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FROZEN CROWNのメンバー・チェンジ

BE THE WOLFやVOLTURIANでの活動でも知られる親日家の才人、フェデリコ・モンデッリ(G, Vo, Key)率いるイタリアのメロディック・パワー・メタル・バンド、FROZEN CROWNから、そのフェデリコと、彼の妻であるヴォーカルのジャーダ・エトロを除く3人のメンバーが脱退し、新たにその後任が加入したことが報じられました。

メンバーが3人同時に脱退なんて只事ではなく、「これは、やはりカップルのいるバンドに嫌気が差して他のメンバーが見限ったのか」とか、「レコード会社が力不足だと思っているメンバーをまとめてクビにしたのか?」などと変な憶測をしたくなりますが(?)、つい1ヶ月前に前作からの新しいMVが公開された上で、先日新メンバーによる新曲のMVが公開されているので、前メンバーとの関係が悪くなったわけではないのかな? などと思ってみたり。

個人的には脱退した女性ギタリストのタリア・ベラゼッカ嬢は、この手のバンドには珍しく(?)スター性のあるキャラクターだったので非常に残念ではありますが、このバンドは「フェデリコのバンド」で、彼女の才能が充分にフィーチュアされない気もするので(?)、もしかすると今後もっと彼女個人にスポットライトが当たる形で活躍することを望んだのかな、などと勝手に想像しています。

後任として加入したファビオラ “Sheena” ベローモ嬢も、タリア嬢とは全く違うタイプながら可愛らしいお嬢さんで、そのあどけなさの残る童顔フェイスとランディVとのコントラストに人気が出る予感を感じます。新曲も速くていいですね。

とりあえずフェデリコ・モンデッリは可愛い女の子ギタリストを発掘する能力は間違いなさそうで(笑)、4月23日に発売されるというニュー・アルバム"WINTERBANE"も楽しみです。

▼前のラインナップで撮影された"Battles In The Night"のMV


▼新ラインナップで公開された"Far Beyond"のMV


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DRAGONY "VIRIBUS UNITIS" が2月24日(水)国内盤発売

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オーストリアのシンフォニック・パワー・メタル・バンドDRAGONYの、通算4作目となるフル・アルバム"VIRIBUS UNITIS" が2月24日(水)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

前作までドイツのレコード・レーベルである"Limb Music"に所属していたが、本作より近年勢いのある母国オーストリアの"Napalm Records"に移籍し、その移籍効果か、本作はオーストリアのチャートで73位と、初めてナショナル・チャートにランクインする成功を収めている。

本作はオーストリアの「第2の国歌」とも呼ばれる「美しく青きドナウ」がオープニング序曲に採用されている時点で気合を感じますが、シンフォニック・パワー・メタルのファンであればなかなか楽しめる作品に仕上がっている感じです。

オーストリアのシンフォニック・パワー・メタル・バンドといえばSERENITYがまず想起されますが、そのSERENITYのヴォーカリストであるゲオルグ・ノイハウザーが#6にゲスト参加するなど、既にその縁は浅からぬ感じ。

実際、サウンド的に一番感触が近いのはSERENITYで、そこに少しSABATONの勇壮でキャッチーなエレメントをプラスしたかのようなサウンドは、ややB級ながら個人的には結構好きなタイプです。

先行公開されているMVを視聴する限り、EDGUY、STRATOVARIUS、RHAPSODY OF FIREといった欧州系メロディック・パワー・メタルのファンであれば一聴の価値はありそうな感じです。





血圧低下とストレスの解消に最も効果的なのは80年代ポップスとヘヴィ・メタル

最新の研究結果によると、80年代ポップスとヘヴィ・メタルが血圧と心拍数を下げ、ストレス解消に最も効果的だと報じられているそうです。

トルコの美容整形病院「Vera Clinic」がアメリカのメタルニュースサイト『Metal Sucks』に発表した研究と言われると、果たしてどこまでちゃんとした研究なのか個人的には眉唾なのですが(苦笑)、18~65歳の成人1540名を対象に調査をしているというから、サンプル数としてはそれなりのものという感じではあります。

被験者たちは低レベルのストレスを生み出すように考えられた非言語のテストを終えた後に、Spotifyで様々なプレイリストを試聴してもらい、心拍数や血圧の変化を測定したところ、冒頭述べたように、80年代ポップスとヘヴィ・メタルが最も効果的だったとのこと。

