ACCEPTの新作が1位! ドイツのメタル人気が凄い!

ACCEPTのニュー・アルバム「BLIND RAGE」が、本国ドイツのチャートで初登場1位に輝きました。

※ニュースソース
http://www.blabbermouth.net/news/accepts-blind-rage-tops-german-chart/

HR/HMの盛んな国と言われるドイツでさえ、これまでチャートの1位を獲得したことがある自国のバンドはSCORPIONSとPOWERWOLFだけで(RAMMSTEINをHR/HMとするなら彼らもですが)、BLIND GUARDIANやEDGUYが2位という惜しい所までたどり着いていたものの、新たに頂点に辿り着いたのはACCEPTでした。新作の貫禄を考えると文句なしですね。

しかし近年のドイツにおけるベテラン・パワー・メタル・バンドの活躍には目を見張るものがあります。

主だった所を列挙するだけでも、以下のような感じ(順不同)。

◆HELLOWEEN:最新作「STRAIGHT OUT OF HELL」(2013)…4位※過去最高位

◆RUNNING WILD:最新作「RESILIENT」(2013)…25位
※過去最高位は前作「SHADOWMAKER」(2012)の12位

◆RAGE:最新作「21」(2012)…27位
※過去最高位は「XIII」(1998)の21位

◆GRAVE DIGGER:最新作「RETURN OF THE REAPER」(2014)…16位※過去最高位

◆AXEL RUDI PELL:最新作「INTO THE STORM」(2014)…5位※過去最高位

◆DORO:最新作「RAISE YOUR FIST」(2012)…16位
※過去最高位は「FORCE MAJEURE」(1989)の5位

◆BLIND GUARDIAN:「AT THE EDGE OF TIME」(2010)…2位※過去最高位

◆GAMMA RAY:「EMPIRE OF THE UNDEAD」(2014)…13位※過去最高位

◆PRIMAL FEAR:「DELIVERING THE BLACK」(2014)…13位※過去最高位

◆EDGUY:「SPACE POLICE」(2014)…2位※過去最高位

EDGUYを除くと、どのバンドも80年代から活動している芸歴(?)30年におよぶ大ベテランにもかかわらず、最新作が過去最高位を記録しているバンドのなんと多いことか。

実際どのバンドも、最新作が最高傑作かどうかはともかく、未だに衰えを感じさせない充実した作品をリリースしているんですよね。

ドイツにはクラフトマンシップ=職人魂があると言われますが、これらのバンドからはまさにパワー・メタル職人の風格を感じます。

ルックスよりもサウンドが重視され、新しさよりも、既存の様式を磨き上げていくことが良しとされる(その価値観の良し悪しはここでは論じない)HR/HMだからこその現象と言えるかもしれません。

齢50代にして商業的成功のピークが来るなんて、ポップ・ミュージックの世界ではなかなかないですよ。

もちろん、近年はCDが売れない時代で、固定票を持っている音楽・バンドだからこその初動一発なチャート成績ではありますが、固定ファン層が離れない音楽的ポテンシャルをキープし続けているドイツのピュア・メタル・バンド群には最大級の敬意を払いたいと思っています。

◆「BLIND RAGE」収録「Stampede」のPV



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SUMMER SONIC 2014 東京 1日目 8/16 感想

昨年の感想では、「来年はきっとここまでメタラー的に充実したラインナップは揃わないだろう」などと勝手に思っていましたが、蓋を開けてみるとMEGADETHをはじめ、昨年に引き続きメタル色の強いラインナップを揃えてきたサマソニ東京1日目。

これはアレですかね、現在の日本では未だかつてないほど洋楽ロックの人気が落ちているだけに、メタルファンも呼ばないと集客がヤバい、ってネガティブな話ですかね。それともついに「メタルはダサい」という時代が終了して、他のロックと等価に扱われるようになった、というポジティブな話なんですかね。

いずれにせよこれだけのラインナップを揃えられたら行くしかありません。

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天気は曇りであんまり「夏フェス!」って感じの写真が取れませんでした。しかも入口のモニュメント?も何だか今年は微妙…。

でもまあ、その年の最高気温を記録した昨年と違ってそんなに暑くないので、熱中症とかの被害はグッと少なかったんじゃないですかね。2日目は良い天気だったので暑かったと思いますけど。

