MANOWAR来日公演 at Zepp DiverCity Tokyo 2014/10/29

先日のLOUD PARK 14感想文で、会場でチケットを買ったと書いていたので、その文章を読んで下さった方はお察しの通り、MANOWAR来日公演に行ってきました。

なにぶん平日のことなので行けるかどうか、行けたとしても開演に間に合うかどうか、我ながら甚だ疑問だったのですが、まるでモーゼが海を割るかのように本日の午後から夕方にかけて入っていた予定がキャンセルされ、嘘のようにポッカリ予定が空きました。これは「MANOWARは観ておけ」というメタルの神の思し召しでしょう。

とはいえ月末、サラリーマンには色々とやらねばならぬことがある時期なのでそれほど余裕たっぷりというわけにもいきませんでしたが、電車の乗り継ぎもよく、主観的にはかなりすんなりと会場に到着しました。

会場には「ご来場のお客様へ」と題されたPowerPointの出力と思しきセンター揃えで「本公演の音量は非常に大音量を発するものとなりますので、各自自己管理をお願いします。気分が悪くなるなどした場合は無理をせずお近くの係員にお声かけください。」という文言が記載された貼り紙が貼られていて思わず吹きました。

大音量で気分が悪くなるなんてそんな馬鹿な、という思いもさることながら、「自己管理」とは具体的にはどうすればいいのか、係員がオーディエンスの真ん中に混ざっているのか、などと思わず心のツッコミを入れずにはいられませんでした。

そしてとどめは会場アナウンスでの上記貼り紙に準拠した大音量警告。なぜかその警告アナウンスでオーディエンスが盛り上がる。まさに爆音ドMが集結しているということでしょう(笑)。

実の所、平日だけにスカスカになってしまうのではないかと危惧していましたが、杞憂でした。超満員という感じではありませんでしたが、最近はあまり詰め込まないのでこれくらいが「ほぼほぼ満員」なんじゃないでしょうか。正直日本にMANOWARファンがこれだけいたというのは個人的にはむしろ意外。ここ2枚の新作は日本盤すら発売されなかったのに…。

開演予定時刻である19時の10分前くらいからは、クラシック調のSEが流れる中、「MANOWARコール」や「KINGS OF METALコール」、「Hail And Killコール」などが会場前方から巻き起こる。オーディエンスの士気が高い。

…しかし、定刻を過ぎても始まらない。このままだとコールしている人たちが疲れてしまって士気が下がってしまうことが危惧され始めた15分過ぎ、ようやく会場が暗転し、それまでバンドロゴ(とスポンサーであるオーディオメーカーのロゴ)だけが映し出されていたステージ背景のモニターに炎の映像が映し出される中メンバーが登場し、今度はファースト・アルバムのジャケットが映し出され、オープニングの定番である「Manowar」でショウがスタートする。

個人的には定番曲とはいえ、いささかシンプルすぎて面白みに欠けると感じている曲なのだが、まるでドリフかと思うほどエンディングを引っ張る演出は「1曲目からこのクドさか」とちょっと笑ってしまった。ベースを大きく振るジョーイ・ディマイオの芝居がかったアクションは大柄な体躯もあって非常に存在感がある。曲が終わる瞬間にはあのMANOWARポーズをキメてくれた(頭上で、左手で右手の手首をつかむアレだ)。

「世界一音が大きいバンド」としてかつてギネスに載ったことがあることはつとに有名だけに、最初から耳栓を装着して警戒していたが、2曲目の「Blood Of My Enemies」で恐る恐る耳栓を外してみる。

確かに爆音だが、恐れていたほどではない。異常に大きいのは低音(つまりベースとドラム)だけで、全体としての「うるささ」はかつてLOUD PARK 07で体験したMACHINE HEADの方が上だったような気がする。とはいえそれは私が後方で観ているからで、前方にいる人はもっと苛烈な音圧を浴びていることだろう。

むしろ耳栓をすると高音部がカットされてしまうため、ただでさえ相対的に音量のないギターの音が聴こえにくくなる。そういう意味では耳栓を外して聴いたほうが「バランスがいい」のだが、さすがにこの音量に2時間というのは耳の健康に良いとは思えないため、再び耳栓を装着した。

3曲目の「Sign Of The Hammer」でキーが下がっていることに気付く。エリック・アダムスのシャウトもアルバムに比べるとパワーが足りない。まあ、もはや彼らも還暦、むしろこのレベルを維持していることを讃えるべきかもしれない。

途中、祖父が孫に語り聞かせるような設定で、中世ヨーロッパの戦争物語のようなシーンが描かれるショートムービーが挿入される。そこに登場する4人の英雄はもちろんMANOWARのメンバーだ。

ライブの曲間つなぎとしてはかなり手の込んだ映像に続いてプレイされたのは「Blood Of The Kings」。一般的にコーラスは客に歌わせるべきものだが、MANOWARのショウにおいては同期音源でちゃんとクワイアが入るため、客の歌声の小ささによってライブの「盛り上がり感」に水を差されることがない。

この曲の演奏中、背景の映像で各国の国旗が次々と映し出され、後半日本の国旗が映し出されると歓声が上がる。

その後、割と小刻みに映像が挿入される。それは最新作「KINGS OF METAL MMXIV」のメイキング映像や、「Fallen Brothers」と題して、既に亡くなった彼らがリスペクトする人物の紹介映像(オーソン・ウェルズや黒澤明といった映画監督や、ジョーイ・ディマイオが心酔していることで有名な三船敏郎、彼らのアルバムでナレーションを担当した人や、バンドのスタッフだったと思われる人、そしてロニー・ジェイムズ・ディオから、2011年に亡くなった元ドラマーのスコット・コロンバスまで)、オリジナルの「KINGS OF METAL」制作当時のドキュメンタリー映像など、それなりに見応えのあるものばかり。

これはひょっとして還暦を迎え体力が衰えたメンバーの休憩タイム? などと勘繰りつつも、メイキング映像やドキュメンタリー映像にちゃんと日本語字幕が付いていることに感心する。

ジョーイ・ディマイオのベース・ソロ(アルバム音源にもなっている「熊蜂の飛行」)から、バイクのSEから始まった「Wheels Of Fire」でショウはクライマックスへと向かっていく。

メンバーがバイク(ハーレー?)に乗って走っている映像にはポルノ女優と思われる女性たちが登場し、平然とその裸体も映し出される。彼氏や旦那に連れてこられたような女性を含め、意外と場内には女性の姿も多かった(後方だったからかもしれませんが)ので、ちょっとドキドキしてしまいました(笑)。

そして、ついに私の今夜の最大のお目当てというべき「Hail And Kill」のあのドラマティックなイントロが鳴り響く。そしてこの瞬間、私は躊躇わず耳栓を外した。これを生音で味わうために今までは「耳を温存」してきたのだ。

もちろん音量は凄い。音圧で終始服の布地や髪の毛が振動し、胸腔の内側に響いていると感じるほどだ。特に楽曲のキメのパートではソニックブームのような衝撃波が襲ってくる。これはメンバーの足元に配置されているウーファーのような機材から発されているのだろう。

それに加えて照明も業界ではパカパカと呼ばれる、いわゆる「ポケモンショック」が起きるのではないかとさえ思われるほど点滅が激しいため、これは確かに体調が悪い人にはしんどいライブかもしれない(苦笑)。

「Hail And Kill」については、個人的にはもうちょっとテンポをツッコミ気味にプレイしてほしかったし、やはりキーが下がっている分テンションも下がっているような気がしてしまったのが正直な所だが、「Hail, Hail, Hail and Kill!」という物騒なコーラスはぜひ一度やってみたかったので満足です(笑)。

