Edu Falaschi & THE DARK ELEMENT来日公演が決定

最初は日本のメタル・バンドマンによる片手間のプロモーターごっこかと思いきや、今や欧州系メタル・ファンにとって一番信頼できるプロモーターになってしまったEvoken de ValhallのTwitterアカウントで、エドゥ・ファラスキ(Vo : ALMAH、元ANGRA)によるANGRAの『REBIRTH』と『TEMPLE OF SHADOWS』の楽曲再現ツアー"REBIRTH OF SHADOWS"の来日公演が告知されました。

公演日程は以下の通り。

◆10月6日(土) 新宿BLAZE(東京)

◆10月7日(日) ESAKA MUSE(大阪)

来日メンバーはALMAHのラファエル・ダフラス(B)とディオゴ・マフラ(G)、HANGERのファビオ・ラグーナ(Key)、そして元ANGRAのアキレス・プリースター(Dr)に、ブラジルではギター講師やプロデューサーとしてそこそこ知られた存在らしいロベルト・バロス(G)なる人物。

エドゥ・ファラスキが歌い、アキレス・プリースターが叩くANGRAの名曲を聴きたいというニーズは存在するでしょう。需要ある所に供給するというのはビジネスとして至極真っ当です。

とはいえ、バンドというのは単なるビジネス組織ではないというか、むしろビジネスの臭いを感じさせない方がカッコいいという風潮さえあるわけで、そういう価値観に照らすとこのプロジェクトは相当にビジネス臭い(苦笑)。

ただまあ、今のALMAHの人気じゃ単独での来日は厳しいだろうし、かつてCDがバカスカ売れていた頃のようにレコーディング音源で大儲けすることが難しいこのご時世だと、こういう「企画ツアー」で稼がないと生計を立てられないというのもまた事実なのでしょう。

ひと昔前であればレコーディング・プロジェクトとか、トリビュート・アルバムみたいなもので小遣い稼ぎができたのが、今だとこうして実際にツアーでライブしないと稼げないのだとしたら、体はひとつしかないわけですから、ミュージシャンにとっては効率的に稼ぐことが難しい、厳しい時代になったと言わざるを得ません。

このツアーについて聞いた時に感じたちょっとモヤっとした気持ちには既視感がある、と思ったら、昨年来日したRHAPSODYのリユニオン・フェアウェル・ツアーですね(苦笑)。

まあ、QUEENSRYCHEとジェフ・テイトのように楽曲の演奏権を巡っての訴訟沙汰などになっていないだけマシなのでしょうけど。

しかし一緒に来日するのが元NIGHTWISHのアネット・オルゾンと元SONATA ARCTICAのヤニ・リマタイネン(G)によるTHE DARK ELEMENTというのがまた何とも(苦笑)。

2000年代のメロディック・パワー・メタル・ブームを牽引したバンドのメンバーたちが揃う、当時あの手のサウンドに心酔していた私のような人間には、モヤっとした感情がありつつも行きたくなってしまう絶妙な企画だと思います(笑)。

私は幸いにもターヤのいるNIGHTWISHが前座でプレイしたANGRAの『TEMPLE OF SHADOWS』来日ツアーという、今となっては奇跡のような公演を観ることができた人間なのですが、当時リアルタイムで体験できなかった人たちが追体験(疑似体験?)するには絶好の機会なのかもしれません。

◆プロモーターが公開している昨年12月のコンサートフル映像

やはりエドゥの歌声には不安が残る…。

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FOLLOW THE CIPHER "FOLLOW THE CIPHER"が6月29日国内盤発売

「SABATONの作曲に関わったことがあるケン・シェングストロム(G)結成し、日本に限らず専らSABATONの名前がプロモーションに使われているバンドによるセルフ・タイトルのデビュー作の日本盤がワードレコーズから6月29日(金)にリリースされます。

