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SERENITY “THE LAST KNIGHT” アルバム・レビュー

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中欧オーストリアのシンフォニック・パワー・メタル・バンド、SERENITYの通算7作目となるフル・アルバム。

2011年の3rd、”DEATH & LEGACY”から、(主に欧州の)歴史をテーマにした歌詞がメインになり、前々作である5th “CODEX ATLANTICUS”(2016)、前作”LIONHEART”(2017)はそれぞれレオナルド・ダ・ヴィンチ、リチャード獅子心王をモチーフにしたコンセプト・アルバムに仕上がっていた。

本作もその流れを受け、欧州随一の名家と呼ばれるハプスブルク家隆盛の礎を築き、中世最後の騎士と称えられる神聖ローマ帝国皇帝マクシミリアンI世の生涯を描くコンセプト・アルバムとなっている。

元々KAMELOTとRHAPSODY OF FIREの中道を行くようなシンフォニック・パワー・メタル・サウンドが特徴のバンドで、本作も基本線は変わっていない。

ゲオルグ・ノイハウザー(Vo)のマイルドな歌声もあってKAMELOTやRHAPSODY OF FIREに比べると重厚になりすぎない音像はもはやこのバンドならではの個性で、このバンドならではの優美と勇壮のバランスが一番好みだ、という人もきっといるに違いない。

強いて言うなら、前作までに比べるとややシンフォニックな装飾がやや控えめになり、骨太なエッジが強調されている観があり、所属する『Napalm Records』企画の漢メタル(死語?)プロジェクトWARKINGSにゲオルグが参加した影響だろうか、などと思ったり。

ただ、私の場合どちらかというと彼らの欧州風味満載なシンフォ・アレンジに悶絶(死語?)してきたタイプなので、それが控えめな本作については「やや薄味」な印象を抱いてしまったというのが正直な感想。

特にアルバムのエンディングがややあっさりしている(あくまで彼らにしては、だが)のが、コンセプト・アルバムとしてはクライマックスの盛り上げ不足という感じでやや物足りない。

とはいえ過去作と比較しなければ充分にクオリティの高いシンフォニック・パワー・メタル・アルバムであることは間違いなく、この手の音楽の主要なマーケットであるドイツで前々作99位、前作29位、そして本作は25位と、着実に支持を高めているのは、その質を証明していると言っても過言ではないだろう。【82点】







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