続く「Kings Of Metal」も当然耳栓なしで大盛り上がり。「Other Bands Play」からの「Manowar Kill!」の大合唱ですよ。エリック・アダムスが結構フェイクしていたのは地味に気になりましたけどね…。とはいえずんぐりした体型のエリック・アダムスはクマさんのような可愛らしさがあって腹を立てる気にはなりませんでしたが。てか、MANOWARを生で観て、「かわいい」という感想を抱くとは全く想定外でした(笑)。

これにて本編はいったん終了、なわけですが、ちなみにギターのカール・ローガンはバッキングこそベースやドラムの爆音にかき消されがちながら、ソロにおいてはそのテクニカルな速弾きを存分に披露していたし、ドニー・ヘムズィクのドラムもパワフルかつタイトで、どうしてもジョーイ・ディマイオの存在感に目を奪われがちながら、ちゃんといい仕事をしていました。

アンコールを求める声に応じて、ジョーイ・ディマイオがステージに登場。エビスビールの缶を片手にMC、というかスピーチを始める。なんと日本語で。

決して聞き取りやすいとは言えず、明らかに変な箇所もありましたが、大筋で「俺たちは約束通り最高の機材を持って戻ってきた」「お前たちはトゥルー・メタルを愛するマノウォリアーだ」「お前らはMANOWARのTシャツを着れば無敵だ(宣伝?)」「俺たちは世界一爆音(本当にバクオンって言った)のバンドだ。俺たちが戻ってくるまで、この会場で今回以上の音量が出されることはない」「また、戻ってくるぜ」というようなことをカンニングペーパーなしで(!)話し通す。

わずか2日間の日本公演のためだけにあれだけの長い日本語を覚えたのだとしたら、ありがたいお話です。なんとなく思ったのは、役者がセリフを覚えてくるのに近い感覚で、ふとこのジョーイ・ディマイオという人は「ジョーイ・ディマイオという役柄」を演じているのではないか、という気がしました。というか、MANOWARという特殊な世界観を背負ったバンド自体、一種のお芝居のようなものであり、メンバーは「MANOWARという舞台」を演じているのかもしれません。

それまでほとんどMCなしで立て続けに曲が演奏されていた分、まとめて借りを返すかのごとくしゃべり倒したジョーイは最後に「乾杯!」といって残っていたビールを一気に空ける(それまでもちょこちょこ口を付けていたが大半が残っており、それもほとんどこぼしていたように見受けられました。しかも最後に口に含んでいたビールを客席に向けて吹きかけていたりするので、実質的にはほとんど飲んでいないのではないかと思われます)。

そしてアンコールとして「Warriors Of The World United」に続き、最後に名曲「Black Wind, Fire And Steel」が勇壮にプレイされる。同曲エンディングでフィードバック・ノイズの中、エリック・アダムスが片手にギター、もう一方の手にベースを掲げる姿がまた雄々しくも可愛らしい。顔つきが優しいんですよね、この人。

エリックが掲げるギターとベースを、エリックに持たせたままカールとジョーイが最後のキメを演奏して、「Black Wind, Fire And Steel」が終了。

最後にジョーイ・ディマイオがベースの弦を一本一本素手で引きちぎり(あれは強く引っ張ったら外れるように細工しているのでしょうか?)、その弦を律儀に丸めて(眼とかに刺さったら危ないからでしょうが)ファンに手渡し、ライブは終了。「The Crown And The Ring」が荘厳にエンディング・テーマとして流れて、ショウが幕を閉じました。

実は今のMANOWARのライブについては、半信半疑というか、あまり期待しないで観に行きました。何しろ最近のアルバムのつまらなさはレビューを躊躇させるほどで、バンドとしての衰えは明らかだったので。

実際、ミドルテンポの曲が多く、エキサイティングとは言い難い瞬間も結構あったのですが、やはり後半の名曲たたみ掛けがあったのと、映像の字幕やジョーイのスピーチの端的に現れていた日本への愛情(どこの国でもそうなのかもしれませんが)を目の当たりにしてしまったがゆえに満足/納得させられてしまった、という面は確実にありますね。

てなことを言いつつも、やはり欧州で高い人気を誇るというだけあって、風格と貫禄に満ちたメタル・エンターテインメントとして完成されたショウだと感じました。本当に世界一かどうかはともかくとして、この音圧・音量もなかなか体験できるものではないですし、やはりメタラーとして生を受けたからには一見の価値がある、いや、観ておくべきライブだったな、と感じましたね。

ようやく今年のLOUD PARKが(私の中で)終わりました。
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LOUD PARK 14 二日目の感想

LOUD PARK 14二日目もさいたまスーパーアリーナ付近は快晴。野外フェスではないので晴れてても別段いいことがあるわけではありませんが、雨が降ると傘を持って行かなくてはならず鬱陶しいですから、晴れてくれるのはいいことですね。

昨日同様、開演ちょっと前に着いたわけですが、昨日と異なり本日は行列はなく、すんなり入場することができました。

すると案の定、人が少ない。昨日の同時間帯の半分以下? まあ本日の序盤のラインナップがやや地味というか微妙だったので、時間と共に増えては行きましたが、昨日のレベルには達しませんでした。

指定席に着くと、昨日のDJ BOO氏ではなく、おなじみサッシャ氏がMCをしている。多くの人がこのイベントのMCなんて誰でもいい、もしくは特にMCとかいらないんじゃね? と思っていると思いますが(?)、少なくとも個人的にはサッシャ氏のほうがしっくり来ますね。

ARION

今年の5月にLOUD & METAL ATTACK 2014で観たバンド。その後日本デビューも果たし、BURRN!誌のレビューではまずまずの高得点を獲得していた。

ただ、私が観たときの印象は「イモ臭い…」であって、あまりパッとしたものではない。

とはいえまだメンバーはかなり若いようなので、その後急成長を遂げている可能性もある、と期待し、ライブを見守ることにしました。

しかし、ショウがスタートし、ヴォーカルがステージ袖から飛び出してくるなりベーシストに衝突しそうになっている時点でステージ慣れしていないことがアリアリ。

そして前回観たときもその一昔前のボーイズ・アイドルみたいなルックスのヴォーカリストのダサ過ぎる服装とパフォーマンスが最大の減点ポイントになっていたのですが、それは一向に改善されておらず…。

特にヘッドバンギングに全く腰が入っておらず、下を向いてイヤイヤしているようにしか見えないのはメタル・バンドのフロントマンとしては致命的ではないでしょうか(?)。

まあ、歌はそんなに下手じゃないし、ほんのりハスキーがかった声質にもそれなりに魅力はあるんですけどね。

演奏は年齢に対してかなり上手な部類だと思いますが、まだまだ余裕のパフォーマンスには程遠く…。曲の並べ方などショウ運びもイマイチで、こんなにレベル低いバンドがLOUD PARKに出演したのは初めてなのではないでしょうか?

