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CROSSFADE "INNOCENT DAYS"が6月30日(金)国内盤発売

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イングヴェイ・マルムスティーンやジョン・ノーラムとの活動で知られる「MR.北欧ヴォイス」、ヨラン・エドマンを擁するAORプロジェクト、CROSSFADEの通算4作目となるアルバム、"INNOCENT DAYS"が6月30日(金)にビッキー・ミュージックから輸入盤日本仕様の形で国内リリースされます。

AORと言っても、HR/HMファンに馴染みがあるJOURNEYタイプのサウンドではなく、STEELY DANのようなHR/HM成分ゼロなバンドが引き合いに出されるような、完全にオトナ向けサウンドなので、本来であればこのブログで扱うべきサウンドではないのですが、ヨラン・エドマンという、HR/HMとの縁が深いヴォーカリストが歌っていて、あと単純に私自身この音楽を聴いていて心地よいと感じるので取り上げます。

まあ、近年はHR/HMファンも高齢化が進んでいて、コメントを下さる方も私より年上の方も多いので、恐らく今となってはこういう音楽に抵抗がなくなっているのではないでしょうか(?)。

本作の収録曲は6曲のみと、いわゆるミニ・アルバムなのですが、これはこれまた5曲収録だった前作"CAROUSEL"(2018)から続く3部作だからで、本作の後には"FALLING UPWARDS"と題された作品がリリースされることが予告されています。

先行公開されているMVを視聴すると、これまで通りジャズ/フュージョンやメロウなソウル・ミュージックからの影響も湛えた、非常に洗練されたアダルトなサウンドが展開されており、非常に落ち着きます。

よく引き合いに出されるSTEELY DAN、(マイケル・マクドナルド在籍時の)THE DOOBIE BROTHERS、TOTO、CHICAGO、PAGESといったアーティストとの違いはやはり北欧ならではの哀愁と翳りを感じさせるメロディで、これがヨラン・エドマンの歌声で歌われるのがたまりません。

ヨラン・エドマンは本当はこういう音楽で成功できた方が幸せだったのではないかという気もしつつ、そういう音楽のフィールドで成功していたらそもそもヨラン・エドマンというヴォーカリストに出会うことはなかっただろうし、個人的に大好きなヨラン・エドマン期のイングヴェイのアルバムも誕生しなかったと思うと、やはり「メタルを歌っていてくれてありがとう」という感謝の気持ちが芽生えてきますね(笑)。





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JAG PANZER "THE HALLOWED"が6月23日(金)国内盤発売

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結成は1981年にさかのぼるアメリカはコロラド州出身のベテラン正統派メタル・バンド、JAG PANZERの、前作"THE DEVIANT CHORD"(2017)以来、約6年ぶりとなる通算11作目となるフル・アルバム"THE HALLOWED"が6月23日(金)にワードレコーズから日本盤リリースされます。

このバンドについては過去にジョーイ・タフォーラというテクニカルなギタリストが在籍していたことで速弾きギター・マニアに知られ、2023年の今となってはNEVERMOREやMEGADETHでの活動で知られ、現在はIN FLAMESに在籍しているクリス・ブロデリック(G)が1997年から2008年まで参加していたバンド、と説明したほうが通りがいいでしょうか。

欧米の正統派メタル・マニアの間ではカルト的な人気と評価があるバンドで、二度の解散を挟みつつもこうして活動を継続し、今回も元『NUCLEAR BLAST』の創設者が新たに立ち上げた注目のメタル・レーベル『ATOMIC FIRE』から新作をリリースしています。

しかし、日本での認知・人気はさっぱりで、実は日本盤が出るのは40年におよぶバンドの歴史でこれが初めて。

ただ、個人的にはそれも納得で、過去作も何枚か聴いているのですが、全く良いと思えたことがありません。正統派であることは疑いないというか、それ以外にはカテゴライズしようがない音楽性ではあるのですが、どうにもこうにもフック不足で、聴いていると「ひょっとすると自分はヘヴィ・メタルが好きではないのではないだろうか?」という疑念が芽生えてくるほど(苦笑)。

ただ、これはこのバンドに限らず、アメリカのバンドで「正統派」にカテゴライズされるバンドの多くに感じる感覚で、その手のバンドは主に欧州、特にドイツ辺りで評価が高かったりすることが多いのですが、日本ではあまり人気が上がらないケースが多いので、これはもう民族的な嗜好の違いと言っていいのではないかと思っています(?)。

このブログは基本的に私が良い、良さそうと思ったアルバムを紹介するというのが運営方針(というほど大げさなものではありませんが/笑)なのですが、今回は例外です。なぜ今更このバンドのアルバムが日本盤リリースされたんだろう?という疑問が芽生えたので書いてみたというか。

どうもワードレコーズって自社内にメタルの目利き(国内マーケティング的な意味で)をできる人がいなくて、海外のレーベルのオススメをそのまま受け入れてしまっているのではないか、というのが私の仮説というか印象です。