そのケン・シェングストロムが関わったSABATONの代表曲のひとつである"Carolus Rex"のカヴァーも収録されており、SABATONのヨアキム・ブローデン(Vo)もゲスト参加しているあたりSABATON(というかヨアキム?)の協力を取りつけていることは間違いないようだ。

とはいえ、女性ヴォーカルということもあってSABATONフォロワーというわけではなく、むしろAMARANTHEとかに近いモダンなメロディック・メタルが基本線な感じ。

その手のサウンドは実は欧州の硬派なメタル・ヘッズの間ではちょっとチャラいものと捉えられていて、YouTubeのコメント欄などを見てもちょっと賛否両論な感じ。

ちょっとシアトリカルだったり時にゴシックだったりという「独自の世界観」アピールや、メンバーのアピアランスもマスクをしていたり変な髪型だったりとちょっとケレン味が感じられるのもアンチにディスられそうな雰囲気。

ただ、SABATONのバックアップを受けているとはいえ、デビュー作にして大手メタル・レーベル『Nuclear Blast』との契約を得ているだけあって、音楽の質自体はなかなか高く、『BURRN!』誌でも87点とまずまず高得点だったし、上手いことやれば人気が出るかもしれません。







THE NIGHT FLIGHT ORCHESTRA "SOMETIMES THE WORLD AIN'T ENOUGH"が6月29日国内盤発売

SOILWORKのビョーン“スピード”ストリッド(Vo)とデイヴィッド・アンダーソン(G)のクラシック・ロック愛が高じて2012年に始まったプロジェクトの4作目となるアルバム、 "SOMETIMES THE WORLD AIN'T ENOUGH"の日本盤がワードレコーズから6月29日(金)にリリースされます。

SOILWORKのメンバーの他、ARCH ENEMYのシャーリー・ダンジェロ(B)も在籍しているので、ラインナップだけ見るとエクストリーム・メタルのファンに注目されてしまうと思われるが、音楽的にはエクストリーム・メタルの対極にあるメインストリームなクラシック・ロック・サウンドがこのプロジェクトの特徴。

本業であるSOILWORKやARCH ENEMYよりリリース・ペースが速かったりするのは、主に大規模なツアーがないからなんでしょうが、生活かかってない分気楽に作れて、実際やってて楽しいんでしょうね。もう皆さんいい歳だし、365日24時間ゴリゴリのメタル漬け、というのはぶっちゃけしんどいのではないかと。ついつい仕事より趣味に没頭している状況なのではないでしょうか。

過去3作もエクストリーム・メタルのファンには「ポップやな~」と思われるサウンドだったと思うが、先行公開されている曲を聴く限り本作はそれにもましてポップな印象。

個人的にはこの80年代テイスト満載のサウンドはかなり好みだし、アラフィフ位の人の耳に届いたら「これいいじゃん、誰?」と言われそうな感じがするんですが、このブログを読んで下さっているような方にどう響くかはちょっと謎ですね(苦笑)。


この曲とかHR/HM色はほぼ皆無ですが、個人的には公開されている曲の中で一番好みです。





GYZE "龍吟"のMV

日本を代表する、いや、ここではあえて「北海道を代表する」と言おう、メロディック・デス・メタル・バンド、GYZEによる「北海道150周年記念ソング」、"龍吟"のMV。

「北海道150周年記念ソング」とは何ぞやと思って調べてみると、2006年に設立された「札幌なにかができる経済人ネットワーク事務局」という組織が中心となって今年「北海道150年物語」プロジェクトなるものを行なっているようだ。

てっきり北海道のお役所イベントなのかと思いきや、これとは別に「北海道150年事業」という北海道庁による別の動きもあるようなので、こちらはあくまで民間主導、とはいえお役所の公認も得てますよ、みたいなノリの事業のようだ。

正直東京に住んでいると全く目にしないない動きだし(そういう意味でこの曲のリリースは意味があったのだと思うが)、北海道に住む人にもどれだけ認知されているのか謎ではあるが、支援者を募集しているこういう動きに乗っかっていくGYZEの姿勢は個人的には積極的でいいと思う。