まあ、まだ若いし、メロディ・センスには光るものがあるので、この経験を糧に飛躍してもらいたいですね。

と、かなり辛辣なことを書いてしまいましたが、少ないとはいえ、オーディエンスは彼らを温かく迎えていました。


PERIPHERY

アメリカ合衆国メリーランド州出身、トリプル・ギター編成による6人組。

MESHUGGAHに影響を受けた「ジェント」などと呼ばれるジャンルのエクストリーム系プログレッシヴ・メタル・バンドとしてその筋では非常に評価が高く、一昨年発表されたセカンド・アルバムは全米44位にランクインしている。

ネット上で話題になっているのを観て、YouTubeでMVを1本見たことがある、と言う程度の貧弱な予習で臨みましたが、これがなかなか良い。

プログレッシヴで素直にノレない要素があるとはいえ、楽曲には必要にして充分なフックがあり、エモーショナルなヴォーカルが歌うメロディもなかなか魅力的。少なくとも「プログレ」という言葉から想像されるような小難しさはなく、多くの人が楽しめるポテンシャルがある。

ドラムを除くフロントの5人が揃ってリズムに合わせて前後に身体を大きく揺らすステージ・アクションが印象的で、そのノリはメタルコアなど、NU METAL以降のアメリカのバンドらしいもの(つまり日本の伝統的なメタル・ファンには「何か違う」という印象を与えるもの)。

まだ日本ではなじみの薄いサウンドですが、本日は二番手にもかかわらずそれなりにアリーナ前方には人が集まっていましたし、盛り上がっているようでした。今後日本でも人気が出てくるかもしれません。


GLAMOUR OF THE KILL

イギリスのBULLET FOR MY VALENTINEフォロワー。実際の所はBFMVよりさらにキャッチーで、本人たち自身が「ポップ・メタル」と自己規定している。

アルバムの印象は「聴きやすいけど、可もなく不可もなし」という感じのものだったので、出演が決まった時点では期待していませんでしたが、先日BSフジの「伊藤政則のロックTV」で、クリエイティブマンの青木氏(このイベントのプロデューサー)が「ライブが良かった」と言っていたのでちょっとだけ期待して観ることにしました。

しかし、案の定というか、可もなく不可もなし…。特に何か問題があるわけでもないのですが、パフォーマンスの魅力がほぼ楽曲の出来に比例しており、ライブならではの特別な何かはあまり感じられない。

ちょっとしたサークル・ピットができるなど、そこそこ盛り上がってはいましたが、メンバーにWODをやれと言われて、左右に分かれたはいいものの、いざ実行したのは数えるほどの人たちだったあたり、やはりオーディエンスの掌握も中途半端だったということではないでしょうか…。


the GazzetE

単独で東京ドーム公演を行なったこともある人気V系バンドで、海外ツアーの経験もある彼らですが、本日に関しては盛り上がっているのはアリーナ前方ブロックのそのまた前半分くらい。あとは場内完全に「様子見」という感じでアウェー感は否めない。

最前の方にはいわゆる「バンギャ」と呼ばれるような熱心なファンが集中しており、「黄色い声」による歓声が上がっていたのはこのときだけなのではないでしょうか(笑)。

MCでは自ら場違いであることを認めつつ、「自分たちもメタルが好きなんで出演しました」という嘘とも真ともつかぬことを言って好感度アップに努めて(?)いました。

とはいえ、彼らの今日のセットリストが「いつも通り」なのか「メタル仕様」なのかは私にはわかりませんが、ライブ・パフォーマンスや自体はV系の王道をゆく、その筋では堂々としたもので、その辺はやはり人気バンドだな、と。

気になるのはバンギャの子たちがそのまま会場にとどまったのか、彼らの出番が終わると速攻で会場を後にしたのか、ということですね(笑)。


BELPHEGOR

オーストリア出身のブラック/デス・メタル・バンド。楽曲スタイル自身はブラック・メタル寄りながら、ヴォーカル・スタイルはデス・メタルのそれ、という感じ。

結成は91年というだけにかなり年季が入っており、禍々しいメイクともあいまって、邪悪なオーラがプンプンしている。

個人的にはアルコールが入った状態(もちろん今日も飲んでますとも、ええ)でメロディの乏しいエクストリームなサウンドを聴くと眠気を催してしまうのですが、本日もその例に漏れず、途中15分ほど寝落ち…。

起きていた時間の印象で言うと、かなり本格派の、プレイもカッチリしたストイックなブラック/デス・メタルで、およそ秋晴れの昼下がりには相応しからぬ轟音だったということですね(笑)。


THUNDER

当初はBELPHEGORの激烈サウンドの後にTHUNDERなんて、刺激が足りな過ぎて眠くなっちゃうんじゃないの? などとナメていましたが、ここに全力でお詫び申し上げます。

開演前の定番SE、AC/DCの「Thunderstruck」の時点でBIG ROCK STAGE側に集まったオーディエンスからは「Thunder!」の力強い掛け声が。

そして登場してきたメンバーたちがいきなりの代表曲、「Dirty Love」をプレイし始めると、一瞬にして会場の空気が「THUNDERモード」にリセットされました。

上手い。いや、巧いというべきか。バンドとしてのグルーヴが素晴らしく、噂通りダニー・ボウズの歌唱は絶品のひと言。こんな風に歌えたら気持ちいいでしょうねえ。

見た目は完全に「日本観光に来た外人のオジサン」でしかないですが、軽やかにステップを踏みながらソウルフル極まりない歌声を聴かせ、巧みにオーディエンスを煽るその手腕はもはや職人芸。

ダニー以外のメンバーの演奏もブリティッシュ・ロックの伝統を体現する…なんてつい伊藤政則氏風の形容をしてしまいたくなるような巧さと味わいがあり、聴いているだけで自然とリズムをとりたくなる。

いや、解散後もちょくちょく来日していたので、「ライブが良いとはBURRN!誌にもさんざん書いてあるけど、今どき彼らにそんなに需要があるの?」などと思っていましたが、本日納得しましたね。このライブなら何度でも観たくなるでしょう。「ロックとは何か」を教えられるような素晴らしいパフォーマンスでした。


THE HAUNTED

大幅なメンバー・チェンジを経て発表された最新8thアルバムが好評を博しているスウェーデン出身のメロディック・デス・メタル/デスラッシュ・バンド。

「きっとサークル・ピット大会になるんだろうな…」と思っていたら案の定、ショウがスタートする前からサークル・ピットが発生する勢い。

ただでさえ恐ろしげなスキンヘッドの巨漢ヴォーカリストが、マイクに頭をぶつけて額から流血しており、さらに恐ろしげに(手当してやれよ)。

途中、ヴォーカルのマイクの音が出なくなるトラブルがありつつも終始盛り上がっていましたが、Voが「最後の曲だ」と言ってから他のメンバーがゴニョゴニョ耳打ちし、「あと2曲!」と言い直し、公式サイトに上がっているセットリストに載っていない曲(「Trend Killer」)をプレイしたあたり、速くプレイし過ぎたのでしょうか(笑)。


RIOT

私はかつてRIOTのライブを2度ほど観たことがあり、そのときの印象は「曲がいいので楽しめるが、パフォーマンスはあまりプロフェッショナルではない」というものでした。

そのため、THE HAUNTEDのような強力なバンドの後だと霞んでしまうのでは…と、かつてAS I LAY DYINGの後にプレイしたNOCTURNAL RITESがすっかり霞んでしまった例を同じLOUD PARKで目撃しているだけに、ちょっと危惧していました。

まして、今回他界したマーク・リアリ(G)はもちろん、前回のライブの際にいたトニー・ムーア(Vo)もボビー・ジャーゾンベク(Dr)もいない。あれからさらにパワーダウンしていたら完全にアマチュア・バンドなのではないか…。

だが、それは杞憂でした。新たに補充されたヴォーカル、ギター、ドラマーはいずれも充分なスキルの持ち主で、抜けたメンバーの穴を完全に埋めている。

またさらに、新メンバーの知り合いか彼女か親戚か何かなのか、ROYAL HUNTよろしく金髪の女性コーラスが一人帯同しておりヴォーカル・ラインをサポートしている。

しかし、新ヴォーカリストはそんなコーラス・サポートなど不要なのではないかと思わせるほどの逸材で、あの恐ろしく高いトニー・ムーアのヴォーカル・ラインすら易々と歌いこなしている(ルックスは悪くないものの華に欠け、ちょっとALTER BRIDGEのマイルズ・ケネディを思い出しました…)。

クラシックである「Fire Down Under」でスタートし、トニー・ムーア在籍時の曲を中心にしつつも、「Angel Eyes」など、マイク・ディメオ在籍時の曲も取り上げていたのが意外でした。個人的には「Nightbreaker」をやってほしかったですが。