あんまり暑くないせいか、オフィシャルバーなどもあまり混んでいない。LOUD PARKのオフィシャルバーも閑古鳥(たまたま私が行った時間帯だけかもしれませんが)。

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とりあえず昼くらいまでは特に積極的に観たいバンドはないので会場をブラブラと。実はそういう時間が一番「フェスに来てる」って気分になりますね。ライブ以外にほとんど観るものがないLOUD PARKにはそういう時間がないのが残念です。

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基本的にはHR/HM系のアーティストはマリンスタジアムではなく幕張メッセの屋内に固まっているので、メッセに入場。こっちのモニュメントは割とイケてる。

そして13時10分開始のFear, and Loathing in Las Vegasを観にマウンテンステージに向かう。

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Fear, and Loathing in Las Vegas

昨年のOZZFESTにも出演していて、そのときも観たいと思っていたのですが、見事に寝坊して観れなかったバンド。

YouTubeで何曲か聴いたことはあって、スクリーモっぽいヘヴィ・ロックにEDM的なダンサブルな要素を導入したそのサウンドは、イケイケアゲアゲで、なかなかにカッコいい。

音楽性上、私くらいの年齢になるとちょっとチャラく聴こえる部分もありますが、きっと私が高校生とか大学生の頃だったらかなりハマったのではないかと思います。

バックの演奏にはメタル魂を感じる瞬間もあったし、エフェクトをかけた歌声のヴォーカリストもスタイルがよく、ステージ・アクションもキレキレで、見ていて気持ちがいい。

正直ちょっとこのステージはこのバンドには広すぎるのでは、という印象も受けたものの、気持ちよく踊れました。ただ、MCやオーディエンスの煽り方はいささかアマチュアっぽいような…。まあ、生真面目な感じで好感は持てましたが。


BABYMETAL

海外ツアーも行ない、先日は現代最高の世界的ポップ・スター、LADY GAGAのアメリカ・ツアーの前座も務めるなど、もはや「最も旬な日本のポップ・アクト」の座に登りつめた彼女たち。

当然、「凱旋公演」となるこのステージへの注目度は高く、私は前のFear, and Loathing in Las Vegasからそのまま居残ったので大丈夫でしたが、開演15分前にして入場規制がかかるなど、「話題になってるからちょっと覗いていくか」みたいな気軽な物見遊山気分で観ようとした人たちはマウンテンステージに入ることすらままならない。

とりあえず大盛り上がりになったことは間違いなく、今となってはおおっぴらに彼女たちを叩くメディアなどないと思うので、あえてここでは気になったことを書きます。

・これまでに比べると、紙芝居映像が面白くなかった

・毎度やってる定番ではありますが、1曲目の「BABYMETAL DEATH」って、オープニングとしてはちょっと冗長じゃないですか?

・2曲目はYouTubeでブレイクし、彼女らへの注目度を飛躍的に上げた「ギミチョコ!!」でしたが、この曲にはそれ以前の彼女たちのライブにはなかったオーディエンスとの掛け合いが含まれている。こういう曲は、もっと会場があったまった後半に持ってきたほうがいいのではないでしょうか?

・「ギミチョコ!!」の後、ギター・ソロとベース・ソロがあり、個人的には楽しめたのですが、今やメタル的な演奏に興味のない層が大量にファンとして付いている状況を考えると、これはフェスでは蛇足だったのでは。

・それに続く「Catch me if you can」も、寸劇的な要素の強い曲で、序盤はもっと歌モノの曲でガッチリ初心者の観客を引き込みに行ったほうがいいのではないでしょうか。

などと、誰も批判できないようなポジションになってしまった今だからこそあえて難癖をつけてみましたが、その後の「メギツネ」「ヘドバンギャー」「ド・キ・ド・キ☆モーニング」「イジメ、ダメ、ゼッタイ」の流れは文句なしに楽しめました。

ラストの「イジメ、ダメ、ゼッタイ」では、私はせいぜい真ん中くらいの位置で観ていたのですが、すぐ脇でWODが発生するなど、とんでもない盛り上がりでした。

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昨年は割と「様子見」な感じの冷めた目で見ている人も多かった雰囲気ですが、今や彼女たちのライブをそんな温度感で観ることは難しいでしょうね。加速する勢いを確認させられるステージでした。


浜田麻里

BABYMETALの後にはSUICIDAL TENDENCIESという、恐らく主催者としては「メタルファン向け」のバンドが配置されており、まあそれはそれで観たかったのですが、個人的にはジャパニーズ・メタル・クイーン、浜田麻里の方に興味津々。

