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2018年度上半期を終えてみて

この4月から9月までの2018年度上期、このブログとしては異常な更新頻度でエントリーをアップしてみました。

3月末の『PUMPKINS UNITED』効果でメタルに対するモチベーションがここ数年でかつてないほど高まっていたのと、仕事的にちょっと「仕込み期間」的なタイミングだったこともあってこういうことができたわけですが、やってみてあらためて分かったこともありました。

近年、当ブログのUU数、PV数というのは、一番多かった時期の約半分といったところでした。

それはまあ更新頻度も下がっていたので仕方がないと思っていたのですが、更新頻度を上げてみてもせいぜい10%~20%くらいしか増加しなかったので、これは更新頻度の問題ではないのだなと。

エントリーのクオリティの問題、という可能性もありますが、この期間SmartNewsの「音楽」カテゴリーにキュレーションされる頻度もこれまでより高かったので、そういうことでもないのではないかと思いたいです。

ちゃんとした調査をしたわけではないので、推論でしかありませんが、恐らく理由は3つかと思います。

1つは、メディア環境の変化ですね。スマホの普及とSNSや動画サイトの発達です。

「いい音楽を探したい」という、ごく普通の音楽ファンにとって、もはや長文でレビューを書くようなスタイルのブログを読むのは情報源として非効率的であるということです。

文章そのものがエンターテインメントだったりイデオロギーの表明になっているようなブログであればともかく、普通のレビュー文を読むよりは、直接YouTubeで視聴したり、SNSで「良かった」「イマイチだった」程度の感想を数多く拾ったほうが、特定のレビュアーの偏った意見を聞くより精度が高く、手っ取り早いわけです。

2つ目は、音楽の聴かれ方の変化ですね。21世紀になっても他の国に比べればパッケージとしてのCDがよく売れていた日本ですが、いよいよ本格的に定額制の音楽サービスが普及してきた感がありますし、そもそもYouTubeなど無料で聴けるわけで、パッケージとしての「アルバム」という概念は終焉を迎えつつあります。

私自身は世代的に「アルバム単位で聴く」というスタイルに思い入れがありますが、冷静に考えればアルバムという概念は、アナログレコードやCDというメディアに収録時間の限界があったために誕生しただけで、バッハやベートーベンにはアルバムという概念は(当然ですが)なかったわけです。

そう考えると、「アルバム」というパッケージが無価値化していく流れは止められないでしょうし、必然「アルバム・レビュー」というスタイルも時代遅れなものになります。

実際、きっと若い人ほど「いいアルバムじゃなくいい曲を知りたい」と思っているのではないでしょうか。これだけインターネットを介して無料もしくは安価で接触できる娯楽が多様化すると、腰を据えて1時間音楽を聴く暇もないでしょうし。

3つ目は、単純に世代的な問題ですね。このブログで扱っている音楽はメロパワ、メロハー、メロデスといった所がメイン所なわけですが、その辺の音楽に親しみがあるであろう30代から40代の世代というのは仕事や子育てが忙しい時期で、よっぽどの好き者でなければ、なかなか新しい音楽を探し求めることに時間を割けないのではないでしょうか。

上記の推論は元々仮説として持っていて、実際に更新頻度を上げることでの変化値を見て個人的にはある程度裏付けられたと思っています。

まあ、その仮説に対応するためにコンパクトで、曲単位で扱うようなスタイルを模索した結果、「新譜情報」「MV紹介」「公演情報」といった、4月以降に新たに設定したカテゴリーでエントリーをアップするようになったわけですが、結局私の趣味を逸脱するジャンルのものは扱わないので、新しい読者の獲得というのは限界があることでしょう。

一方で、本当はもっと減らそうと思っていたアルバム・レビューは意外と減りませんでした。

もはや「積極的に褒めたい、広めたい」と思うようなアルバムしかレビューしないぞ、と思っていたのですが、この期間そういうクオリティの高いアルバムがコンスタントにリリースされていたためです(笑)。

そう、クオリティの高い作品というのは今なお次々とリリースされている。にもかかわらずお金を出して音楽を買うようなファンは減り続けている。これが最大の問題なんですよね。

最近のエントリーでボヤいた、マイケル・ロメオのソロやSTRATOVARIUSの企画盤が国内リリースされないといった事象は、そういう状況を端的に表したものなのだろうと思います。

まあ、もはや私にとってこのサイト/ブログは読者を増やすことが目的ではなく、ライフワークみたいなものなので、この半年のいわば「実験/検証期間」で何がわかろうとも好きなようにやるだけなのですが。
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コメント

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No title

私もアルバムと言う単位にこだわってしまいます。
曲単体で聴くと、イマイチだけど流れで聴くとハマる曲ってたまにありますよね。あと、隠れた名曲とか。

今後もアルバムレビュー楽しみにしてますね。

会社の20代メタラーと交流があるのですが、こちらがCDを貸すのに対して、向こうはUSBメモリを貸して来るんですよ
「なるほど確かに経済的で手軽だ」と思ったのですが、結局CD買いは止まりませんでした(笑)