非常にタイトにプレイされるそれらの楽曲を聴いていて思ったのは、私が見たRIOTのパフォーマンスが弱かったのは、残念ながら既に病魔に冒されて充分な練習ができなくなっていたマーク・リアリに周りのメンバー(特に相方のマイク・フリンツ)が合わせていたからだったのかもな…ということでした。

まさかの輝きを見せるRIOTの演奏にはそれだけでグッと来るものがあったのですが、「日本のファンに捧げる歌だ」と紹介された新作からの曲、「Land Of Rising Sun」がプレイされると、その歌詞と曲調によって思わずウルっと来てしまいました。年を取ると涙腺が脆くなりますね。

クライマックスの「Warrior」から「Thundersteel」の流れはもう泣きながら渾身のヘドバン&声を枯らしてのサビ合唱ですよ。たまりませんでしたね。陳腐な言い草ですが、感動のライブでした。

そして泣きながら横を見ると、反対側のULTIMATE STAGE前で「DEATH ANGEL待ち」をしていた人たちが「Thundersteel」に合わせてサークル・ピットを作っていたのが見えました。反対側のアリーナにピットが発生したのを見たのは初めてかも。

ライブ開始前にはマーク・リアリの写真が次々と大型ビジョンに映し出され、ドラムキットの前にはマークのものと思しきギター・ケースが置いてあったりしたのですが、ステージが始まるとそれらに触れることもなく、お涙頂戴トークなどもなかったのがかえって好印象でした。


DEATH ANGEL

1987年に平均年齢17歳でデビューしたサンフランシスコ出身のスラッシュ・メタル・バンド。

BURRN!誌でもしばしば「名盤」として取り上げられていた1st「THE ULTRA-VIOLENCE」と3rd「ACT III」は聴いたことがあったものの、2001年に再結成した後のアルバムやライブには一切触れておらず、正直ノーマークでした。

特に前のRIOTの素晴らしさにちょっと放心状態になっていた所に、インターバル短めで始まったので最初のうちは彼らの音楽は耳を右から左へ抜けていくような有様でしたが、すぐにそのテンションの高いキレキレのスラッシュ・サウンドに「おっ?これはカッコいいのでは?」とステージに意識を引き戻されました。

アグレッシヴなスラッシュ・サウンドでありながら、ちゃんと表情と起伏のある楽曲/演奏にはHR/HMに対する確かな素養が感じられ、それがサウンドをよりダイナミックかつ熱情的なものにしている。

ヴォーカリストのステージングや煽りも非常にカッコよくキマっていて、メタル・バンドのフロントマンかくあるべし、と思わず唸りましたね。

もちろんアリーナは大盛り上がり。終始2つの大きなサークル・ピットがTHE HAUNTEDに引き続き二層式洗濯機のごとく回転を続けていました。

終盤で「荒城の月」をプレイしていたのはSCORPIONSの影響? これは来日したときには毎回やっていたりするのでしょうか? 


WITHIN TEMPTATION

個人的には本日一番期待していたオランダの大人気シンフォニック・メタル・バンド。何しろ直近2作が凄く良かったですからね。

ショウはターヤ(元NIGHTWISH)とのデュエットで話題になった「Paradise」でスタート。ターヤのパートが単なる同期音源だったのはやや興ざめでしたが、やはり抜群に曲がいい。

というか「Paradise」に限らず、ゲスト・シンガーを迎えている曲では基本的にゲスト・シンガーのパートは同期音源だったわけですが、その間シャロン・デン・アデル(Vo)がかわいらしく踊って(?)くれるので全て許します。

というかシャロンももう40歳で、しかも3児の母なのに相変わらず美しい。本日の白いドレス姿も素敵でございました。

繰り返しになりますが、とにかく楽曲のクオリティが高い。オランダという北欧やドイツと違って必ずしもメタルの人気が高いとは言えない国でトップ・バンドでいるというのは伊達ではなく、もはやメタルやロックというカテゴリーを超越したポップ・ミュージックとして比類なき完成度を誇っていると言っていい。

そういう意味ではバックのミュージシャンたちの演奏やパフォーマンスに主張が強くないこともあって、バンドである必然性もないような気がしてしまうのもまた事実ですが…。

楽曲が良く、シャロンのパフォーマンスも魅力的だったので期待通り楽しめたわけですが、唯一の誤算は私のフェイバリット・チューンである「Sinead」がアコースティック・バージョンで演奏されてしまったことですね(苦笑)。まあ、それもスペシャルだし悪くはなかったのですが…。


KREATOR

かつて80年代に日本ではSODOM、DESTRUCTIONと共に「ジャーマン・スラッシュ三羽烏」などとやや恥ずかしい名前で呼ばれていたバンドのひとつ。

その後SODOMやDESTRUCTIONに頭ひとつ、いや身体ひとつ抜け出る成功を収めた今となっては、名実ともにジャーマン・スラッシュ・メタルの帝王と呼ぶに相応しい。

最新作「PHANTOM ANTICHRIST」が素晴らしい出来だったので、個人的にも期待していましたし、ULTIMATE STAGEの前で開演前からピットを作ってスタンバっていた人たちはなおのことでしょう。

しかし、オープニングを飾るのは高速スラッシュ・チューンではなく、むしろこのバンドの楽曲の中ではミドルテンポに属する「Violent Revolution」で、サークル・ピットの皆さんたちは拍子抜けしたのか不完全燃焼に。

その後も、随時サークル・ピットが発生するものの、あまり長続きせず失速すること数回。

その原因は、現リード・ギタリストであるサミ・ウリ・シルニヨ加入後、ドラマティックな泣きのパートが楽曲に導入されるようになり、その要素は私にとっては非常に魅力的である一方、高速スラッシュ・ビートで大運動会をしたい人たちにとってはむしろ邪魔になるものだったということなのではないでしょうか。

しかし、やはり歴戦のカリスマ、ミレ・ペトロッツァ(Vo, G)は凄かった。もはや単なる煽りを超えたアジテーションと呼ぶべきMCによってオーディエンスの士気を高揚させ、アリーナに狂乱を生む。

「音楽が俺たちをひとつにしてくれる。宗教や政治なんてクソくらえだ」なんてベタながらもカッコいいセリフを、日本人にもわかりやすいようにゆっくりはっきり喋ってくれるあたり、カリスマは意外と気配り上手(笑)。

常に2つに分かれて行なわれているサークル・ピットに対して、ひとつになって巨大なサークル・ピットになれ、という呼びかけは、その呼びかけの直後には実現しませんでしたが、最後の曲をプレイするにあたって「この会場をブッ壊すラスト・チャンスだ」という物騒なMCに続いて「Pleasure To Kill」がプレイされると、場内の熱狂は極限に達し、ついに2つのサークル・ピットがアメーバ状に結合、アリーナは完全なるカオスと化した。

その様子は往年のSLAYERのライブを彷彿させ、KREATORがSLAYERに匹敵する最強のスラッシュ・メタル・バンドのひとつであることを証明し、会場のボルテージが最高潮に達する瞬間を演出したと言えるでしょう。

個人的には、最近のセットリストには入っていなかった、彼らの楽曲で私が一番好きな「Victory Will Come」をプレイしてくれたのが嬉しかったですね。


DREAM THEATER

そして大トリ、DREAM THEATER。プログレッシヴ・メタルの王者であり、全米TOP10の常連となった今では文句なしにHR/HMのフィールドにおけるトップ・バンドのひとつと呼ぶに相応しく、フェスに出演するのであればトリのポジションに異を唱える人は少ないでしょう。