何曲か知っている代表曲はどれもなかなかカッコいいと思っていたし、浜田麻里さんの歌唱力も全く衰えが感じられないと聞いていたので、BABYMETALが終わるとメッセの反対側にあるレインボー・ステージに移動。

結論から言うと、圧巻でした。歌声だけで鼓膜がキンキンするほどの強烈なハイトーンを聴いたのはいつ以来でしょうか。

疾走感のあるメタリックな楽曲を多めに配し、彼女にヒットをもたらしたハード・ポップ/AOR寄りの楽曲をちりばめた選曲も良かったし、恐らく新しめの曲であろう、「Stay Gold」というシンフォ・ゴシック風味の曲も、「こんな曲もやってるんだ?」といういいアクセントになっていました。

ターコイズ・ブルーのドレスを着たご本人のステージ・アクションはやや時代がかっていたものの、貫禄充分。上手(かみて)のギターの人は、いかにもバックバンド、という感じの地味な風体でしたが、相当なテクニシャンで、弾きまくりでした。

何気にバック・コーラスの女性が凄い歌唱力で、時に浜田麻里本人と見まがうような歌唱を披露していて驚愕したのですが、今調べてみると妹さんなんですね。道理で声質も似ていると思いました。

彼女のコア・ファンは既にかなり年齢層が高く、あとは私のような半ば好奇心で観に来たあまり曲を知らない人たちが多かったせいか、BABYMETALのようにモッシュが起きたり大合唱になったり、という盛り上がりではありませんでしたが(ラストのヒット曲、「Return To Myself」のサビは結構歌声が上がっていましたが)、観ている人たちの満足度は相当高かったんじゃないでしょうか。個人的には本日のベストアクトでした。


CHTHONIC

浜田麻里を観た後、マウンテンステージに戻って、終わりだけでもSUICIDAL TENDENCIESを観ようか、とも思ったのですが、どうせ次に観るのは浜田麻里と同じレインボーステージのCHTHONICなので、たかだか残り10分かそこらのために幕張メッセを端から端まで往復するのもバカバカしい、と思い、食べるタイミングを逸していた昼食(というには遅いですが)をとることにしました。

とはいえ、30分しかないので、近くにある屋台で、並ばずに食べれそうな所にサッと向かう。並んでないだけあって案の定お粗末なエサめいたものが出てきましたが、とりあえずこの後のライブを楽しむだけのカロリーが取れればよし、と割り切る。

そして恐らく「台湾のバンドだから」という理由だけでマウンテンステージではなくレインボーステージの出演となった(レインボーステージには韓国などアジアのバンドが多めに出演している)CHTHONICの登場。

「We are CHTHONIC, from TAIWAN!」という、以前LOUD PARKで観たときと同じ自己紹介と共にステージが始まる。

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ステージには民族楽器?を奏でる女子十二楽坊的なおねいさん達がいて、これがまた皆さん美人。ドリス(B)もですが、台湾には美人が多いですなー。

オリエンタルな物悲しさを湛えたシンフォニック・ブラック・メタル・サウンドと共にステージバックの映像にゼロ戦(私はあまり詳しくないので、紫電改とか他の戦闘機かもしれません)が映し出され、終戦記念日を迎えたばかりの日本人としては感情が高ぶらざるを得ない。

バンドの演奏も、以前LOUD PARKで観たときよりも格段に骨太になっており、もはやそのステージからはアジアを代表するメタル・バンドとしての風格すら感じる。

このままずっと観ていたい…という思いはありつつも、初来日となるGHOSTを観ようと当初から決めていたので、2曲目終了と同時に移動。これは転進であって退却に非ず。


GHOST

すでに欧米では高い人気を誇っている(しかし日本ではあまり話題になっていない)スウェーデン出身のバンド。

昨年のサマソニにおけるVOLBEAT的な「レア感」があったので、これを観ることが今日の目的のひとつだった。

ただ、正直客入りはあまり良くない。BABYMETALの時の半分以下、下手すると1/3くらいしかいないのではないか。

まあ、ただでさえ日本での知名度は微妙なのに、裏でCHTHONICがやっているからメタルファンも分散してしまっているのでしょう。

ゴシック風のステージ・バックドロップを背景に、中世のキリスト教団みたいな恰好のメンバー(正直中の人たちが入れ替わってもわからないと思う)が演奏するそのショウは、独特の世界観ではあり、雰囲気だけでインパクトがある。

