2019年 印象に残った10枚
今年も質の面から言えば豊作だった昨年に劣らぬ高品質な作品が数多くリリースされた1年だったと思います。基本的に近年は他人に薦めたくなるくらい気に入ったアルバム(と、何か一言物申したいアルバム)しかレビューしないようにしているのですが、年初の想定より意外とレビューしちゃったな、という感じです。
ワールドワイドなメタル・ファン一般的にはSLIPKNOT、ジャンルとしてのメタルにこだわりのない人にはTOOLとBRING ME THE HORIZONの新作、『BURRN!』誌読者的にはDREAM THEATERあたりが年間ベストになりそうな雰囲気ですが、私はそういった世評とは関係なく以下のようなセレクトとなりました。
掲載順は、厳密に順位というつもりではないですが、思いついた順なので実質的には本日の気分における順位のようなものかもしれません。アートワーク画像はAmazonへのリンクになっています。


AVANTASIA "MOONGLOW"
トビアス・サメットの底知れぬ才能に脱帽させられる欧州メタルの魅力を凝縮した名盤。
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BEAST IN BLACK "FROM HELL WITH LOVE"
やっぱり曲の良さがズバ抜けている。来日公演のパフォーマンスも今年1番でした。
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CYHRA “NO HALOS IN HELL”
「メタルはまだまだイケている」と錯覚(?)させてくれる、モダンな魅力に溢れたサウンド。こちらもとにかく曲がいい。
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WITHIN TEMPTATION “RESIST”
そんなに評判がいい感じではないですが、やはりこのスケールの大きさはそんじょそこらのバンドには出せませんよ。
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GALNERYUS “INTO THE PURGATORY”
もはやジャパニーズ・メタルの王者の風格を感じる、貫禄の1枚。
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AS I LAY DYING “SHAPED BY FIRE”
KILLSWITCH ENGAGEの新譜も悪くなかったですが、個人的にはメタルコア系ではやはりこれが一番。
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MAJESTICA “ABOVE THE SKY”
今年のメロスピ部門1等賞。ついにトミー・ヨハンソン(Vo, G)がその才能を完全開花させた感じです。
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THE DARK ELEMENT “SONG OF THE NIGHT SINGS”
埋もれるべきでない才能を2人まとめて救い上げたという点で、このプロジェクトは意義深い。
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GYZE "ASIAN CHAOS"
メロデス系だと他にNIGHTRAGEやINSOMNIUMあたりが良かったですが、やはり日本人である私の琴線に一番触れてきたのがこのバンドでした。
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NORTHTALE “WELCOME TO PARADISE”
STRATOVARIUS直系のキレイめメタル。今年の私的ブライテスト・ホープですね。
→レビューはこちら
2019年の印象としては、ここ数年の傾向ではあるのですが、病気で活動を休止したり、亡くなったりするミュージシャンが急増したな、というのがあります。HR/HM第一世代のミュージシャンたちがいよいよ限界を迎えつつあることを感じさせられました。
そして長らくCD大国だった日本でもついにサブスクリプション型の配信サービスが完全に主流となった感があり、『ROCKIN'ON 』がWebでは普通にJUDAS PRIESTやIRON MAIDENなどのクラシックなメタルも扱うようになるなど、長らくメタルを聴いてきた身としては2010年代の終わりに来て、音楽シーンや音楽メディアの在り方が大きく変わったことを痛感させられます。
上記の10選に日本のバンドからはGALNERYUSとGYZEをセレクトしましたが、世間一般的には米ビルボードで13位という日本国籍のアーティストとして史上最高の成績を収めたBABYMETALの活躍、そして近年じわじわと再注目されていた人間椅子が、今年いよいよ「イカ天」時代を超える全盛期ともいえる状況を迎えるなど、欧米のメタル・シーンとは無関係な、日本独自のコンテクストを持つアーティストの活躍が目立ったように思います。
などなど、世の中の変化が加速していることを感じつつ、一人の人間の音楽の趣味というのはそうそう変わらないもので、その結果こういうセレクトになっています(笑)。サウンドはともかく、アーティストとしては意外と新しいものも選んでいるな、という気もしているんですけどね。