MIDNITE CITY "IN AT THE DEEP END"が6月21日(水)国内盤発売

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元TIGERTAILZのロブ・ワイルド率いるグラム・メタル…の外見でハード・ポップをプレイするバンド、MIDNITE CITYの通算4作目となるフル・アルバム"IN AT THE DEEP END"が6月21日(水)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

前作から、中心人物の一人でもあった元EDEN'S CURSEのピート・ニューデックが脱退し、後任として昨年のツアーから参加していたライアン・ブリッグズ(ATLAS)が加入している。

とはいえ先行公開されているMVを視聴する限り、音楽性は変わらず80年代テイスト満載のハード・ポップ・サウンドが満載で、これが『Frontiers Music』からのリリースではないのがむしろ不思議なほど(笑)。

ちなみに前4エントリーは全て海外でのオリジナル・リリース元は『Frontiers Music』で、完全に『Frontiers Music』の広報ブログと化していました(笑)。

ルックスもご覧の通りの方々なので、もはや言われなければ80年代のバンド、80年代のMVと言われても信じてしまうほど。一歩間違えるとSTEEL PANTHERのようなパロディ・バンドですが、このバンドの場合は完全に本気であるのが伝わってきて清々しいキャッチーさです。

今イギリスでこのサウンドを出しているというのは、最高にオルタナティブなのではないでしょうか。かなりの親日家らしく、2019年には来日公演も実現させていましたが、何となく応援したくなるバンドではあります。





JOEL HOEKSTRA'S 13 "CRASH OF LIFE"が6月16日(金)国内盤発売

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元NIGHT RANGER、そしてダグ・アルドリッチの後任として加入したWHITESNAKEのギタリストとして知られ、最近ではやはりダグ・アルドリッチの後任として加入したREVOLUTION SAINTSのアルバムでもプレイしていたジョエル・ホークストラのソロ・プロジェクト、JOEL HOEKSTRA'S 13のサード・アルバム、"CRASH OF LIFE"が6月16日(金)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースされます。

バックを固めるのはヴィニー・アピス(Dr:元BLACK SABBATH, DIO)、トニー・フランクリン(B:元BLUE MURDER他)、デレク・シェリニアン(Key:元DREAM THEATER)という歴戦の猛者揃いなのは、ジョエル・ホークストラがそれらのメンバーと対等に渡り合える技量の持ち主であるからこそのキャスティングなのでしょう。ジェフ・スコット・ソート(Vo:元YNGWIE MALMSTEEN'S RISING FORCE, TALISMAN他)なんてバッキング・ヴォーカル専任での起用という贅沢さです。

前2作ではリード・ヴォーカリストはラッセル・アレン(SYMPHONY X)が務めていましたが、本作ではインドの本格ハード・ロック・バンド、GIRISH AND THE CHRONICLESのギリシュ・ブロダーンを迎えています。

先行公開されているMV曲を視聴すると、過去作に比べるとメロディアス・ハード的な色彩が弱まって、より骨太で王道感のあるハード・ロック・サウンドが展開されており、これが本人の意志によるものなのか、制作元である『Frontiers Music』のディレクションによるものなのかは不明ですが、なかなか聴き応えがあります。

この人は完全に「遅れてきた人」で、80年代にデビューしていたら『YOUNG GUITAR』誌で表紙になるくらいの評価を得ることができていたであろう才能の持ち主でありながら、これまではサイドマンやバック・ミュージシャン、ツアー・メンバーとしてのキャリアに甘んじてきた人ですが、自身がメインを張るキャリアが40代になるまで殆どなかったジョエル・ホークストラが主役を張れる場を最高のキャスティングで与えているとしたら、『Frontiers Music』もなかなか粋な計らいをしていますね。





PRIDE OF LIONS "DREAM HIGHER"が6月16日(金)国内盤発売

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元SURVIVORのジム・ピートリック(G, Vo)と4オクターブの声域を誇るヴォーカリスト、トビー・ヒッチコックによるプロジェクト、PRIDE OF LIONSの通算7作目となるフル・アルバム、"DREAM HIGHER"が6月16日(金)にマーキー・インコーポレイティドから日本盤リリースから日本盤リリースされます。

先行公開されているMVを視聴すると、デビュー以来変わらぬ高品質なAORよりのメロディアス・ハードが貫かれており、その楽曲が放つポジティブなフィーリングはちょっと眩しいくらいのものがあります。

もはや完全に職人芸の世界で、あれやこれや言わずこういうのが好きな人は安心して聴いてください、という領域の音楽なのですが、このプロジェクトが結成から20年、7作のキャリアを重ねてなお、Wikipediaに単独の項目がないくらいにマイナーな存在に甘んじているというのは、かつて売れ線という意味で「産業ロック」とまで言われたこの手のサウンドが、今やあらゆるロックのサブジャンルの中で最もダウントレンドな存在になってしまっている感じで、世の中の感性の移り変わりの激しさに何とも言えない気持ちになります。

なんかハリウッド映画の然るべきシーンで流れたら超感動的な音楽に聞えそうな気がするんですが、今の若い人にとっては古臭く感じられてしまうんでしょうかね、こういう音楽って。