ただ、ステージ上で特に演劇的な要素などがあったりするわけでもなく、インタビューでは何やらカルト教団めいた妙なことを話していた年齢不詳のヴォーカリストも、この場で別段突拍子もないことをしゃべるわけでもなく、淡々とショウは進行していく。

楽曲は特にエクストリームな要素もなく、いたってオーセンティックというか、B級NWOBHMバンドを彷彿させる古めかしいHR/HMサウンドで、ヴォーカリストの歌声が妙にメロウであることもあって、正直ちょっと眠くなる瞬間も…。

決して悪くはなかったのですが、欧米で人気ということで、「ライブが凄いんじゃないか」と期待していたほどではなかったというか。ちょっと盛り上がり所がわかりませんでした。

この宗教的な世界観自体が、キリスト教文化圏の人にとっては何かしら感じるものがあるのでしょうか…。

オーディエンス全体的に予習不足が否めず、最後の曲で「一緒に歌ってくれ」と言われて「オー!」と応えつつ、全然歌えなかったことについてはバンドに対して大変申し訳ない気持ちになりました。


MEGADETH

マウンテンステージ、GHOSTの次は我らがMEGADETH。

別にGHOSTで眠くなったというわけではありませんが、普通に疲れてきたので、MEGADETHの登場までフロア後方に寝転がってひと休み。

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そのときのローアングルからの一枚がこちら。このとき東京ビッグサイトに大量発生していたであろうローアングラーたちに思いを馳せる(?)。

さすがMEGADETH、ぼちぼち人が集まり始めるが、それでもBABYMETALの集客に遠く及ばないのが悲しい。

ショウは「Hunger 18」でスタート。これは盛り上がらないはずがない。
PVなどの映像を駆使した演出も、他のバンドにはない力が入っている。

最近のヌルいアルバムからの曲ばかりだったらどうしよう、と危惧していたが、選曲は基本的には80年代から90年代初頭にかけての全盛期クラシック中心。

それはそれでちょっとロートルっぽいのですが、求められているのはまさにそれでしょう。実際、全盛期とは言い難い時期の「She-Wolf」がプレイされたタイミングで結構な人数が離脱していくのを目撃しました…。

バンドの演奏は非常に手堅く、特にクリス・ブロデリックの正確な運指には素晴らしいものがありましたが、バンド全体のテンションはLOUD PARK 09で観たときからあからさまにダウンしている(ように聴こえる)。

ぶっちゃけそれはチューニングが下がっていることに起因していると思われ、ちょっと後退を感じさせる額を含め、正直デイヴ・ムステインに衰えというか、老化を感じずにいられませんでした…。

とはいえ本人のご機嫌はいたって良さそうで、カメラにキスまでして「I Love You, JAPAN」と仰ってくださいましたが、それもまた「年取って丸くなった」ような印象…。

とはいえ全体的に選曲も良かったし、パフォーマンスもまだまだそこらのポッと出のバンドには醸し出せない大物オーラがあって、これで不満を言ったらバチが当たるというものでしょう。

実際、私のような古いタイプのメタル者にとっては、一番安心して観られるライブではありました。モッシュやサークルは起きていなかったようですが(見えなかっただけ?)、クラウドサーフなどは頻繁に行なわれ、盛り上がっていました。


AVENGED SEVENFOLD

MEGADETH終演後、次のA7Xまでは1時間もインターバルがあるので(マリンステージとの終演時間をずらして、帰りの混雑を緩和するための処置と思われます)、その間に夕食を。

LOUD PARK 10を経験した者であれば忘れられない(?)、あの焼津まぐろ屋へ。

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ただ、昨年にはまだいた「あのおねいさん」は今回不在…。寿退社でしょうか?

