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PRIMAL FEAR / SINNER 来日公演 at duo MUSIC EXCHANGE 2018.11.11

ドイツのメタル・マイスター、PRIMAL FEARの来日公演を観てきました。

ここ1ヶ月ほどの間にANGRA、PRIMAL FEAR、PRETTY MAIDS、KAMELOTと、私の好きなメロディック系メタル・バンドの来日公演が相次いでいて取捨選択に困ってしまうのですが(まあそもそも最近小忙しくて平日のANGRAは諦めざるを得なかったのですが)、11月11日は日曜日だし、何しろ「メタルの日」なので、そんな日に観に行くにはPRIMAL FEARというメタルの権化みたいなバンドは最適だろう、ということで観に行くことを決めました。

今回"Very Special Guest"(要は前座ですが)としてSINNERという、「未だ見ぬ強豪」が観られる、というのもライブに足を運ぶことを決意するにあたって結構大きなオプションでした。

そういえばSINNERおよびPRIMAL FEARのリーダーであるマット・シナーはベーシスト、11月11日は「ベースの日」でもあるので(ベースの弦が4本であることを考えれば理由は明らかかと思います)、今日はこのライブに足を運ぶのは必然だったと言えるでしょう(?)。

SINNER

私が入場して3分ほどで照明が落ち、彼らのショウのスタートを告げる『モンティ・パイソン』の曲である「Always Look On The Bright Side of Life」が流れ、SINNERのメンバーが登場。

彼らの代表作のひとつである1986年の『COMIN' OUT FIGHTING』のタイトル曲でライブはスタート。ベテランらしい風格がありつつ、ロートル感のないエネルギッシュなパフォーマンスで、一気に場内のオーディエンスを掌握する。

続くはやはり代表作のひとつであるクラシック・アルバム『TOUCH OF SIN』(1985)からの「Bad Girls」。個人的にはあのアルバムからであればもっとカッコいい曲があるとは思うが、80年代らしい曲で、場内に多いアラフィフと思われるおじさま方にとってはすんなり入っていけるのではないかと思われる。

そして充分あたたまったオーディエンスに、最新作からのスピーディーな「Tequila Suicide」で一気にギアを上げる。この辺のショウ運びの上手さはまさに老練と言うに相応しい。ステレオタイプながらわかりやすいMCもオーディエンスから活発な反応を引き出していた。

初期の名曲「Danger Zone」では、それまで下手(しもて)の奥でコーラスをしていたラテン系美女がメイン・ヴォーカルをとる。それまでのコーラスは女性らしい高音でサビを補強しているだけという感じだったのが、ここではマット・シナーの男臭い歌声のイメージを裏切らないロックな歌唱を響かせ、オーディエンスを驚かせる。

若い女性(23歳)ならではの愛嬌もありつつ、ロック・シンガー然とした華がある彼女のパフォーマンスに、私のハートは一気に撃ち抜かれてしまいました(笑)。

この時は気付きませんでしたが、彼女はファビオ・リオーネ(元RHAPSODY OF FIRE、現ANGRA)とのプロジェクト、ETERNAL IDOLで歌っていたジオルジア・コルレオーリ嬢だったんですね。なんならこのまま全曲歌ってくれて構わなかったのですが、その後は再びマット・シナーのヴォーカルで「Concrete Jungle」と「Knife in My Heart」をプレイ。

「Knife in My Heart」で、あえてオーディエンスに静かになることを求める趣向も印象的で、こういうちょっとした工夫でショウにフックをもたらすあたりもベテランならではの手腕だな、と感心しました。

彼らのライブの定番であるビリー・アイドルの大ヒット曲「Rebel Yell」のカヴァーも盛り上がった後、「Germany Rocks」(歌詞は「Tokyo Rocks」に変更)と、LED ZEPPELINのカヴァーである「Rock and Roll」が、半ばアンコールのようなノリ(オープニング・アクトにもかかわらず)プレイされた。

特に後者「Rock and Roll」では再びジオルジア・コルレオーリ嬢がメイン・ヴォーカルを務め、ロック・シンガー然としたカッコ可愛さを振りまいていたので、有名曲ということもあって大盛り上がりでした。

全体的に今どき珍しいほどに骨太なハード・ロック然としたパフォーマンスで、ぶっちゃけSINNERの曲は知らなかった人も多いのではないかと思われますが、約1時間に及ぶ尺も含め、単なる前座以上の満足感をもたらしてくれました。


