FC2ブログ

AMARANTHE "MANIFEST"が9月30日(水)国内盤発売

amaranthe06.jpg

スウェーデンのモダン・メロディック・メタル・バンド、AMARANTHEの、ニルス・モーリン(Vo : DYNAZTY)加入後2作目となる、通算6枚目のフル・アルバム"MANIFEST"が9月30日(水)にユニバーサルミュージックから日本盤リリースされます。

ヘヴィさとポップさの匙加減という意味で、このバンドは2010年代以降に音楽を聴き始めたような人にとって最も「わかりやすいメタル」なんじゃないかなあという気がしています。

先行公開されていたMVでは元ARCH ENEMYのアンジェラ・ゴソウ(Vo)がフィーチャリング参加していた"Do Or Die"は、アンジェラが参加していないバージョンで収録されているのは大人の事情でしょうか。







スポンサーサイト



Unlucky Morpheus “UNFINISHED” アルバム・レビュー

unluckymorpheus04.jpg

元LIGHT BRINGERのFuki(Vo)、元妖精帝國の紫煉(G)、元GALNERYUS, THOUSAND EYESのFUMIYA(Dr)を擁する同人メタル音楽ユニットの、オリジナル・フルアルバムとしては4作目?になる作品。

本作に先立ち発表された、陰陽座を思わせる和風タッチの楽曲が収録されたEP “瀧夜叉姫”の時点でもその兆候が現れていたが、従来に比べ紫煉のスクリーム・ヴォーカルのフィーチュア度が上がり、エクストリーム・メタル色が上昇した印象の作品である。

前作”CHANGE OF GENERATION”(2018)が、MY琴線に触れまくりなメロディック・スピード・メタルの名盤だったため、そのパート2を期待していた気持ちについては「外された」わけだが、だからといって満足度が下がったかというとそんなことはなく、本作もまた私のツボを激しく突きまくってきた。

ヘヴィながらも「メロディ感」(?)を失わないバッキングと紫煉のスクリームが荒々しく響き渡る中、いかなる轟音の中にあっても決して埋もれることのないFukiの歌声が耳に残るメロディの筋を通し、JILLの弾くヴァイオリンが高貴かつ荘厳なニュアンスを加える。

そして生まれたのがこのダークでヘヴィ、それでいてキャッチーな、異形の、しかしそれ故に魅力溢れるサウンドである。

本作の音はこれまで私が聴いてきた/好んできた音楽の寄せ集めという見方もできる一方で、これは新たな調合であり、「新しいアイディアとは過去のアイディアの掛け合わせである」という見地に立てば、Unlucky Morpheusはここに彼ら独自の音楽を提示したといえる。

もっともこれは完成形でなくベータ版に過ぎないのかもしれないし、あるいは単なる実験かもしれない。同人活動の延長という、既存の音楽ビジネスのマーケティング・フレームから自由な彼らは、次の作品においてさらなる変貌を遂げていても驚くには値しないだろう。

どの曲のあらゆるパートにも耳を引く求心力があって、このバンドが退屈な音楽を作ることがイメージできないだけに、いかなる変化を遂げたと聞こうとも、「新しい音源を聴きたい」と思わせるアーティストである。

なお、#9 “Carry On Singing To The Sky”は、先日他界したアンドレ・マトス(元ANGRA, SHAMAN)に捧げられた、ANGRAの名曲”Carry On”のアンサー・ソングとでもいうべき楽曲で、これがまたかつて”Carry On”(や"Eagle Fly Free")にヤられた人間にとっては鳥肌の止まらない名曲に仕上がっている。【88点】





DEEP PURPLE "Stormbringer"の強力カバー動画

今年ジョージ・リンチと結成したDIRTY SHIRLEYのアルバムや、MAGNUS KARLSSON’S FREEFALLのアルバムへのゲスト参加で一躍知名度と評価を高めたクロアチア人ヴォーカリスト、ディノ・ジェルシック(ANIMAL DRIVE)のYouTubeチャンネルで、第3期DEEP PURPLEの名曲"Stormbringer"のカヴァーが公開されました。

