FC2ブログ

TWILIGHT FORCE “DAWN OF THE DRAGONSTAR” アルバム・レビュー

twilightforce03.jpg

世界遺産にも登録されている大銅山で知られる、SABATONを生んだスウェーデン中部の都市、ファールン出身のシンフォニック・パワー・メタル・バンドの3rdアルバム。

その勇壮で上質なシンフォニック・パワー・メタル・サウンドによって、デビュー作の時点で本国のチャートにもランクインし、ここ日本でもマニアの高い支持を得て、”Evoken Fest 2017”における来日時には熱狂的な歓迎を受けた。

しかし、前作”HEROES OF MIGHTY MAGIC”(2016)発表後、Voのクリレオンことクリスチャン・エリクソンが音楽的方向性の違いにより脱退、TRICK OR TREATやLUCA TURILLI'S RHAPSODYの活動で知られるアレッサンドロ・コンティがアリオンという芸名で加入した。

音楽性についてはこれまでと何ら変わっておらず、シンフォニック・メタルに興味がないメタル・ファンが聴いたら「ああ、RHAPSODY OF FIREのフォロワーね」の一言で片づけられそうなほど、RHAPSODY OF FIREに酷似したサウンドだが、自ら標榜する「アドベンチャー・メタル」というワードが表現する通り、より動的な印象が強く、本家RHAPSODY OF FIREも時に陥りがちだった「シンフォニックなだけでメタルとしてはちょっと退屈なパート」が存在しないことが彼らの強み。

明るいメロディやフォーキッシュなスパイスも巧みに活用したダイナミックな場面転換によるドラマ性も豊かで、裏打ちのツーバス疾走パートも多く、一般的なメタル・ファンにとっての親しみやすさという点では、今や本家以上とさえいえる。

新ヴォーカルのアレッサンドロ・コンティは、当然ながら音楽性には完全にフィットしており、前任者よりも広い音域と高い歌唱技術によってバンドの音楽的完成度を高めることに貢献している。

もっとも、歌唱の個性やヒューマンな味わい、そしてフロントマンとしての華という点では前任のクリレオンに軍配が上がるため、このメンバー・チェンジを手放しで喜ばないファンも多いのではないかと思われるが、スタジオ作品としてのクオリティは確実に上がっている。

よりテクニカルなヴォーカリストを得て、今後作曲が変に「高度化」してわかりやすさが減じてしまうことが懸念材料といえば懸念材料か(笑)。

いずれにせよシンフォニック・パワー・メタル・ファンであれば必聴の傑作。もはや新世代のRHAPSODY OF FIREはこのバンドと断言してしまっていいだろう。【87点】



関連記事
スポンサーサイト



コメント

非公開コメント