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ティモ・トルキの新プロジェクト"INFINITE VISIONS"

元STRATOVARIUS, REVOLUTION RENAISSANCE, SYMFONIAで、近年はTIMO TOLKKI’S AVALONでの活動をメインにしていたティモ・トルキ(G)が新しいプロジェクト、TIMO TOLKKI’S INFINITE VISIONSを始動させたことが発表されました。

ティモ・トルキはCEAという新興のマネージメント会社とマネージメント契約を結び、TIMO TOLKKI’S INFINITE VISIONSのライセンス契約は各国ごとに締結されるようです。

来月2月にはレコーディングを開始するそうで、ヴォーカリストとしてマイク・ヴェセーラ(元OBSESSION, LOUDNESS, YNGWIE MALMSTEEN他)、ドラマーにはアレックス・ホルツヴァース(現TURILLI / LIONE RHAPSODY、元SIEGES EVEN, RHAPSODY OF FIRE他)が発表され、ベーシストとキーボーディストの名前は近日発表されるとのこと。

しかし、INFINITE VISIONSって…。STRATOVARIUSへの当てつけにも程があると言いますか(苦笑)。

そもそもそれって、STRATOVARIUSがティモ・トルキ在籍時にリリースしたDVD(イェンス・ヨハンソンのトイレ爆破映像で有名?)のタイトルじゃないですか。

正直、REVOLUTION RENAISSANCEもSYMFONIAもTIMO TOLKKI’S AVALONも、別に悪くはないけど、(STRATOVARIUSの)"VISIONS"や"INFINITE"のような名盤オーラは皆無で正直クリエイターとしてのピークは過ぎてしまったのかなという観は否めません。

今年の後半には、7月の南米、11月の日本公演を含むワールド・ツアーが既に予定されているとか。日本の呼び屋はいったいどこなのでしょう?

まあ、個人的にはあまり期待せずに、"VISIONS"や"INFINITE"の7割とか8割でも満足できればラッキー、くらいの気持ちで音源のリリースを待ちたいと思います。

◆ニュースソース
https://www.facebook.com/CEAmgmt/posts/3174508049244021

※昨年のライブ映像


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2020年 ドラマー死に過ぎ問題

先日、1月7日にロック界を代表するドラマーの一人だったニール・パートの訃報ついては、HR/HMやロックの界隈に限らない大きなニュースになり、このブログでも触れさせていただきました。

その記憶も新しいまま、Twitterのタイムラインを日々チェックしていると最近なんだかやたらとドラマーの訃報が目に付く。







ショーン・レイナート(元CYNIC, DEATH)は48歳、リード・ムリン(CORROSION OF CONFORMITY)は53歳、サントゥ・ロンカ(元TO/DIE/FOR)は年齢不明ですが、活動を開始したのが2000年代になってからのようなので、きっとアラフォーから40代半ばくらいではないでしょうか(ちなみにTO/DIE/FORは初代のドラマーも2012年に亡くなっている)。いずれもまだ死ぬには早すぎる年齢です。

こんな不幸な偶然の連続を目の当たりにすると、ポアソン分布という統計学用語を思い出します(私大文学部出身の私が超ざっくり言うと、めったに起こらないようなことがなぜか立て続けに起きる現象の説明です)。

そういえばロックの界隈ではキース・ムーン(THE WHO)、ジョン・ボーナム(LED ZEPPELIN)、ジェフ・ポーカロ(TOTO)、コージー・パウエル(RAINBOW他)など、早死にするドラマーが目立ちますね。日本でもLOUDNESSの樋口宗孝さんとか。

映画『スパイナル・タップ』でも歴代のドラマーが次々と謎の死を遂げる、という設定でしたし、先日このブログで感想を書いた映画『ヘヴィ・トリップ/俺たち崖っぷち北欧メタル!』でもドラマーが事故死していました(もっとも、これは『スパイナル・タップ』に対するオマージュでしょう)。

