PRIMAL FEAR / RULEBREAKER

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前作発表後、7年ぶりの来日公演も実現させたPRIMAL FEAR。しかしその後、約10年間に渡ってバンドの屋台骨を担ってきたドラマーのランディ・ブラックがメンバーと仲違いして脱退。

後任に元ANGRAのアキレス・プリースターの加入が報じられるも、やはりドイツとブラジルの距離の問題は克服できず、1年ももたずに数回のライブをこなしたのみで脱退。本作でプレイしているのは元U.D.Oのフランチェスコ・ジョヴィーノである。

また、ツアーに出たがらないマグナス・カールソンの代わりにツアー・ギタリストを務めていたトム・ナウマンが再び正式メンバーとして加入、クレジット上はギタリスト3人の6人体制というIROM MAIDEN状態になっている。

普通に考えたらライブをやりたがらないギタリストなんてクビにされても不思議ではないですが、やはりマグナス・カールソンの卓越した作曲能力は捨てがたいのでしょう。実際マグナスが関与して以降メロディの質が明白に向上しているし、本作の作曲クレジットもSinner / Karlsson / Scheepers名義になっているので。

しかしトム・ナウマンはSINNER時代から考えていったい何回出たり入ったりを繰り返しているのでしょう(笑)。個人的にこの人はお金に困るとマット・シナーの所に「仕事くれ」とタカりに来ているのではないかとさえ思っています(笑)。

そんな人事異動・組織変更を経た本作だが、相変わらず内容的には非常に高い水準で安定している。パワフルな正統派メタル・チューンを軸に、10分を超えるドラマティックな大作#6「We Walk Without Fear」や、サビの盛り上げに胸締めつけられる美旋律バラードの#10など、バラエティも申し分ない。

骨太かつ切れ味鋭いギター・リフ、そしてキャッチーなサビを備えたメタル・チューンの数々は正統派メタルの教科書と呼ぶべき出来栄えで、中でも#5「In Metal We Trust」は「Metal Is Forever」に続く新たなアンセムと呼ぶべき名曲に仕上がっている。

ドラムがランディ・ブラックから交代した影響か、単純に楽曲の方向性の問題か、前作に比べるとソリッドさは若干落ちている気がするものの、その分メロディの充実は前作以上。本当に楽曲粒ぞろいである。

何しろボーナス・トラックである「Final Call」もスラッシュ・メタルばりのアグレッションを誇る本作随一の高速ナンバー、そして「Don’t Say You’ve Never Been Warned」は本作で最もメロディックなサビを持つ個人的には前述の「In Metal We Trust」と並ぶ本作のベスト・チューンと思える楽曲と、まさに才能がアルバム本編に収まりきらない状態(しかしこの素晴らしき名曲が初回限定盤にしか入っていないというのはちょっと理解不能)。

もうこのバンドがメタルゴッドでいいですよ。何か問題あります?【88点】

◆本作収録「Angels Of Mercy」のMV


◆本作収録「The End is Near」のMV




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コメント

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PRIMAL FEARは毎回安心してアルバムが買えるバンドです
今回は結構ギターが頑張ってる印象です、楽器隊が強力なのでがんがん弾きまくってほしいですね!
それだけにアキレス脱退は残念です
プチスーパーバンド状態だったのに

話は変わりますが、やっぱりというかX JAPANはアルバム延期のようですね笑

いや~、今作も相変わらず素晴らしいですね。ボーナストラックまで捨て曲無しの名盤!

こういうカッコいいリフで攻める正統派なメタル、大好物です。
ここ最近の作品はメロディラインも充実しているし、ラルフは相変わらずのハイトーンを披露してくれるし、演奏もハイレベルで(ドラムはランディの方が好みでしたが。ついでに言えばやっぱりアキレスでのPrimal Fearも聴いてみたかったですが)、2代目メタルゴッドの資格は十分あるとおもいます(笑)

まあ、少し真面目に(客観的に?)書くと、初代メタルゴッドの全盛期と違ってメタルのサブジャンルがかなり細分化してしまった現在では、「ゴッド」と呼ぶべき存在感を発揮する事ってかなり難しいですよね。それこそ、仮に今後Primal Fearが全盛期Judas Priest以上の作品群を製作し活動したとしても、「正統派メタルの雄」としか認識されないんじゃないかと。
でも自分はこういう「古臭くないけど保守本流なメタル」は大好物なので、個人的には2代目メタルゴッドで何も問題ないですね(笑)

>元学生メタラーさん

近年のPRIMAL FEARのアルバムは本当にハズレなし、安心のブランドになっていると思います。おっしゃる通り演奏も充実していますしね。

X JAPANに関しては、長年のファンとしてはまあこんなことになるんじゃないかと思っていました(苦笑)。


>kimさん

まあ、JUDAS PRIESTがゴッドと呼ばれるのは半分は生み出してきた名盤・名曲への支持、そしてより重要な半分はメタルというスタイルを最も早く生み出したという歴史的な意義ですからね。

正統派などと呼ばれつつ、JUDAS PRIESTタイプのバンドがシーンの主流だったことはないですし、PRIMAL FEARがこの路線を突き詰めても「JUDAS PRIESTのスタイルを最も忠実かつ上質に再現したバンド」という以上の意味で「二代目メタルゴッド」と呼ばれることはないでしょうね。

プラフィアの話じゃないですけど、ぶっちゃけX JAPANの新作って期待しています?
オレは全然期待していません。
だって、再結成以降発表されている新曲のどれもがつまらないですよね。
昔のようなメタル発表望めないとしても、もうちょっとマシなものを出して欲しいですわ。

>ば さん

プラフィアという略称は初めて聴きました(笑)。

X JAPANの新譜に期待しているかと問われれば、意図的に期待しないようにしてますし、実際メタル・ファンとしての私が喜ぶようなものにはならないんだろうな、と思ってます。

まあ、それでもメロディの端々に漂う“YOSHIKI節”である程度満足できるであろう程度には信者です(笑)。

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>amariftさん

ご指摘ありがとうございます。
修正しておきました。