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OUTRAGE / RAGING OUT

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LOUD PARK 17で観たことがきっかけで購入したCDその2(その1はCRY VENOM)。

2015年にリリースされた日本の古いロック・バンドのカヴァー曲と新曲半々で構成された『GENESIS I』以来、約2年ぶりにリリースされた、バンドの通算13作目、橋本直樹(Vo)復帰後では4作目、ユニバーサルミュージック移籍後3作目となるアルバム。

基本的には日本でレコーディングされているが、ミックスとマスタリングはピーター・テクレン(HYPOCRISY, PAIN)が手掛けている。アルバムのジャケットは彼らのアルバムのアートワークとしては異色なイラストだが、往年のパスヘッド風を狙ったものだろうか。

私がLOUD PARK 17の演奏を聴いて気に入ったリーダー・トラック#1「Doomsday Machine」はヘヴィでありながらも、メタルらしい起承転結のあるキャッチーな楽曲だったが、アルバム全体としてはメタル的な構築感よりは、誤解を恐れずに言えばパンク/ハードコア的な荒々しさを感じさせる作風。

いや、やはりパンク/ハードコアというのは妥当じゃないな。やはりこれはアンダーグラウンドだった頃のスラッシュ・メタルが帯びていた類の攻撃性と言うべきだろう。#6「Hysteric Creature」などはかなりあからさまにMOTORHEAD風だが、その辺に通じる荒っぽい勢いが前述の#1以降は支配的である。

ゴリゴリバキバキのスラッシュ・チューンから、このバンドが90年代以降、特に橋本直樹離脱期に強く打ち出していたガレージ・バンド的なブルース/R&Rフィーリングのある楽曲まで、彼らのキャリア、年齢を考えると驚異的なまでに荒ぶっており、耳に、いや全身に叩きつけられるアグレッションは聴いていて爽快ですらある。

今回、橋本直樹の歌唱がこれまでにもまして気合いが入っており、時にヤケクソかと思えるほどの凄絶な咆哮を聴かせており、そのいい意味で荒っぽい歌い方が、本作に漂うガラッパチな(褒めてます)印象を強めている。一方で阿部洋介(G)のギター・ワークはHR/HMならではの旨味がたっぷりで、勢いだけの若いバンドには出せない深みもちゃんとある。

いや本当に、これだけカッコいい爆音出しているバンド、今の日本にそんなにいないと思いますよマジで。彼らに興味がない人でも、音だけ聴かせたらカッコいいと思う人は結構いるんじゃないかなあ。こうなるとむしろ彼らの「伊藤政則とBURRN!誌お墨付き」みたいなイメージが逆に足を引っ張っている気さえします(本作のブックレットのクレジットにも”SUPERVISOR : MASA ITO”という記載がある)。

初期の楽曲2曲(「Death Trap」と「Step On It」)のスタジオ・ライブ音源はともかく、とてもエモーショナルなバラードの「Mother (Coming Home)」は初回限定盤だけでなく通常盤に収録しても良かったのでは。

私にとっての「スラッシュ四天王」はKREATORとTESTAMENTとANNIHILATORとこのバンドです。【86点】

◆「Doomsday Machine」のMV


◆「Hammer Down and Go」のMV(Short Ver.)



左が初回限定盤、右が通常盤です。
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コメント

非公開コメント

今回もまた強力なアルバムですね!

前作・前々作がメタリックなアルバムでしたが、今回はパンキッシュな荒々しさが強調されてカッコいいですね。
確かに「伊藤政則とBURRN!誌お墨付き」というイメージは、特に若い世代には誤解されそうです。
OUTRAGEのようなバンドこそ海外レーベルからのリリースされるべきだと思います。

>なっつさん

OUTRAGEが海外での認知と評価を得られなかったのは、主にタイミングの問題だったと思いますが、もったいない話だと思います。

これだけ無国籍なカッコいい音を出している日本のHR/HMバンドはそんなにいないと思うんですけどねえ…。