これが、30%とかそこらの人でポジティブな結果が出て、他の音楽に比べて相対的に高かった、みたいな話であれば、単にそういう世代の人が比率として多かっただけじゃないの、という気がするのですが、80年代ポップスでは96%、ヘヴィ・メタルでは89%の人の血圧が下がったというから、偶然だけでは説明できない相関性を感じます。

そして個人的に好きな音楽ジャンルがメタルと80年代洋楽ポップスということもあり、この結果に納得感はあります。

ニュース元によると「80年代ポップスは、被験者の年代を問わず、懐かしさや前向きさといった感情を呼び起こすことも分かった」そうですが、これは今まで私が子供時代を80年代に過ごしたから無意識的に当時の音楽が刷り込まれてノスタルジーを感じるのに違いないと思い込んでいたのに対して、80年代ポップスは世代を問わずそういう気持ちにさせるものなのだ、ということを知って驚きました。

まあたしかに、80年代リアルタイムでは小学生だった私は、邦楽でさえ紅白歌合戦に出るレベルの有名歌手しか知りませんでしたし、ましてや洋楽となるとマイケル・ジャクソンやマドンナ、プリンスの名前くらいはなんとなく知っていたものの、まともに聴いたことはなかったので、懐かしさなど感じるはずはなかったのです。

80年代というのは音楽が最も商業主義的かつ大衆迎合的だった時代で、そのことはアーティスティックな見地からは批判的に語られることが多いのですが、結果として特に音楽に対するリテラシーの高くない人たち(世の中の大半の人)にも愛される曲が数多く生まれた時代というのが私の認識で、この調査の結果はある意味その認識を肯定してくれるものでした。

そしてこのブログで語られるべきメタルについては「ヘヴィ・メタルについては、怒りの音楽はリスナーが感情を処理するために役立ち、その結果として大きな幸福感に繋がるのではないかとの見解を述べていた」とのことで、これもまた個人的体験からも納得のいくものでした。

いや、大きな幸福感に繋がるというのはやや大げさなんじゃないの、という気がするのですが、やはり怒りや悲しみなどのネガティブな気持ちに支配されている時には明るくポジティブな曲を聴いても全く共感できないというか、そもそもそういう音楽を聴きたい気分になれないのですが、メタルのようなダークでアグレッシブなサウンドは共感しやすく、フラストレーションを抱えている際の気晴らしになり、そのフラストレーションに立ち向かう気力を与えてくれるというのは間違いないと思っています。

これは、2016年に発表されていた「ヘヴィ・メタル音楽は、死と向き合う勇気を与えてくれる可能性」という研究結果にも通じる話なのではないかと思います。

ちょっと個人的に意外だったのは、このニュースを報じていたのが"rockin'on"のWebサイトであったということで、個人的な印象では"rockin'on"というのは80年代ポップスとヘヴィ・メタルを否定するスタンスの雑誌というイメージだっただけに、こういうニュースを取り上げたことには驚きがありました。

まあ、最近はHR/HMもある程度取り上げるのが"rockin'on"のスタンスのようですが。時代は変わりましたね。『BURRN!』がB'zや聖飢魔IIを表紙にする時代ですしね。

※ニュースソース
80年代ポップスとヘヴィ・メタルが、血圧低下とストレスの解消に最も効果的との研究結果。プレイリストの分析から判明(rockin'on.com)

PYRAMAZE "EPITAPH"が2月17日(水)国内盤発売

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デンマークのプログレッシヴ・メタル・バンド、PYRAMAZEの、前作"CONTINGENT" (2017)以来約3年ぶり、通算6作目となる "EPITAPH"が2月17日(水)にルビコン・ミュージックから日本盤リリースされます。

と言っても、実は本作、海外では昨年の11月にリリースされており、輸入盤ならすぐにポチれるし、何ならサブスクで今すぐ聴くこともできます。単に日本盤が遅れてリリースされたというだけの話ですね。

このバンド、過去にも日本盤リリースされていたことがありますが、あまり話題になっていた印象はなく、当然売れ行きもさほどではなかったと思われ、かと言って今欧州では大人気というわけでもなさそうで、なんでまた今回このタイミングで日本盤リリースが実現したのか不思議な感じではあります。