それでは皆さん良い年をお迎えください。
ワールドワイドなメタル・ファン一般的にはSLIPKNOT、ジャンルとしてのメタルにこだわりのない人にはTOOLとBRING ME THE HORIZONの新作、『BURRN!』誌読者的にはDREAM THEATERあたりが年間ベストになりそうな雰囲気ですが、私はそういった世評とは関係なく以下のようなセレクトとなりました。
掲載順は、厳密に順位というつもりではないですが、思いついた順なので実質的には本日の気分における順位のようなものかもしれません。アートワーク画像はAmazonへのリンクになっています。
AVANTASIA "MOONGLOW"
トビアス・サメットの底知れぬ才能に脱帽させられる欧州メタルの魅力を凝縮した名盤。
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BEAST IN BLACK "FROM HELL WITH LOVE"
やっぱり曲の良さがズバ抜けている。来日公演のパフォーマンスも今年1番でした。
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CYHRA “NO HALOS IN HELL”
「メタルはまだまだイケている」と錯覚(?)させてくれる、モダンな魅力に溢れたサウンド。こちらもとにかく曲がいい。
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WITHIN TEMPTATION “RESIST”
そんなに評判がいい感じではないですが、やはりこのスケールの大きさはそんじょそこらのバンドには出せませんよ。
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GALNERYUS “INTO THE PURGATORY”
もはやジャパニーズ・メタルの王者の風格を感じる、貫禄の1枚。
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AS I LAY DYING “SHAPED BY FIRE”
KILLSWITCH ENGAGEの新譜も悪くなかったですが、個人的にはメタルコア系ではやはりこれが一番。
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MAJESTICA “ABOVE THE SKY”
今年のメロスピ部門1等賞。ついにトミー・ヨハンソン(Vo, G)がその才能を完全開花させた感じです。
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THE DARK ELEMENT “SONG OF THE NIGHT SINGS”
埋もれるべきでない才能を2人まとめて救い上げたという点で、このプロジェクトは意義深い。
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GYZE "ASIAN CHAOS"
メロデス系だと他にNIGHTRAGEやINSOMNIUMあたりが良かったですが、やはり日本人である私の琴線に一番触れてきたのがこのバンドでした。
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NORTHTALE “WELCOME TO PARADISE”
STRATOVARIUS直系のキレイめメタル。今年の私的ブライテスト・ホープですね。
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2019年の印象としては、ここ数年の傾向ではあるのですが、病気で活動を休止したり、亡くなったりするミュージシャンが急増したな、というのがあります。HR/HM第一世代のミュージシャンたちがいよいよ限界を迎えつつあることを感じさせられました。
そして長らくCD大国だった日本でもついにサブスクリプション型の配信サービスが完全に主流となった感があり、『ROCKIN'ON 』がWebでは普通にJUDAS PRIESTやIRON MAIDENなどのクラシックなメタルも扱うようになるなど、長らくメタルを聴いてきた身としては2010年代の終わりに来て、音楽シーンや音楽メディアの在り方が大きく変わったことを痛感させられます。
上記の10選に日本のバンドからはGALNERYUSとGYZEをセレクトしましたが、世間一般的には米ビルボードで13位という日本国籍のアーティストとして史上最高の成績を収めたBABYMETALの活躍、そして近年じわじわと再注目されていた人間椅子が、今年いよいよ「イカ天」時代を超える全盛期ともいえる状況を迎えるなど、欧米のメタル・シーンとは無関係な、日本独自のコンテクストを持つアーティストの活躍が目立ったように思います。
などなど、世の中の変化が加速していることを感じつつ、一人の人間の音楽の趣味というのはそうそう変わらないもので、その結果こういうセレクトになっています(笑)。サウンドはともかく、アーティストとしては意外と新しいものも選んでいるな、という気もしているんですけどね。
