなにインターバルが空くとは思っていなかった。

そしてニュー・シンガー、トミー・カレヴィックの日本におけるお披露目でもあるわけだし、これは行っとくか、と、勢いでチケットは取っていました。

今回は、先日の反省を踏まえギリギリまで発券せず、当日になって会社の入っているビル内に入っているファミリーマートでチケットを発券。チケット忘れはない(笑)。

とはいえ19時の開演に間に合うように会場に到着するのは、普段日付が変わってから会社を出ることの方が多い社畜的生活を送る人間にとって容易なことではない。

案の定、予定より出るのは遅れた。会社を出たのは18:40くらいだろうか。幸い電車の乗継がスムーズだったこともあって、5分遅れくらいで到着。息せき切って会場の扉を開けると…赤い衣装を着たお姉ちゃんたちが演奏していた。

…そう言えばCYNTIAが前座に付くって話があったな。早足で道玄坂上ってきて損した気分(失礼)。

会場に入ってちょっとすると、1曲目と思しき曲が終了。Voの女の子が挨拶をする。本人が言うとおり、緊張しているのがアリアリと伝わってくる(笑)。ライヴ慣れの問題というよりは、洋楽メタルのオーディエンスに受け入れられるかどうかという不安を抱いていたのではないかと思われます(笑)。

その後4曲ほど、トータル5曲演奏したが、典型的な歌謡メタルという印象でした。歌謡メタル=メロディックなメタルということで嫌いな音楽ではないし、歌唱・演奏とも意外なほど安定していて、結構楽しめました。

Voの女の子は華奢で可愛いし、歌も案外パワーがあったけど、オーディエンスの煽りはまだまだかな…。オーディエンスに「タオル持ってたら回してください!」ってときにはせめて自分も回しましょうよ(苦笑)。まあ10人くらい回してくれていたけど。

活発に腕が上がっているのはかなり前方だけで、彼女ら目当てというお客さんはあまり多くなさそうだったが、曲が終わった後の反応は悪くなく、少なくとも悪印象を与えることはなかったのではないでしょうか。

アルバムを聴いたとき同様、ちょっと予定調和的というか、優等生的な感じを受けましたが、ガールズ・バンドで優等生的な印象を与えるレベルに達しているバンドというのはほとんど思いつかないだけに、充分楽しめるライヴでした。

ただ、KAMELOTのオープニング・アクトとしてマッチしているバンドだったかというとやや微妙ですが…(苦笑)。

私が前回KAMELOTを観たときのオープニング・アクトはSILENT FORCEで、これはかなりマッチしている最高に俺得な組み合わせだなー、と思ったものですが。

個人的には先日優れた仕上がりのアルバムを出したSERENITYを前座に呼んでくれれば最高だったし、SERENITYにとってとても良いプロモーションになったと思うんですけどね。

19:30にCYNTIAのショウが終わると、ステージのセットチェンジで30分ほどのインターバル。AMORPHISやらDISTURBEDやらWITHIN TEMPTATIONやらNIGHTWISHやらが流れる中、会場内においてドコモの携帯は電波が入るのにソフトバンクは圏外であることを確認させられていました(苦笑)。

CYNTIAのときに私の前方でかなり大胆に違法録画&録音していた男性が彼女らのライヴが終わると立ち退いてくれたので、後方の柵前のかなり観やすい位置を確保。前にいて柵に寄りかかっているのは女性だけなので、あまり背が高くない私でもステージがよく見える。

私の右隣はたまたま50代くらいと思しきかなり年配の男性だったが、客層は20代半ばから30代後半くらいの男性がボリュームゾーンか。たまたま私の前には女性が4人並んでいるが、会場全体でおそらく2割はいないだろう。まあ、ほぼ予想通りの客層だ。

当日券が出ていて、フロアも超満員、という感じではなかったが、パッと見8割~9割近く入っている感じで、近年のメタル・バンドの実績や平日であること、そして昨今の来日ラッシュを考慮に入れると健闘していると言ってもいいのでは。

そしてほぼ20時ちょうどにKAMELOTのショウがスタート。バックドロップは新作「SILVERTHORN」のアートワークで、美麗。

なぜかその新作からの曲ではなく、「GHOST OPERA」からの「Rule The World」、「Ghost Opera」の流れでスタート。

音の分離は完璧ではなく、やや籠っているが、それほどバランスは悪くないし、音量は適正で聴きやすい。

注目のトミー・カレヴィックだが、爽やかな好青年風のルックスについては、正直かつてロイ・カーンを観たときに感じたような独特のオーラは薄く、なんとなくバンドの存在感自体がアッサリ淡泊になったような感も。

そして、アルバムではかなりロイ・カーンに似せていると思われた歌唱スタイルだが、今日聴く限りはSEVENTH WONDERで聴いたときの印象に近い、クセの薄い歌声を響かせていると感じた。

とはいえ、譜面通りに歌えている、という意味でのアルバム再現度はロイ・カーン以上で、非常に安定した歌声を聴かせている。

オーディエンスのモチベーションはかなり高く、必ずしもライヴ映えするタイプの楽曲ではない(とはいえ予想外にライヴ映えしていたのだが)楽曲でも大歓声と大きな拍手が。

その熱気が伝わったのか、トーマス・ヤングブラッド(G)から「こんなに歓迎してもらえるとは思わなかった。とても嬉しい」というMCが入る。

3曲目「The Great Pandemonium」ではトミーが「ジャンプ!ジャンプ!」とオーディエンスを煽る。そんなノリのバンドだったっけ?(笑)

それまでバットガールのように顔を隠した黒い衣装で、ステージの下手後方でコーラスを務めていた女性がマスクを外して登場。そのブルーの長髪は見紛うはずもない、THE AGONISTのアリッサ・ホワイト・グラズ嬢だ。

そして「Veritas」の後、「古いクラシックをプレイするよ」というMCに導かれ、「Center Of The Universe」がプレイされる。

それまでも充分盛り上がっていたが、この名曲にオーディエンスはさらに沸き立つ。この曲の持つ劇的なスケール感はマジで高揚させられる。これでギター・ソロが素晴らしかったらまさに完璧だったのだが…(この日のプレイが悪かった、という意味ではない)。

「Human Stain」から、バラードの「Song For Jolee」でしっとりと聴かせた後、ケイシー・グリロのドラム・ソロ・タイム。

この人のドラムは「ザ・パワー・メタル・ドラム」って感じで好きなんですよね。アタックの1音1音が重たくて、一歩間違えるとゴシック・メタルみたいに聴こえてしまってもおかしくない(?)KAMELOTのサウンドが、決して軟弱なものにならないのはこの人のドラムあってこそ。