ただ、今回このアルバムに『BURRN!』誌のレビューで95点が付いているんですよね。それもプログ・メタル愛好家のイメージが一切ない前田氏のレビューで。

いろんな政治力が働きそうな大御所バンドや、個人的(あるいは編集部的)に推しているのが透けて見えるアーティストであれば95点であっても「ふーん」と冷めた目で見てしまうのが長年の読者というものですが(?)、こういう意外な高評価はちょっと気になってしまいます。

実際サブスクで聴いてみたら、憂いを帯びたメロディがなかなかに魅力的で、95点という点数や、「現代のASIA」という表現が適切かどうかはともかく、かなり気に入りました。

もしお金があまりない学生の頃であれば、レビューの点数につられて購入し、他にたくさんCDが買えないからという理由で必然的にヘビロテすることになり、かなりハマったのではないかと思います。

こういう出会いの機会が提供されることもあるから、未だに『BURRN!』を買い続けているのかもしれません(笑)。







『BURRN!』21年3月号の感想

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『BURRN!』が聖飢魔IIを表紙にする。そんな日が来るなんて誰が予想したでしょうか。

もっとも、聖飢魔IIのこともよく知らないような若い方にとっては何のことやら、という感じでしょうが、そもそもそんな若い方は『BURRN!』のことさえよく知らない、というのが2021年の現状かもしれません(苦笑)。

『BURRN!』というのは初期(創刊から最初の10年くらいですかね)は割と物議を醸すレビューを掲載する雑誌で、レコード会社のディレクターたちにめんどくさがられていたそうですが、最も有名なレビューのひとつが、この聖飢魔IIのデビュー・アルバムに対する当時の編集長、酒井康氏の「0点」という評価でした。

「0点」という評価の理由は、そのメタルのイメージをカリカチュアライズしたかのようなバンド・コンセプトがヘヴィ・メタルの冒涜に当たるから、という話もありつつ、実際の所は当時の聖飢魔IIのスタッフが酒井氏の逆鱗に触れるような失礼な行ないをしたことが一番の原因だったようです。

いずれにせよ、当時『BURRN!』は日本のメタル・ファンのバイブルであり、そのレビューを鵜呑みにしたピュアな読者は聖飢魔IIをキワモノ扱いし、一方で聖飢魔IIはメジャー・シーンで紅白歌合戦に出場するほどの人気バンドとなり、そのことで逆に「硬派なメタル・ファン」=『BURRN!』誌の読者からは嫌われるという構図が出来上がっていました。

とはいえ、私のように90年代に入ってから『BURRN!』を読み始めたような人間にとっては完全に昔話、「そういうことがあった」という話は知っていても、実際に聴いてみた聖飢魔IIの音楽は控えめに言っても高品質なヘヴィ・メタルで、好きになる理由はあれど、嫌いになる理由は見当たらず、『BURRN!』とは一切関係なくファンになりました(信者というほどのテンションではありませんでしたが…)。

この聖飢魔IIを表紙にする「前フリ」として、昨年末に広瀬編集長が聖飢魔IIの広島公演に登場し、正式に「0点」事件の謝罪をしたというニュースがネット上で報じられていました。

そして実際、こうして表紙を飾り、巻頭および巻末に及ぶ大特集となったわけですが。なぜこのタイミングだったのか、と考えると、この雑誌は基本、日本である程度の売上実績のあるアーティストを、ニュー・アルバムを出す、もしくは来日公演を行なうタイミングで表紙にすることでこれまで回してきたわけだが、いよいよそういうバンドのアルバム・リリースのペースが落ち、さらにこのコロナ禍で来日公演も行われなくなった結果「表紙にできるネタがなくなった」ための苦肉の策だったのではないかと思われます。

そのことは今月号のレビューで、クロスレビューされているアーティストがひとつもないことで裏付けられているといえるでしょう(当然ながらライブ・レポートも皆無ですし)。

皮肉にも、ほぼ同じタイミングでアレキシ・ライホ(元CHILDREN OF BODOM)が亡くなったことで、実際には聖飢魔IIと和解せずとも表紙に起用できるアーティストが出てきてしまったというのは、同誌にとっては色々な意味で残念な事実に違いない。

