ULI JON ROTH / UNDER A DARK SKY

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「プロローグ・アルバム」としてリリースされた「PROLOGUE TO THE SYMPHONIC LEGENDS」から12年、ようやくリリースされた「SYMPHONIC LEGENDS」3部作の第一弾。

12年前はたしか「SOLDIERS OF GRACE」、「EUROPE EX FAVILLA」、「HIROSHIMA DE PROFUNDIS」というタイトルでリリースされることになっていたはずが、本作はそのどれにも該当しない。

まあ、12年も経てば色々事情が変わってくるのが当然なので、いちいちその辺に突っ込むのは野暮というものか。

正直諦めかけていたとはいえ(苦笑)、プロローグ・アルバムには当時かなり感動したので、期待して聴いたのだが…今ひとつピンと来ない。

いや、たしかに非常に個性的かつアーティスティックなクラシカル・ロック・オペラ作品であることは間違いない。

ただ、私が勝手にもっとオーケストラ中心の、言うなればイングヴェイのコンチェルト作品のシンフォニー版に歌を入れたようなものをイメージしていたために、ちょっと「外された」ように感じてしまったというか。

それに、本作で聴かれる音楽は件の「プロローグ・アルバム」より明らかに地味。ウリ自身による解説では本作は「私が作ってきた音楽のなかで最もダーク」だそうなので、意図的に地味になっているのかもしれないが、その辺を考慮してもやはり物足りない。

そして、もはや「仙人」として批判が許されないような存在になってしまっている彼に対してこんなことを言うのもアレだが、ギター・プレイもかつてほど研ぎ澄まされたオーラを放っていない。

率直に言って、私は本作を聴いて「老い」を感じてしまった。

オーケストラ・サウンドにしてもSCORPIONSが共演したベルリン・フィルに比較するとかなり説得力が薄いし(そもそも人数が違うし、使い方が異なるから一概に比較はできないが…)、マーク・ボールズにリズ・ヴァンドールというシンガーのキャスティングにしても小粒な感は否めず、ウリが表現しようとした音楽が完璧に表現されているとは思えない。

暴言かもしれないが、どうせウリのビジョンを完璧な形で表現できないのであれば、あのまま96年に出してしまったほうがよかったのではないか。

少なくとも日本では当時HR/HMのセールスが最高潮だったので、あの時期に出しておけば破産することもなかったかもしれないし、もっと予算をかけた壮大な作品を作ることもできたかもしれないのに…。

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