そしてドラム・ソロ明け、アリッサはウエディング・ドレスを思わせる白いドレスにお色直し。今日はクリーン・ヴォイス中心だし、こういう感じもイイですね。

「When The Lights Are Down」からの「Sacrimony」ではトミーとアリッサがPVを思わせる絡みを見せる。それまで比較的クリーン・ヴォイス中心の歌唱だったアリッサがここで満を持して放ったデス・ヴォイスに会場が沸く。

「日本盤のボーナス・トラックをプレイするよ」というMCに、てっきり新作からの「Leaving Too Soon」かと思いきや、「『GHOST OPERA』からのだ」という言葉で始まった「Season’s End」に軽く肩透かし。あんまライヴ映えする曲ではないような…。

その後、トミーが本日(厳密には翌日)トーマス・ヤングブラッドが誕生日であることを告げ、CYNTIAのメンバーがKAMELOTのメンバーに乾杯用のお酒(?)を持ってくる。このときのために彼女らはずっとステージ衣装着て待機していたんですね…ご苦労様です。

ステージ上のメンバーたち(CYNTIA含む)とオーディエンスで「Happy Birthday」を合唱、最後の方は人によってテンポがまちまちになってややグダグダだったものの(笑)、和やかな空気に包まれる。

その後、メロディック・メタル業界を代表するイケメン・キーボーディストにしてEPICAのシモーネ嬢をゲットした男、オリヴァー・パロタイによる映画「パイレーツ・オブ・カリビアン」のテーマをモチーフにしたキーボード・ソロ・タイム。

キーボード・ソロの最後にトーマスの弾くギターのサウンドで流れてきたグリーグの「ペール・ギュント」の1パート、「ソルヴェイの歌」のメロディが、次の楽曲が何であるかを示しオーディエンスが大歓声を上げる。

本編最後は「Forever」。あのテーマ・メロディは大合唱だ。楽曲の後半ではテーマ・メロディをアレンジした節回しでのコール&レスポンスが行なわれる。クライマックスで見事にメロディの合唱が揃ったときのメンバーの嬉しそうな顔は忘れられない。本当に今日のオーディエンスはモチベーションが高かった。

アンコールはショーン・ティベッツによるベース・ソロでスタート。タッピングやスラッピングなど、テクニックを見せ付けつつ、適度に音楽的な要素を盛り込んだベース・ソロで、最後にドラムと絡んで締め。この人の編み込まれた長い金髪を駆使したヘッドバンギングはなかなか迫力があり、比較的おとなしいトーマスよりもステージ上での存在感をはなっている。

その後、スケール感豊かな名曲「Karma」がプレイされる。コアなファンの間ではこの曲の「隠し味」として知られる(?)、サビでの「ハァ~ア~」というバック・コーラスはそのままロイ・カーンのコーラス音源が使用されており、ふとカーンに思いを馳せる。

続いて最新作から比較的ストレートなメタル・チューンである「Torn」がプレイされた後、いったんトミーやトーマス、ショーンといったフロントのメンバーが袖に引っ込む。

そして「もう1曲聴きたいか?」というトミーの呼びかけにオーディエンスから歓声が上がると、メンバーがステージに戻ってくる。

アリッサは再び衣装替えをして登場。今度はTHE AGONISTでのイメージに近いSM女王的な黒いボンテージ風の衣装で、歓声を浴びる。

エンディングを飾ったのは「March Of Mephisto」。こんな禍々しいまでに邪悪な楽曲で締めるとは(笑)。アリッサはトミーとのデュエットはもちろん、オリジナルではDIMMU BORGIRのシャグラット(Vo)が担当したデス・ヴォイスのパートも担当する大活躍。

終演後、メンバー揃っての挨拶ではわざわざ日本の国旗を持って礼をしていたが、本日のライヴはメンバーにとっても相当印象良かったんじゃないでしょうか。会場の一体感と盛り上がりはなかなかのものでしたし、それはメンバーにしっかり伝わっていたと思います。特に今回が初来日であるトミーはかなり感激していたように見えました。

途中、トーマスもピックやミネラルウォーターをオーディエンスに大盤振る舞いしていましたしね(笑)。

昨年の欧州ツアーと全く同じだったセットリストに関しては、当然「この曲よりあの曲を…」みたいな要望がなかったと言えば嘘になりますが、パフォーマンス的な意味での満足度は相当高いライヴでした。

特に最後まで声量・音程ともほぼパーフェクトだったトミー・カレヴィックは予想以上に良いシンガーでしたね。正直カリスマ性ではロイ・カーンに劣りますが、今回はアリッサ嬢の存在がその辺をうまく補って物足りなさを感じさせなかったと思います。

今回はプレイされませんでしたが、私にとって「2000年代ベスト・メタル・チューン」である「The Fourth Legacy」も、トミーの歌で聴いてみたいですね。正直前回観たときのロイ・カーンはボロボロでしたが(この曲はロイの声域に対してかなりキーが高い)、トミーだったら歌いこなせるのでは、と思わせる健闘ぶりでした。

いや、正直予想以上に満足度の高いライヴでした。近年のアルバムはいささか「高尚」すぎてライヴで聴きたいと思えない部分もあったのですが、そういう楽曲でさえライヴでちゃんとカッコよく聴かせて盛り上げるあたり、アメリカのバンドならではの「地力の高さ」を感じましたね。

名古屋公演、大阪公演、迷っている方は是非!
彼らがアルバムを出す度に来日したくなるくらい盛り上げてきてください!

◆本日のセットリスト

01. Rule The World
02. Ghost Opera
03. The Great Pandemonium
04. Veritas
05. Center Of The Universe
06. The Human Stain
07. Song For Jolee
※Drum Solo
08. When The Lights Are Down
09. Sacrimony (Angel of Afterlife)
10. Season's End
※Thomas's Happy Birthday
※Keyboard Solo (Pirates of the Caribbean theme)
11. Forever
[Encore]
※Bass Solo
12. Karma
13. Torn
14. March Of Mephisto

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LOUD & METAL ATTACK at 新木場STUDIO COAST 13/5/25

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2005年に「FINNISH MUSIC DAYS」として始まったイベント(TWILIGHTNING目当てで『METAL SHOWCASE』の日に行きました)が、2007年に「FINLAND FEST」と名前を変え、脈々と続いていました。

FINLAND FESTは、2009年に非メタル系のアーティストを中心に招聘したら集客不振だったのか、翌年2010年以降は完全にHR/HM系のバンドのみが出演するイベントになっていました。

ただ、2011年にはOUTRAGE、2012年にはANTHEMと、なぜか日本のバンドが「Special Guest」として呼ばれるなど、微妙にフィンランド色が後退していたのですが、今年に至ってはイベント名からして「LOUD & METAL ATTACK supported by FINLAND FEST」と、「FINLAND FEST」というイベントの名前自体が引っ込んだ形になりました。