私はレビューをかなり参考にするタイプですね。ただし、レビュアーの嗜好をしっかり把握出来ることが前提です
レビュアーと自分の価値観は違いますから、それを補完してレビューを読めるようになれば、ほかの方法よりも精度良く情報収集出来ると思ってます
まぁそこまで出来るようになるのは逆に面倒かもしれませんが…(笑)

何にせよ、私は匿名性が高過ぎる評価や情報は信用できませんね
これも古い世代の考えなのでしょうか

私はSpotifyのヘヴィユーザーなのですが、
「アルバム単位で聴く」というのは意識しています!
再生ボタンを押したら最後まで付き合うぜ!という意気込みで。

No title

これまでの貴殿のスタイルを貫いてもらいたいです。

秘かに、ここに訪問するのがルーティンになってます。

3月のハロウィンのライブは私も参戦しましたが
今まで観た数多くのメタルのライブで一番素晴らしいものでした。

私も40代後半、白髪交じりにの薄毛ヘヤーで参戦してます。

ノスタルジーに浸りながら生きるのも有意義ですよw

>black greenさん

今後もし曲単位でしかリリースされない時代になると、恐らく世に出ないであろう曲というのがアルバムにはありますよね、きっと。

そういう曲にも渋い魅力があったりすると思うのですが。

アルバム・レビューが続けられるかどうかは、むしろ今後アルバムというパッケージが続くかどうかにかかっていると思います(苦笑)。

>名無しのメタラーさん

レビュアーの嗜好が把握できるまでレビューを読み込む、ということ自体が最近の合理的で効率重視の若者には耐え難いのではないでしょうか(笑)。

音楽に関するものではありませんが、一般的なマーケティング調査の傾向として、SNSでつながっている仲間からのレコメンドの方が、権威あるメディア(このブログのことではありません)のレビューより信頼できる、というのが最近の若者の感性のようです。

>Loki Holstさん

それはかなり音楽にこだわりや思い入れがある人の聴き方ですね(笑)。

>懐古原理主義者さん

「これまでの」というのが「4月以前の」ということなのか、ここ半年の、ということなのかわかりませんが、多分このサイト/ブログが大きく変わることは良くも悪しくもないと思います(苦笑)。

とはいえ過去に固執することなく、取り上げるアーティストにせよ記事のスタイルにせよ、ある程度の柔軟性は保ち続けたいと思っていますが。

私は20代後半の人間ですが、高校生時代初めてヘヴィメタルというものを聴いて衝撃を受けましたが親はもちろん周りにメタルというジャンルを聴いてる人がおらず、メタルゲートのサイトを初め様々なサイトのレビューを見ながらyoutubeで自分に会うバンドを探してました。

私のように何かを聴いてみたい、やってみたいけど知識がまるで無い人にとってはどこがいいのか明確にわかる文書というのは非常にありがたいと思ったのですが、その考えが最早古臭いのでしょうかね笑

>ごえたさん

古臭いというと響きが悪いですが、今どきの20代というのはサラッとググって必要最低限のニーズを満たす、みたいな容量の良さ・執着の薄さがあるので、ごえたさんのように探求心を持って趣味に向かい合う方は少数派かもしれませんね。

当サイト/ブログはそういう方に支えられています(笑)。

メタルって特に今のメタルって

聞くのが難しいと思うんです。例えばメロデスなんて、一回か二回聞いたくらいでは、何を聞いたらいいか全く分からなかったですもの。例えばメタリカがマスターを発表した当時も、きっとそういう人がたくさんいたと思うんです。でもアルバムレビューの音楽的な解説を読んだり、熱量の高い推薦を読んだりして、アルバム聞いてみようって、通して聞いてみれば、理解できてしまう事があるんですよ。だからメタルってジャンルに関しては特に、アルバムレビューってすごい参考になります。

>たまさん

たしかにメタルはアルバム・レビューという文化が盛んなジャンルのような気がしますね。

メタルを好きになるような人というのは探求心が強くて理屈っぽい人が多いのかもしれません(笑)。

いつも有難うございます。

仕事がお忙しい中、貴重な情報をいつも有難うございます。一時更新をほぼされないと宣言をされた時は、寂しさもありましたが、繁忙の理解もしておりました。なので昨今の、怒涛の更新劇に感謝をしております!
HM/HRは、個人的に今スランプ時期なのかと思っており、わくわくするアルバムが少なくなっていると感じます。
でも、それは私の知識不足で、じつは金の卵が埋もれているのかもしれません。
このサイトで時間がある時はチェックして、
良いもの、それほどでもないものを取捨させてもらっています。
これからも、無理をしない程度での更新をお願いいたします。
BURRNの感想が復活すれば、なお楽しいのですが(笑)。あのみなさんの賛否の意見が懐かしいです。
今後ともよろしくお願いします。