PRIMAL FEAR

SINNERの終演後、HELLOWEENやKISSなど、HR/HMクラシックばかりがBGMとして流れる中、ステージのバックドロップがSINNERからPRIMAL FEARのものに転換されると、歓声が上がる。

そこからまたしばらく待たされたものの、SINNERのパフォーマンスから30分ほど経って、PRIMAL FEARのショウが開始する。

と言っても、マット・シナー(Vo, B)をはじめ、トム・ナウマン(G)、フランチェスコ・ジョヴィーノ(Dr)の3名はPRIMAL FEARのメンバーでもあるので、SINNERのライブの終わりに「数分後に会おう」と言われていた通り、「再会」である。連続ステージお疲れ様です。

ショウのオープニングは、(なぜか)定番である「Final Embrace」でスタート。歌が始まるタイミングで登場するラルフ・シーパース(Vo)の存在感というか筋肉のゴツさは非常に印象的。

本日はサウンドもいたって良好で、ソリッドなザクザク感が非常に気持ちいい。ラルフ・シーパースの金属系ハイトーン(?)と共に、これぞメタルの醍醐味という感じ。

これまでリリースしてきた12作のアルバムから、『BLACK SUN』、『SEVEN SEALS』、『UNBREAKABLE』の3作を除く全作から満遍なく選曲しつつ、最新作『Apocalypse』から5曲と、セットリストの1/3をプレイするあたりは、デビューから20年以上のキャリアを経てなお新曲で勝負できる現役感が頼もしい。

これでマグナス・カールソン(G)を目の当たりにすることができたら完璧だったのですが、まあそれは叶わぬ望みというやつなのでしょう。近年のアルバムの充実は彼の貢献あってのものであることは恐らく間違いないので「そういう人」だと割り切るしかないんでしょうね。

このバンドの絶対的な強みであるラルフ・シーパースはパワーやピッチの安定感とも、これまで観たベストとは言い難いもので、楽曲のキーも下がっているので、さすがに50代に入って多少の衰えはあるのかもしれませんが、要所要所でキメるハイトーン・スクリームの強力さは余人の追随を許さぬ金属感。

とはいえ一度は生で観て(聴いて)みたいと思っていた「Back From Hell」みたいな超絶ハイテンション曲は流石にもう望めないんでしょうね(苦笑)。

その歌唱の強靭さはもちろん、フロントマンとしても素晴らしく、楽曲のキメに合わせて繰り出されるポージングも、その堂々たる体躯なればこそ様になるというもの。

MCも日本語をちょいちょい織り交ぜてコミュニケーションをとってくれるのですが、この日のオーディエンスは年齢こそ高めだったものの非常に士気が高く、盛り上がりはかなりのもの。その盛り上がりを受けてラルフも「スゲー!」と感嘆してくれました(笑)。

ただ、「ありがとうございます」は完全に「アリガトウゴイザマス」と間違って記憶しているようでしたが(苦笑)。

もはやSCORPIONSの「荒城の月」と同様、来日公演の定番となっている「朧月夜」をアカペラで歌い切った後、メタル・アンセム「Metal Is Forever」で本編が終了。

熱気冷めやらぬオーディエンスの「PRIMAL FEAR」コールによってすぐにステージへの帰還を余儀なくされたバンドがプレイし始めたのは、このバンドのレパートリーで最もドラマティックと言っていいだろう名曲「Fighting the Darkness」。この曲の中間部、「The Darkness」のパートは本当にカッコいい。

なぜかこの期に及んでステージ袖からジオルジア・コルレオーリ嬢が盛んにスマホでPRIMAL FEARのステージの写真を撮っているのが微妙に気になりましたが(私が気付かなかっただけでそれ以前から撮影していたのでしょうか?)。

ラストは「Metal Is Forever」に続く新たなるメタル・アンセム「In Metal We Trust」。この曲は大好きなのでライブで聴くことができてありがたい。

純度100%のヘヴィ・メタルにオーディエンスも満足気に映りましたが、どうしてこのバンドが700人そこそこしか入らない小さなハコでライブをやっているのか、ということについては納得がいかないですね。

ヘヴィ・メタルとしてはちょっと健康的というか真っ当過ぎて、いかがわしさとかEvilさが足りないのがいけないんでしょうか…。


ちなみに本日、ライブ会場内で見かけたメタルTシャツは、PRIMAL FEARのものが多かったのは言うまでもないのですが、それ以外もJUDAS PRIESTやRIOT、SAXON、WARLOCK(!)など相当に正統派メタル色の強いものでした(一方でBABYMETALのものも見かけましたが/笑)。

primalfearsinner2018.jpg
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コメント