ドラムには寿命を縮める何かがあるのでしょうか…。

90年代には「この人、早死にしそう…」と思っていたYOSHIKIが今でも生きててくれているのは、首を傷めてドラムをプレイする頻度が減ったからなのかもしれません(?)。

INDUCTION “INDUCTION” (2019) アルバム・レビュー

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ギタリストのマーティン・ベックを中心に、2014年にチェコで結成されたメロディック・パワー・メタル・バンドのデビュー・アルバム。

2015年と2016年にはデモを発表しており、本作には2016年のデモに収められていた楽曲も収録され、4年間近い制作期間を経て発表されている。

中心人物でありメイン・コンポーザーであるマーティン・ベックには悪いが、少なくとも日本において(そして恐らく彼らの主戦場である欧州でも)、このバンドの最大の注目ポイントはセカンド・ギタリストとしてカイ・ハンセン(HELLOWEEN, GAMMA RAY)の息子であるティム・ハンセンが参加していることだろう。

そして、ヴォーカルのニック・ホレマンは現在ドイツのSINBREED、オランダのPOWERLIZEDのメンバーでもあり、過去にはVICIOUS RUMORSの”CONCUSSION PROTOCOL”(2016)でも歌っていた経歴を持つオランダ人で、ドラマーのショーン・ブランデンブルクもPOWERLIZEDのメンバーなので、そういう意味では「バンド」というよりはマーティン・ベックを中心とした多国籍プロジェクトと言えるかもしれない。

弱冠20歳のティム・ハンセンはこのバンドにおける作曲面の貢献は小さいようだが、本作の音楽性はカイ・ハンセンの息子がいるバンド、と聞いてファンが期待するサウンドに近く、GAMMA RAYにシンフォニックな要素をプラスしたような感じ。シンガーの声質もあってEDGUYっぽく聴こえる瞬間もある。

ジャケットのアートワークもGAMMA RAYっぽいし、そもそもバンド名がGAMMA RAYの曲だ(笑)。

そして#6” Mirror Make Believe(My Enemy)”ではカイ・ハンセンがヴォーカルでゲスト参加しており、親子の関係が良好であることを感じさせる(笑)。

楽曲は、ややフック不足だが総じて良く出来ており、レーベルのサポートを受けない自主制作にもかかわらずサウンド・プロダクションも悪くなく、この手のメロディック・パワー・メタルのファンであれば安心して楽しめる仕上がり。

このクオリティがあって、しかもカイ・ハンセンの息子がいる、というトピックがあってなお国内盤がリリースされないとは、かつてあれほどの人気を誇った「ジャーマン・メタル」ブランドはもう日本では失墜してしまったんですね…(前回STORMWARRIORのアルバムをレビューした際にも同じようなことを書いたばかりですが…/苦笑)。

蛇足ながら、中心人物のマーティン・ベック氏はリッチー・ブラックモアを敬愛し、RAINBOW、JUDAS PRIEST、ARCH ENEMY、CHILDREN OF BODOMなどのメロディックなメタル・バンドに影響を受けているそうですが、本作を聴く限りメインの影響源はドイツのパワー・メタル・バンド。

そういうギタリストをこれまで何人か見てきたような気がすることを踏まえると、人はやはりあまりに直接的な影響源については触れたがらないものなのでしょうか(苦笑)。【81点】



STORMWARRIOR “NORSEMEN”(2019) アルバム・レビュー

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HELLOWEEN、RUNNING WILDを輩出したドイツ北部の都市ハンブルク出身のSTORMWARRIORによる、通算6作目のフル・アルバム。

約6年前にリリースされた前作、” THUNDER & STEELE”(2014)から、ドラマーに2009年まで在籍していたファルコ・レシェフトが復帰し、中心人物であるラーズ・ラムケ(Vo, G)ではない方のギタリストがビヨルン・ダイガー(元MAJESTY他)に交代している(実はベースのイェンツ・レオンハルトも2017年に一度脱退していたが、本作の制作に当たって復帰している)。

