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MICHAEL ROMEO / WAR OF THE WORLDS, PT.1 [EXPLICIT]

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SYMPHONIY Xのギタリスト、マイケル・ロメオのソロ名義としては1994年の『THE DARK CHAPTER』以来となるアルバム。

マイケル・ロメオといえばシーン屈指のテクニカル・ギタリスト、『THE DARK CHAPTER』がそうであったようにギター・インストものであろうと勝手に思い込み、あまりマークしていなかったが、ほぼ全曲歌入りであると聞き、興味を持って聞いてみた。

そしたらこれがかなりナイスな仕上がり。個人的にはなんでこれをSYMPHONY Xでやらないの、というのが最初の感想だった。

H.G.ウェルズの科学小説『宇宙戦争』をテーマにしたコンセプト・アルバムの第1弾という、ロメオらしいちょっとオタク的なテーマ設定もあり、所々『す、スター・〇ォーズのサントラ?』みたいな印象の箇所もあるが(笑)、そのテーマの壮大さが音楽のスケール感に結び付いている。

イントロである#1のシンフォニックなオーケストレーションからして「そうそう、これこそ「SYMPHONY X」というバンド名に期待されているものでしょ!」と膝を叩いてしまった。

続く#2「Fear The Unknown」が美しいサビ・メロを備えたスピード・チューンという時点で既に傑作認定してしまいそう(笑)。

本作で歌っているリック・カステラーノなるシンガーの声はラッセル・アレン(SYMPHONY X)にそっくりで、ラッセルほどガナり立てないので聴きやすい。楽曲自体が近年のSYMPHONY Xよりメロディアスなので必然的にガナらず丁寧に歌っているということなのかもしれない。

しかし、SYMPHONY Xの初代ヴォーカリストだったロッド・タイラーも力量的にはともかくタイプ的にはラッセル・アレンと似たような声質だったし、マイケル・ロメオにとってはこういう声が「理想の声」なんでしょうかね。

ちなみにベースはBLACK LABEL SOCIETYのジョン・ディサルヴィオが、ドラムはTNTやRIOT、YNGWIE MALMSTEEN、ジェイムズ・ラブリエのソロなど数々のバンドでの活動実績があり、ジェイソン・ルロ(Dr)が体調を崩していた時期にSYMPHONY Xのツアーに代打で参加していた経験のあるジョン・マカルーソがプレイしている。

音楽性自体もSYMPHONY Xと同系統のヘヴィでネオクラ風味のあるプログレッシヴ・メタルを基本に、ダブステップのような新しい音楽の要素を取り入れた#4「F*cking Robot」(実はこの曲のヴォーカル・パートのメロディが一番耳に残った)や、#6「Believe」におけるSYMPHONY Xではあまり見られない明るめのメロディなどが、孤高の世界観を持っているがゆえに、ファン以外には単調に聞こえがちなサウンドに上手く起伏を作っている。

アルバムの終わりがややクライマックス感に欠けるのは続編が控えているからなんでしょうね。「PT.2」自体はもうほぼほぼ出来上がっているようですが、完成した本作をしっかり受け止めてからリリースするということなので(リアクションによっては多少アレンジなどを変えるつもりがある、ということでしょうか?)、すぐには出ないようです。

マイケル・ロメオとしては、通常のSYMPHONY Xのアルバムよりもオーケストレーションが派手にフィーチュアされているということで「ソロ・アルバム」にしたのかもしれませんが、これくらいならSYMPHONY X名義でリリースしても許容範囲というか、むしろ日本のファンなどは歓迎だったりするのではという気がするのですが…。

欧米ではSYMPHONY Xの「ヘヴィ・サイド」こそが評価されているということなんでしょうかねえ…。たしかに欧米で売れるようになったのはヘヴィさが目立つようになってからですが。

てか、これの日本盤が出ないってのが解せぬ。HR/HMはソロ名義のアルバムは売れない傾向があるとはいえ、このクオリティの音楽で日本盤が出ないのはもはや社会問題ではないでしょうか。【85点】





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コメント

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No title

こんにちは。自分もこのアルバムを発売日に購入v-341なかなかの良作で、自分も4曲目のシンセの宇宙的な音?が気に入っていますv-426
続きも早く出してほしいですが、本家も最新作が良かったので楽しみです。

>しんさん

4曲目イイですよね。

こういう曲がメインであれば、なるほど、こういうサウンドをやってみたくてソロ・アルバムを作ってみたかったのか、という納得感もありますが、全体としてはSYMPHONY Xっぽさを感じる作風で、確かに本家の新作まだ? という気分にもなりますね(笑)。

No title

まさに自分がSYMPHONY Xに求める音が表現されていて思わずガッツポーズしてしまいました(笑)
と同時に何故これを本家でやってくれないんだとも思いましたが。
1曲目からテンション上がりますね。
個人的にロメオと屍忌蛇は聴き手を高揚させるイントロ作りの天才だと思います。

それにしてもadoreさんが輸入盤レビューをするなんて珍しいですね。
確かにこのクオリティで日本盤出ないのはおかしいと思います。
PT.2発売のタイミングで同時発売でもするつもりなのでしょうか。

このボーカルさんはいいですね!ラッセルも昔はもっとがなる所と綺麗に歌うところを使い分けてた気がしたのですが、やっぱりメロディの関係なのかな?

しかし、ここ最近の音質も楽曲の質も悪いインギーの日本盤欠かさずでるのにこれで日本盤が出ないのか、、

>元学生メタラーさん

これぞSYMPHONY X、ですよね(笑)。

私が輸入盤オンリーのものをあまり扱わないというか聴かないのは、国内盤が出るものに比べて「打率」が低いから、という単なる冒険心の不足によるものですが(笑)、マイケル・ロメオによるSYMPHONY Xそのままの音楽という評判を目にして、それならハズレはないだろう、と思って本作には手を出しました。

パート2との同時リリースという可能性もなくはありませんが、タイミングをバラして売った方が売りやすいはずなので、多分どこも出したいと思わなかったんでしょうねえ…。

>ごえたさん

これまで無名だったのが不思議なくらい良いヴォーカルですよね。

今後SYMPHONY Xタイプのバンドからたくさん声がかかるのではないでしょうか(笑)。

この出来で日本盤が出ないとは、日本は本当にメタルの人気がなくなってしまったんだなあ…と嘆息せざるをえません。

ソロアルバムを出してることをここで知り
即購入しました。
スペーシーかつミステリアスな雰囲気を重視しつつ
明るい曲や4曲目のようにダブステップ(?)を取り入れたり
本家のParadise LostほどではないですがUNDERWORLDよりも気に入りました。

>かつ丼さん

メタルを日常的に聴いているかつ丼さんでも、このブログでリリースを知るという有様では、売れるわけがありませんね…。

私も『UNDERWORLD』以上、『PARDISE LOST』未満といった感じの評価です(笑)。

いずれにせよ、SYMPHONY Xのファンであれば必聴だと思いますが。