93点三連荘

本日5月7日は『BURRN!』の発売日でした。

このブログで感想こそ書かなくなりましたが、今でもちゃんと買ってます。

もはやレビューのページを(どれを買うかの)チェックリスト的に使うばかりですが…。

そして今月、レビューで93点という高得点を獲得したアルバムが3枚あります。

クロスレビューされるような大御所のアルバムに90点オーバーの点数がつくのは、きっと色々と大人の事情があることでしょう、と忖度し、心の中でマイナス15点して読むようにしていました。

しかし、クロスレビュー・タイトルではないアルバムの90点超えは、少なくともレビュー担当者的に思い入れなり琴線に触れるものがあると受け止め、「外された」ことも多いとはいえ、注意を払うようにしています。

(ただし、私は性格が悪いので、男性編集者の嬢メタル・バンドへの高得点はキャバ嬢に指名を入れるような感覚で行われているに違いないと邪推していますが/笑)

しかし今回の93点は全て女性編集者である大野氏によるもの。

以下、大野氏が93点をつけた3アーティストです(アルファベット順)。

BAD WOLVES "DISOBEY"
カリフォルニア出身、元DIVINE HERESYのVo、元GOD FORBIDのG、元IN THIS MOMENTのB、元DEVILDRIVERのDrといったキャリアのあるメンバーが集ったニュー・バンドのデビュー・アルバム。




FIVE FINGER DEATH PUNCH "AND JUSTICE FOR NONE"
ここ3作連続で全米2位を記録している、今最もアメリカで人気があるヘヴィ・メタル・バンドのひとつ。この曲はパンク・バンドであるTHE OFFSPRINGのカヴァーですが、彼ららしさは出ていると思います。



SHINEDOWN "ATTENTION ATTENTION"
LOUD PARK 15に出演し、観た人からはかなり好評を博していたフロリダ出身のポスト・グランジ/オルタナティブ・メタル・バンドのコンセプト・アルバムとなる新作。直近3作はいずれも全米TOP10入りの人気バンド。



このサイト/ブログでもアーティストの作品に100点満点制の採点方法を採用していて、「81点と82点に差なんてあるのかよ」などと言われたこともありましたが、実際のところ、採点する側には感覚的ながら意外と明確な意識の差があります。

大野氏がこれら3作全てに93点をつけたのが何か意図的なアピールなのか、それとも「たまたま同じ点数になった」のかはわかりませんが、いずれにせよこれらのアルバムをプッシュしたいという意志があったことは確実と思われます。

思うに、大野氏は編集部最年長ながら、編集長になることはない(と思われる)立ち位置の人なので、あえてこの雑誌における「乱数」となることを自らに任じているのかもしれませんね。編集部内オルタナティブというか。

かつて80年代末には、玄人筋からは受けが悪かった「ジャーマン・メタル」を持ち上げたり、90年代には旧態依然としたHR/HMの枠には収まらない存在だったTHE WILDHEARTSへの偏愛をアピールしたりとか、この雑誌が「王道」とするHR/HMからはちょっと外れたものをプッシュすることが多かったのも、いささか権威主義的な傾向のあるこの雑誌にダイバーシティをもたらすことが自分の役目である、という使命感のもとにやっているのではないかと思っています(もちろん、実際にその音楽が好きであることも嘘ではないのでしょうけど)。

まあ、考えすぎかもしれませんが(笑)。

いずれにせよ、これまで25年くらいこの雑誌を読んでいて、大野氏がいなかったらスルーしていたであろう音楽というのは結構あります。そういう意味で、彼女のスタンドプレー的な文章にはある程度意味があるのではないかと思います。

と言いつつ、『BURRN!』編集部の中で自分とストライクゾーンが一番近いのは広瀬編集長なんだろうな、と感じる保守的な私です。


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コメント

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No title

意外なバンドが3つ!