それでは皆さん良い年をお迎えください。
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コメント
良いお年を
被ったのは
Avantasia
Cyhra
ガルネリウス
Majestica
Northtale
の5枚になります。
やはり良いものは共通して良いということになりますが、その内Cyhraはこのサイトのレビューを参考にさせて頂きました。
本年もお世話になりました。
良い年をお過ごしください。
2019-12-31 03:57 Ario✠cH URL 編集
1 Opera Magna / del Amor y otros Demonios
2 Galneryus / Into The Purgatory
3 Myrath / Shehili
4 Soilwork / Verkligheten
5 Dimhav / The Boreal Flame
6 Insomnium / Heart Like A Grave
7 Beast In Black / From Hell With Love
8 Suicidal Angels / Years Of Aggression
9 Allegaeon / Apoptosis
10 Pretty Maids / Undress Your Madness
次点 Aephanemer 、Arch / Matheos、Devil Within、Equipoise
メロハー
1 Find Me / Angels In Blue
2 The Defiants / 続章
3 Work Of Art / Exhibits
4 First Signal / Line Of Fire
5 Dogface / From The End To Beginning
6 Lovekillers / S.T.
7 X-Romance / Voices From The Past
8 Tony Mills(R.I.P....) / Beyond The Low
9 Crazy Lixx / Forever Wild
10 Toby Hitchcock / Reckoning
次点 Restless Spirits、Rob Moratti、SOTO、Starbreaker
メタルの1位は3部作合わせての評価なので、実質1位はGalneryusかも?
メロハーだとやっぱりダニエル・フローレスの曲と音が自分の琴線に触れる作品が多いなあと再確認しました。3枚入れてしまった(笑)。
今年はデビル・メイ・クライ5プレイしたいがために今更PS4を買って(FF7のリメイクに備えてというのもありましたが)案の定ドハマりし、他にもデトロイト・ビカム・ヒューマン等にものめり込んでいたので、例年より聞く時間が減りましたがそのおかげで(一応)10位までに絞れたのかもしれません。
では良いお年を。
2019-12-31 23:47 YT URL 編集
No title
去年は管理人様オススメのNORTHTALEとTHE DARK ELEMENTがツボでした。ありがとうございます。
2020年はRAGE、PUMPKINS UNITED、GRAVE DIGGERの新譜が控えてて楽しみ極まりないのですが、やはり春に来日するIRON MAIDENのライブを糧に仕事を頑張ろうと思います(笑)
今年も宜しくお願いします。
2020-01-01 19:01 珍獣メガネコアラ URL 編集
>Ario✠cH さん
CYHRA以外は全てメロディック・パワー・メタルど真ん中ですね(笑)。今年もよろしくお願いいたします。
2020-01-03 15:56 adore URL 編集
>YTさん
毎年メロハーだけで10枚別枠で選べるのが凄いですね。私だと聴いたメロハーほぼ全部選出しないと10枚になりません(笑)。
ダニエル・フローレスはもはや『Frontiers Music』のエースの1人ですから、彼の関わった作品にハズレはないですね。
2020-01-03 16:06 adore URL 編集
>珍獣メガネコアラさん
NORTHTALEやTHE DARK ELEMENTのようなザ・北欧なメロディがツボでいながら、RAGEやGRAVE DIGGERのような無骨なジャーマン・パワー・メタルに一番思い入れがあるんですね。
IRON MAIDENの来日はメタラーにとってはオリンピックみたいなものですから楽しみですね。いい席で観られるといいのですが。
2020-01-03 16:09 adore URL 編集
今年もよろしくお願いします
AVANTASIAとBIBは圧倒的ですね。
他ではORION'S REIGN、GLORYHAMMER、TWILIGHT FORCE、FREEDOM CALL、OPERA MAGNA辺りも非常に優れたパワーメタル作品だったと思います。
今年も良いアルバムに沢山巡り合えるといいですね。
個人的にはCARCASSとHELLOWEENが楽しみです。
2020-01-04 19:56 元学生メタラー URL 編集
>元学生メタラーさん
BEAST IN BLACKとAVANTASIAが圧倒的、と感じる感性もそのシンクロ率を証明している気がします。
そういう意味ではこのブログにあまり「発見」はないのかもしれませんが(笑)、今年もよろしくお願いいたします。
2020-01-05 01:17 adore URL 編集
なんか驚きです!
それどころか、名前の知らないバンドばかりでして、私のおじさん化はここまできてるのかと笑ってしまいます。
2020-01-06 06:25 グラハムボネ太郎 URL 編集
>グラハムボネ太郎さん
私はとりあえず国内盤が出て、『BURRN!』誌でレビューされる程度のものはとりあえず名前と音楽性を覚えているものが多いですし、自分好みの音楽性っぽければチェックしてみるようにしていますが、近年は海外のサイトの年間ベストなどを見ても知らないアーティストが結構多いです。
まあ、いずれにせよ世の中全ての音楽を聴くことなんてできないわけですから、自分が自然に聴きたいと思える範囲で聴いていればいいのではないでしょうか。
2020-01-07 00:33 adore URL 編集