それは、もはや恒例となりつつある国内バンドのLIV MOONの出演に加えて、当初スウェーデンのCRASHDIETの出演が予定されていたからと思われます。

ただ、結果としてCRASHDIETはマネージャーの急死という不幸な事件によって出演できなくなり、LIV MOON以外はフィンランド出身のアーティストで固められることになったので、従来通り「FINLAND FEST」でよかったのではないかという気も(苦笑)。

何だかんだ言って毎年やってきたおかげで「FINLAND FEST」という名前は認知されてきているし、今年もみんな「フィンフェス」と呼んでいたような気がするので(新しい呼び名が長い上にダサいからだと思いますが…)。

個人的にはまず何と言ってもNIGHTWISHが観たかった。2005年に観たターヤ在籍時のライヴも、2008年に観たアネット在籍時のライヴも素晴らしかったので、今回も外せないと思っていた。

アネットの脱退を受け、ゲスト・シンガーの形でツアーに参加しているフロール・ヤンセン(元AFTER FOREVER, 現REVAMP)を擁する編成で観られるのはひょっとするとこれが最初で最後になるかもしれないし(まあ、ターヤやアネットも正式シンガーだったにもかからわらずそれぞれ1回しか来日することなく脱退してしまいましたが…)。

前日には単独公演も行われていましたが、何せ平日ゆえ行けるかどうか確信が持てず、「当日行けそうだったら当日券で行こう」などと思っていたら、あえなく(めでたく?)ソールドアウト。

前回もソールドアウトしてたし、恵比須リキッドルームじゃキャパシティが小さすぎたんじゃないですかね。

なんせNIGHTWISHをあんな小さな会場で観れる機会なんてめったにないだけに、海外のファンが観に来ますからね(少なくとも前回は3割近く外人でした)。日本でのアルバム・セールスだけを考えてハコを選んだらダメですよ(誰に言ってるんだ)。

とはいえ、結局仕事で身動きが取れなかったので別にどうでもいいのですが(苦笑)。

今年の他の出演バンドは先述のLIV MOONのほか、2010年のFINLAND FESTに出演して大受けだったTURISAS、そしてMOKOMA、JESSICA WOLFF、OMNIUM GATHERUMといったややマイナーな面々。

個人的にはTURISASは2010年のFINLAND FESTとLOUD PARKで二度も観ているし、LIV MOONとNIGHTWISHさえ観られればいいかな…くらいに思っていた。

とはいえフェスは知らないバンドと出会うチャンスだし、タイムテーブルこそ公開されていなかったものの(不親切…)、LIV MOONの出演順は序盤っぽかったので最初から観ようとは思っていたのです。当初は。

しかし実際は、30分ほど遅れての電車に乗っていた。明日仕事が入っていたので、掃除とか洗濯とかそういう雑用を済ませてから家を出ようとした結果遅くなってしまった。いや、根本的な原因は二度寝なのですが(苦笑)。

そんな電車の中で恐ろしいことに気付いてしまった。

「チケットを、忘れてきた」

イープラスで取ったチケットを前夜に近所のファミリーマートで発券し、忘れないように部屋の目立つ所に出しておいたのだが…。

くそー、なまじ事前に発券せず、新木場のファミリーマートで直前発券するんだった…などと思っても後の祭り。

ここで2つの選択肢があった。「チケットを取りに家に戻る」もしくは「このまま行って当日券で入る」。

ちょっともったいなくはあるが、経済的には後者の選択肢を選べるくらいの余裕はある。もしLIV MOONに間に合うのであれば、そうしようと思った。

私の予想では、CRASHDIETが出演キャンセルになる前には「オープニング・アクト」扱いだったOMNIUM GATHERUMが1バンド目で、LIV MOONは2バンド目だろうと踏んでいた。

しかし、念のためTwitterをチェックしてみると、どうやらLIV MOONが1バンド目らしい。ならこのまま行っても間に合わないじゃん。

…というわけで、有楽町線新富町駅にてUターン。

過去にも一度やってるんですよね。2005年に行なわれたMASTERPLANの来日公演で同じ過ちを。前座のGALNERYUSを下手するとMASTERPLAN以上に楽しみにしていただけにかなりショックを受けた記憶があります。

そんなわけで、私が会場、新木場STUDIO COASTにたどり着いたのは18時近く。
心なしか会場自体がうら寂しく映りました。

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中に入ると、飲食の屋台車両が出ている。これまでは単に「バンドがたくさん出るイベント」だったのが、かなりフェスっぽくなっているじゃないですか。

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既に祭りが終わり気味な感は否めませんが…。

どうやら現在はTURISASが開始する直前のようだ。TURISASをシラフで観るというのも失礼な話なので(?)、とりあえずドリンクチケットをビールに替える。

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ドリンクカウンターの周りだけを見ても、やはり外人の比率が高い。ビールを飲み干し、カップをゴミ箱に放り込んで会場内へ。ちょうどTURISASが始まる瞬間でした。

相変わらずエンターテインメント性の高いショウだ。アコーディオンをプレイしていたネッタ嬢がいなくなっているのが残念だが、勇壮な曲調に合わせたステージ・パフォーマンスはインパクト絶大。

曲に合わせてヴォーカリストとギタリストが腕を組んで回ってみせたり、ぶつかり合って見せたり、小芝居めいたことをしたりと、観ている者を飽きさせることがない。フロアも、モッシュピットがいくつか発生するなど、大盛り上がりだ。

欧州のメタル・バンドって自分たちの世界観を真剣に演じてしまう傾向が強いのですが(だがそれがいい)、このバンドは自分たちのやっていることがある程度「ネタ」になっていることを自覚しているフシがあって、その意識がこのエンターテインメントなショウに昇華されているような気がします。

最新作のタイトル曲、「Stand Up And Fight」をプレイした後、新作を8月に発表することをアナウンスし、名曲「Battle Metal」で締め。人気曲(カヴァーですが)「Rasputin」をやる時間もないほどの短いセットリストでした(30分くらい)。てっきりトリ前だけに1時間くらいはプレイするのかと思っていたのですが…。

TURISASが終わると、それまで上手(かみて)後方で観ていたのですが、今一つ観づらかったので、下手(しもて)後方へ移動。TURISASの時よりはだいぶステージ全体が観やすいポジションに移動する。

その間、ステージ上ではスタッフが長い棒のようなもので天井の照明を調整していた。あれはNIGHTWISHのライティングに対するこだわりによるものだったのでしょうか。

AEROSMITHやMETALLICAなど、メジャー所のSEが流れる中(AEROSONICやSUMMER SONICを意識したものと思われる)、これまた近日来日を控えたHELLOWEENの「Burning Sun」が途中で終わり、会場が暗転し、NIGHTWISHのショウがスタートする。

