MONARCH / MONARCH (1997)

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ラルフ・サントーラ追悼エントリーその2。

MILLENIUMの"HOURGLASS"を取り上げた際にいただいたコメントの2/3で触れられていたので結構知名度あるんだな、と驚きました。

このMONARCHの唯一のアルバムは、ジム・ドリアンというニューヨーク出身のシンガーのプロジェクトとして制作されている。

とは言っても本作のソングライティングは主にラルフ・サントーラ(G)とトッド・プラント(Vo)というEYEWITNESSおよびMILLENIUMのメンバーによって担われており、演奏面でもEYEWITNESSおよびMILLENIUMに参加している人間が固めているので、「ヴォーカル違いのEYEWITNESS/MILLENIUMと言っても過言ではない。

ただし、音楽的にも完全にEYEWITNESS/MILLENIUMと同じかと言うとそうでもなく、本作で展開されている音楽はEYEWITNESS/MILLENIUMよりも80年代アメリカンなキャッチーさを押し出したものになっている。

個人的にはこのMONARCH(君主)というバンド名、そしてこのアートワークから勝手にヨーロピアンな様式美サウンドを想像しており、そういう意味では本作を最初に聴いた時にはちょっと肩透かしをくらった気分だった。

ついでに言うなら、ジム・ドリアンというシンガーについても実は事前に知っており、彼が以前参加していたTIDAL FORCEというバンドの「Station To Station」という曲における溌溂とした歌唱が素晴らしかったので期待していたのだが、本作における歌唱はいたって普通でその点も肩透かし。

冷静に聴けばラルフ・サントーラのギター・ワークは流石だし、タイトルからしていかにものインスト、#6「Pagannini」からソリッドなハード・ロック・チューン#7「Scorpio」の流れなどは「期待していたもの」に近かったりもするのだが、やはり全体的に哀愁不足かな。

グランジ/オルタナティブに蹂躙されつくした1997年にアメリカからこういう音楽が出てきたというだけでも貴重なサウンドだったことは間違いないんですけどね。

いずれにせよ、本作もまたラルフ・サントーラという人が「デス・メタルの人」ではなかったことを示す証拠のひとつと言えるでしょう。【82点】



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