私自身は、最近は伝統的なメタルよりこういうバンドに惹かれることが多くなりました(彼らも90年代以降のアメリカンHR/HMの伝統をしっかり受け継いでいるバンドですが)。
すでに入手済みのSHINEDOWN新作はヒップホップなどのトレンドをかなり取り入れた意欲作ですが、クオリティが高くて点数つけるなら確かに90点以上だなと思いました(笑) 今作でポストグランジ一派からさらにステップアップした印象です。ヘビロテ中。
FFDPはサバトン的な意味で疲れるのでまだ買うかどうか検討中。BAD WOLVESはクランベリーズのカバーMVがバズってますがこちらも検討中。

>Mark.Nさん

たしかに当サイト/ブログではあまり扱わないバンドですね(笑)。

まあ実際積極的には聴かないタイプのバンドなのですが、別に嫌いなわけではなく、聴けばそれなりに楽しめたりはします。アメリカである程度以上売れているバンドはやはりレベル高いな、と。

SHINEDOWN、ちゃんと聴いたアルバムは2008年の『THE SOUND OF MADNESS』だけなのですが、新作はそれより良い感じですか?

>adoreさん 長文すいません

「THE SOUND OF MADNESS」はSHINEDOWNの最高傑作と語られることが多いアルバムですね。21世紀のハードロックの名盤だと思います。荒々しいサザンテイストのヘヴィチューンと、時代的にポストグランジ色強めでラジオ向けバラードも多いアルバムでした。

新作は今現在のアメリカのトレンドを取り入れているような作風で、大胆にリズムを強調したアレンジが多く、エレクトロな音も少々。かつてのNUメタルのようなあざとさはなくて、もっと洗練されていますね。下の2曲(公式音源)などはその特徴が顕著です。
https://www.youtube.com/watch?v=LN-dyUPynBM
https://www.youtube.com/watch?v=apE_m1vT1tg


10年前の「THE SOUND OF ~」とは路線が違うので同じ尺度で比べるのは難しいですが、満足度は負けず劣らずだと思います。

普通のハードロックファン(?)であればMVのある"THE HUMAN RADIO"が琴線に触れやすいかも知れません。https://www.youtube.com/watch?v=fMHfRqP0KSY

>Mark.Nさん

新作が『THE SOUND OF MADNESS』並みの充実度ということであれば、アルバム全体をチェックしてみようかと思います。

熱いSHINEDOWN推しありがとうございました(笑)。

No title

BAD WOLVESというバンドは知りませんでしたが、この曲は良いですね!
早口で歌うボーカルと、細かいリズムを刻むギターが絡み合うところがツボです。
アルバムをチェックしてみたくなりました。

>高見沢さん

新しいバンドなのでご存じなくても無理はないでしょうね。

キャリアのあるメンバーが集っているだけあって、新しいバンドといってもかなりクオリティが高いサウンドを出しているので、気になったのであればぜひチェックしてみてはいかがでしょうか。

No title

「キャバ嬢…」のくだりで、フロントマンがアンジェラに変わったばかりの頃のアークエネミー(日本語でアーチエネミーと呼ぶのに未だに慣れません)が、やたら持ち上げられていたのを思い出しました。笑
若いころはアンジェラのVo.が好きでしたが、年を重ねてから改めて聴くとヨハンの歌い方も心に来るものがあります…(ただの懐古でしょうか)

>名無しさん

アンジェラは日本の嬢メタル・バンドと違って(?)普通に実力で(フロントマンとしての華も含めて)評価されていたと思いますよ。

ヨハン・リーヴァは上手くはないですが、味があるヴォーカルなので、あれはあれで好きな人がいてもおかしくないと思います。

No title

>大野氏がいなかったらスルーしていたであろう音楽というのは結構あります
同意です
私も大野氏が93年にBURRNで「地獄のロックライダー」をプッシュしているのを見なければ
ミートローフの存在を知らないままだった気がします

>名無しのメタラーさん

MEAT LOAFも日本ではアメリカほどに認知が高くない、そして『BURRN!』誌のど真ん中とは言い難いアーティストでしたが、大野氏はかなり積極的に推してましたね。

戦略的にそういうアーティストをプッシュしているというよりは、ある意味KYに自分の推したいものを推しているという感じではありますが、今の編集部にはそういう人が他にいないのである意味貴重な存在なのだと思います。

本当は若い人を入れるといいと思うんですけど、今更無理ですね(苦笑)。