「Dark Chest Of Wonders」に「Wish I Had An Angel」という名盤「ONCE」のオープニングを飾る名曲2曲が立て続けにプレイされ、いきなりテンションはMAXへ。

マルコ・ヒエタラ(B, Vo)が、フロール・ヤンセンをジョーク混じりに軽く紹介し、本日プレイされた中では最も古いマテリアルである「She Is My Sin」がプレイされる。

冒頭2曲では正直あまりよく通っていなかったフロールの歌声が、ここに来てようやく力強く響くようになる。

歌声自体は、ターヤとアネットのちょうど中間くらいのオペラ加減(って何だ)。もっとターヤに似せようとしてくるかと思っていたが、意外とストレートだ(つまりむしろアネットの印象に近い)。オリジナルと違うメロディを歌っている箇所がいくつかあったのは、歌いやすいよう調整したのか、オリジナリティを出そうとしたのか。

歌声自体のインパクトはそれほど強くないものの、決して難易度の低くない(というか高い)このバンドの楽曲を無難に歌いこなしているだけでも代役としては充分だが、彼女の場合何しろフロントマンとしての存在感が際立っている。

183cmという女性としては相当な長身で、扇風機ヘドバンのような男性顔負けのダイナミックなパフォーマンスを披露しつつ、どこか女性らしいセクシーさと、チャーミングな物腰も兼ね備えており、これは恐らく男性から見ても女性から見ても「カッコいい女性」なのではないか。

私は、自分自身が華奢なこともあって基本的には小柄な女性が好みですが、今日のフロールを観て「大柄な女性もイイな」と思いました(笑)。

途中「Story?」と問いかけられているのに「Time!」と応えなかったり、3カウントでホップステップジャンプ的に大きな声を出すことが求められていたのに、1、2、では黙ったままで「3」の時だけ声を出したり、マイクを向けられているのに全然歌えなかったりと(みんな英語苦手?)、ライヴにおけるインタラクティブ性についてはいささか空転気味だったが、やはり曲が良いので盛り上がる。

10曲目に「最後の曲だ」と「Last Ride Of The Day」がプレイされた後、メンバー全員で挨拶をした後に引っ込み、BGMとして「Imaginarium」が流れる。

昨日の単独公演もこの流れで終わっているということはネット上の情報で知っていたので、これで終わりである可能性は高いと思いつつ、何しろまだ1時間ほどしか経っておらず、しかもフェスのトリということもあって「アンコールがあるんじゃないか」と場内の観客はほとんど帰らずに手拍子を続けていたが、「Imaginarium」が終わると客電が点いて、終演のアナウンスが。

前日は「Over The Hills And Far Away」や、大作「Ghost Love Score」などもプレイしたと聞いていただけに、物足りない感は否めなかったが、やむを得ない。昨日はプレイしなかったという「Ever Dream」が聴けたことをよしとするか。

さて、次に彼らを観られるのは何年後か、そしてその時には誰が歌っているのか。気になる所ですね。

いや、今年しれっとかつてのTURISASのようにLOUD PARKで戻ってきていただいても構わないというか、むしろお願いしたいのですが(しかし、今年のlOUD PARKに出るとしたらまたTURISASの可能性が高いような気がしている…)。

TURISASとNIGHTWISHのライヴ・パフォーマンス自体については文句はないものの、どちらもいささか短すぎ、不完全燃焼気味だったのが残念な所です。てかまさか6バンドも出るイベントなのに20時半前に終わるとは思っていませんでしたよ(苦笑)。

会場に到着したとき、これじゃフェスじゃなくて単なる「TURISASが前座についたNIGHTWISHのライヴ」になってしまったなぁ、と思いましたが、終わってみるとその感覚よりさらにコンパクトなライヴでした。

まあ、Web上での評判を見る限り、MOKOMAやOMNIUM GATHERUMは評判も悪くなかったようなので、それらを観損ねた自分が悪いのですが…(苦笑)。


※NIGHTWISHの今夜のセットリスト

01. Dark Chest Of Wonders
02. Wish I Had An Angel
03. She Is My Sin
04. Ever Dream
05. Storytime
06. I Want My Tears Back
07. Nemo
08. Romanticide
09. Amaranth
10. Last Ride Of The Day

OZZFEST JAPAN 2013 at 幕張メッセ 2日目 5/12 感想

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OZZFEST2日目。昨日とはうって変わって気持ちのいい晴天。

本当はcoldrainやANTHEMも観たかったのだけど、日頃の寝不足と微妙なモチベーションが祟って痛恨の二度寝。

到着したのはMUCCの演奏が始まった直後という個人的にはとても微妙な時間。いっそグッズでも物色してみようかと物販ブースへ行ってみたら、既にあらかた完売。13時半にもなってないのに完売って、明らかに見込み違いでしょ。

仕方ないのでビールを飲んで自分を鼓舞してみる。晴れた昼間のビールはいいですね。銘柄がシンハーというタイのビールしかない。協賛社だから、ということみたいですが、大手4社に相手にされなかった結果だとしたら切ないですね。

まあ、個人的にはシンハーはさっぱりしていて嫌いではないのですが、キリンとかサッポロとかのコクや苦みの強いビールが好きな人には物足りないのでは。

ビールを片手に会場をウロウロしていると、昨日とは明らかにオーディエンスの雰囲気が違う。男性が多く、年齢層も高め、メタT着用率も高く、すごくLOUD PARKっぽい。LOUD PARK 08がまさにこんな感じの落差だった(苦笑)。

カラオケブース以外には余興と言えるほどの余興もないイベントなので(サマソニはおろか、LOUD PARKと比べてさえすごく金かかってない感じがする)、大して興味はないがもうすぐ演奏の始まるAA=を観にライヴ鑑賞エリアへ。

AA=

大して興味はないどころか、正直「誰だよ」という程度の認識だったので、エリア後方、皆座り込んだりしているあたりで、ショルダーバッグを枕に寝っ転がる。

ヘヴィなギター・サウンドとテクノ的な要素を融合したサウンドに、なんとなくMAD CAPSULE MARKETSっぽいなぁ、と思っていたら、ベースの人がMCで「個人的には3回目のOZZFESTです」と発言したことで、その人物がMAD CAPSULE MARKETSのメンバーであることに気付く。道理でなんか見たことあると思った。

キャップにサングラスというVoの人のファッションが好きになれませんが(笑)、エッジが効いていて結構カッコいいと思いました。


STEEL PANTHER

LOUD PARK 09のときにはタイムテーブルの関係で最初の方しか観られなかったので今回はちゃんと観ようと前の方へ。

やはりメタラーが集まっているのか、開始前のSE、IRON MAIDENの「The Number Of The Beast」で既に盛り上がり始める。

そして「Eyes Of The Panther」でショウがスタート。やっぱりこういうHR/HM然とした曲はしっくり来ますね。

「英語わかりにくいだろうから、ゆっくりしゃべるぜ」という親切なMCに、何てナイスガイなんだろうと思っていたら、言うことといえば「日本の女とセックスするために来た」「俺は今勃起している」「オパーイミセテ(日本語)」「カノジョヲ、ガクヤニ、ヨコセー(日本語)」。そして「オッパイ」の連呼(苦笑)。

私の周りは男ばっかりだったのでよくわかりませんでしたが、実際におっぱいを見せてくれた懐の深い女性はいたのでしょうか?