聖飢魔IIの大特集は全構成員(メンバー)がキャリアを総括するようなインタビューに答えており、今だからこそ言えるような話なども語られているので、信者(ファン)にとってはなかなか興味深い話かと思われます。

『THE OUTER MISSION』(1988)がほぼ全ての構成員にとってキャリアを代表する重要な作品として捉えられており、それ以外で印象に残っている作品として複数の構成員が『PONK!』(1994)や『NEWS』(1997)を挙げている点は、作り手側と聴き手側の意識の違いを端的に示す事実だなと思いました。

「1999年に解散する」ということがあらかじめ決められていたことに対する各構成員の意識の違いもなかなか興味深く、こういう意識や温度感の違いがバンド活動の難しさで、バンドによってはそれ自体が解散や分裂の原因になるんだろうな、などと思ったり。

そして実質もう一つの特集と言えるアレキシ・ライホの追悼特集もなかなか興味深い内容で、特に彼らのことを初期から知るフィンランド人ジャーナリスト、ティモ・イソアホ氏が語るCHILDREN OF BODOMのバンド・ヒストリーは、かなり裏事情的なことも語られていて、ファンであれば必読の内容になっています。

ただ、私が体験した名古屋公演のキャンセル事件について、"HATE CREW DEATHROLL"のツアーだったのに"FOLLOW THE REAPER"のツアーのこととして書かれていたりするので、内容的な信憑性についてはやや疑問があったりもするのですが(苦笑)。

日本盤がトイズファクトリーからリリースされていた、CHILDREN OF BODOMの初期の担当者である宮本哲行氏(現トゥルーパー・エンターテインメント代表)が語る初期のアレキシの素顔もなかなか興味深い話で、若いころのアレキシに「ワイルドチャイルド」という異名(自称)がイメージさせるようなロックンローラー的な印象はなく、酒の飲み方も普通で、純朴な北欧のメタル・ミュージシャンという感じだったという話はやや意外でした。

まあ、冷静に考えればロックンローラー気質な人があの若さであんなにギターが上手くなるはずもないのですが。

そしてイギリスやスウェーデンのミュージシャンは情に厚い人が多いが、アメリカやフィンランドのミュージシャンはビジネスライクな傾向、という話も個人的にはどの国の人とも交流の機会がないので関係ない話ながら、国民性に関する豆知識だなと思いました。

この聖飢魔IIとアレキシ追悼の2大特集の陰に隠れてしまった観はあるが、平野和祥氏による「ブルーズ・ロックのすすめ」なる企画も、ちょっと「お勉強」感は漂うものの、なかなか読み応えがあり、そういう意味で本号は近年の同誌の中ではかなり読み応えのある内容ではなかったかと思います。

もっとも、聖飢魔IIにもアレキシにも関心のない人にとっては「読む所がない」のかもしれませんし、Amazonのレビューを見ると絵に描いたような賛否両論になっていて、未だに『BURRN!』に「洋楽雑誌」であることを求めている、ある意味ピュアな人が現存しているんだな、とちょっと感銘を受けました(笑)。

蛇足ながら個人的に、この号に掲載されていたインタビューで印象に残ったのはTHERIONのクリストフェル・ユンソンの言葉で、「俺はもうヘヴィ・メタルの範疇に“オリジナリティ”があるとは信じていない。実際のところ、この10年か15年を振り返ってみても、音楽ジャンルとしてのヘヴィ・メタルが大きな進化を続けているとは思わない。(中略)メタル・シーン全体は停滞しているし、殆どのバンドは使い古したトリックを繰り返しているだけだ」という意見は、この『BURRN!』がこういう内容になっている理由を端的に表す、この号における隠れたハイライトなのではないかと思います。

そして「1990年代にはTHERIONはシンフォニック・ヘヴィ・メタルの革新者とみなされていたけれど、最近の俺たちはシンフォニックなメタルをプレイするバンドのひとつでしかない。(中略)だから最近は、自分たちだけのスタイルを磨いて完璧なものにする時期だと考え始めている。25年、30年と修練を積んだんだから」という発言は、アーティストというもののキャリアや存在感のあり方に関する、キャリアを切り開いてきた人ならではの含蓄のあるものだと思いましたし、これはアーティストだけに限らない、自分の人生についても考えさせられる話だと思いました。

長くなってしまいましたが、やはりこのブログとしてこの号については触れないわけにいきませんでした(笑)。