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WITHIN TEMPTATION “RESIST”

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もはやオランダを代表するバンドの枠を軽々と飛び越え、欧州を代表するメタル・バンドとなったWITHIN TEMPTATIONの通算7枚目のアルバム。

基本的には前作”HYDRA”の路線を踏襲する、ユニバーサルなスケール感に満ちた作風で、もはやそのサウンドからはハリウッド大作映画めいた壮大ささえ漂っている。

彼らの出自であるゴシック・メタルというジャンルは、「ゴシック」というワード通り、中世ヨーロッパをイメージさせるサウンドであり、彼らも初期にはその世界観を背負っていたのだが、今の彼らが描き出しているのは、歴史の全てを背負った「未来のサウンド」なのではないかとさえ感じられる。

もはやこの圧倒的な音楽世界が「メタル」という枠の中に収まっているのかどうかすら怪しいが、このクオリティを前にして「メタルか否か」なんて細かな難癖をつけることは難しいだろう。なぜならメタル・ファンとて、メタル・ファンである以前に音楽ファンであるはずなのだから。

もし本作に何らかのケチをつけることができるとしたら、それは単純に前作の比較においてのみで、ジャコビー・ジャディックス(PAPA ROACH)、アンダース・フリーデン(IN FLAMES)、ジャスパー・ステファーリンク(ベルギーの人気シンガー)という顔触れが、前作のゲスト陣ほどに意外性がなく、人によっては小粒に映ること、”Paradise”のような目玉となる楽曲に欠けることなどは、本作が前作に比べて「弱い」と評される原因となるかもしれない。

しかし私はとりあえず本作を聴いて前作に勝るとも劣らぬ感動を得たし、自分がメタルを好きな理由のひとつが「スケールが大きいから」だということをあらためて思い出させられた。

そう、私はホレたハレたといった卑近なテーマの歌ではなく、まだ見たことのない世界を描き出すような音楽を聴きたいのだ。そしてシャロン・デン・アデルの普遍的な魅力に満ちた美しい歌声は、新たな世界を創造する女神の歌声そのものである。【88点】







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