とりあえず、これらのMCがなければ、あと2、3曲くらいやれたのではないかと思います(笑)。

選曲は、ちょっとキャッチーな曲が多めだった印象で、もっとハードな曲が多くてもよかったかな、という気も。そして彼らの本領(?)である有名メタル・クラシックのカヴァーも聴いてみたかったです。


人間椅子

観たいと思っていたアーティストなので、STEEL PANTHERが終わると高速で逆サイドへ移動。とりあえず無理せず行ける範囲で前に向かう。さっきまでは昨日に比べてだいぶ人が少ないと思っていたが、ここに来てだいぶ観客が増えてきたような気がする。

一方、ステージ上ではメンバー本人がサウンドチェックをしており、ローディさえいないのか…とちょっとうら寂しい気分に(笑)。

人間椅子は2~3枚アルバムを聴いたことがあるものの、実際に動く姿を見るのは実は子供の頃に観た「イカ天」以来だったりして、その変貌ぶりに仰天。

いや、和嶋さんは昨日ももクロのステージで観ているから別に驚きはないが、「ねずみ男」鈴木研一の変貌ぶりは、マジで妖怪に魂を売ってしまったのではないかと思うほど(笑)。

ライヴ・パフォーマンスは、ややステージの広さを持て余しているようにも映ったが、年季の入った演奏はさすがで、独自の世界観を遺憾なく発揮、観客の反応もすこぶる良かったように思う。今日はBLACK SABBATHを観に来た人が多いであろうことを考えると、この日のオーディエンスとは相性も良かったのだろう。

ふと、このバンドにそれこそオジー・オズボーンのようなカリスマ性のある専任ヴォーカリストがいれば、あるいはもっと大きな成功を収めることができていたのではないか、などと思ってしまいました。


STONE SOUR

初日のトリだった(私は観ていませんが)SLIPKNOTのVo、コリー・テイラーのバンド。このバンドもかつてLOUD PARKで観たことがありましたが、その頃よりも最近BURRN!誌でかなり推されている印象で、私も高評価につられてアルバムを買ってみたりしていました。

ただ、モダンなヘヴィ・ロックとヘヴィ・メタルのちょうど中間にある(と私には聴こえる)彼らの音楽は、悪くはないけど、それほど琴線に触れる音楽でもないというのが正直な感想で、STEEL PANTHER、人間椅子と、割と前方で観ていて少々くたびれていたこともあり、エリア後方に下がって座って鑑賞。

コリィ・テイラーは相変わらずイケメンで、なんでこんな感じのいい人がSLIPKNOTみたいなバンドをやっているのか不思議。本日のパフォーマンスも、歌も観客とのコミュニケーションも非常に上手くやっていて、好感が持てました。

「インパクトは薄いが、普通に良かった」というのはあまり褒め言葉には聞こえないかもしれませんが、私としては褒め言葉のつもりです。

ライヴが終わってトイレに行きたくなったので、トイレに向かうと大行列。この日は男性客が8割、って感じだったので、昨日より男性トイレが混雑していました。この日は女性専用トイレは減らしてもよかったのでは…。


DIR EN GREY

LOUD PARKで観ている…といっても、ある程度ちゃんとステージを観たのは初回の06の時だけで、その時の印象が芳しくなかったので2010と、昨年の2012の際は観ずにパスしていました。

今回も所謂トリに備えたメシタイムにしようと思っていたのですが、時間的にちょい早すぎたので、手洗いを済ませた後しばらく観てみることにした。

…なんか私の知っていた頃と随分変わってますね。私が聴いた最後のアルバム「WITHERING TO DEATH」の頃あたりまでは、海外ヘヴィ・ロックへの傾倒は顕著ながらも時折出自であるV系由来のキャッチーさが感じられる部分もあったのですが、今目の前で展開されている音楽は徹頭徹尾「狂気の暗黒世界」的な愛想のないサウンド。MCやステージングも極めて無愛想。

別にこれはこれで悪くないと思うんですが、ヴォーカルが…。こんなにせわしなくグロウルと金切り声を行ったり来たりしなくてもいいのではという気が。この落着きのない歌唱が、せっかくの世界観を小手先っぽく感じさせてしまっているような気がします。

今日は「メタル・ファン」が中心の客層のためか、人間椅子より人付きが悪かったような。とりあえず4曲ほど観てフードエリアへと退出。


TOOL

腹ごしらえをした後、BLACK SABBATHに備えてBLACK STAGE前で待機。PAブース脇くらいの位置で、いわば対岸から観る形になりました。

正直TOOLのアルバムは私にとってはやや退屈だったので、何も期待しておらず気分的には完全にBLACK SABBATHの「待ち時間」だったのですが、彼らのショウが始まってほどなくして「なんだこりゃ?」と思いました。

まず、ライティングなどの演出が他のバンドと全く違う。PINK FLOYDばりの幻想的なライティングとスモークが会場の雰囲気を一気に彼らの空間に染め上げる。

そしてこれまで出演バンドを映していたモニターが、反対側のステージのモニターと、後方の観客用に用意されていたモニターには何も映らなくなり、TOOLの出演するPURPLE STAGE側の両脇のモニターだけが抽象的な「イメージ映像」めいたものを映し出す。

なんでこのバンドだけこんな特別待遇なのかと思いつつ、ステージはステージで独特。通常であればドラムキットが置かれているような後方の一段高くなったスペースの中央にマイクスタンドがあり、ヴォーカルが立っている(ドラムは上手側に設置されている)。

ステージの後ろにはモニターと同じ「イメージ映像」が流れており、スポットライトなども当たらないため、ヴォーカリストであるメイナード・ジェームズ・キーナンの姿は、遠目にはシルエットしか見えない。

曲調に合わせて体を揺らしたり、くねらせたりといった多少の怪しげな動きは見せるものの、基本的にその立ち位置を変えることはなく、MCも全くない。彼のことはヴォーカリスト、と呼ぶことはできても、「フロントマン」とは呼ぶことは適切ではないだろう。

CDで聴く分には退屈に響いた彼らの音楽も、こうした演出のもとに聴かされると、その妖しい世界観に惹き込まれていくかのような錯覚に陥る。まるで異世界の宗教儀式を見せられているかのようだ。

