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TIMO TOLKKI’S AVALON “RETURN TO EDEN” アルバム・レビュー

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ティモ・トルキ(元STRATOVARIIUS, REVOLUTION RENAISSANCE)によるメタル・オペラ・プロジェクトの、前作” ANGELS OF APOCALYPSE”から約5年ぶりとなるサード・アルバム。

この手のメタル・オペラ・プロジェクトの目玉はやはりゲスト・シンガーだが、本作はトッド・マイケル・ホール(RIOT V)、アネク・ヴァン・ガースバーゲン(元THE GATHERING、現VUUR)、エドワード・ホーヴィンガ(元ELEGY, PRIME TIME、現MOTHER OF SIN)、ザック・スティーヴンス(元SAVATAGE、現CIRCLE II CIRCLE)、マリアンジェラ・デムルタス(TRISTANIA)と、日本のメタル・ファンの多くにとってはあまり「豪華」とは映らないものの、マイナーなりに個人的にはなかなか心憎いキャスティング。

特に、RIOT完全復活の立役者と言ってもいいトッド・マイケル・ホールの起用はさすが『Frontiers Music』ならではの慧眼で、スピード・チューンの#2”Promises”と、キャッチーなタイプの楽曲を思わせる#5”Now And Forever”という、露骨にSTRATOVARIUSを想起させる、すなわちティモ・トルキに期待されるタイプの楽曲において、ティモ・コティペルト以上に安定感のある歌唱で楽曲の完成度を高めている。

エドワード・ホーヴィンガが歌う#7”Limits”と”Give Me Hope”も、多くのティモ・トルキ在籍時のSTRATOVARIUSファンが望んでいるであろう速いパワー・メタル・チューンに仕上がっており、これまで以上にファンの期待に応えようという意志を感じる作品である(エドワード・ホーヴィンガの声はELEGY時代とちょっと変わった気がするが)。

先日のMetal Female Voices Fest Japan 2019で私をすっかり魅了したアネク・ヴァン・ガースバーゲンの歌声もやはり魅力的で、本作のチャームポイント(?)になっている。普段プログレッシヴでやや取っつきにくい楽曲を歌うことが多い彼女に、より歌声の魅力が素直に伝わりやすいキャッチーでメロディックな楽曲を歌わせた功績は大きい(主に私にとって/笑)。

その他の楽曲もおしなべて高品質にまとまっているが、メタル・オペラというには全体的にドラマティックな盛り上がりに欠け(何しろつい先日AVANTASIAの素晴らしいアルバムを聴いてしまっているだけに…)、単純にメロディック・メタルの作品としてもSTRATOVARIUS全盛期の輝きは取り戻せておらず、全体的にやや薄味な印象なのは否めない。

とはいえ、メロディック・メタルのファンが楽しめる水準は確実にクリアしており、キャスティングされているヴォーカリストたちの歌声に魅力を感じる層にとっては楽しめる一枚となっている。

バックを固めるメンバーが近年自国のミュージシャンの活用を推進している『Frontiers Music』らしく、SECRET SPHEREのメンバーを中心としたイタリアのミュージシャンたちであることも、本作がこれまでの作品より垢抜けた空気をまとっている理由になっている気もする。【83点】







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コメント

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No title

ティモ・トルキの久しぶりのアルバムにちょっと安心しました。
何しろベテランミュージシャンの訃報も増えているし、ティモ・トルキも躁鬱を抱えてる上しばらく音沙汰がなくてよもやと思ってしまいました。

>人さん

私も、罰当たりな言い方をするなら、早死にをするとしたら体型的にもメンタル的にもアンドレ・マトスではなくティモ・トルキなのではないかと思っていました(笑)。

裏方仕事でも名前も見れば安心するのですが、こうして新作が届くとついチェックしてしまう程度には今でも彼のファンです(笑)。