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No title

素晴らしいライブでしたね!
ラルフのおかげか、自分も含め坊主率が高かった気がしたのは気のせいか(笑)

SINNERは昔、某編集長が推してたので聴く機会を逃してたんですが(笑)、ドライビングロックンロールって感じで心地よかったです!
あと久しぶりに正統派の女性ボーカルを堪能できました。

今回はライブに通い詰めてン十年で、初めてギターのピック(トムさんの)をゲットできたので、想い出に残るライブとなりました!
次はREFUGEかな。
いつか、管理人様とお会いできることを楽しみにしてます!

No title

こんばんは。かなり盛り上がりましたね。自分は体調がすぐれず最悪でしたので、早くSINNER終わらないかなって思っていた者です。(30分ぐらいかなと思っていました。)しかし、スペシャルゲストが出てもフルセトリでやって貰って嬉しかったです。3時間ライブで終わった後は腰が痛かったですwww

>珍獣メガネコアラさん

私はむしろ某編集長が推していたのでSINNERを聴いてみたクチですけどね(笑)。
あの女性ヴォーカルは魅力的でしたね。

ピックをゲットするとは、かなり前でご覧になっていたんですね。

近年はもう前の方に行くことはやめたので、15年以上前にGAMMA RAYのライブでヘニユ・リヒターのピックをゲットしたのが私の最初で最後のピックゲット経験です。

私はあんまり坊主を見かけませんでしたが、坊主でメガネの人を見かけたら「この方かなあ」と思って見ることにします(笑)。

>しんさん

この手のバンドのライブとしてはかなり熱く盛り上がっていましたね。

体調が悪い時のスタンディングのライブはキツいですね。

バンドの転換の時やアンコールのタイミングで捻ってストレッチしておくのが、腰の痛みを予防するコツです(笑)。

No title

大阪公演に行きましたが残念ながら7~8割くらいの客入りだったように感じました(せいぜい200人くらい…?)。キャパも大して大きくないのに埋まらないというのは…音楽的にもメンバーの存在感(主にラルフとマット)的にも管理人さんが仰るようにもっと大きなハコでもっと多くの人数を集められるバンドだと思うんですが…ファンとしては歯がゆいところです。

日曜日という事で私も行って来ました。
どこを切ってもメタルという感じの素晴らしいライブでしたね!
それにあの女性Voも魅力的でしたし!
実は私、19年前の旧チッタでも、このパッケージでのライブを観ておりまして、その時と変わらず、素晴らしいライブでした。
ただ1つ気になったのは、さいぜんに背の高い男性の方がいらして、ただでさえ背が高いのに、ずっと帽子をかぶっていらっしゃいました。
カミさんもよく言っている事なのですが、あれでは後ろにいる小柄な女性(男性も)は見えづらくないのかな、なんて事を思ってしまいました。

>エスアイさん

大阪のクアトロであればキャパは東京公演と同じ700人だと思うので、7~8割埋まっていたのであれば500人は来場しているのではないでしょうか。

東京公演は9割がた埋まっていた感じですが、それでもバンドのレベルに対しては全然見合ってないですね。

>MTSさん

19年前にも観ていらっしゃるとは筋金入りですね!

その時と変わらぬクオリティを維持しているバンドも素晴らしいですね。

背の高い人が前にいると厳しいですよね(苦笑)。私も同世代の平均くらいとはいえ、あまり背が高い方ではないので、「ちゃんと見えるポジション」を見つけるのに苦労します(苦笑)。

帽子もニット帽くらいならともかく、表面積のあるものだとちょっと遠慮してほしいですね。

>管理人様
言葉足らずでしたm(_ _)m梅田のクアトロは3段の雛壇のような構造になっています。ステージ前のフロアが一番広くてそこの埋まり方が7~8割だったということで、3階はそもそも入れないようになっていて、2階も半分くらいの埋まりという形だったので、見渡した限り200人程度だったように思います。なので全体的には寂しい客入りだったと言わざるを得ない感じでした…

>エスアイさん

わざわざ補足ありがとうございます。
なるほど、そういうことだったんですね。

だとしたら、大阪の人口規模でその集客はちょっと寂しいですね。

新作も素晴らしかったのにその集客とは、もはやこの手のオールド・ファッションなピュア・メタルの需要はないんですかねえ…。