いや~カッコいい。これですよ、私が聴きたいメタルは。好き好き。

ドイツ出身でありながら、常に北欧ヴァイキングの世界観を描き続けていることと関係があるのか、北欧めいた哀愁を感じさせるメロディが勇壮かつドラマティックに突き進むサウンドにはヒロイズムを強く刺激され、胸を熱くしてヘドバンせざるを得ない。

メロディックで速いので、メロディック・パワー・メタルと呼んでもいいのだろうが、この音はやはりシンプルに「ヘヴィ・メタル」と呼びたいところだ。

基本線はデビュー以来何一つ変わっていないバンドではあるが、本作はアルバム全編に漲る緊張感と楽曲の完成度の両面において名盤”HEADING NORTHE”に匹敵するものがあり、一歩間違うと一本調子になってしまいそうだが、アルバム全体が50分とコンパクトにまとめられていることもあり、ダレることなく聴きとおすことができる。

Voがカイ・ハンセンにそっくり(たぶん意図的に真似している)なのをチャーム・ポイントと捉えられる人ばかりではないと思うので(笑)、もっと上手いシンガーが入ればもっと幅広い層にアピールできそうだが、この不器用なVoだからこそここまで音楽性を絞り込むことができているのかもしれない。

#8 “Shield Wall”なんて、モロにGAMMA RAY。と言うか、この曲に限らず随所でGAMMA RAYですが(笑)、自分が今でもこういう音が大好きなんだということをあらためて認識させてもらえました。

「ジャーマン・メタル」草創期の粗削りなエキサイトメントを21世紀の今日に伝えるこの力作が国内盤リリースなしとは残念な限り。ちなみにミックスとマスタリングはピート・シルーク(IRON SAVIOR)、アートワークのデザインはアンドレアス・マーシャルの手によるもの。【86点】






こういうギャロップ・ビートのメイデニックな曲もいいですね。

BRITISH LION “THE BURNING” アルバム・レビュー

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IRON MAIDENの中心人物であるスティーヴ・ハリス(B)のソロ・プロジェクト、BRITISH LIONの2012年のデビュー・アルバムから約7年ぶりのセカンド・アルバム。

昨年に行なわれた来日公演はEXシアター六本木というハコは大きすぎてガラガラだったという噂だが、それはアルバムのリリースから6年経ってからという妙なタイミングのせいもあるだろうし、そもそもアルバム自体、評論家からの評価はともかく、熱心なIRON MAIDENファン以外に誰が聴いたのだろう? という感じで地味な印象は否めなかった。

本作を聴いて思うのはVoの声質が違うのでパッと聴きの印象は違えど、基本的には近年のIRON MAIDENのアルバムと大きく変わらないもので、楽曲によってはいかにもブルース・ディッキンソンが歌いそうなメロディも散見され、IRON MAIDENからドラマティックさやプログレッシヴな要素をそぎ落とすとこの音になりそう。

前作同様、一聴しての印象はやや地味だが、ヴォーカルのやや憂いのある歌声を生かすためかウエットな哀愁のメロディが多く聴かれ、個人的には意外と(?)楽しめた。#9 “Land Of The Perfect People”なんて単純に歌モノとしていい曲だな、と。

近年のIRON MAIDENにも言えるが、生っぽくオーガニックな音作りは個人的にはエッジに欠けてHR/HMとしては迫力不足だと感じるし、ヴォーカルも癖の強いブルース・ディッキンソンよりある意味聴きやすいのだが、その分インパクトに欠ける。

ソロ・プロジェクトでもこういう音楽をやっているということは、スティーヴ・ハリスのやりたいこと(あるいはできること)というのはやはりこういう音楽なのだろうし、そういう意味でIRON MAIDENでは意図的にエピカルな大作志向の、インスト・パートが多い曲を作っているということなのだろうが、個人的にはコンパクトな曲の方が楽しめるので、IRON MAIDENにもこれくらいヴォーカル・オリエンテッドな作風を期待したい(無理かな…)。【82点】