楽曲としてはかなり複雑に構成されているのに、小難しさというか、「独特の世界を作ってやろう」という作為的な意図ではなく「これは、こうあるべくしてこういうサウンドになっている」と感じさせてしまう自然な説得力はDIR EN GREYが目指すべきものなのではないか。

TOOLの出演するPURPLE STAGE側は、個人的には「TOOLってこんなに人気があったの?」と驚くほどの歓声が上がっていたが、私の周りにいたのは基本的に私同様「BLACK SABBATH待ち」をしていた人たちで、歓声や拍手などはほとんどない。

しかし、TOOLのステージが進むにつれ、「ヤベーなこれ」「なんか…凄くね?」「おいおいこいつら何?」といった感じのざわつきがどんどん広がっていった。

ステージ演出のレベルが他のバンドと全く違っていたためにちょっとズルいような気もしたが、まあ、それらも含めてこのバンドの「表現」なのでしょう。「スゲーもん観たな」というのが率直な感想です。


BLACK SABBATH

そして、いよいよ今回のOZZFESTの目玉であり、個人的な目的でもあった「オジー・オズボーンのいるBLACK SABBATH」。

開始前に一気に人が増え、さらに前方へ押し出される。TOOL側から流れてきた人のほか、年配の人の中には文字通りこのためだけに来た、という人もいたのだろう。私の近くでは真っ白な白髪の60代くらいにしか見えないような人さえ見かけました(新曲がプレイされたタイミングで力尽きて後退していきましたが…)。

まあ、それでもまだまだ前に人は多く、ちゃんと見えるのはドラムの人だけ、かろうじてトニー・アイオミ(G)の上半身は見えているものの、背伸びしなくてはギーザー・バトラー(B)が見えないような有様(オジーは動き回るので、見えるときもあれば見えないときもある)。必然、モニターを見上げることが多くなったというのが現実ですが、まあそれでも「ライヴを体験した」ことに間違いはないでしょう。

実は、個人的には楽しみにしていた反面、ちょっと懸念している部分もありました。

というのも、BLACK SABBATHはヘヴィ・メタルや現代ヘヴィ・ロック・サウンドの元祖的存在として神格化され、リスペクトされているものの、ぶっちゃけ今となっては彼らよりヘヴィなバンドというのはゴマンといる。

世界で最初の車や、世界で最初の飛行機などがエポック・メイキングな発明だったとしても、現代の車や飛行機と性能や機能では比べるべくもないように、今あらためて聴いたらショボく感じてしまうのではないだろうか。ましてメンバーは既に老齢で、衰えは隠せない…。

しかも、直前に観たTOOLが予想外の強いインパクトを残したため、個人的には「おいおい、これじゃBLACK SABBATHが食われちゃうんじゃないの」などと思っていた。

しかしそれは杞憂だった。音楽にはやはり機械のような機能や性能だけで評価されるものではない「何か」がある。BLACK SABBATHのショウが始まってしばらくすると、さっきのTOOLのことをすっかり忘れ、盛り上がっている自分がそこにいた。

正直な所、細かい不満はある。まず、不参加のビル・ワードに代わってドラムをプレイしたトミー・クルフェトス(ROB ZOMBIE, OZZY OSBOURNE)のプレイ。全体的に突っ込み気味かつ跳ね気味で、よく言えばバンドのサウンドを若返らせていたが、個人的には「元祖ドゥーム・メタル」であるBLACK SABBATHには似つかわしくないと感じた。

まあ、だからこそ単なる懐古趣味のレトロ・サウンドにならず、若いファンにも楽しめるサウンドになっていたという面もあるとは思いますが、正直LOUD PARK 07で観たHEAVEN & HELLの方が威厳や風格は感じました(楽曲のせいもあると思いますが)。

あと、これを言うのは野暮かもしれませんが、オジーのパフォーマンス。ステージングはソロの時と変わらない見事に「いつも通り」なもので、正直「お仕事」感が否めない。

さらに言うなら、元々歌が上手い人ではないものの、本日の歌唱はずっとフラット気味で、ピッチもリズムも危なっかしい。声自体はまあまあ出ていたのが救いでしたが、もうすっかりお爺ちゃん(シャレではない)という印象でしたね…。

まあ、とはいえやっぱりHR/HMの肝であるリフが秀逸であり、かつ楽曲自体、決してノリノリな音楽ではないのにライヴで映える一種の明解さがあるんですよね。

「お仕事」感はありつつも、それだけにオーディエンスの盛り上げはお手の物、という感じのオジーに煽られてオーディエンスは大盛り上がり。周囲の熱狂にほだされるように私もいつのまにか不満を忘れて盛り上がっていました。

ラストの「Paranoid」ではすっかり会場がひとつになっていましたね。ある意味当然ながら、本日一番の大歓声で終了でした。

オジーの「See You Next Year!」は、来月新作が出るから可能性としてはあながち嘘と決め付けられないのかもしれませんが、まあ、あまり真に受けずにいた方がいいんでしょうね(笑)。


いやー、でも何だかんだ言って予想以上に楽しかったですよ、OZZFEST。ぶっちゃけBLACK SABBATHの単独公演だったらここまで楽しい体験にはならなかったと思います。

LOUD PARKにおけるサッシャ氏的な司会者もなく、コンパニオンのお姉ちゃんもおらず、巨大なサークル・ピットを観ることもなく、そういう意味では随分と簡素なフェスではありましたが(笑)。

LOUD PARKだって毎年メンツに不満を感じつつも楽しんでいるわけで、やっぱりフェスってのはスペシャルですね。

さて、今年のLOUD PARKは如何に?

◆OZZFEST JAPAN 公式サイト
http://ozzfestjapan.com/

OZZFEST JAPAN 2013 at 幕張メッセ 1日目 5/11 感想

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OZZFEST JAPAN 2013初日に行ってきました。

当初、OZZFESTの日本版が開催されると発表されたときにはオオッと思ったし、このブログでも出演アーティストなどの情報公開を逐次追いかけていました。

しかし、出演アーティストが明らかになっていくにつれ、どうもこのブログで扱うにはあまり適当ではないイベントであることが判明してしまったため、このブログでは扱うことをやめてしまいました。

ただ、やはりメタラーとして生を受けた(?)からには、オジー・オズボーンのいるBLACK SABBATHは観ておきたい。

単独公演はない、ということが発表されたので、まあ極端な話、BLACK SABBATHの来日公演だと割り切って観に行くか、と思っていました。

幸か不幸か、恐らく意図的にANTHEMやらSTEEL PANTHERやら、比較的オールド・ファッションなHR/HMバンドが2日目中心にブッキングされていたので、2日目だけ観に行けばいいや、というのが当初の考えでした。

