FC2ブログ

RHAPSODY OF FIRE "THE EIGHTH MOUNTAIN" アルバム・レビュー

rhapsodyoffire14.jpg

ジャコモ・ヴォーリをヴォーカリストに迎えて初となるオリジナル・フル・アルバム。

先行公開されていた楽曲を聴いて期待していたが、実際、楽曲クオリティという面においては初期4作、"EMERALD SWORD SAGA"時代に肉薄する、かなり高いクオリティのアルバムに仕上がっている。

序盤にアグレッシブな曲を畳み掛けてくるのは彼らの紡ぎ出す濃厚な物語世界に引き込む上で正解。一方で#5"White Wizard"のような楽曲はバンドの特色であるシンフォニックな資質と、ジャコモ・ヴォーリの個性が良い形でケミストリーを生み出しているように感じられる。

#10"The Legend Goes On"のスケール感は出色で、個人的には久々にこのバンドが名曲クラスの楽曲を生み出してくれたと感じている(この曲のサビのコーラスにおける歌詞の組み方は明らかに"Emerald Sword"を意識していると思われる)。

本作への期待もこの楽曲によって作られたと言っても過言ではなく、極論、この楽曲を聴かなければこのアルバムをスルーし、TURILLI / LIONE RHAPSODYに期待する道を選んでいたかもしれない(大袈裟)。

そういう意味で、メロウな#11、10分超えの対策#12は、どちらも悪い出来ではないがメロウな曲なら#6"Warrior Heart"の方が、大作曲であれば#8"March Against The Tyrang"の方が良い出来なので、やや蛇足だったかもしれない。彼らの音楽は大仰かつ濃密であるだけに1時間以上に渡って聴き続けると聴き疲れするので、アルバムの収録曲が少ないことは必ずしもマイナスポイントではない。

ファビオ・リオーネを失った穴を楽曲のクオリティによって埋め合わせたアルバムではあるが、皮肉にもそれが「ファビオが歌ったらもっと良くなっただろうに…」と思わせてしまうことは否定できない。いや、ジャコモも決して悪いヴォーカリストではないのだが、B級メロパワ・バンドにありがちなタイプという印象で、やはりファビオの唯一無二の歌声にはどうしても聴き劣りしてしまうのだ。

日本盤ボーナス・トラックである"Rain Of Fury"の日本語バージョンは、ジャコモの日本語発音が意外に良いという評価ポイントはありつつ、どうにも歌詞が馬鹿げて聴こえて、もし英語ネイティブな人には彼らの楽曲が全てこのように聞こえているのだとしたら、このバンドの人気が一定以上にならないのも理解できると思ってしまいました(苦笑)【86点】







スポンサーサイト