BURRN! 17年4月号メモ

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一昨年昨年と、この雑誌の感想を書くことはやめていましたが、記録用に読者人気投票の結果だけは残しておこうとメモっていました。

もはや総投票数を聞いたら相当お寒いことになりそうなこの投票にどれだけの価値があるかわかりませんが、それでも日本において一定以上の人数によって選ばれたHR/HMに関する年間ランキングってこれだけだと思いますしね。

というわけで読者人気投票の結果は以下の通り。

ベスト・グループ:IRON MAIDEN
ベスト・ヴォーカリスト:ブルース・ディッキンソン(IRON MAIDEN)
ベスト・ギタリスト:マイケル・シェンカー(MICHAEL SCHENKER'S TEMPLE OF ROCK)
ベスト・ベーシスト:スティーブ・ハリス(IRON MAIDEN)
ベスト・ドラマー:ミッキー・ディー(SCORPIONS)
ベスト・キーボーディスト:イェンス・ヨハンソン(STRATOVARIUS/CAIN'S OFFERING/RITCHIE BLACKMORE'S RAINBOW)
ブライテスト・ホープ:SONS OF TEXAS
シャイニング・スター:ニッキー・シックス(SIX:A.M.)
ソングライター:JAMES HETFIELD/LARS ULRICH(METALLICA)
ライブ・パフォーマンス:IRON MAIDEN
ベスト・アルバム:METALLICA「HARDWIRED...TO SELF-DESTRUCT」
ベスト・チューン:METALLICA「Hardwired」
アルバム・カヴァー:MEGADETH「DYSTOPIA」
DVD/Blu-ray:MOTLEY CRUE「THE END」

予想通り、ベスト・アルバムはMETALLICAとMEGADETHのワン・ツー・フィニッシュでした。

というかあらゆる部門が予想通り過ぎてなんというか。
編集部員が推しているBE THE WOLFとか嬢メタル・バンドがちょいちょいランクインしているあたりも含めて、もはや(ある程度投票を参照しつつ)編集部で補正(捏造?)しているのではと疑いたくなるレベルです(笑)。

ベスト・グループは昨年は新作、今年は来日公演ということでIRON MAIDENが連覇ですし、プレイヤー部門も半分以上昨年と同じ。

マイケル・シェンカーが「MICHAEL SCHENKER FEST」というイベントの効果か、意外にも初の(彼の人気絶頂期にはまだ『BURRN!』が創刊されていなかったため)ベスト・ギタリストに選ばれているが、まあ「今さら?」って観は否めず。

ベスト・アルバムの1位から5位がMETALLICA、MEGADETH、DIZZY MIZZ LIZZY、BON JOVI、DREAM THEATERという恐ろしいほどの保守性もさることながら、ベスト・チューンのうち3曲がMETALLICA、2曲がBON JOVI、2曲がDIZZY MIZZ LIZZYということで、実質6アーティストの曲しか選ばれていないというあたり、これに投票している人たちが一体昨年何枚の新譜を聴いているのか知るのがちょっと怖いです(苦笑)。

せめて1部門で複数候補を選べるようにしないと多様性が確保できない投票者数になっているのではないでしょうか。

ただDIZZY MIZZ LIZZYに関しては大健闘ですね。そんなにこの雑誌の読者好みのサウンドだとは思えないのですが、とりあえずLOUD PARKでのパフォーマンスは私も良かったと思いますし、新譜も何しろ20年ぶり(!)ですし、ファンとしては「ここで投票せずにいつ投票するのだ」という気分だったことでしょう。

記事自体は正直流し読みしかしてないのですが、先月号(METALLICA韓国公演のレポート)に続き、GUNS N' ROSESの来日公演のレポートで、サポート・アクトとして出演したBABYMETALのライブ・レポートが一応ちゃんと掲載されている(そして上記の読者投票にもアルバム部門で『METAL RESISTANCE』が、DVD/Blu-ray部門で『LIVE AT WEMBLEY』がランクインしている)のが、この雑誌なりに時代に「譲歩」したのかな、と(笑)。

昨年に続き、X JAPANネタ(映画『WE ARE X』)がニュース欄で取り上げられているのも、この雑誌の一種の「軟化」を表しているのかもしれません。

とはいえ、この雑誌についてはもはやIRON MAIDENをベスト・グループに選び、METALLICAやBON JOVIのアルバムに最高傑作だとは思っていなくても票を投じるような人たちと心中するしかないんだろうなあ、って気がしますけどね。

とりあえず今月レビューされているアルバムで私が購入予定(あるいは既に購入済み)なのはANCESTRAL DAWNとGYZEとONE DESIREの3枚です。

BATTLE BEAST / BRINGER OF PAIN

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前作『UNHOLY SAVIOR』発表後、それまで全ての楽曲の作詞・作曲を手掛けてきたアントン・カバネン(G / Vo)がバンド内における人間関係の悪化によって、解雇に近い形で脱退するという衝撃的な事態が勃発。

2015年5月に行なわれた来日公演でアントンに代わってプレイしていた、キーボーディストであるヤンネ・ビョルクロトの弟、ヨーナ・ビョルクロトを正式なメンバーに迎えてリリースされた通算4作目。

そのヤンネ&ヨーナのビョルクロト兄弟を中心に、バンドのメンバー全員が参加する形で行なわれたソングライティングの結果は、拍子抜けするほどに前作の延長線上にあるもので、中心人物の脱退の影響はパッと聴きほとんど感じられない。

ただ、前作時点でだいぶ進行していた「キャッチーさの増加」はある意味さらに進んでいて、デビュー当時に顕著だったACCEPTを彷彿させる「鋼鉄感」が減少の一途をたどっているのはいささか懸念材料。今の所楽曲のクオリティがその辺の不満を上回る満足感を提供してくれてはいるが…。

特に、前作からのシングル曲の中でも最も物議を醸した「Touch In The Night」路線の80年代ダンサブル・ポップ・ナンバー#9「Dancing With The Beast」なんてもはや非メタルの領域。個人的には好きですが、彼らに期待されている「イキのいいメタル・バンド」のイメージをキープする上ではあえてアルバムからは外す、という選択もあったのでは。

個人的にリフといいKeyアレンジといい「ザ・80年代」という感触の#3「King For A Day」、北欧のバンドらしい哀愁がたまらない#4「Beyond The Burning Skies」、勇壮なKeyリフがカッコいい#7「Bustard Son Of Odin」などがお気に入りだが、やはり全体としてみるとリフのエッジやサウンド全体のパワーが減退しているように感じられるのはアントン脱退の影響なのかもしれない。

とはいえ未だ充分にハイクオリティで、むしろ80年代タイプのHR/HMのファンにとってはさらに親しみやすくなったと言えなくもなく、ライブではきっと楽しめそうな雰囲気が漂っているので 来日したらぜひ観に行きたいとは思いますけどね!【85点】

◆本作収録『Bringer Of Pain』のMV


◆本作収録『King For A Day』のMV


◆本作収録『Familiar Hell」のMV