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LONG LIVE COZY POWELL -A Tribute To RAINBOW- at 下北沢GARDEN 2018.8.9

仕事帰りにRAINBOWのトリビュート・バンド(プロジェクト)のライブを観てきました。

このライブの開催を知ったのは、Twitterのタイムラインに偶然流れてきた、岡垣正志(Key : TERRA ROSA)氏のツイートによる告知でした。

行ってみようかな、と思ったのは、先日書いたDOLL$ FESTAのライブレポのエントリーを書いている時に偶然見つけた、METALLIC SPINがプレイする「Spotlight Kid」の映像における下山武徳(Vo : SABER TIGER)の歌がなかなかに素晴らしかったことがきっかけです。

そしてここ数日、なぜか脳内ヘビーローテーションがRAINBOWの「All Night Long」で(別に彼らの楽曲の中で特別好きな曲というわけでもないのですが、脳内ヘビーローテーションというのは必ずしも大好きな曲とは限らないのがミステリーです)、なんとなく気分が「RAINBOWモード」になっていました。

とはいえ、昨日今日は関東に台風が来るという話で、さすがに台風の中行くのはちょっと、と思っていましたが、今朝には拍子抜けするほど何事もなく晴れていました。

という、いくつもの偶然と幸運によって足を運んだ下北沢GARDEN。個人的には下北沢ってUK.PROJECTのお膝元だけにパンク系の街というイメージがあって、そんな街でRAINBOWなんていうコテコテのハード・ロックを聴くというのはなんだか妙な感じ。

開演時間5分前に到着し、当日券で入場。フロアに入場すると、椅子が並べられていることに戸惑う。

下北沢GARDENはスタンディングで最大500人収容と称するかなり大きめのライブハウス。椅子の数と、立っている人の数を数えてみると、ざっと150人くらいか。メンバーのキャリアを考えるとなかなかに寂しい客入り。下手すると赤字なのでは。

ライブ中のMCでは「動員が少ないから椅子で誤魔化しているなんてセコい話じゃありません。平日で皆さん仕事でお疲れでしょうから椅子をご用意しました」と冗談めかしていましたが、300枚以上チケットが売れていたら、きっと椅子は用意されなかったでしょうね(苦笑)。

開演時刻を10分ほど過ぎたあたりで70年代なBGMが止み、照明が落ちてエルガーの『威風堂々』が流れる。そして映画『オズの魔法使い』の劇中歌として有名な「Over The Rainbow(虹の彼方に)」が流れる中メンバーが登場するのはもはやRAINBOWのステージがどのようなものだったか知る人であればお約束といえる。

とりあえず開演のタイミングでみんな椅子から立ち上がってひと安心(笑)。

ちなみに本日のメンバーは以下の通り。

Vo : 下山武徳(SABER TIGER)
G : 島紀史(CONCERTO MOON)
Key : 岡垣正志(ex.TERRA ROSA, JILL'S PROJECT)
B : 浅野勇人(ex.Fatima Hill, HARD GEAR)
Dr : 工藤義弘(EARTHSHAKER)

ちょっとしたジャパメタ・ドリーム・チームですが、下山&島って、これはDOUBLE DEALERですねこれは。まさか私がDOUBLE DEALERを見ることになるとは(違)。

オープニングは『ON STAGE』アレンジの「Kill The King」。個人的にはスタジオ盤のイントロの方が好きですが、名曲中の名曲なので当然盛り上がる。

2曲目は私のここ数日の脳内ヘビーローテーション(どうでもいい)「All Night Long」。リフは非常に「らしい」一方で、歌メロがとてもポップ&キャッチーで、ライブ向きの曲ではある。

下山が挟んだMCで、本日の趣旨が今年没後20年となるコージー・パウエルのトリビュートであることを知る(遅)。ということはジョー・リン・ターナー時代の曲はやらないのか、とちょっと落胆する、実はジョー時代の曲に好きなものが多い私。

実際、本日プレイした「Mistreated」や「Catch The Rainbow」みたいな曲は、多分リッチー・ブラックモアにとっては「演っていて楽しい曲」だったのだと思いますし、こういう曲を楽しめる人が「ロックをわかってる」ということになるのだと思いますが、その2曲をやるなら「Eyes Of The World」と「Lost In Hollywood」をやってほしかったというのが私の本音。

下山武徳のヴォーカルは、DOUBLE DEALERのアルバムを聴いて感じていたほどに暑苦しくはないというかパワフルではないと思ってしまいましたが、日本人でこれ以上の歌唱を望むのはなかなか難しいというのもまた事実でしょう。

そして尻上がりに調子を上げていったのは、本日このライブの前に2時間通しのリハーサルをして、そこでもちゃんとシャウトしていたという事実をMCで聞くと、ある意味驚異的でした(本人もライブが終わり際に一番調子が出る、と言っていました)。

「Gate Of Babylon」をライブで聴けたのはなかなかの感動。"JILL"岡垣氏のキーボード・サウンドがオリジナルにそっくりなのがまたポイント高い。オルガンの上にシンセを乗せたセッティングも個人的にはレトロ目新しい。どうでもいいですが、GALNERYUSのYUUKI氏といい、様式系キーボーディストの間ではああいう髪型が流行っているのでしょうか?

