JUDAS PRIESTの新作が初の全米TOP10入り

JUDAS PRIESTの新作「REDEEMER OF SOULS」が、初週で32,000枚を売り上げて、全米チャート6位に初登場しました。
彼らの40年に及ぶキャリアにおいて、全米TOP10にランクインするのは実にこれが初めて。

彼らのアメリカにおける本格的なブレイク作とされ、代表作の1枚に挙げられることも多い「SCREAMING FOR VENGEANCE」(1982)でさえ全米チャート最高位は17位で、実はこれまでのキャリアにおける全米チャート最高位は前作「NOSTRADAMUS」の11位。

ただし、ツアーによってジワジワと売れ続けた「SCREAMING FOR VENGEANCE」は結果的に200万枚を売り上げてダブル・プラチナムを記録していますが、本作はこの初動の32,000枚という枚数からそれほど大きく伸びることは、昨今の市場を考えると期待しにくいと思われます。

とは言うものの、「全米TOP10入り」という言葉には今なお「成功感」があり、彼らの作品がビルボードのTOP10に名を連ねるのを見るのは、メタル者として単純に嬉しいですね。

まあ、チャートの順位(それも初登場)とアルバムの内容に関係がないことは重々承知しているので、内容については過大な期待をせずに。23日の日本盤の発売を待ちたいと思います。

※ニュースソース
http://www.blabbermouth.net/news/judas-priest-lands-first-ever-top-10-album-in-u-s-with-redeemer-of-souls/

◆本作の先行シングルとして発表されたタイトル曲



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BURRN!14年8月号の感想

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表紙は2月号で表紙になったばかりのロブ・ハルフォード(Vo:JUDAS PRIEST)と、グレン・ティプトン(G:JUDAS PRIEST)。

メタル・バンドは星の数ほどあるのに、1アーティストが年に2回も表紙を飾るのはいかがなものかと思いますが、MR.BIGと違って「ゴリ押し感」はないですね。もはや押しも押されもせぬメタル・ゴッドですし。

そのJUDAS PRIESTのインタビューはありきたりな「新譜インタビュー」だが、「年表で振り返るJUDAS PRIESTヒストリー」は、バンド活動の全容が一度に把握できる読み応えのあるものになっている。

この時期来日ラッシュだったこともあって、ライブ・レポートは私が観に行ったAMORPHISPRIMAL FEARの他、GAMMA RAY、RHAPSODY OF FIRE、EXTREMEにTNTと、時間や懐が許せば観たかったものも含め、かなりのボリューム。

レポートを読んで、RHAPSODY OF FIREとEXTREMEはやっぱり観たかったなあ、とあらためて思いましたね。

GAMMA RAYのカイ・ハンセンのインタビューは、キャリアを振り返り、総括する内容になっていて、長年のファンにとっては楽しめるものになっている。

30周年記念インタビューは、元BURRN!の編集部員であり、その後『METAL GEAR』(今の若い人は知らないと思いますが、かつて存在したメタル専門誌です。かく言う私も実物は古本でしか見たことがありません)の編集長を務め、その後レコード会社のディレクターとして数多くのメジャー系HR/HMアーティストを手掛けた深民淳氏。

日本のメタル業界にガッツリ関わってきた人だけに、オールド・ファンにとってはなかなか興味深い話が聞ける。ジョン・ボン・ジョヴィとリッチー・サンボラの関係については言葉を濁している観が否めませんが。

30周年総合ランキングという企画は、キャリアの浅いバンドにとってフェアじゃないが(何しろ主要部門にランクインしている中で一番「若手」なのが既に15年選手であるCHILDREN OF BODOMのメンバーなのだ)、BURRN!がどういうバンドのファンに支えられてきたか、そして投票をするほどの熱心な読者がどんなアーティストを支持してきたかというのが端的に伝わる内容かもしれません。

余計なお世話ですが、カラー6ページでフィーチュアされているALDIOUSはRe:NOとトキの写真ばかりがフィーチャーされててメンバーの女性同士ギスギスしないんですかね? 

新譜レビューに関しては、マストバイはJUDAS PRIESTとUNISONIC。JUDAS PRIESTのレビューは「大絶賛」という感じではなく、まあ過剰な期待はせずに聴いてみようかな、という感じです。

UNISONICは、カイ・ハンセンが作曲に関わっていないとのことだが、デニス・ワード(B:PINK CREAM 69)が、HELLOWEENやAVANTASIAを「研究」して曲作りをしたとのことで、こちらは期待して聴いてみたいと思います。

あとはSABATONにOVERKILL、LACUNA COILといった高得点アルバムがそれぞれ気になりますね。

細かいことですが、今月3枚くらいスペインのHR/HMバンドのアルバムが「Avispa Music Japan」というレーベルからリリースされていますが、なぜこのタイミングでスペインなのでしょう?