「焼津丼」を食べ、ビールを飲んで、マウンテンステージに戻る。しばらく後ろの方で座ってふくらはぎを揉むなどして疲れを癒していると、次第に人が集まってくる。

最終的にはMEGADETHと同じくらいか、少し少ないくらいの人集まり。やはり日本では今でもMEGADETHの方が集客力はあるか。まあ、SUMMER SONICではなくLOUD PARKだったら今でもMEGADETHの方が後に来る可能性が高いですが。

とはいえ、AVENGED SEVENFOLDと言えば、アルバムを2作連続で全米No.1に送り込む当代きっての人気メタル・バンド。オーディエンスから巻き起こる合唱の大きさ(と女の子の声の多さ)などから感じられる「熱量」はMEGADETH以上のものがありました。

個人的には、彼らのいつまで経ってもチンピラみたいなルックスがどうにも貫禄不足に映るのですが、若いファンにとってはむしろこういう風体の方が「イマドキ」で、親近感がわくのかもしれません。

とはいえ演奏などパフォーマンスは、初めて観たときに比べて飛躍的に安定感を増しており、そういう意味では大物バンドに相応しい実力を身に付けたといえるでしょう。安心して楽しめました。

昨年のMETALLICAはマリンスタジアムのトリだったので、終演後に花火などが上がって「祭りの終わり」を感じさせてくれたものですが(A7Xの演奏中、花火が上がる音が聞こえました)、今年は屋内ステージなのでそれがなかったのがちょっと寂しかったですね。

果たして来年以降も、複数のメタル・バンドが呼ばれるのでしょうか。
とりあえず、LOUD PARKとの合併だけは避けていただきたいと思います(笑)。

◆SUMMER SONIC 2014公式サイト
http://www.summersonic.com/2014/

BURRN!14年9月号の感想

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表紙をめくると、表2見開きにMR.BIGの、第二表2見開きにはACCEPTやHAMMERFALLを中心としたワードレコーズの広告ページが入るなど、久しぶりに広告がよく入っている。

MR.BIGの新譜は9月10日発売だから、本当は来月号が直近のはずだけど、8月1日にリリース元であるWHDエンタテインメントがWOWOWエンタテインメントに社名変更をしたこともあって広告を出したのかな、などと思ったり。

MR.BIGに関しては、今月号ではBURRN!の30年におよぶ歴史で初となる「付録CD」が付いていて(はるかな昔にはANTHEMのソノシートが付いたことはあったようですが)、それは12月に発売されるというMR.BIGのボックス・セットのサンプラーになっている。

「CDが付いてもお値段変わらず670円!」と言ってますが、それは単にレコード会社がお金を負担したというだけのことでしょう。今の部数ならそれほどバカ高くはならないんでしょうし。

とはいえこんなコア・ファン向けの音源を付録に付けたところで、どれだけ新しく興味を持つ人が出てくるのかはちょっと疑問もありますが…。まあ、レコード会社としてはBURRN!との「関係強化」のための「投資」という考え方もあるのかもしれません。

しかしACCEPTやHAMMERFALLをリリースするとは、ワードレコーズは最近強気ですね。一時期のゼロ・コーポレーションを思わせる張り込みようです。AVALONやキングレコードより高い契約金をオファーしているんでしょうね。

表紙はようやく懐古ネタが尽きたのか、SLASH。とはいえこの人は見た目の印象がデビュー時からずっと変わらないので、過去の写真なのか今の写真なのかわかりませんね(笑)。

ただ、このSLASHも新譜のリリースは9月10日であり、本来なら来月号で扱われるべき存在(まあ、告知は早い方がいいという考え方もありますが)。ここで今月号のクロスレビュー・アーティストであるACCEPTやDRAGONFORCEを素直に表紙にできないあたりが今のBURRN!の(というか日本のメタル・マーケットの)苦しい所ですね。

巻頭のSLASHのインタビューの後は、ベスト・アルバム「KISS 40」をリリースし、現在DEF LEPPARDとパッケージ・ツアーを行なっているKISSのインタビュー。

個人的にはベスト・アルバムや日本で行なわれるわけではないライブについてこれほど厚く取り上げる必要はないようにも思うのですが、レコード会社から販促の一環として取り上げるよう依頼されたのでしょうか。

インタビューの担当はKISSフリークとされる増田勇一氏ですが、この人誌面に復帰するようになってからやたらとフィーチュアされている印象です。

続いて、イギリスの大規模ヘヴィ・ロック/メタル・フェスティバル「SONISPHERE FESTIVAL」のレポート。

レポートとはいえ、IRON MAIDEN、METALLICA、SLAYER、ANTHRAX、CARCASS、MASTDONという6バンドのみに絞り込んだレポートで、100を超えるバンドが出演したフェス全体のスケール感は全く伝わってこない。

そして、恐らく日本人的にはメインステージにかのBABYMETALが出演したことが一番の話題のはずなのですが、それも完全スルー。その辺は同じシンコーミュージックから出ている『ヘドバン!』に譲るということなのでしょうか。

