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ハロウィンにはHELLOWEENの"Halloween"

ようやくコロナ禍による外出規制も緩和されてきて、今週末は渋谷もかつてほどではないにせよかなり盛り上がっていたようですね。

私は渋谷には行きませんでしたが外出はしていて、コスプレをした人たち(特に子供たち)をよく見かけました。

日本以上にイベントとしてのハロウィンが盛んだという韓国では人混みの度が過ぎて痛ましい事故も起きてしまったようですが、ここ数年ですっかり日本でも定着してきたハロウィン、このタイミングでメタル・ファンがやるべきことはコスプレではなくHELLOWEENの名曲、"Halloween"を聴くことに限ります(?)。

"Halloween"には一応MVがあるのですが、5分程度に編集されてしまっていて、「美味しいところ」がゴッソリ削られてしまっています。



そのことを嘆いた(?)ファンの人が、当時のブート・ライブ映像を使ってフル・バージョンのMVに編集した動画もYouTubeには投稿されていて、これはこれで素晴らしい。



しかしまあ、せっかくマイケル・キスクとカイ・ハンセンが復帰した"UNITED ALIVE"のライブ映像がオフィシャル公開されているのですから、こちらを視聴するのが「正統派」のファンというものでしょうか(?)。



いやー、曲全体聴き所だらけですが、個人的にはやはり10分あたりの、ブラームスの「ハンガリー舞曲」のオマージュと思しき(?)ツイン・リードのギター・ソロがたまりませんね。

メタルに大作曲は数あれど、35年経った今でも構成力の妙において"Keeper Of The Seven Keys"とこの曲を超えるものはないと思っています。

ちなみにカボチャのおばけ(ジャック・オー・ランタン)とトリック・オア・トリート(いたずらかお菓子か)の唱え言葉(脅し文句)に代表される、ハロウィンのイメージはアメリカで形成されたもので、ドイツをはじめとするヨーロッパ由来のものではないそうな。

まあ、もはや日本では単なるコスプレ・イベントになっている観がありますが(苦笑)。

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ROYAL HUNT "DYSTOPIA PART II"が10月26日(水)国内盤発売

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デンマークのメロディック・メタル・バンド、ROYAL HUNTの前作"DYSTOPIA"(2020)の続編となる通算16作目のフル・アルバム"DYSTOPIA PART II"が10月26日(水)にキングレコードから日本盤リリースされます。

レイ・ブラッドベリの『華氏451度』をテーマにしたコンセプト・アルバム"DYSTOPIA"の続編ということで、前作に引き続きヘンリック・ブロックマンやマーク・ボールズ、ケニー・リュプケといった、かつてこのバンドで歌った経験のあるヴォーカリストたちもゲスト参加しており、前作を聴いてしまったファンであれば聴かずにいられないだろうと思います(?)。

本作に関しては今日び「当たり前」になっている先行MVが発売日前日になっても1曲も公開されておらず、サウンド的な部分については全く想像がつかない状況。

これがレコード会社のプロモーションの怠慢だとしたらいただけませんが、「むしろ先行公開曲がない方がファンは渇望感をそそられて買うのではないか」というマーケティング仮説の検証を行なっているのであれば、ある意味リスクを取ったチャレンジで、職業柄興味深い試みだと思います。

まあ、元々あまりMV制作に熱心なバンドではない印象なので、単なる怠慢なんじゃないかという気がしますけどね(苦笑)。

このブログの新作紹介は先行公開MVがあって成立しているような所があるので困ったものですが、とりあえずオフィシャルというかプロショットのもので最新のライブ映像でも貼ってお茶を濁して(?)おきます。

今や世界の(というか、親米国の、というべきですかね)非難を一身に集めるロシアのフェスの映像のようですが、まあ中心人物であるアンドレ・アンダーセン(Key)はロシア出身で、そのことが知られているのか、そこそこ盛り上がっている感じです。



STRYPER "THE FINAL BATTLE"が10月21日(金)国内盤発売

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常に「クリスチャン・メタル」という形容で語られるものの、実際の所ここ日本では単に80年代のキャッチーでメロディアスなメタル・バンドとして支持されていると思われるSTRYPERの通算14作目のフル・アルバム(カヴァー・アルバム"THE COVERING"、セルフ・カヴァー・アルバム"SECOND COMING"を含む)"THE FINAL BATTLE"が10月21日(金)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

一時期はオルタナティブ・ロック色が強い作風になっていた彼らですが、ここ10年ほどはめっきり原点回帰しており、本作からリリースされている先行MV曲もちゃんと(?)ヘヴィ・メタル。

現在所属している『Frontiers Music』のレーベル・カラーを考えると、"Honestly"や"Always There For You"など、かつてのヒット曲のようなキャッチーな楽曲をプレイしてもいいのではないかという気もするのですが、やはりあれらは彼らとしては時代の(というかレコード会社の?)要請に応えて作っていた曲で、本当にやりたい音楽はヘヴィ・メタルだった、ということなんでしょうか。

先行MV曲のひとつ、"Transgressor"の冒頭のハイトーン・スクリームはとてもあと3ヶ月ほどで還暦を迎えるヴォーカリストのものとは思えず、酒もタバコもやらないライフスタイルが身体のコンディションを保つ、ということを証明するものになっていると思いました(笑)。







