LIONS SHARE / DARK HOURS

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スウェーデンの正統派HMバンド・LIONS SHAREの、通算6枚目のフル・アルバム。

前作よりVoにマニアの間では評価の高いニルス・パトリック・ヨハンソン( RICHARD ANDERSSON'S SPACE ODYSSEY , WUTHERING HEIGHTS, ASTRAL DOORS他)を迎え、ポテンシャルが上がったためか、マイナー・レーベルであるSPIRITUAL BEASTからキングレコードへ移籍してのリリースとなった。

このバンドは私がメタルを聴き始めたばかりの頃(94年)にデビューしており、当時絶滅危惧種であった北欧の正統派ということでそれなりに気にかかる存在ではあった。

ただ正直、サウンドの印象は「方向性はいいんだけど、なんか今一つピンと来ない」というものだった。

そしてデビューから約15年、結成(88年)から数えると20年以上になる今年リリースされた本作の印象も、困ったことに全く同じなのである。

サウンド自体はデビュー時と全く同じではない(だいぶヘヴィになったと思う)が、基本線は正統派ということで変わっていない。あえて表現するならロニー・ジェイムズ・ディオ~トニー・マーティン期の「様式美BLACK SABBATH」をよりメタリックにしたようなサウンド、ということになるだろうか。

そう聞くと興味を引かれる方もいると思うし、私もB!誌におけるそういった感じのレビューに惹かれて購入したクチだが、「なんかちょっとツマンナイ」のである。

随所で「おっ、いいね」と思う瞬間もあるのだが、それが曲単位で続かない。当然アルバム単位での評価も芳しくはならない。

20年近くやってきてこの程度、というのは、やはり唯一のオリジナル・メンバーであり、音楽的な中心人物であるラーズ・クリス(G)氏に所謂センスとか才能といったものが不足しているのではないか、という気がする。ちょっと申し訳ない言い草だけど。

ついでに言うと、看板シンガーであるニルス・パトリック・ヨハンソンの歌唱は、他のバンドでもそうなのだが、ちょっとリキ入りすぎで暑苦しく、個人的にはあまり好みではない。

この人は実力はあるのだから、一度ワールド・ツアーができるようなバンドに加入して、長期のツアーを経験するといいと思う。
そうすればここまで喉に負担がかかりそうな、むやみにテンションの高い歌唱は自然に避けるようになるのでは。

今一つうだつの上がらない現状では、むしろこうしてパワフルさをアピールするような歌い方をしたくなるのかもしれないが…。

まあ、この20年間、おそらく音楽だけでは食べていけないであろう状況でこの音楽性を貫いてきたというのは尊敬に値するし、本作だって決してベテランの惰性で作ったというような感じはない、本人たち的には「力作」であろうという印象は受ける。

こういう「中堅」な感じのバンドがいるからこそシーンに「厚み」が出るんだろうな、という気はするので、メタル・ファンとして応援したい気持ちはあるが、時間もお金も限られている「いち消費者」としては、この程度のアルバムで満足はできないな【77点】


◆LIONS SHAREのMySpace
http://www.myspace.com/lionsshare
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