しかし、土壇場になって私の好きなGALNERYUSと、話題のアイドルグループ、ももいろクローバーZが1日目にブッキングされた。

GALNERYUSはともかくとして、ももクロのブッキングについてはかなり賛否両論というか、目につく限りではかなり批判を招いた。

メタルフェスじゃないのはやむを得ないとして、ロックフェスですらないのか…、そんな声がネット上に渦巻いていたように思う。

もしこのブログでも、ももクロの出演を批判するエントリーなどを書けば、共感・賛成してくれるコメントが結構ついたのではないかと予想しています(笑)。

実際、OZZFESTが当初期待していたような高純度なメタル・フェスになっている状況で突如ももクロがブッキングされたら「そりゃないんじゃないの」と思ったと思います。

しかし、既にこのイベントに何も期待しなくなっていた身としては、むしろこれはネタになって「オイシイ」、と思ってしまったのです(笑)。

そんなわけで、割と直前になってから2日通し券を買いました。

ただ、実は元々1日目は行かない予定だったため、前日10日の夜に行なわれるオールナイトの映画上映イベントのチケットを買ってしまっていました。

野外フェスではないとはいえ、徹夜明けでフェスは三十路にはキツい(苦笑)。

当初、YouTubeで観てちょっと興味があったFear, and Loathing in Las Vegasあたりから観に行こう、と思っていましたが、案の定起きられず。

結果的にはGALNERYUSの直前にたどり着くことに。GALNERYUSが観られなければ目的の半分が失われるので、危ない所でした。そんな時に限って電車も遅れてるし。

この日は雨で、天気はイマイチ。傘の会場持ち込みは禁止されているため、入口付近にはズラッと傘が並んでいました。

折り畳み傘もたくさん地べたに積まれていたが、私は折りたたんでバッグに入れて、このまま荷物検査をパスできるか試してみた。

すると難なくクリア。ぶっちゃけ荷物検査は軽く覗き込まれるだけなので、タオルとかカムフラージュできるものがあれば禁止されているペットボトルだろうがなんだろうが持ち込めるでしょう(保証はしません)。

物販は屋外にあり、雨という天候においては悪条件だったが、14時半を過ぎて到着した段階でも40分待ちだった。朝とかどんなことになっていたんでしょうか。

会場に入ると、まずは飲食の屋台などが出ているエリアで、まずまず盛況。何やらカラオケ(もちろんヘヴィな曲の)を歌っているブースもあって、賑やかではある。

とりあえず私はGALNERYUSを観るために、まっすぐライヴ鑑賞エリアに入り、ステージ向かって左側、PURPLE STAGEへ向かう。

以下、バンド単位で書いていきます。


GALNERYUS

ライヴ鑑賞エリアの後方は、みな座り込んだり寝っ転がったりして結構スカスカ。あれ? 今日はソールド・アウトと聞いているのに意外と人少ない…。

とりあえず彼らの出演するPURPLE STAGEの前にはもちろんオーディエンスが集まっているので、その後ろに陣取る。

新作のオープニングSE「Reach To The Sky」が流れてメンバーが登場。そのままアルバムの流れ通り「The Promised Flag」へ。

手を上げて盛り上がっているのは前方半分ほどで、PURPLE STAGE側前方で立っているオーディエンスの後ろ半分はほぼ棒立ち。会場柄、あまりサウンドがよくないというのもあるが…。

軽い挨拶を挟んで2曲目は「My Last Farewell」。まさかYAMA-B時代の曲が早くも投入されるとは。イントロはやっぱりX JAPANの「Rusty Nail」っぽいなあ。

「My Last Farewell」が終わると、驚愕のMC、「次で最後の曲です」。近くにいたSLIPKNOTのTシャツを着た女の子2人組が吹いたのを見逃さなかった。

私はもちろんこのMCで、あ、15分近い「Angel Of Salvation」やるのか、と察しがついたが、案の定あのシンフォニックなイントロが来た。

パフォーマンス自体は普通にカッコよく、サウンドも徐々に改善されたこともあってか、この曲に至ってちょっと前方に人が増えたような印象。

当然Syuの弾きまくりなソロは際立っていたし、YUHKIも存在感を放っていたが、個人的には「BURRN!の年間投票の個人部門で、メンバー唯一ランクインしなかった男」JUNICHIのやたら手数の多いドラミングに敢闘賞をあげたい。

とりあえず彼らは、このOZZFESTで「一番少ない曲数しかプレイしなかったバンド」および「一番長い曲をプレイしたバンド」(どちらも多分)としてインパクトを残すことにしたようだ(苦笑)。

ファンとしては物足りない曲数というのが本音だが、せめて隣のステージ前でMAN WITH A MISSIONを待っていた連中や、後方で座っていた人たちに良い印象を残せていたら、と願わずにいられない。


MAN WITH A MISSION

GALNERYUSが終わると、一気にライヴ鑑賞エリアに人が増え始め、後方で座っていた人たちが皆立ち上がる。GALNERYUSのファンとしては切ない。

オオカミの被り物(設定上は被り物ではないが)をした人たち、という特徴的なアピアランスと、最新作がオリコン初登場4位という成功を収めていることもあってもちろん存在は認識していたが、音をちゃんと聴くのは初めて。

基本的にはバンド・サウンドにDJによるスクラッチを入れた、いわゆるミクスチャーにカテゴライズされるバンドだが、曲は適度にラウド、適度にキャッチーで聴きやすい。高校生くらいと思われる若い女の子たちが楽しそうにピョンピョン跳ねたり、踊ったりしている様子が印象的だった。

所々HR/HMの要素もチラッと垣間見えることがあるが、これはHR/HMに対する造詣がある程度深くないと気付かない程度のもので、恐らくこのバンドのファンには認識されていないと思われる。

途中、NIRVANAの「Smells Like Teen Spirit」のカヴァーも演奏。さらにはSLIPKNOTのDJであるシドがゲスト参加。1ステージに2人のDJが共存し、曲中でのスクラッチの掛け合いバトルという珍しいものを観ることができた。

意外と、と言っては失礼ですが、結構普通に楽しめるライヴでした。


DEFTONES

ぶっちゃけあまり興味がないバンドで、朝から何も食べていなかったので、フードエリアに出て食事。適当に「バッファローチキンごはん」なるものを頼んでみたものの、混んでいるので食べる場所を探すのにひと苦労。

空いたベンチに座ってサクッと食べ、トイレを探しつつ場内を軽く一周。観客の男女比はほぼ半々で、年齢層も10代から40~50代と思しき人まで幅広いものの、基本的には20代くらいの若い人が多い。

