GUS.G "FEARLESS"

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FIREWINDのガス・G(G)の3作目となるソロ・アルバム。

前2作ではギタリストのソロ・アルバムらしく(?)、ジェフ・スコット・ソートやエリゼ・リードなど、様々なシンガーがゲスト参加していたが、本作ではデニス・ワード(B, Vo、PINK CREAM 69)とウィル・ハント(Dr、EVANESCENCE)にメンバーを固定して制作されている。

個人的にGUS.Gという人に期待しているのは、かつてFIREWINDやDREAM EVILで聴かせていたような、いわゆる「泣きのギター」なのだが、どうもソロでやろうとしていることはそういう音楽ではないようだ。

MVが作られた#1などはまるでOZZY OSBOURNEの曲みたいだし、過去のソロ・アルバムにもそういう曲が収録されていた。

穿った見方をすれば、OZZY OSBOURNEのために作っていた曲が、OZZY OSBOURNEのバンドを実質解雇された今、発表の場を失ってソロ・アルバムに収録されている、と考えることもできるし、正式に解雇されたわけではない状況を考えると、「オジー、俺はあんたに相応しい曲を書けるぜ」とアピールしているようにも映る。

まあ、彼としても今更オジーが彼をバンドに呼び戻す可能性が低いことは理解していると思うので、どちらかというと「元OZZY OSBOURNEのギタリスト」という肩書に期待される、メジャー感のあるソングライティングの才能と、ギタリストとしての腕前を業界に対してプレゼンテーションしているということなのかもしれない。

EVANESCENCEのドラマーという、アメリカで知名度のあるバンドのメンバーを起用しているのも、そういうアメリカのメジャー・シーンに対するアピールなのかも。

ただ、個人的には彼はちょっと器用貧乏で、優れたギタリストだとは思うのですが、オジーが彼を切って結局ザック・ワイルドを呼び戻したのは故なきことではないという印象を持っています。

本作もギタリストならずとも退屈せずに聴ける(と、思う。私はギターの経験はあるものの、腕前は完全に素人だったので)質の高いHR/HM作ではあるものの、個人的な琴線に触れる瞬間はそれほど多くなかったというのが本音。

個人的には、この人はもうOZZY OSBOURNEのバンドにリクルートされたのは奇跡だったと割り切り、アメリカのメジャー・シーンに対する色気は捨てて、欧州人としてのアイデンティティを磨いた方がブレイクスルーできるのではないかという気がします。

こういう「ポジティブではないレビュー」というのはなるべく控えようとしているのですが、聴いていてちょっと思う所が色々とあったのでつい書いてしまいました。反省しています。【80点】

◆本作収録 "Letting Go" のMV



◆本作収録 "Fearless"のMV


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コメント

非公開コメント

No title

いつも楽しく読ませてもらってます。
「ポジティブではないレビュー」でもいいのではないでしょうか?
本心でないレビューよりいいと思いますけどね。
反省なんてしないでください(笑)

>名無しのメタラーさん

あたたかいコメントをありがとうございます(笑)。こういうコメントがこのブログを続けてこれた原動力のひとつです。

世の中にリリースされている全てのアルバムをレビューできるのであればおっしゃる通り率直なレビューを書くべきだと思います。

ただ、ネガティブなレビューはアーティスト本人やその関係者、ファンの気を悪くさせるだけで誰も幸せにならず、そもそも自分で気に入っていないものにレビューを書く時間を割くというのはある意味マゾヒスティックな行為なので、そんなことをする時間があれば好きな音楽を聴く時間に充てたほうがQOLが上がるんじゃないかと思っております(笑)。