ガッツリお役所仕事であれば、きっと「デス・メタルはちょっと…松山千春とかGLAY、今ならサカナクションにお願いしたい」みたいなことになり、そういう大物にオファーしたらギャラで折り合わず交渉しているうちに150周年が過ぎる、みたいなことになったと思われるので、なかなか上手いことやったのではないかと。

楽曲自体は彼らの楽曲の中で飛び抜けた出来だとは思わないが(事業理念を踏まえて彼らなりに一般受けを狙ってクサさを抑えている?)、マンガ仕立てのMVと共に観るとそれなりにグッと来るものはあるのではないでしょうか。

てか、このストーリーって北海道150周年と関係あるんですかね?(苦笑)。

当時の開拓民が味わった苦難とか、アイヌ民族の悲哀についてとか、もっとそれっぽいテーマで曲を作ることもできたんんじゃないかと思うのですが(後者だと北海道開拓を否定することになりかねませんが/笑)。

日本における北海道を、欧州における北欧(もちろんメタル・ファンにとって北欧が特別な地であることは承知の上で)と位置付けている彼らには、それくらいの「地元愛」を表現してほしかったですけどね。

ただ、この曲よりシングルCD1曲目の"Japanese Elegy"の方が、「らしい」泣きメロ満載で良い感じなので、次のアルバムへの期待を膨らませたいと思います。



ついでに、2015年に彼らがLOUD PARKに出演した時の映像も先月公式にアップされていたので貼っておきます。



ヴィニー・ポールが死去

PANTERA、DAMAGEPLAN、HELLYEAHのドラマーとして知られるヴィニー・ポールが6月22日に亡くなったそうです。54歳でした。

何の前触れもなかっただけに、最初「死んだ」という情報だけ目にした時には事故か、あるいは弟だったダイムバッグ・ダレル同様、殺人事件でも起きたのかと思ってしまいましたが、「就寝中に亡くなった」という情報だけで死因は明らかにされていないので、少なくとも事件性のある死に方ではなかったのでしょう。

まあ、80年代からロックン・ロール・ライフを送ってきた人だし、体型を見てもヘルシーな生活を送っていたとは思えないので、何の理由もないってことはないのでしょうが…。

いずれにせよ、還暦どころか70歳を迎えても現役でやっている人がいる中で、早すぎる死であったことは間違いありません。

私自身が彼の熱心なファンだったとは言い難いですが、LOUD PARK 10に出演したHELLYEAHを観た時にはやはり凄いドラマーだと思いましたし、世代だけにPANTERAはけっこう聴いていたので、HR/HMシーンを代表するドラマーの一人であるという認識は持っていました。

しかしエディとアレックスのヴァン・ヘイレン兄弟と並ぶ、最高のミュージシャン兄弟がもう二人ともこの世にいないとは。何だか今一つリアリティが持てません。

どうでもいいですが、ヴァン・ヘイレン兄弟といい、このダレルとヴィニーのアボット兄弟といい、STRYPERのマイケル&ロバートのスウィート兄弟といい、兄がドラムで弟がギター、というケースが多いあたりに兄弟という関係のメンタリティの在り方が窺われますね。

イェンスとアンダースのヨハンソン兄弟も弟がメロディ楽器、兄がリズム楽器という点で通じますし(GYZEの篠本兄弟は逆ですが)。

ヴィニーの死については、凶弾に倒れた弟に早く会いに行きたかったんだろう、と考えるのが一番美しい受け止め方なんでしょうね。ご冥福をお祈り申し上げます。

◆『Rolling Stone』の追悼記事
パンテラの結成メンバー、故ヴィニー・ポールがヘヴィメタル史に残した功績

◆ミュージシャンの追悼コメントまとめ(amass)
http://amass.jp/106895/

私が初めてヴィニーのプレイに触れたPANTERAの"Mouth For War"のMV


米Loudwire「ヴィニー・ポールの忘れられない瞬間 10選」