ただ、下山武徳本人もMCで言っていた通り、RAINBOWの曲は間奏が長く、ライブハウスなのでステージも狭いだけに動くこともままならず、ヴォーカリストはかなり手持ち無沙汰感がある。しかしそれでも変に挙動不審な動きをせず、客の煽りも適度な感じで、なかなかいいフロントマンぶり。

MCをどちらかというと笑いを取る方向に持っていくのは好き嫌いあるかもしれませんが、オーディエンスの年齢層の高さや、恐らく熱心な「顔見知り」のようなファンが多いであろう環境を考えるとそれもやむなしか(人数こそ少ないものの、盛り上がり自体はなかなかのものでした)。

というか、本日の主役というか、このプロジェクトの発起人であるEARTHSHAKERの工藤義弘が喋る喋る。そして関西人ならでは漫才的なセンスで下山武徳と掛け合い、MCタイムは始終客席から笑いが起きていました。フル活用していた「ON/OFFできるマイク」は名古屋や大阪でも登場するのでしょうか(あの場にいた人しかわかりませんね/苦笑)。

その工藤義弘のドラムは、コージー・パウエルのトリビュートといいながら別にセットなど真似ているわけではなく、プレイも時折コージー・パウエルっぽさを垣間見せるものの、(彼のプレイは初見なので確信はありませんが)自身のスタイルで叩いているようでした。

正直EARTHSHAKERのアルバムを聴いて「ドラムが凄い!」と思ったことはなかったのですが、パワーといいシンバルワークといいグルーヴといい、相当に非凡なものがあり、自らをコージー・パウエルになぞらえるというハードルの高い企画をやろうとするのは伊達じゃないなと思いました。

ライブ本編ラストの「Still I'm Sad」の途中に挿入された、チャイコフスキーの「序曲1812年」に合わせた有名なドラム・ソロもなかなか見応え・聴き応えがありました(ちなみにアンコールは「Long Live Rock 'n' Roll」 )。

ただ、工藤義弘発案の企画とはいえ、ステージ上の音楽をリードしていたのはやはりギタリストである島紀史(CONCERTO MOON)でした。

彼を見るのは、かつてCONCERT MOONがSTRATOVARIUSの来日公演で前座をやった時以来なので、ほぼ20年ぶり。しかしその外見的な印象は当時とほとんど変わっていない。未だに若々しいと言うべきか、昔から割と老けてたと見るかは意見の分かれるところでしょう(笑)。演奏中の“顔芸”も当時のままでした(笑)。

CONCERTO MOONで観た時は、バンドの音楽がそうであるがゆえにイングヴェイ・マルムスティーン的な速弾きの印象が鮮烈でしたが(正直、ティモ・トルキを圧倒していました。ティモ・トルキには「凄く上手いけど、あまりにもイングヴェイ的で個性がない」とディスられていましたが)、本日は見事にリッチー・ブラックモアになりきっていました。

きっとマニアに言わせれば「トーンが…」とか「タメが…」とか色々あるのかもしれませんが、個人的には納得のプレイですね。間奏が長い曲では「ギター・ソロ、ここまで」的なジェスチャーを他のメンバーに出しているように見えました。

ベースの人はキャリア的も一番地味で、RAINBOWというバンド自体ベースが目立つバンドではなかっただけにステージ上でも地味でしたが、プレイは確かで、ルックスも渋カッコよかったです。この人も下山武徳同様札幌拠点の人で、札幌では有名な塗装屋さんだとか(笑)。

そんな高いミュージシャンシップに支えられたRAINBOWの演奏はなかなかにテンションの高いもので、現在再結成しているRAINBOW本家のライブよりも(YouTubeに上がっているものをいくつか観たくらいですが)良いのではないかと感じます。

そういう意味で、もはや観ることができない「三頭政治」時代のRAINBOWのライブを現代に疑似体験する、という意味では(現在の)本家を凌駕し、世界的に見ても屈指のレベルにあるものを観られたのではないかと思っています(とはいえ、映像作品などで観るオリジナルのオーラのようなものとは次元が違うというのもまた事実ですが)。

楽しめたことは間違いないとして、あえて不満を挙げるなら、神曲「Stargazer」の後に「A Light In The Black」を続けてくれなかったことかなー。個人的にはあの2曲は組曲のようなものなので、セットで聴きたかったというのが本音。

明日10日(金)は名古屋、明後日11日(土)は大阪でライブがあるようなので、私のようにRAINBOWのライブを疑似体験してみたいという方は足を運んでみてはいかがでしょうか。