◆発行元であるシンコーミュージックのWebサイト
http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=2175011408

LOUDNESS / THE SUN WILL RISE AGAIN

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このジャケットを見れば往年のファンであれば「!」となりますよね。
どう見ても彼らの全米デビュー作「THUNDER IN THE EAST」のアートワークです。

なんでも、近年彼らがニューヨークでライブを行なった際、かつて彼らがアトランティック・レコード参加のアトコ・レーベルから全米デビューしたときに同社の副社長を務めていたデレク・シャルマンの娘がスタッフとして関わっていたことから、デレク・シャルマンが再びLOUDNESSにアメリカでの活動を持ちかけたのだという。

バンドはもちろんその話に乗り気になったものの、デレク・シャルマンが狙っていたのは「80年代の姿をそのまま再現するクラシック・ロック」としての彼らを再度売り出すことで、アメリカにおいてはそういうノスタルジックなサウンドに対する需要とマーケット存在するため、そこに当時それなりに成功していた彼らを当て込もうと考えたのだろう。

しかし、当時の姿をそのまま再現することをよしとしなかったバンド(というか高崎晃?)は、結局そのデレクのオファーを蹴った。

結果的に本作に収められたサウンドは、80年代、90年代、00年代を通過した「彼らのサウンド」であり、「THUNDER IN THE EAST」のセルフコピーなどではない。

二井原実復帰第一弾となった「SPIRITUAL CANOE」、ロゴを80年代のものに戻した「RACING」で、2度に渡って「80年代のLOUDNESSサウンドがそのまま再現されることはない」ということを痛感させられていたので、今回は特に失望はない。

まあ、90年代のあのわけのわからない(失礼)インド三部作を通過した人間にとっては、本作に収められたサウンドは紛れもない「メタル」であり、リフ、ソロともにちゃんと練られており、メリハリがあって楽しめる。

冷静に考えれば、80年代の彼らのサウンドだって決して一定ではなく、常に時代性を意識した結果ああいうサウンドになっていたわけで、LOUDNESSというバンドは常に彼らなりに時代性を反映したヘヴィ・メタル・サウンドをプレイしてきたバンドなのだ。

票が読みやすい「Crazy Doctor Part2」や「Crazy Night Part2」を作ることなく、自分たちの考える「現代のヘヴィ・メタル」を追求するその姿勢はやはり「日本を代表するヘヴィ・メタル・バンド」としての気概と讃えるべきだろう。

まあ、正直なところ、「Crazy Doctor Part2」や「Crazy Night Part2」、あるいは「S.D.I Part2」や「Soldier Of Fortune Part2」を演ってくれた方が嬉しかったですけどね!(小声)

現在の音楽マーケットの在り方を考えると、かつてのような鳴り物入りの展開は難しいかもしれませんが、彼らが再びワールドワイドに活躍できることを心から願っています。【82点】

◆本作のタイトル曲「The Sun Will Rise Again」のMV



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ALIEN / ETERNITY

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北欧メロディアス・ハードのファンの間では伝説的な存在であるALIENが、それ一枚で彼らを伝説的な存在と化さしめた名盤ファーストのオリジナル・ラインナップで新作アルバムを制作すると知って期待せずにはいられなかった。

しかもロゴまで当時のものに戻すというあざとさ。試聴も何もせずに予約しましたよ…。

オリジナル・メンバーでの再結成自体は2009年には成されており、2010年にはデジタル・シングル「Ready To Fly」(本作の日本盤ボーナス・トラックである)のリリースも行なっていたが、アルバムとしては2005年の「DARK EYES」以来、実に9年ぶりのアルバムである。

もう、1曲目のイントロのオーロラの如きKeyサウンドで胸の高鳴りが抑えられません。これぞ私が求めていた「ザ・北欧メロハー・サウンド」ですわ。

さすがにファースト・アルバムほどの強烈な哀愁は放っていないものの、この熟成された哀愁の醸し出し方はキャリアを重ねたベテランならではのものだろう。

オリジナル・シンガーのジム・ジッドヘッドも、加齢と共に声質がハスキーさを増しているが、その枯れ方もまた味があって、やはりこの人は単に名盤で歌っていたというだけではない、魅力的なシンガーなのだと認識せざるを得ない。

中心人物であるトニー・ボルグのギターも、現代的なハイ・テクニックはほとんど使われていないが、リッチ―・ブラックモアに影響を受けたというのがアリアリとわかるエモーショナルなハード・ロック・ギターが味わい深い。

アレンジは時に「あまりにも80年代」で#6「What Goes Up」なんて、80年代当時に書いたマテリアルをそのまま引っ張り出してきたんじゃないかと思うほどだが、リアルタイムで80年代を経験した人にとっては、何ともノスタルジーを掻き立てられるサウンドなのではないだろうか。

正直、フレッシュさよりはノスタルジーを感じる音だし、「Go Easy」級のキラー・チューンを含んでいないこともあって、このバンドに何の思い入れも持っていない人が聴くとやや地味に感じられるかもしれないが、個人的に彼らに求めている雰囲気は充分に堪能させてもらったし、いわゆる「北欧メロハー」が好きだと自覚しているような人であれば一聴の価値は充分にある作品だ。

日本盤のリリース元は「Bickee Music」なるあまりなじみのないレーベルですが、日本盤ボーナス・トラックの前にジム・ジッドヘッドのコメントを入れるのは蛇足だったんじゃないですかね…。【83点】

◆本作のトレーラー映像