広瀬編集長の「SPECIAL対談」の相手は、いよいよネタが尽きたか、完全な裏方のフォトグラファーの人。90年代に『Player』誌で活躍していたようなので、当時の『Player』誌を読んでいた人にはなじみがあるのかもしれませんが、私は全く存じ上げない方でした。

まあ、いろいろなアーティストの仕事をされている方なので、お話自体は興味深いですけどね。イングヴェイが撮影のときには頬を引っ込めているという話にはちょっと笑いました(笑)。たしかにそういう写真に憶えがありますね。

モノクロのインタビューでは、これまた増田氏が手掛けたエース・フレーリーのものが充実。KISSの記事が楽しめた人にとっては必見でしょう。

カラーのインタビューはHEAD PHONES PRESIDENTとACCEPTと、BUCKCHERRYと、OVERKILLが各4ページ、DRAGONFORCEが5ページ。

ただ、RED DRAGON CARTELはインタビューはモノクロで4ページ、来日公演レポートがカラー2ページなので、実質6ページ。同様にRIVAL SONSもインタビューがモノクロ4ページで、英国でのライブ・レポートがカラー2ページの合計6ページ。イマイチいち読者には理解しがたいページ配分です。

てか、同一アーティストのインタビューとライブ・レポートのページを離すのって、何か意味あるんですかね?

RED DRAGON CARTELは今後BADLANDS寄りになっていくとのことで、そうなると個人的にはちょっと積極的に聴きたい音ではなくなっていくかも。

ディスク・レビューに関しては、ACCEPT、DRAGONFORCE、HAMMERFALLがマストバイ。レビューは間に合っていないが、RIOT=マーク・リアリの遺志を継ぐRIOT V(あれ? RIOT名義?)のアルバムも今月発売ですね。

あとは「過去最高にドラマティック」というELUVEITIEや、伊藤政則先生が94点をつけていらっしゃるOPETHなども聴いてみたいが、最近のこの暑さだと個人的にはなかなか手が伸びにくい音楽ではあります(苦笑)。

来月号は30周年記念号ということで、一挙にページ2倍、320ページとなり、通常中綴じのこの雑誌が、背表紙ありの平綴じになるそうです。お値段は1,000円だそうで。30周年記念号の表紙は案の定MR.BIG、ということのようですね。

最近またベース演奏を始めたらしい前田氏の編集後記がひと昔前の「メン募」風で笑いました。

◆発行元であるシンコー・ミュージックのWebサイト
http://www.shinko-music.co.jp/main/ProductDetail.do?pid=2175011409

UNISONIC / LIGHT OF DAWN

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マイケル・キスクに未だHELLOWEEN、いや、「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」を求めるファンであれば、思わせぶりなイントロ#1から、「これぞ!」のメロディック・パワー・メタルが展開される#2で快哉を叫ぶのではないか。

先行シングル#4「For The Kingdom」の時点で「前作よりメタリックになりそうだ」という予感はあったが、まさかここまでモロにメロディック・パワー・メタルな楽曲をやってくれるとは、嬉しい誤算。

やっぱりマイケル・キスクの声には明るく伸びやかなメロディック・パワー・メタルが良く合っている。例え本人にとってそれが必ずしも「本当にやりたいこと」ではなかったとしても。

今回、スケジュールが合わなかったためにカイ・ハンセン(G:GAMMA RAY)はソングライティングに関わっていないが、デニス・ワード(B:PINK CREAM 69)がHELLOWEENの「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」やAVANATASIAでマイケル・キスクが参加した楽曲を「リサーチ」して「研究」したというだけあって、前作より格段にメロディック・パワー・メタル・ファンの琴線に触れる作風になっている。

ソングライティングには関わっていないとはいえ、ギターのフレーズやバッキングの随所にカイ・ハンセンのインプットと思われる要素も感じ取れるのも美味しい。

とはいえアルバム全体で見るとメロディック・パワー・メタルの類型から外れた楽曲も多くそういう意味では前作を踏襲するバラエティに富んだHR/HM作品だが、前作を「中途半端」と感じた向きも、本作については素直にメロディック・メタルの秀作と認められるのではないか。

そもそも「KEEPER OF THE SEVEN KEYS」にしてからが、必ずしもメロディック・パワー・メタル然とした楽曲ばかりだったわけではないのだから。【86点】

◆本作収録「For The Kingdom」のリリック・ビデオ


◆本作収録「Exceptional」のPV