No title

アルバム単位での試聴というのはある程度まとまった時間の作品をアーティストの意向を受け入れながら聴くという「ロックが芸術作品であった時代」「アーティストの権威が強かった時代」の習慣でそれが崩れると同時にロックも衰退していったのでなんだかんだでロックって文学だったんだよなと思わされます
思い返してみると自分もアルバム一枚にフルタイムで付き合う頻度は下がってきていますし

批評的な長いテキストより反射的な「エモい」「泣ける」みたいなコメントの方が広まるというのはいつか読んだV系のライターさんの発言でも同じ物を見ましたね。「今はいいものはリスナーが自分で見つけるのでメディアが押し付けるのはおこがましい時代になっている」と

私はそれほどメタルにどっぷりという訳ではないのですが(HR/HMで一番好きなのBostonだし)このサイト様にはテキストを読むことそれ自体を目的にお伺いさせて頂いています。今後も楽しみにしています

>かじやんさん

読者の存在を全く意識していないと言えば嘘になるとはいえ、基本的には自己満足で自分の趣味を書き散らしているだけなのであらためてお礼を言われるとなんだか気恥ずかしいですね(笑)。こちらこそありがとうございます。

一時期は忙しい上にモチベーションも下がっていてやめようかとも思いましたが時々書きたいことが出てくるのも事実で、読んでくれる人がいることもありがたいことだと思っているのでなんとなく続けてしまいました(笑)。

この怒涛の更新は本文に書いた通り半分実験のようなものだったので今後も続くかどうかはわかりませんが…。

今のメタルは、全体的なクオリティこそ上がっていますが、確かにワクワク感はないかもしれませんね。ジャズなんかと同じ状況になっていると思います。

『BURRN!』の感想は、書く以上ちゃんと読まなくてはならないので、結構キツいのです(苦笑)。


あんまりポジティブな感想にならないことが多いので、少なくとも定期的にやることはないでしょうね。

>222さん

CD時代以降アルバムも長くなっているのでなかなかフルタイムで付き合うのは、仕事や子育てに忙しい世代には特に厳しいですよね。

一人のレビュアーが長文で書いた褒め言葉を読むより、自分のSNSのタイムラインに100件「エモい」「泣ける」という評価が流れてくる方がある意味「間違いない」感じがするというのは一面の事実でしょうね。

昔はそんなに大勢の人の感想に触れることはできなかったわけですから、そういう意味ではその方が現代的なアプローチかもしれません。

実際このブログも私がいかに褒めようと、貼っている動画を視聴して良いと思わなければ読者の方もお金を出そうとは思わないでしょう。

一番好きなHR/HM(?)バンドがBOSTONという方がテキスト目当てに読みに来て下さるとしたら、それは書き手冥利に尽きます。ありがとうございます。

No title

ダウンロードは以ての外、ストリーミングなんてありえない、CDはアルバム購入してなんぼ!とのとても古い考えをもっております。
こだわり、というか。。。
そのうちCD自体がなくなる時代もくるのでしょうか。

adoreさんと同世代なんですが、周りにメタルの話ができる人なんて皆無ですので、私にとってはこのようなサイト/ブログは、ほかの方の感想や意見、考えを拝見できるとても貴重な場です。

>とうもろこしさん

CDへのこだわりが強いですね!(笑)

流れとしてはストリーミングで済ませるか、アナログレコードにこだわるかの二極化(といっても前者が圧倒的多数派)という感じですが、とうもろこしさんのような「CD世代」というのは明確にいるので、完全になくなることは当分ないのでしょうか。

ただ、新譜がCDで出ない、というケースは増えそうですね。

色々なメタル・ファンの意見を聞く「コミュニケーションスペース」としての機能は正直あまりないですが、楽しんでいただけていれば幸いです。

以前、あるアルバムのリマスター版がCDのリリース無しで数ヶ月の配信のみということがあったので、配信に対する信用度が低く、CDを購入することにこだわっています。長年の習慣から気に入ったアルバム1枚を聞き流すというスタイルが好きなんですよね。

ブログが読まれなくなったことでSNSに流れ、ブログを書く人が減っているのが残念です。

>さまよえるメタラーさん

たしかに配信だと、何らかの事情で配信が止まったら聴けなくなるというリスクがありますね。

メジャー所であればそういうリスクは低いですが、マイナー所や微妙なポジションのバンドだとそういうことが起こりえるので、マイナー志向のメタル・ファンにとっては安心して依存できませんね。

ここにコメントを下さるような方は、アルバムという形式、CDというメディアに思い入れのある人たちばかりのようですが、今の若い人たちはCDを買ったことがない、という子の方が多いようなので、なかなか楽観できない所ですが。

人は楽な方に流れるのが一般なので、長文のレビューを書く人が減って、「泣ける」「神盤」とだけツイートする人が増えるのは仕方ないことだと思います。

私はブログが広がって「個人サイト」がなくなっていった時期、同様の寂しさを感じました(笑)。