TOBIAS SAMMET’S AVANTASIA "A PARANORMAL EVENING WITH THE MOONFLOWER SOCIETY"が10月21日(金)国内盤発売

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私と同い年の(だから何だ)ドイツの天才、トビアス・サメット(Vo, B: EDGUY)によるメタル・オペラ・プロジェクト、AVANTASIAの通算9作目となるアルバム"A PARANORMAL EVENING WITH THE MOONFLOWER SOCIETY"(長いぜ!)が10月21日(金)にワードレコーズから日本盤リリースされます。

EDGUYは活動休止中のため、実質トビアス・サメットはこのプロジェクトに専念している状態ですが、前作"MOONGLOW"(2019)が遂に母国ドイツでチャートのNo.1を獲得するなど(その前3作はいずれも2位止まりだった)、このプロジェクトがEDGUY以上の支持を集めている状況ではそれもやむを得ないことなのでしょう。

AVANTASIAの目玉は何と言っても豪華なゲスト・シンガー陣ですが、本作にもマイケル・キスク(HELLOWEEN)、ヨルン・ランデ(JORN)、ロニー・アトキンス(PRETTY MAIDS)、ボブ・カトレイ(MAGMUM)、エリック・マーティン(MR.BIG)、ジェフ・テイト(元QUEENSRYCHE)といった「実績ヴォーカリスト」の他、ラルフ・シーパース(PRIMAL FEAR)にフロール・ヤンセン(NIGHTWISH)といった「新顔」も加え、メロディック・メタル・オールスターズとでも呼びたくなる豪華メンバーが揃っています。

しかし、AVANTASIAの魅力が単なるゲストの豪華さによるものだけであれば9作も続き、8作目にして最高の成功を収めるようなプロジェクトにはならなかったはずで、その真価は天才トビアス・サメットによる欧州型メタルの神髄とも言うべきソングライティングにあるのはファンであればご承知の通り。

本作から先行公開されているMVもパワー・メタルからメロディアス・ハード、バラードまで剛柔問わぬ素晴らしい楽曲ばかりで、アルバムへの期待が膨らみます。











SKID ROW "THE GANGS ALL HERE"が10月14日(金)国内盤発売

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新ヴォーカリストとして元H.E.A.Tのエリク・グロンウォールが加入したSKID ROWの、前作"REVOLUTIONS PER MINUTE"(2006)以来約16年ぶり、通算6作目のアルバムとなる"THE GANGS ALL HERE"が10月14日(金)にビクターエンタテインメントから日本盤リリースされます。

世の中的にはSKID ROWのパブリック・イメージとほぼイコールだった看板シンガー、セバスチャン・バック脱退後、セバスチャン・バック以上に長くフロントマンを務めたジョニー・ソーリンガーは2015年に脱退(そして昨年2021年に病没…R.I.P.)。

その後トニー・ハーネル(元TNT)が一瞬加入するも本当に一瞬で脱退し、2016年からは元DRAGONFORCE~TANKの南アフリカ出身ヴォーカリストのZ.P.サートがフロントを務めていました。

Z.P.サートは5年ほどSKID ROWに在籍していたにもかかわらず、結局アルバムに参加することはなかったのに対し、エリク・グロンウォールは加入から1年を待たずしてこうしてスタジオ・アルバムがリリースされたわけですから、バンドとしてはZ.P.サートにはない特別な何かをエリクに感じたのかもしれません(単なるタイミングの問題なのかもしれませんが)。

先行公開されているMVを視聴した印象では「ああ、たしかにSKID ROWってこういう音だったよね」という感じの、男臭くてストリート感のある、カッコいいと言えばカッコいいが、愛嬌と面白味には欠けるサウンド。

エリク・グロンウォールの歌唱はH.E.A.T在籍時からセバスチャン・バックからの影響がアリアリなので違和感はゼロ。

元々彼を有名にした母国スウェーデンのオーディション番組でもSKID ROWの曲を歌っていた「ファン」らしいので、メジャー・レーベルの契約さえ取れないほど落ちぶれたとはいえ、SKID ROWのメンバーになったのは相当に感慨深いのではないでしょうか。

とはいえ、正直な所、H.E.A.Tのファンとして言わせてもらえば、エリクの歌唱はこんなつまらんメロディ(失礼)を歌わせるにはもったいない、というのが本音で、逆にSKID ROWの熱心なファンにとっては「歌声がバズっぽければいいってもんじゃないんだよ。早くセバスチャン・バックを戻せ」ということでしかないような気がして、今回の人事は当人たち以外、誰も幸せになっていないような気がします(苦笑)。

SKID ROWには(というかレイチェル・ボランには?)やりたい音楽、出したいサウンドのイメージは明確にあるんだろうと思いますが、どうも"Youth Gone Wild"や"Slave To The Grind"のような「特別な曲」を生み出すことに対する情熱が不足しているんじゃないかという気がするんですよね…。

いや、まだアルバム全体を聴いていないのにそんなことを言うのもナンですが、先行公開されているMV曲が「本作で出来のいい部類の曲」ということであれば、そうとしか思えません…。