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GALNERYUS "BETWEEN DREAD AND VALOR"が3月1日(水)発売

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デビュー20周年を迎えるGALNERYUSの、新曲7曲に小野正利(Vo)がソロ名義でリリースしたNetflixアニメ『終末のワルキューレ II』のエンディングテーマ"祈"のGALNERYUSバージョンを加えた「スペシャル・アルバム」、"BETWEEN DREAD AND VALOR"が3月1日(水)にワーナーミュージック・ジャパンから発売されます。

コロナ真っ盛りという特殊な状況下で制作された前作"UNION GIVES STRENGTH"(2021)はともかく、なぜ本作も通常のアルバムではなく「スペシャル・アルバム」という体をとることになったのかはよくわかりませんが、いずれにせよアルバムに匹敵するボリュームの作品がコンスタントにリリースされるのはファンにとっては嬉しい。

初回限定盤には2021年8月12日に新宿BLAZEで行なわれたライブがフル収録されたDVDが付属しており、こういう豪華なオマケを付ける理由が「スペシャル・アルバムだから」ということなのだとしたら、むしろありがたい話ですね(そうなると通常盤とは何なのか、という気分になりますが/苦笑)。

先行配信された#2 "Run To The Edge"が彼ららしい9分に及ぶ濃厚なメロディック・パワー・メタル・チューンだったのに対し、MVとして公開された"Let Us Shine"はメロディアス・ハード的と言ってもいいキャッチーな曲で、個人的な印象としては"NEWS"や"MOVE"の時期の聖飢魔Ⅱを思い出させるポジティブな曲。

個人的には『激ロック』のインタビューで「勇壮な曲」と紹介されていた"Bravehearts"が楽しみですが、彼らに楽曲クオリティの点で問題を感じたことなどこの20年間殆どないので、パワー・メタル色は前作より薄いようですが、仕上がりに不安はありません。

2作の「スペシャル・アルバム」を経て制作される正規のアルバムがどういう作品になるのかも今から楽しみですね。





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CREYE "III WEIGHTLESS"が2月22日(水)国内盤発売

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スウェーデンのメロディアス・ハード・ロック・バンド、CREYEの通算3作目となるアルバム、 "III WEIGHTLESS"が2月22日(水)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

前作"CREYE II"(2021)発表後、スタジオ・ライブを収録したEP "ALIVE AND WELL"(2021)をデジタル・オンリーでリリース、割と人工的な印象の彼らの音楽が生演奏でも(コーラス・メンバーさえいれば)完璧に再現できることを証明しました。

先行公開されているMVを視聴する限り、音楽的には前2作を順当に受け継ぐ洗練された叙情メロディアス・ハード/AORとなっており、これまでの彼らの作品が琴線に触れた方には間違いのない作品でしょう。

このバンドは本当にソングライティングが洗練されていて、良い意味でHR/HMの枠から逸脱し、もはやポップ・ロックとして楽しめるメジャー感を感じます。

そういう意味で、なんか『Frontiers Music』所属のメロハー・バンドのワン・オブ・ゼム、みたいに見られている状況はもったいない気がするんですよね。同郷のWORK OF ARTにも同じような思いを感じていましたが、HR/HMファン以外にこの音がアピールできる人たちがいるんじゃないかというような気がして。

とはいえこの手のサウンドの新人バンドと新たに契約してくれるのは『Frontiers Music』しかない、というのが現実なんでしょうねえ。そういう意味では『Frontiers Music』に感謝するしかなく、こうしてこのブログで紹介する新譜が5作連続で『Frontiers Music』の作品という、もはや完全に「回し者」状態なわけですが(笑)。







KHYMERA "HOLD YOUR GROUND"が2月22日(水)国内盤発売

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元PINK CREAM 69、現MAGNUMのベーシストであり、ANGRAなどを手掛けたプロデューサーとしても知られるデニス・ワード(Vo, B)を中心としたKHYMERAの、通算6作目となるフル・アルバム"HOLD YOUR GROUND"が2月22日(水)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

元々は2003年にデビュー・アルバムがリリースされた、様々なプロジェクトを送り出してきた『Frontiers Music』の中でも割と古参のバンドで、デビュー当時はスティーブ・ウォルシュ(Vo : KANSAS)とダニエレ・リヴェラーニ(G, B, Key)の2名によるプロジェクト然としたアメリカンなメロディアス・ハード路線でしたが、デニス・ワード加入後は彼を中心としたより欧州的なメロディアス・ハード路線に変貌していきました。

ドラマーがフェリックス・ボーンケ(EDGUY)からマイケル・コラー(HORSEMAN)に替わった本作では、『Frontiers Music』のエース、アレッサンドロ・デル・ヴェッキオの手も一部借りて、先行MVを視聴する限りかなりクオリティの高いメロディック・メタルをプレイしています。

ベーシストのイメージが強いデニス・ワードも、さほど個性は強くないものの、充分専任シンガーとしてやっていける力量で、聴覚上は全く申し分ないのですが、フロントマンをやるのであればもう少し髪と髭を手入れして身ぎれいにしてほしい(苦笑)。