一方で、彼らの音楽がフェス向きなのか? ということについてはいささか疑問を抱く人もいたのではないかと思います。かつてSUMMER SONICで観るまでは私もそうでした。「鑑賞音楽なんじゃないの?」と。

しかし、彼らの音楽の持つ力は既にそんな次元の低い話を超越した所にあります。そこにあるのは「圧倒」だけ。

まずは映像から始まりました。彼らのアルバム・ジャケットのアートワークはどれもイマジネーションを刺激されるものですが、その歴代のアートワークが動きのついた映像として時系列に展開していく、ファンにとってはたまらないもの。

「METROPOLIS PT.2 : SCENES FROM A MEMORY」のアートワークのパートになった際に起こった歓声に、同作の人気の高さを感じさせられました。

そして、その映像が終わると、最新作からのリード・トラックである「The Enemy Inside」でショウがスタート。マイク・マンジーニのドラム・セットはさながら要塞のようで、バスドラが4つ付いている時点で既に意味がわからない。脚が4本あるのか。

非の打ち所のない演奏で「The Enemy Inside」が終了すると、続くは「AWAKE」からの「The Mirror」で、(アルバムを聴いている方であれば)当然ながら、「Lie」へとつながって行く。この時点で本日の選曲が「有名曲を並べたフェス向けセットリスト」ではないことがわかりました。

終わってみると全体的にはマイク・マンジーニ加入後の2作からの曲が多めで、このタイミングにおけるセットリストとしては不思議のないものでしたが、もっとベタな選曲を期待していた人たちにとっては「選曲が悪い」と感じられたかもしれません。

しかし、オリジナルの映像をバックに(その映像による演出は効いていることもあれば、それほどでもないこともありましたが)繰り広げられる、超絶技巧にして情感豊かな演奏には、まさにバンド名のごとく夢の劇場に連れて行かれるかのような異世界感があり、もはや選曲なんてどうでもいいんじゃないかとさえ感じさせられました。

もちろんフロアはリズムに合わせて腕を上げたり身体を揺らしたりとそれなりに盛り上がっているものの、先ほどのKREATORのような狂騒を見せているわけではない。当然モッシュピットもサークル・ピットもできていない。皆、見入っている。

しかし、走り回り、暴れるだけがメタルの楽しみ方ではない。DREAM THEATERのオーディエンスが静かだからといって、KREATORより盛り上がっていないというわけではないのだ。

まあ、回らないオーディエンスの代わりに(?)ジョーダン・ルーデスが可動式キーボードを押してしょっちゅうグルグル回っていましたけどね(笑)。

途中、二度ほど音が途切れるトラブルがあり、ジェイムズ・ラブリエ(Vo)も絶好調という感じではありませんでしたが、それでも彼らのステージの完成度は孤高であり、「アート」でした。

ハイライトはやはり「METROPOLIS PT.2 : SCENES FROM A MEMORY」からの「Overture 1928」~「Strange Déjà vu」の流れですかね。ラストの「Pull Me Under」はオマケというか、サービスみたいなものでしょう。形としてのアンコールはありませんでしたが、実質この「Pull Me Under」がアンコールみたいなものだった、と受け止めています。

正直な所、あまりに他のバンドと次元が違い過ぎて「LOUD PARK終了後にDREAM THEATERの公演があった」みたいな印象を受けてしまったことは否めませんが、「う~ん、やっぱ凄えな…」というのが基本的な感想ですね。まあ、彼らの場合アルバムを聴いても毎回そういう感想になるわけですが。


いや~、しかし今日の密度は濃かったですね。メンツ的には昨日より地味かな?という感じで、実際客入りも昨日より明らかに少なかったのですが、個人的にはこの2日目の方が「いいライブが多かった」という意味で充実していたと思います。というか、初回から皆勤していますが、ここまで満足度の高い日はほとんどなかったんじゃないですかね。

例年その日のベスト・アクトに関してはだいたい2つくらいの候補に絞れるのですが、本日に関してはTHUNDER、RIOT、DEATH ANGEL、WITHIN TEMPTATION、KREATOR、DREAM THEATER、どれも評価ポイントはそれぞれ異なるにせよベスト・アクトに選ばれておかしくないパフォーマンスだったと思います。

バンドのキャンセル騒ぎなどはありましたが、やはりこうして素晴らしいパフォーマンスを立て続けに観てしまうと「やっぱりメタル最高!」と心から思ってしまいますね。

来年は10周年。クリエイティブマンの仕切りに期待してはいけないとは思いつつ、やっぱり期待しています。

LOUD PARK 14 初日の感想

LOUD PARK。この、年に一度のお祭りを堪能するためにも前日は早く寝ることを目指したのですが、不幸なことに現在仕事が今年度一番ではないかと思われる(思いたい)繁忙期に突入しており、結局仕事が終わったのは夜の2時過ぎ。ベッドに入ったのは3時を回っていた。

しかし、MANOWARがキャンセルになった今、LOUD PARK 14の初日で一番観たいバンドはBATTLE BEAST。「オープニング・アクト」の仮面女子を別にすれば実質一番手だ。

例年一人で参加することが多いのですが、今年は友人が付き合ってくれるので、チケットを持っている身としては遅刻は許されない。

ということで頑張って早起き(当社比)し、何とか10時前に会場であるさいたまスーパーアリーナにたどり着く。

この開演間近のタイミングでも意外と(?)並んでおり、会場入りしたのは10時を少し回った時刻。場内から仮面女子のものと思われる演奏音が漏れ聞こえてくる。

本日はMANOWARがキャンセルになったお詫びとしてドリンクチケットが無料となっており、早速オフィシャルバーでビールに換える。午前中からのビール、やっぱり最高ですね。

ビールを持ってBIG ROCK STAGE側の指定席へ。

仮面女子

この日の仮面女子は、バックのミュージシャンに山下昌良(B: LOUDNESS)、真矢(Dr: 元LUNA SEA)、DAITA(G: SIAM SHADE, BREAKING ARROWS)というなかなか強力なメンバーを集めており、歌のないパートの演奏だけ聴くとメタルに聞こえなくもない。

しかし楽曲はどうにも普通のアイドルソングで、アイドルなのにホッケーマスクみたいな仮面で顔を隠しているというSLIPKNOT的な設定以外にメタルっぽさは皆無。

サイリウムを持った熱心なファンと思しき人たちもちらほらいましたが数は少なく、一応ステージ前にいる人たちもそこそこいるものの盛り上がっているとは言い難い。

とはいえ、彼女たちにとっては「凄腕のロック・ミュージシャンをバックにメタルフェスに参戦した」ということ自体がWebニュースやスポーツ紙の見出しになれば御の字であるはずで、この場で受けるとか受けないということはどうでもいいのでしょう。

興行主側としても彼女たちが出演することによってパブリシティが飛ぶのであれば、一部のファンからの不評など無視するに値するメリットがあり、Win-Winの関係と言えるのかもしれません。

個人的にはサイリウムを振って応援していたようなコアなファンたちが、その後会場にとどまって他のバンドのライブを観て行ったのかどうかに若干興味があります(笑)。


BATTLE BEAST

本日最大の目的のひとつ。昨年の来日公演は都合がつかず観に行けなかったので、彼らがLOUD PARKに出演すると聞いて「ラッキー」と思っていました。

ライブは期待にバッチリ応えてくれる素晴らしいものでした。80年代HMの旨味をたっぷり含んだ楽曲を、往年のブル中野(古い)かバンド名がXだったころのTOSHIか、というパワフルな女性シンガーが歌うそのサウンドは、思わず頬が緩むダサカッコよさ。

個人的には彼らのレパートリーで一番お気に入りの「Newromancer」を聴けなかったことが残念でしたが、この盛り上がりであれば、次作発表後の来日公演は容易に決まるのではないでしょうか。

終演後、SEとして彼らの80年代志向を象徴するかのように映画トップガンのテーマが流れたのですが、「なんかデジャヴを感じる…」と思ったら解散してしまったBLESSED BY A BROKEN HEARTのライブのエンディングでもこの曲が流れていたことを思い出しました。


MARTY FRIEDMAN

続いてはおなじみマーティ・フリードマン。ただ、なじみ過ぎてありがたみがないというか、「マーティだったら日本にいるんだし、いつでも観られるんじゃね?」という気持ちが働いて、このタイミングでMANOWARのチケットを購入に出る。

まあ、いつでも観られる、なんて高をくくっていると一生観なかったりするのが人生というものですが。

400レベル(4階)で販売しているとのことながら、うっかり一か所しかない昇りエスカレーターをスルーしてしまい、無駄に会場を一周してしまいました。

無事チケットを購入した後、追加のビールと、おつまみとして厚切りベーコン串を購入して席へ戻る。

ゲストで誰かヴォーカリストを呼んでいるのかと思いきや、オールインストで突き進んでいるようだ。インストオンリーはLOUD PARK史上初?