ギターにジョエル・ホークストラ(元NIGHT RANGER, 現WHITESNAKE)、ベースに数多くのセッション・ワークで知られるフレットレス・ベースの魔術師・トニー・フランクリン、そしてドラムには主にプログレッシヴ・メタル畑の名手として知られるヴァージル・ドナティと、HR/HMシーン(に収まっていませんが)でもトップクラスの達人が参加しています。

他のメンバーの息子くらいの年齢である20代のディノは、未だ国際的有名ミュージシャンとは言い難いですが、それでもこれだけのメンツが動画に参加してくれるというのは、彼の実力が評価されているからこそ、なのでしょう。

ディノの全盛期のデイヴィッド・カヴァデールもかくや、という歌唱も見事ですが、リズム隊の演奏がもはやHR/HMとしては異次元の境地に達しており、圧倒されます。



続きを読む

ALCATRAZZ “BORN INNOCENT” アルバム・レビュー

alcatrazz04.jpg

今となっては、かのイングヴェイ・マルムスティーンを世に送り出したバンドとして知られるALCATRAZZの、34年ぶりとなる通算4作目のスタジオ・アルバム。

ALCATRAZZ名義の活動自体は2006年以降、ライブ活動に限って行なっており、2010年と2013年には来日公演も行なっていたが、80年代当時のオリジナル・メンバーはグラハム・ボネット(Vo)以外には一人もおらず、実質的にはグラハム・ボネットのソロ活動的なニュアンスが強かった。

しかし2017年に、既にジミー・ヴォルドー(Key)が参加していたGRAHAM BONNET BANDとのカップリングという形で行なわれた来日公演にはゲイリー・シェア(B)も参加。

さらにイングヴェイ・フォロワーとして知られるジョー・スタンプ(G)を加えたラインナップで、ここ日本で人気の高いデビュー・アルバム”NO PAROLE FROM ROCK ‘N’ ROLL”(1983)、そしてグラハムのキャリアにおける代表作と言えるであろうRAINBOWの”DOWN TO EARTH”(1979)の完全再現を含む企画公演を行なったことが、本作発表の大きな布石となった。

ジミーとゲイリーの「復帰」によってある程度の「大義名分」ができたこのタイミングでALCATRAZZ名義のアルバムを制作したというのは、恐らくは日本、さらに言うならリリース元であるワードレコーズのマーケティング的な思惑が大きく影響していることは確実だろう。

何しろALCATRAZZは全米チャートでは100位内にも入っておらず、グラハムがそれ以前に参加していたRAINBOWのアルバムは全英6位、M.S.G.のアルバムは全英19位だったにもかかわらず、全英チャートにはランクインすらしていないなど、商業的には全く成果を出しておらず、再結成アルバムを出して話題になることが期待できるのはここ日本だけだからである。

「ワードレコーズにおけるレーベル・メイト」という以外に接点の見えない若井望(G : DESTINIA, METAL SOULS)や、ドン・ヴァン・スタヴァン(B : RIOT)の参加などもその印象を強くしている。

しかし、裏事情はどうあれ、結果としていいアルバムが生まれるのであれば、リスナーにとってはどうでもいい。

ジョー・スタンプがギタリストということで、イングヴェイ路線、すなわち”NO PAROLE FROM ROCK ‘N’ ROLL”(1983)になることは期待、あるいは予想されており、そのことはメンバーたちもインタビューで肯定していた。

そして実際聴いてみると、大筋でそういうネオクラシカル路線のHR/HM作品であることは間違いない。

ただ、これは一種のサービス精神なのだと思うのだが、クリス・インペリテリやスティーヴ・ヴァイ、ボブ・キューリック、ダリオ・モロといった、過去にグラハムと活動を共にしたことがあるギタリストがこぞってゲスト参加し、ある意味グラハム・ボネットのキャリアの集大成的な事態になっていることが、結果として作品を散漫にしている感が否めない。