『BURRN!』誌では78点と、近年の同誌のアベレージで言うなら「落第点」でしたが、これについては『BURRN! ONLINE』で藤木氏がフォローを入れています

まあ、『BURRN!』本誌でレビューを担当していた平野氏は、90年代に同誌編集部においてオルタナティブ/グランジ支持を打ち出していた(同誌編集部にあっては異端の)「革新派」の方だったので、そういう人にとって『Frontiers Music』のプロダクトというのは刺激皆無のイージーリスニングに聴こえるのも理解できますが、このフォロー記事の中で藤木氏が展開している「音楽レビューはどうあるべきか論」はなかなか興味深いものがあって、どこかであらためて触れてみたいテーマだと思いました。

大きく脱線しましたが、藤木氏がフォローしたくなるのも頷ける哀愁のメロディが程よく効いたサウンドは魅力的で、スルーしていた近作もチェックしてみたくなりました。





ファビオ・リオーネがチリのカラオケ・バーでパフォーマンス

元RHAPSODY OF FIRE、現ANGRAのヴォーカリストとして知られるファビオ・リオーネがチリにあるカラオケ・バーでパフォーマンスした時の映像が公開されています。

と言ってもさすがにカラオケ音源をバックに歌っているわけではなく、どうやら地元のアマチュア・バンドと思われるメンバーの演奏をバックに歌っています。

セットリストは以下の通りで、基本的にはRHAPSODY OF FIREを中心とした、ファビオ・リオーネのグレイテスト・ヒッツ・ショウといった感じの趣。

01. Lux Triumphans
02. Dawn of Victory
03. Wisdom of the Kings
04. March of the Swordmaster
05. Holy Thunderforce
06. Eternal Glory
07. Village of Dwarves
08. Lamento Eroico
09. Land of Immortals
10. Unholy Warcry
11. Nova Era
12. Wasted Years
13. Emerald Sword

ファビオの歌唱はだいぶラフな感じではありますが、名曲揃いなのでなかなか楽しめます。音源もちゃんとラインで録音されているもののようですし、映像も複数カメラで撮影されたものが編集されており、クオリティ的にも問題なく楽しめます。

バックの演奏はさすがにANGRAには程遠いですが、「上手いアマチュア・バンド」というレベルには達しており、破綻なく楽しめます(ファビオも、ANGRAの"Nova Era"をプレイした際に、「この曲はプレイするのが簡単な曲ではないが、彼らは見事にやっている」と称賛しています)。

IRON MAIDENのカヴァーである"Wasted Years"をプレイする際には、自身がVISION DIVINEで彼らのショウの前座を務めた際に、遅刻して会場に駆け込んできたブルース・ディッキンソンにぶつかられた(「タックルされた」と表現しています)という思い出を語っています。

そして"Emerald Sword"はファビオやルカ・トゥリッリにとって、DEEP PURPLEの"Smoke On The Water"のように「バンド最良の曲ではないが、常にファンが聴きたがるためプレイせざるを得ない曲」になっていて、あまり好きではない、という思いも語られます。

そんなMC内容も含めてファンであれば楽しめるライブではありますが、「イタリアン・メタルの至宝」とも呼ぶべきファビオほどの男がわざわざチリのカラオケ・バーで、地元のローカル・バンドをバックに歌う、なんて所謂「ドサ回り」をしないと食べて行けないのだとしたら、あらためてメロディック・メタル/シンフォニック・メタルというのは厳しい世界だなあと思わざるを得ませんね。

ファビオとしては、「昼の仕事」をするくらいならドサ回りでも歌っていたい、ということなのかもしれませんが。



FIRST SIGNAL "FACE YOUR FEARS"が2月17日(金)国内盤発売

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HAREM SCAREMのヴォーカリストとして知られるハリー・ヘスをフィーチュアした『Frontiers Music』発のメロディアス・ハード・プロジェクト、FIRST SIGNALの、前作"CLOSER TO THE EDGE"(2022)から約8ヶ月というショートスパンでリリースされる通算5作目のフル・アルバム"FACE YOUR FEARS"が2月17日(金)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

プロデューサーがセカンドから前作までの3作を手掛けていたダニエル・フローレスからミケーレ・グアイトリ(TEMPERANCE、VISION OF ATLANTIS他)に変更されたことで、あらためてこのプロジェクトがハリー・ヘスというヴォーカリストの魅力を核にしたバンド(プロジェクト)であることが明確になったわけですが、これだけハイペースで新作がリリースされたというのは、このプロジェクトというかハリー・ヘスという魅力的な歌い手を推したい、という意志の現われなのでしょうか。

先行公開されているMVを視聴すると、ややイージーリスニングな趣だったダニエル・フローレスのプロデュースによる過去作よりもエッジが効いていて、哀愁味も増量されている感じでなかなかカッコいい。

HAREM SCAREMが今どういうコンディションなのかわかりませんが、ハリー・ヘスというヴォーカリストの歌声に魅力を感じている人にとってHAREM SCAREMのインターバルを埋めてくれる存在であることはもちろん、いちメロディアス・ハードの作品として上質なものを届けてくれるプロジェクトになっていると思います。