少なくとも私が聴いた中で一番盛り上がったのはMEGADETHの「Tornado Of Souls」のカヴァーでしたが、それに続くラストの「天城越え」も反応は悪くない。

しかしマーティは本当に「天城越え」が好きなんですね。だいぶ昔からやってますよね。


VANDENBERG’S MOONKINGS

ちょっとした伝説のギタリストであるエイドリアン・ヴァンデンバーグを生で観られるということは楽しみだったため、わざわざULTIMATE STAGE側の自由席に移動して鑑賞。

ただ、アルバムは良質ながらちょっと地味だったので「眠くなってしまうかも…」と危惧していましたが、案の定というかビール2杯が効いていたこともあってあえなく睡魔に屈する。

とはいえVANDENBERGの名曲、「Burning Heart」のイントロで目が覚め、その後は一応最後まで観ました。
WHITESNAKEの「Here I Go Again」もやっていましたね(てか、セットリストを見ると「Judgment Day」もやっていたんですね…)。

バンドのグルーヴは悪くないし、シンガーはかなりの実力者だったが、やはりちょっと曲が地味すぎました…。


LOUDNESS

この時点で既に時間が押し気味だったのか、VANDENBERG’S MOONKINGSが終了するとほとんど間髪を入れずにLOUDNESSのステージがスタート。

とにかく音がデカい。これまでのバンドは特に耳栓がなくても大丈夫だったが、彼らの演奏が始まると耳栓を装着せざるを得なかった。ある意味高崎晃のギターがこのLOUD PARKで一番攻撃的なサウンドを出していたかもしれません。

二井原実の歌もぼちぼちフェイクしていたし、高崎晃のギターもCDの完コピをしているわけではないのですが、それは衰えを感じさせるものではなく、ベテランならではの上手な手抜きというか、ペースコントロールという感じ。

新作の曲を中心にプレイし、それらも悪くはなかったのですが、やはり盛り上がりを見せたのは後半、「Crazy Nights」、「Crazy Doctor」そして「S.D.I」という往年の名曲が3連打されたタイミング。

どうでもいいですが、「Crazy Nights」のリフって、この日プレイされたあらゆるバンドのあらゆる楽曲の中で一番国際的に知名度のあるリフなんじゃないですかね?

このタイミングではなんとLOUDNESSのライブで小規模ながらサークル・ピットが発生するほどの盛り上がりを見せました。

ただ、往年の名曲とはいえ、「Never Change Your Mind」は、少なくともフェス向きではなかったんじゃないですかね…。


SOILWORK

友人が観たいというので、アリーナの割と前方で鑑賞。彼らを観るのは個人的には約10年ぶりだが、実際ここ6年ほど来日の機会に恵まれなかったようだ。

しかしライブを観ていて思ったのは、やはりARCH ENEMYやCHILDREN OF BODOM、IN FLAMESといった同カテゴリーのバンドに比べると楽曲のキャッチーさや演奏の迫力の点でやや見劣りする部分があり、その辺が来日から遠ざかっていた(人気が伸び悩んでいた)理由なのではないかと思ってしまいました。

格闘家のような風貌のフロントマン、ビヨーン“スピード”ストリッドは迫力充分ながら、楽器隊がちょっと地味なんですよね…。いやドラムなんてかなりパワフルで、バスドラの音の異常なデカさは衣服や体毛が振動していることを感じさせられるほどだったのですが。

彼らの音楽は10年前の時点ではかなりイノベーティブで、バンドのサウンド自体もどんどん進化していくことを感じさせられたのですが、どうもその後自分たちが創造した「型」に収まってしまっている観があり、しかもその「型」の中でさらなる名曲を生むに至っていない気がするんですよね…。

ビヨーン“スピード”ストリッドのMCが日本のオーディエンスにはやや(英語力的な意味で)高度過ぎたのか、的外れな反応ばかりが返ってきて、彼らとしてはちょっとやりにくかったのではないかと思います。


AMARANTHE

つい先日発売された最新作「MASSIVE ADDICTIVE」が、発売日にオリコンデイリー7位にランクインするなど、日本での人気が上昇している彼ら。

以前LOUD PARK 11で観たときには、サウンドのバランスが悪く、彼らの音楽の魅力が伝わり切っていないようなもどかしさがありました。

今年も彼らに限らず、サウンドはまんべんなくイマイチだったのですが、それでも彼らに関しては前回よりはマシだったように思います。

ミニスカートから長い脚(必ずしも「美脚」ではありませんが…)を大胆に露出したエリゼ・リード(Vo)の華やかな女性ヴォーカルに、前回からメンバー・チェンジしているスクリーム担当、ポップ声担当の男性ヴォーカルの3人と、ギターとベースの5人がそれぞれステージを動き回る様には賑やかさがあり、視覚的にも飽きさせないステージだった。

難を言うならオロフ・モロク(G)のギター・ソロがヘナチョコだったことですかね(苦笑)。こんなお飾りのようなソロならなくてもいいような気がしますが、まあ、ギター・ソロがあるからこそメタルとして語ることができる音楽という気もするので、あったほうがいいのかもしれません。


DOWN

かつてLOUD PARK 08で観たときには、その個人的には全く合わない音楽性に退屈した記憶のみがあります。

そして今回も2曲ともたずに寝落ち。20分ほど意識を失った後、また2曲ほど観てみましたがやはりどうにも退屈だったため、いったん通路に出て会場をぶらつき、追加のビールと食べ物を買いました。

フィリップ・アンセルモの性格からして、PANTERAの曲をプレイしてくれる、みたいなサプライズも期待薄だったので、「切った」形です。ファンの方には失礼ですが…。


RAGE

長年聴き続けていたバンドながら、なぜかライブを観る機会を逃し続けていた彼ら。

とはいえライブの評判は毎回かなり良く、未見であるという期待もあって、個人的にはBATTLE BEASTに次ぐ、本日2番目に期待しているバンドだった。

そしてライブを観て評判の良さも納得、素晴らしいステージでした。3ピースという少人数編成ながら音の薄さを感じさせることもなく、タイトに引き締まったパフォーマンスを披露。

終始楽しそうに歌い、気の利いたMCで煽るピーター“ピーヴィー”ワグナーのフロントマンとしての魅力もさることながら、やはり目を奪われたのはヴィクター・スモールスキのギター・プレイ。

彼が非常に高度な技術を持っていることはアルバムを聴けばすぐにわかりますが、こうして生で観ると、スイッチング奏法やブラッシング奏法など、普通のメタル・ギタリストがあまり使わないトリッキーな技を次々と駆使しており、それらによって魔法のようなサウンド、フレーズを連発する様はまさに「ギターの魔術師」と呼ぶにふさわしい。