まあ、クリス・インペリテリはまだ方向性が一致しているからいいのだが、アルバムの1曲目、しかもタイトル曲で、メイン・ギタリストであるはずのジョー・スタンプではなくクリス・インペリテリがフィーチュアされているというのはいかがなものか(苦笑)。

ジョー・スタンプだってそれなりの矜持はあるだろうに、気を悪くしなかったのだろうか。

そのジョー・スタンプは弾きまくって結構頑張っていると思うのだが、やはり全体的に小粒というか、オーラ不足は否めず、これまでグラハム・ボネットが錚々たるギタリストと組んで制作したアルバムとはちょっと比較できないかなと…。

楽曲も、アルバム前半は悪くないのだが、後半になってだんだんテンションが下がってくることは否めない。というか15曲は明らかに過剰なので、せめて10~12曲に絞っていればまた少し印象が変わったかもしれない。

そして、あえて余計なことを言うなら、ぶっちゃけGRAHAM BONNET BAND名義で出したアルバムの方が楽曲のクオリティは高かったように思う。

グラハム・ボネットの歌唱は、衰えがないと言えばさすがに嘘になるが、70歳を超えてこれくらいパワフルに歌えていれば、少なくともこうしてスタジオ音源で聴く分には何の問題もない。

そのグラハム・ボネットが作曲した#15 “For Tony”は5年前に亡くなったというグラハムの兄のことを歌った曲で、HR/HM色皆無な楽曲であることは、本人の音楽的嗜好とは無関係にHR/HMを歌わされ続けたグラハムの、そして恐らくグラハム本人が望んで制作されたわけではないであろうこの「復活アルバム」における一種の自己主張、あるいは「抵抗」なのかもしれない。【81点】








2020年 ドラマー死に過ぎ問題 2

今年の1月に、RUSHのニール・パートを皮切りに、HR/HM系ドラマーの訃報が相次ぎ、「2020年 ドラマー死に過ぎ問題」というエントリーを書きました。

その後はさすがにHR/HM系ドラマーの訃報を耳にすることはなかったのですが、2020年の折り返し地点を過ぎ、夏も終わりに差し掛かる8月20日に、主にQUIET RIOT、そしてW.A.S.P.の活動で知られる、L.A.メタルを代表するドラマーの一人、フランキー・バネリが亡くなりました。

クワイエット・ライオットのフランキー・バネリ、闘病の末68歳で死去(MUSIC LIFE CLUB)

クワイエット・ライオットのドラマー、フランキー・バネリが死去(amass)

そしてその1ヶ月後、9月19日には主にURIAH HEEPで活動し、OZZY OSBOURNEの初期2作、"BLIZZARD OF OZZ" (1980)、"DIARY OF MADMAN" (1981)でプレイしていたことで知られるドラマー、リー・カースレイクの訃報が届くなど、ここに来て再びHR/HM系ドラマーの訃報が立て続き、こうして第2弾のエントリーを書くことになりました。

ユーライア・ヒープ/オジー・オズボーンのドラマー リー・カースレイクが死去(amass)

両者とも、フランキー・バネリは昨年すい臓がんのステージ4であるということが報じられていましたし、リー・カースレイクも昨年、前立腺がんが全身に転移しており末期がんであるというニュースが報じられていたので、そういう意味では前触れはあったのですが…。

オジー・オズボーン、余命数ヶ月のリー・カースレイクの願いを叶える(BARKS)

「めったに起こらないことが、ある一時期に集中して起こる」ことがあることは統計学的にも説明されていますが、さすがにこのタイトルのエントリーの第3弾を書かずに済むことを願わずにはいられません。ご冥福をお祈りします。