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KAMELOT / THE SHADOW THEORY

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孤高の暗黒騎士団KAMELOTの、トミー・カレヴィック(Vo : SEVENTH WONDER)加入後3作目となる、通算12作目のアルバム。

本作の制作に先立ち、1997年から約20年に渡って在籍してきたドラマーのケイシー・グリロが本業?であるドラムヘッド・メーカーの仕事に専念するために脱退、代わってFIREWINDで知られるヨハン・ニューンツが加入している。

ケイシー・グリロは素晴らしいパワー・メタル・ドラマーだったので、脱退は惜しまれるが、とりあえずこのスタジオ音源を聴く分にはバンド・サウンドのパワー・ダウンは感じられない。とはいえ、ケイシーはステージ・パフォーマンスの面でも「魅せる」ドラマーだったので、ステージでのヨハンのプレイはオーディエンスに注視されることになるだろう。

本作はコンセプト・アルバムではないものの、著名な心理学者であり精神科医であるユングが提唱した、人間の深層心理における「影の側面」をテーマにした作品とのことで、当然ながら明るい内容ではない。

とはいえ、これまでKAMELOTの作品が明るかった試しなどないわけで、もはや「KAMELOT節」とでも呼ぶべき力強くも優美、荘厳にして時に邪悪さも垣間見せる、唯一無二のサウンドに一点の曇りもなく、楽曲のクオリティも含め、前作『HAVEN』を順当に受け継いだ内容と感じられる。

女性シンガーをゲストに迎えるのも、もはや彼らの十八番という感じで、ONCE HUMANのローレン・ハートが#2「Phantom Divine (Shadow Empire)」でクリーン・ヴォイスを、#9「Mindfall Remedy」でグロウルを披露、バラードの#6「In Twilight Hours」では、昨年LOUD PARKで来日したBEYOND THE BLACKのジェニファー・ハーベンがトミーとデュエットしている。

プロデューサーがサシャ・ピート(元HEAVENS GATE, AVANTASIA)である縁か、クワイア部隊としてオリヴァー・ハートマンやクラウディ・ヤンといった、「AVANTASIA組」の面子が参加しているのも、この手の音楽のファンにとってはちょっとしたポイント。

それでいて欧州のバンドほどトラディショナルなシンフォニック・メタルに拘泥するわけではなく、時にモダンな要素も大胆に、しかし世界観に合った形で取り入れてみせるセンスは、アメリカのバンドならではなのかもしれない。

しかし相変わらず隙のない作品を送り出してくれたわけですが、ここまで高いレベルでまとまってしまうと、今後これを繰り返す以外に何ができるんだろう…と(余計なお世話ではありますが)ちょっと心配になってしまいます。【86点】





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コメント

非公開コメント

Amorphisもそうですが10年以上ほぼ同じ路線でマンネリ/ネタ切れを感じさせない(強いて言えば「Ghost Opera」がややパッとしないぐらいですかね。前作と比べてしまうからかも?)数少ないバンドだなと今回の作品で改めて思いました。

個人的にはアグレッションの増強(デス声の登場頻度を更に増やす、ブラストビートの使用等)はそのうちやりそうな気はします。新機軸と言うほどではありませんが、結構様になると思うので次作はその方向で勝手に(笑)期待しています。


No title

なんかブログの更新頻度最近激しいですね(笑)

>YTさん

私もこのバンドとAMORPHISは「独自のサウンドを築き上げていて、しかも毎回クオリティが高い」という点で非常に通じるものを感じています。

実はそういうアーティストの方がレビューは書きにくいんですけどね(苦笑)。

初めてこのバンドを聴いた人ならいざ知らず、ずっと追いかけている人間としては「前作同様良い」という一文で済んでしまうので(笑)。

このバンドの場合、おっしゃるように暗黒成分を増やすか、逆にRoFのようなピュアなシンフォニック・メタルに寄せてよりメロディックにするか、どちらかしかないでしょうね。

>人さん

ちょっと今ブログ運営について試行錯誤というか実験中なのです(笑)。

これは買い!

一発で気に入りました。

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>さとさん

わざわざ非公開コメントでのご連絡ありがとうございました(笑)。

本作が一発で気に入るなら、KAMELOTはゆうていさんの肌に合うバンドなのだと思います。