SERIOUS BLACK / MIRRORWORLD

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アーバン・ブリード(Vo : 元TAD MOROSE, BLOODBOUND他)、ローランド・グラポウ(G : 元HELLOWEEN, MASTERPLAN他)、ドミニク・セバスチャン(G : EDENBRIDGE)、マリオ・ロハート(B : 元VISIONS OF ATLANTIS, EMERGENCY GATES)、ヤン・ヴァシック(Key : 元DREAMSCAPE)、トーマス“トーメン”スタッシュ(Dr : 元BLIND GUARDIAN, SAVAGE CIRCUS)という、欧州メロディック・メタル・マニアには知られたメンバーの集合体ということで注目を集めたこのバンド(プロジェクト?)。

しかし、前作発表後、メンバーの中で最も知名度が高いと思われる二人、ローランド・グラポウとトーマス“トーメン”スタッシュが相次いで脱退してしまい、少なくともここ日本では前作より注目度が下がってしまった状況で(元々大して高くもなかったが…)、レコード会社のプッシュも弱い感じのセカンド・アルバムがリリースされた。

とはいえ、脱退した二人に代わって補充されたのは、主にFIREWINDで知られるマルチ・プレイヤー、ボブ・カティオニス(G)と、先ごろRHAPSODY OF FIREを脱退したことで話題になったアレックス・ホルツワース(Dr)という、少なくとも技術的には前任者に劣らない(というか上)の二人。

元々私がこのバンドに興味を持つきっかけだったアーバン・ブリードは残留しているし、ボブ・カティオニスの才能も高く評価しているので、前作に引き続き購入を決めた。

そして聴いてみると、これが予想以上に素晴らしい。期待感を煽るシンフォニックなイントロダクション#1から、実質1曲目である#2「As Long As I’m Alive」の劇的なイントロが流れ、80年代的なアレンジでKeyサウンドがオーセンティックなギター・リフに被ってきたのを聴いた瞬間に「これは!」という手応えを感じたが、その後に続く楽曲もフックに満ちた秀曲揃い。

基本的な音楽性に変化はないが、全体的に前作より(おそらくローランドのギター・ワーク由来と思われる)無骨さが減少し、より叙情的かつドラマティックな印象が強化されており、私のような欧州メロディック・メタル・ファンのストライクゾーンにドンズバである。

メロディの哀愁が強化され、メロディアス・ハードのファンが楽しめそうなメロウなキャッチーさを備えた楽曲が増えているのも本作の特徴。この辺はボブ・カティオニスのセンスなのではないかという気がする。

冒頭述べた通り、何となく本作の注目度が低い気がするが、私のような欧州メロディック・メタル・ファンであればこれは聴いておいたほうがいいと断言できる充実作。今年のダークホースですね。

なお、本作の基本仕様は9曲入りで、デジタル・ダウンロードでの楽曲は少なめなのですが、日本盤は6曲ものボーナス・トラックが入っており、欧州限定デジパック盤は7曲のボーナス・トラックが入っているので、CDでの購入がオススメです。

さらに言うなら欧州限定デジパック盤のボーナスのうち2曲は本編収録曲のアコースティック・バージョンなので、純粋な新曲は日本盤が一番多く、どれも本編に劣らぬクオリティなので、購入するなら日本盤がオススメです(残念ながらレコード会社からは何ももらっていません)。【87点】

◆本作収録「As Long As I'm Alive」のリリック・ビデオ


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コメント

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No title

私もアーバン好きなので続けてくれてうれしいです!
前作よりイキイキしたプレイで、バンド・アンサンブルもまとまりが増しましたね!
欧州旋律なのに硬派なところもアーバンの声にマッチしてると思います!

No title

個人的にローランドの作るもの(特に長尺の曲)
が好きなので残念なところはありますが、
前作より完成度高いですね。これは。

まあ、このバンド(プロジェクト?)が
軌道に乗ってもアーバンが日本に来るとは思えないですが・・・。

>Loki Holstさん

おお、アーバン・ブリード好きが私以外にもいたとは、ちょっと感激です。

ローランドはどちらかというとスタンドプレイ型のプレイヤーだったので、おっしゃる通りアンサンブルのまとまりが増した感じがしますね。

>名無しのメタラーさん

HELLOWEENでもMASTERPLANでも長尺の曲で印象的なものを残していますし、ローランドは作曲センスはありますよね。

このアルバムでちょっと人気が出て、来年のLOUD PARKのKINGDOM STAGEあたりに出てもらいたいものなのですが。

No title

前作が結構ツボだったので今回も引き続き購入しました。主要メンバーが入れ替わったにも関わらず、これだけ充実した内容を提示できるのは凄いですね。#2や#3もカッコイイですが、キャッチーでメロハー的な#5がお気に入りです。
ボートラが6曲もあり、そのどれもが本編に負けず劣らず素晴らしい出来なのも◎。
日本盤は基本的に高いのでこのくらいサービスしてくれると嬉しいです。

来月はMETALLICA、HAMMERFALL、FREEDOM CALLの新作に期待しています。

>元学生メタラーさん

メンバーが変わっても、代わったメンバーが有能ならクオリティは落ちないことを示す好例ですね。

メロハー的な楽曲が充実しているのはまさにボブ・カティオニス加入効果だと思います。

デジタル・ダウンロードよりCDの方が収録曲が1.5倍、ということになると、熱心なファンならCDを買いたくなるでしょうね。

まあ、元々今時は熱心なファンしかCDを買わないと思いますし、そもそも若い人はCDプレーヤー自体を持っていないという説がありますが…。

No title

前情報なしで聴くと
「おっ!PrettyMaidsが原点回帰した!」
と思えてしまうサウンドで思わずニンマリ。
やっぱりBob効果でしょうか。

AppleMusicでアルバム公開されるのをのんびりと待っています。
(今のところ、As Long... のみ公開中)

>Metal88さん

そう言われてみるとPRETTY MAIDSっぽいですね。パワー・メタリックな曲もメロディアス・ハードっぽい曲も上手くやる点も含めて。

Apple Musicでは果たしてボーナス・トラックのうち何曲が公開されるのでしょうか。