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コメント

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私も行きたかったです

>LONG LIVE COZY POWELL -A Tribute To RAINBOW

BURRN!の広瀬編集長が観に来ていそうなライブですね。後日BURRN!でライブレポの記事が載っていても不思議では無いし、でなければコラムで書きそうです。

>このライブの開催を知ったのは、Twitterのタイムラインに偶然流れてきた、岡垣正志(Key : TERRA ROSA)氏のツイートによる告知でした

私も知ってれば時間も余裕が有ったから行ったのに、Twitterをやっていない事を後悔しました(未だにやる予定無し)。

>昨日今日は関東に台風が来るという話で

仕事が休みだったので、台風13号のニュースばかり見ていましたよ。

>照明が落ちてエルガーの『威風堂々』が流れる。そして映画『オズの魔法使い』の劇中歌として有名な「Over The Rainbow(虹の彼方に)」が流れる中メンバーが登場するのはもはやRAINBOWのステージがどのようなものだったか知る人であればお約束

1977年のミュンヘンライブブートビデオのまんまですね^^;。

>Vo : 下山武徳(SABER TIGER)
G : 島紀史(CONCERTO MOON)
Key : 岡垣正志(ex.TERRA ROSA, JILL'S PROJECT)
B : 浅野勇人(ex.Fatima Hill, HARD GEAR)
Dr : 工藤義弘(EARTHSHAKER)

ロニーパートはテラローザの赤尾和重の方が良いのではと思うのですが。

>実はジョー時代の曲に好きなものが多い

私はジョー時代のアイサレンダー、スポットライトキッド。ドゥギー時代のブラックマスカレードが好きです。

>RAINBOWというバンド自体ベースが目立つバンドではなかった
>神曲「Stargazer」の後に「A Light In The Black」を続けてくれなかったことかなー。個人的にはあの2曲は組曲のようなものなので

私にとって「Stargazer」って、ハロウィンの「The Time of the Oath」並にただ長くてつまらない曲だなって、rainbowファン、時にロニー、リッチー、コージーの三頭政治を愛する人々にお前はレインボーの魅力を何も分かっていないと吊るし上げされそうな感想を抱いていますが、「A Light In The Black」はリッチーブラックモアのギター、ジミーベインのベース、トニーカレイのキーボードを堪能することが出来る、まごう事なき神曲だと思っています。









>ゆうていさん

さすがにTwitterだけではなくインターネット上ではあちこちで告知されていたと思いますよ。マニア以外に届くような告知ではなかったと思いますが。

このコージー・パウエルのトリビュートとしてのRAINBOWカヴァー企画は、4月に中心であるドラムの工藤氏以外は別メンバーで、シンコーミュージックの後援を得て、広瀬編集長も登壇するイベントの形で実施されたようなので、今回は来ていなかったのではないでしょうか。

そもそも下山&島と広瀬編集長の関係って、今どうなんですかね?(4月は下山&島ではありませんでした)

いずれにせよ、ゆうていさん以外にも知っていたら行きたかった、という人は意外といるような気がしますね。

「Stargazer」は、まあ、ロニー・ジェイムズ・ディオ以外のシンガーが歌ったら、ただの長くて怪しいアラビアンな曲かもしれません。

しかしエンディングにおけるあのロニーの絶唱は、彼のベスト・パフォーマンスであり、HR/HM史における屈指のヴォーカル・パフォーマンスだと思ってます。

ちなみに「The Time of the Oath」は、日本人好みの曲ではないにせよ、少なくともギター・ソロはカッコいいと思うのですが。

僕も大阪で見ました

いつも興味深くブログ読ませていただいてます。
リッチーの大ファンで、シェイカーの曲というか音が好きなので、工藤さんのドラム楽しみにしてました。
小さいライブハウスって初めてで、すごい音量だったので、2日くらい耳鳴りしてました。
特にドラムとキーボードの音が耳にきました。
ファンキー末吉さんが工藤さんのドラムは全然鳴らないって言ってたのが、あぁっそういう事かって分かるドラムでした。

>たまさん

東京ではRAINBOWの曲を聴きたいという人よりは、メンバーの参加しているバンドのファンしか集まっていないような感じがありましたが(そういう人にしか情報が届いていなかったというのもありそうですが)、大阪は盛況でしたでしょうか。

関西が地元のメンバーが多いので、実は大阪公演の方が盛り上がるんじゃないかと思っていました。

工藤氏のドラムは1音1音が重いですね。東京でもかなり音は大きめで、耳栓を持っていって正解でした。

大阪はブルースとメタルの街

だった?らしいので、大合唱でしたよ。おばちゃんはジャパメタファンぽかったですけど。客層は50歳くらいのおっちゃんばかりで、入りは7割くらいだったんですかね、おそらく30代は僕だけでした。正直スナックくさいレインボーでしたw

>たまさん

スナックくさいレインボー(笑)。

どうやら客層含め東京と大差なかったようですね。東京は7割も入っていなかったですが。