そういう意味で、LOUD PARKのTシャツを着た人もぼちぼち見かけたものの、LOUD PARKとはだいぶ客層は異なる感じ。

女性が多いからか、女性専用トイレばかりが目立ち、男性用を探すのにちょっとさ迷ってしまったり。

食べ終わってから気づいてしまったのが悔やまれる、オフィシャルバー前のスペースより、PURPLE STAGE左手側のフードスペースの方がガッツリ系のメニューは充実していた感じ。明日はこっちでごはん探そう。

場内をひと回りした後、ライヴ鑑賞エリアに戻る。DEFTONESのライヴは非常にストイックな感じで、正直MAN WITH A MISSIONの時より人は少なかったが、外タレならではの音圧の強さに、アメリカで成功しているバンドならではの「力」は感じられた。


ももいろクローバーZ

話題のアイドルユニット。いろいろ物議を醸していたものの、彼女らのファンを除くこのイベント参加者におけるサイレントマジョリティな意見としては、「ついでに観られるなら観てみたい」というものだったのではないでしょうか。

少なくとも私は、彼女らのコンサートを自分でお金を払って観に行くつもりはありませんが、こうして自分の観たいイベントに出演するなら普通に観てみたいですし、週明け会社でこのイベントの話をするとしたら、「ももクロ観てきた」という話になるでしょう(笑)。

というわけでブーイングどころか、少なくともBLACK STAGE側は大盛況でした。もちろん、私のように興味本位で様子見、みたいな人もいましたが、後ろのほうでもコンサートにおける「お約束」と思しきコールや振り付けをしている人が結構見かけられました。

後半、NARASAKI氏と人間椅子の和嶋氏がギターで登場し、BLACK SABBATH風味のある「黒い週末」を演奏するなど、多少このイベント趣旨を意識したと思われる部分もありつつ、ライヴ冒頭で自ら宣言した通り、彼女らのパブリック・イメージ通りのとってもアイドルなパフォーマンス。

と、言っても彼女らの無駄にエネルギッシュな振り付けや言動というのは「正統派アイドル」とはいささか距離のあるもので、だからこそロックファンや女性にも支持され、こういうイベントにブッキングされることになったのだろうけれども。

運動量の多い振り付けの代償として歌唱はちょっと怪しかったりするのですが、10代の若い女の子たちが元気いっぱいパフォーマンスしているのを観て不快になる、なんてのは普通の人間の感性としていささか問題なわけで(笑)、なんだかんだ言って楽しく観ました。

期待というか予想していた「猛烈宇宙交響曲・第七楽章『無限の愛』」におけるマーティ・フリードマンのゲスト出演は残念ながらありませんでしたが(笑)。

途中、紫の女の子がコカコーラの一気飲みをして、むせて咳き込み「黒い週末」のイントロにつなげるという演出がありましたが、「ペプシブラック」のCMで出演していたサントリーとの契約はもう終わっているのでしょうか(どうでもいい)。


マキシマムザホルモン

彼らのライヴは良い、という評判を色々な所で聞いていたので、結構楽しみにしていました。

ももクロも大盛況でしたが、こちらはさらに大変なことに。後ろの方で観ていたのですが、ライヴが始まると後ろの方でさえちょっとしたモッシュ状態があちこちで発生しており、うっかり巻き込まれそうになったので、反対側のBLACK STAGE後方に移動(逃走)。

その辺まで行くとさすがに人口密度はやや薄かったものの、それでもかなりの人出で、しかも女の子が空きスペースを利用して7~8人くらいでプチ・サークル・ピットを展開している有様。

ただ、その盛り上がりもさもありなんというか、確かにライヴはパワフルかつエネルギッシュ(彼ら自身はアブラギッシュと表現していたが/笑)、そしてしゃべりや煽りも実に巧みで、これは盛り上がらないわけがない。

個人的に必ずしも好きなタイプの音楽性ではないが、そんな人間でも楽しめる親しみやすさのある楽曲は、やはり女性ヴォーカルが存在(ドラム兼任)することが効いていると思う。

パッと聴きはゴリゴリのヘヴィ・サウンドだけど、実に見事にメリハリが効いている。非常に日本人ならではのヘヴィ・ロック・サウンドだと思います。

ひょっとしたら今年のサマソニでもう一度観ることになるかもしれませんが、何度見ても楽しめそうな、非常にエンターテインメント性の高いライヴでした。


SLASH

マキシマムザホルモンが終わると、一気にフロアから人が減少。トリのSLIPKNOTを観ようとする人たちが、夕食なり休憩なりをとりに行ったのかもしれないが、何が寂しいって、SLASHの出演するBLACK STAGE側にいる人たちよりも、反対側のPURPLE STAGE側で「SLIPKNOT待ち」をしている人たちの方が多いという…。

これはかつてサマソニで観たときよりも人少ないかもなあ。あの時もトリ前だったけど、ぶっちゃけトリのDREAM THEATERより人多かったからね。

もしスラッシュがマキシマムザホルモンのときの会場の様子を見ていたら、その落差に結構ガッカリしてしまうのでは、と余計な心配をしてしまいました。

パフォーマンスはさすがのグルーヴ感で、サウンドも悪くなかったが、正直本日のラインナップの中では一番オーソドックスなロックで、それだけにちょっと地味に響いていた観が無きにしも非ず。

早くも2曲目にガンズ・クラシックの「Nightrain」を持ってくるなど、彼らなりに盛り上げを意識していたと思うのだが、若干アウェーな感は否めず、そういう意味ではやはりこのイベントは正統的なHR/HMのファンにとってアウェーなものだったのかも。

ヴォーカルのマイルズ・ケネディは上手いし、ルックスもいいんだけど、やっぱりカリスマ性に欠ける(カリスマ担当はスラッシュなんでしょうけど)。

すごくストレートなハイトーン・ヴォイスの持ち主なので、こういうブルージーな要素の強い音楽よりも、むしろ正統派のメタルや、極端な話メロディック・パワー・メタルに向いているシンガーなのではないかと思ってしまいました。


そしてSLASHの曲を4、5曲観て私は会場を後にしました。別にSLASHのライヴがつまらなかったわけではなく、これは最初から決めていたことで、睡眠不足なので早めに帰ろうと思っていたのだ。

SLASHのショウは前述した通り以前サマソニで観ているし、トリのSLIPKNOTも過去のLOUD PARKで観ている。

どちらもきっといいライヴを見せてくれるとは思うのですが、私にとって今回のOZZFESTの最大の目的はあくまでもBLACK SABBATHを観ることなので、体力温存のためトリ前とトリを切る、という英断(?)を。

ある意味ちょっと贅沢なチケット代の使い方ですが、まあ、言ってしまえばこういう贅沢をするために日々遅くまで働いているのです。

ただ、帰宅して、軽く感想書いておくかと思ってこの文書を書いていたら思いのほか長くなってしまったため、結局睡眠時間を削ることになってしまい、ちょっと後悔しています(苦笑)。

◆OZZFEST JAPAN 公式サイト
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