新旧バランスのとれた選曲も絶妙で、「90年代までは聴いていた」というオールド・ファンから、ヴィクター加入後の彼らしか知らないような新しいファン、そして本日初見となる人たちにまでアピールしたことでしょう。

特に「Refuse」がプレイされた際には、この手のオールド・ファッションなパワー・メタル・バンドのライブには珍しくサークル・ピットまで発生。ラストの「Higher Than Sky」では見事なオーディエンスの合唱を巻き起こすなど熟練のライブ・アクトとしての実力を遺憾なく見せつけたステージでした。文句なしに本日のベスト・アクトです。

ピーヴィーが常に「サイタマー!」と呼びかけて「日本をわかってる俺たち」を演出し続けてきたのに、最後の最後でアンドレ・ヒルジャース(Dr)が不用意に「トキオー!」と呼びかけ、その演出を台無しにしてしまったのが惜しまれる所です(笑)。


DRAGONFORCE

もはやこのLOUD PARKにおいては「常連」とも言える彼らだが、今回はMANOWARのキャンセルがあったとはいえ、「トリ前」というポジションでの登場に、彼らが「出世」したことを感じさせられる。

速い曲「しか」プレイしなかったかつてに比べると、楽曲のレパートリーにミドルテンポの曲が複数組み込まれるようになり、無駄にハイテンションでジャンプしまくっていた初期のステージに比べると、多少「落ち着いた」印象はある。

とはいえそれでも楽曲の平均速度は本日のラインナップの中ではダントツの一番で、その楽曲のテンポに煽られるかのようにアリーナ前半のみならず、後方のスペースにいる人たちや、反対側のステージ前で「ARCH ENEMY待ち」をしている人たちも腕を振り上げて盛り上がっている。

何より驚嘆するのはデカいサークル・ピットが2つ、速い曲・速いパートを選んで出現することで、この速さに合わせて回るサークルってほとんど「○百メートルダッシュ」みたいなものなのでは…。皆さん凄い体力ですね。

カンペを見ながらとはいえ、積極的に日本語でコミュニケーションを行なう(なかなか発音が上手で感心しました)あたり、日本市場を大切にしようという姿勢が伝わってきて、その辺も好感度大でした。

敢えて言うなら、マーク・ハドソン(Vo)の歌声が、甲高いばかりでエモーショナルな説得力を欠いているという問題がありますが、まあなかなかのハンサムさんで、好青年という印象があって魅力的なフロントマンではあるので、そこは相殺されていると考えるべきでしょうか。

個人的には初期の名曲「Black Winter Night」が聴けたことが嬉しかったですね。


ARCH ENEMY

ヴォーカルがアンジェラ・ゴソウから元THE AGONISTのアリッサ・ホワイト=グルーズに交代、さらにクリス・アモット(G)からニック・コードルにメンバー・チェンジして初の来日公演ということで期待していました。

オープニングはなんと「Enemy Within」。アンジェラの実質的「デビュー曲」を持ってきたのは恐らく意図的なものでしょう。当然オーディエンスはしょっぱなから大盛り上がり。

その曲におけるアリッサの歌唱については、アンジェラの印象が強すぎたため、正直ちょっと違和感がありましたが、2曲目、3曲目とショウが進むとすぐに馴染んでいきました。

その歌唱(というかスクリーム)に関しては、いささか無機的な趣のあったアンジェラに比べるとエモーショナルで、少なくともアンジェラに劣らないパワーと魅力を備えている。

ステージ・パフォーマンスについては抜群のスタイルの持ち主だったアンジェラに比べると、やや幼児体型の彼女はステージ上での見栄えという部分については一歩譲るような気がしますし、ショウの仕切りも姉御肌のアンジェラの方がビシッとしていたと思います。

とはいえ、これもアリッサのほうが「かわいい」または「等身大で親しみが持てる」と感じる人もいるでしょう。要は個性の違いですね。

一方、ニック・コードルに関しては非常に高い技術の持ち主であることがすぐにわかり、クリストファー・アモットの後任という重責を務めるに足る人材であることは多くの人が納得するのではないでしょうか。

新作の曲と、アンジェラ在籍時の楽曲でショウは構成され、これはこれで充分満足のいく選曲ではありましたが、今後ヨハン・リーヴァ時代の曲はプレイされなくなっていくとしたらちょっと寂しいですね。

曲名(「Ravenous」)をコールしたのになかなか始まらないとか、アンコールラストの「Nemesis」の前にプレイされた「Snow Bound」が、マイケル・アモットのプレイが終わらないうちにニックによるアルペジオの伴奏が終わってしまうなど、リハーサル不足? と思わせてしまうような箇所もありましたが、全体的には相変わらず満足度の高いライブでした。

ライブの満足度や、オーディエンスの盛り上がりを思えばもはやトリでもおかしくないでしょ、と思いつつ、いや、まだ彼らじゃフェスのトリには軽すぎる…という思いもあるあたり、私も老害になってきたということかもしれません(笑)。

要はこの後MANOWARがあれば、さらに満足できたんじゃないか、ということなんですけどね(笑)。

BURRN!14年11月号の感想

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表紙はオジー・オズボーン。

創刊号もオジー(と、ジェイク・E・リー)が表紙だったんだから、先月の30周年記念号の表紙もオジーにした方が良かったんじゃないの、と思いつつも、巻頭のインタビューを読むと、たしかにオジーで表紙&巻頭は厳しかったのかもしれないと思いました(苦笑)。

もう完全に「おじいちゃんの思い出話」だもんなぁ…。いやまあ、ある意味現役バリバリのロック・スターがおじいちゃんになるまで続いている、というのは凄いことかもしれませんけどね…。

続くは髭を生やしてイメージチェンジした(?)MEGADETHのデイヴ・ムステインのグダグダなインタビューと、SUMMER SONIC東京公演における簡単なライブ・レポート。

新作を出したIN FLAMESのビヨーン・イエロッテ(G)とアンダース・フリーデン(Vo)のインタビュー。アンダース・フリーデンがIN FLAMESのことを「メロディック・メタル・バンド」と自己規定しているのはちょっと意外でした。

そして今となっては最高に虚しい気持ちになるのがMANOWARのインタビュー。LOUD PARKへの意気込みを語ってくれていますが…。

インタビュー中で語られている「スペインの『D.A.S. Audio』という、我々の基準を満たし、我々の音量に相応しいスピーカーを作っている音響システムの会社」による機材というのが船便の遅れでキャンセルしなくてはならなかった理由なんですかね?

「『LOUD PARK 14』での我々のパフォーマンスは、偉大なる三船敏郎、黒澤明、ビートたけし、そして素晴らしい天才で我が友人であるYoshikiに捧げるよ」と言っていますが、Yoshikiとはいつ友人になったんですかね? まあ、欧米人はバーで一回乾杯しただけでも「友達」と言いそうなので、あまりその辺を深く追求しても意味がないのかもしれませんが。

リッチー・サンボラとオリアンティのライブ・レポートとインタビューは、どちらもファンにとっては微妙な気持ちになりそうな内容でした。ファンというほどの思い入れのない身としては、「この2人って、やっぱデキてるのかな?」という下衆の勘繰りをしながら読んでしまいましたが。

前付のカラーでDANGER DANGERの来日公演レポートが来ていたのはちょっと驚きましたね。そこまで注目度があると思っていなかっただけに。

アンディ・ティモンズ(G)を含むオリジナル・ラインナップでの来日ということで、私も都合がつけば観に行きたかったのですが、行くとしたらUNISONIC&EDGUYの公演と立て続けに行かなくてはならず、さすがに2日連続で平日の公演に足を運ぶのは無理でした(苦笑)。とりあえず写真を見るだけでもテッド・ポーリー(Vo)の笑顔がとても素敵ですね。

創刊30周年記念号が終わってもまだ続く(苦笑)「創刊30周年記念スペシャル企画」は「編集部員が語るBURRN!の30年」という、編集部内の雑談(?)を文字起こししたもの。

まあ、良くも悪しくもこれだけ編集部員のパーソナリティが読者に周知されている雑誌って他にはそんなにないと思うので成立する企画ですね。まあ、この雑誌自体に思い入れのある人であればそれなりにぶっちゃけてるし、楽しめるんじゃないでしょうか。全く興味ない、って読者もいるでしょうけどね。

今月もまた過去のLOUDNESSの扱いについて言い訳めいた話をしているのにはちょっと苦笑してしまいましたが…。

「創刊30周年記念スペシャル企画」第2弾は「鋼鉄名盤ウラ街道を行く」と題されたマイナー作品紹介。

まあ、「マイナーなものを聴いてみたい」という欲求はかつての自分にもあったので理解できますし、実際稀に「大当たり」があったりもするので一概には言えませんが、私が初心者の方に言いたいのは「マイナー所に手を出すのは、まずはメジャー所をひと通り聴いてから」ということですね。

レビューの文字面的に魅力的に思えたとしても、マイナーなものの多くはやはりクオリティがメジャーものに及んでいないケースが大半なので…。メジャーなものをいっぱい聴いて耳が肥えた上でないと楽しめない、みたいな作品もありますしね。

先月号の「この30年、この30枚」に続く「この30年、この30曲」については、「なんでこのバンドがこの曲なんだよ!」みたいな話はもちろんいくらでも出てくるのでしょうが、何しろ仕事としてHR/HMを何万曲と聴いている人たちのセレクトですから、箸にも棒にもかからないようなつまらない曲は選ばれていないと思うので、興味あるバンドについてはYouTubeとかでここに挙げられている曲名を検索してみるのもいいんじゃないでしょうか。

モノクロのインタビューでは、やはりRIOTのインタビューに触れねばなるまい。海外ではRIOT V(RIOT MARK FIVE)と名乗って活動している彼らのアルバムが、ここ日本ではRIOTと名乗っていることについては、やはりレコード会社の差し金だったようだ。

マーキーの社長が「ファンはキミ達のことをRIOTとして認識しているし(そうですかね?)、RIOTはRIOTなんだから(意味不明)、そこに別のものを付けるとファンがいなくなってしまうかもしれない」と脅したのだという。

かつてアリ・コイヴネンが加入したAMORALのアルバムを「アリ・コイヴネン with アモラル」名義で発売した時点で薄々感じていましたが、マーキーの社長も大概ですね。

まあ、確かにRIOT名義の方が、近況をよく知らないファンにとっては「お、RIOTの新譜出たのか」と手に取られる可能性が上がるとは思いますが、マーク・リアリの死から、現在の彼らの成り立ちを知るコアなファンにとっては逆に銭ゲバ的な臭いがして反感を買うのではないかという気がします。

私はマーキーから出ているCDを相当な枚数買っている「優良顧客」ですが、そういうやり口は好きになれない(というかハッキリ言って気に食わない)し、今回の話とは無関係ながら、いい機会なので(?)言ってしまうとこのレコード会社のオビのデザインのセンスの悪さは酷いと思ってます。

毎月恒例のカレンダー・ポスター(?)はMARY’S BLOOD。まあ容貌の衰えたオッサン・ミュージシャンを載せるくらいなら若い女の子にした方が読者も嬉しかろう、という気遣いなのかもしれませんが、さすがにちょっとセンター見開きでフィーチュアするにはまだマイナー過ぎませんか。

まあ、編集部員の「今月のおすすめ」を見ると、もはや前田氏と藤木氏は完全に「嬢メタル」の虜であることは明らかで、これが「編集方針」ということなのでしょう。

しかし今月の「早わかり」コーナーはマーティ・フリードマンって…そろそろこのコーナー限界なんじゃないですか…?

あと、凄くミクロなツッコミを入れさせてもらうと、「CHARTS」ページで1位になっているDRAGONFORCEのアルバムタイトルが間違ってます。「MAXIMUM OVERDRIVE」って…。日本語表記も間違っているということは、完全に勘違いしていたんでしょうね。

UNISONICとEDGUYの来日公演レポートは、私が観に行かなかった日のものなので興味深かったですね。2バンド合わせてとはいえ、カラー11ページでの扱いというのも手厚い。

インタビューにおけるトビアス・サメットは、自身が成功したロック・スターになってなお「ファン心理」を失っていない所が好感度大ですね。

そしてマイケル・キスクの「Eagle Fly Free」を歌いたい、という発言には驚きました。これは次回期待していいのでしょうか。

奥野氏がツイッターで面白いと言っていたダグ・アルドリッチのインタビューは、面白いと言うか何と言うか…。「ミュージシャンの厳しい現実」がここまで赤裸々に語られているインタビューは珍しいのではないでしょうか。とりあえずデイヴィッド・カヴァデールの好感度はだだ下がりですね(苦笑)。

レビューに関しては、今月のマストバイはGALNERYUSに陰陽座にWORK OF ARTと、既に「発売中」となっている(そして当然購入済みの)ものばかり。

マグナス・カールソンからティモ・トルキにソングライターがチェンジしたALLEN-LANDEはどうしようかなあ…。藤木氏のレビューではこのソングライターの交替はポジティブに受け止められているけれども。

SONATA ARCTICAの「ECLIPTICA」の再録盤もどうしようか悩むタイトル。聴けば楽しめるだろうけど、オリジナルの衝撃を超えることがないのはわかっているだけに…。しかもこれもマーキーによる企画と聞くと、銭ゲバの臭いが…。

ややマイナーな所ではCRIMSON SHADOWSとVICTORIUSが気になるし、森川之雄が復帰したANTHEMも気になってますね。

MANOWARがLOUD PARK 14 出演をキャンセル

MANOWARがLOUD PARK14の出演をキャンセルすることが発表されました。

まあ、まずは「ヘッドライナーが2年連続キャンセルになるフェスなんて聞いたことねえよ!」という感想は誰しもが抱いたことと思います。

そしてその理由が「船便の遅れにより、バンドの機材の公演までの到着が困難な状況となったため」という2年連続同じ理由となると「学習能力ねえのかよ!」とシャウトせざるを得ません。

船便、ダメ、ゼッタイ。

まあ、MANOWARの機材が航空便で運べるものなのかどうか知りませんが。

MANOWARについては10/29(水)、30(木)にZepp Divercity Tokyoで振替公演とも言うべき代替公演を行なうそうですが…。

LOUD PARKのためならかろうじて地方からでも観に来ようという人でも、さすがにMANOWARのためだけに上京するというのはかなり厳しいのではないでしょうか。

LOUD PARKの18日公演および2日券のチケット購入者を対象とした優遇措置を協議検討しているとのことですが、平日にやられてもサラリーマンとしては行けるかどうかわからんのですよ。

1日目に一番観たかったバンドがMANOWAR、2日目に一番観たかったバンドがSYMPHONY Xという身としては憤懣やるかたなし、という気分です。その2バンドがキャンセルになってさえ、例年と比較して決して悪いメンツだとは思いませんが、感情的には一番納得いかない回になりそうです。

先日BSフジの『伊藤政則のロックTV!』でLOUD PARKのプロデューサーであるというクリエイティブマンの青野一郎氏という人物が記念すべき10回目となる来年のブッキングはアツいものになる、と言っていましたが、何がブッキングされてももはや信用できんですよ…。

◆LOUD PARK 14公式サイト
http://www.loudpark.com/14/

◆MANOWAR単独公演情報ページ
http://www.creativeman.co.jp/artist/2014/10manowar/