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2010年代のベスト・メタル・アルバムを選んでみました

以前2000年代のベストを選出した時には、2010年代のベストを選べる時期までこのブログを続けているかどうかあまり確信がありませんでしたが、(私の体感では)意外とすぐにそのタイミングが来てしまいました。

人生、歳を重ねるごとに時の流れの加速が止まりません。ジャネーの法則というやつですね。

2000年代はパワー・メタルやメタルコアなど、私が良いと思えるタイプのメタルがそれなりに人気があって、メタル・ファンやメタル・シーンにおけるトライブ/派閥の一員として存在できている感じがあり、おこがましい言い方をすれば私のセレクトがそういうトライブの意見をある種代弁できるようなものになっていると思えました。

しかし、2010年代は私が好むタイプのメタルというのは、個々のバンドや作品のレベルではともかく、シーン全体としてはかなり低調というかありていに言うと人気がなくなり、自分のセレクトはメタラーの中でもかなり少数意見というか、パーソナルな印象のものになってしまいました。

まあ、元々単なる個人ブログなのでそれでいいっちゃいいのですが、一応こういうサイト/ブログを長年やっている身として、それなりにアンテナは張って、できるだけ広くメタル・シーン全体をウォッチというかチェックしようとはしてきたので、3パターンの「2010年代ベスト」を作成してみました。

10ではなく15ずつ選んでいるのは、単に候補作が多くて絞り切れなかっただけです(笑)。

『BURRN!』誌っぽいベスト15

01. JUDAS PRIEST "FIREPOWER"(2018)
02. METALLICA "HARDWIRED... TO SELF-DESTRUCT"(2016)
03. IRON MAIDEN "THE BOOK OF SOULS"(2015)
04. MEGADETH "DYSTOPIA"(2016)
05. DREAM THEATER "DISTANCE OVER TIME"(2019)
06. SLAYER "REPENTLESS"(2015)
07. ARCH ENEMY "WAR ETERNAL"(2014)
08. MR.BIG "WHAT IF..."(2010)
09. BLACK SABBATH "13"(2013)
10. ACCEPT "STALINGRAD"(2012)
11. CARCASS "SURGICAL STEEL"(2013)
12. MOTORHEAD "BAD MAGIC"(2015)
13. ANTHRAX "WORSHIP MUSIC"(2011)
14. DEF LEPPARD "DEF LEPPARD"(2015)
15. VAN HALEN "A DIFFERENT KIND OF TRUTH"(2012)

どれも円熟したベテランならではの良いアルバムですが、ここにバンドの最高傑作と言い切れるアルバムがあるかというと、その点に弱さがありますね…。


グローバルスタンダードっぽいベスト15

01. SLIPKNOT "WE ARE NOT YOUR KIND"(2019)
02. BRING ME THE HORIZON "SEMPITERNAL"(2013)
03. TOOL "FEAR INOCULUM"(2019)
04. GOJIRA "MAGMA"(2016)
05. GHOST "MELIORA"(2016)
06. DEAFHEAVEN "SUNBATHER"(2013)
07. BEHEMOTH "THE SATANIST"(2014)
08. BARONESS "GOLD AND GRAY"(2019)
09. AMON AMARTH "JOMSVIKING"(2016)
10. AVENGED SEVENFOLD "NIGHTMARE"(2010)
11. SABATON "CAROLUS REX"(2012)
12. BABYMETAL "METAL RESISTANCE"(2016)
13. HIGH ON FIRE "ELECTRIC MESSIAH"(2018)
14. VOLBEAT "OUTLAW GENTLEMEN & SHADY LADIES"(2013)
15. BETWEEN BURIED AND ME "COMA ECLIPTIC"(2015)


2010年代以前から高い人気を誇っていたSLIPKNOTやDISTURBED、RAMMSTEINなどを超えるような存在は出て来ず、評論家やマニア筋に評価されたのはスラッジ・メタルやブラックゲイズなど、ポップ・チャートでの成功は望めないようなバンドばかりで、メタルがアンダーグラウンドに向かっていった印象の10年間でした。

アンダーグラウンドこそがメタルに相応しい、という価値観もあるとは思いますが、メタルがジャンルとして大きくなったのはアンダーグラウンドに留まらない魅力を備えたバンドが登場することでリスナー(ひいては将来のプレイヤー)の裾野が広がったからだと思っているので、やはり「入口」になるような人気バンドが出てきてほしいなあ、というのが私の希望です。


個人的ベスト15

01. BEAST IN BLACK "BERSERKER"(2017)
02. THOUSAND EYES "DAYS OF SALVATION"(2018)
03. HELLOWEEN "STRAIGHT OUT OF HELL"(2013)
04. DOLL$BOXX "DOLLS APARTMENT"(2012)
05. AVANTASIA "MOONGLOW"(2019)
06. STRATOVARIUS "NEMESIS"(2013)
07. WITHIN TEMPTATION "THE UNFORGIVING"(2010)
08. BLOOD STAIN CHILD "EPSILON"(2010)
09. CAIN’S OFFERING "STORMCROW"(2015)
10. ACCEPT "BLOOD OF THE NATIONS"(2010)
11. MYRATH "LEGACY"(2016)
12. GALNERYUS "RESURRECTION"(2010)
13. PRIMAL FEAR "RULEBREAKER"(2016)
14. Unlucky Morpheus "CHANGE OF GENERATION"(2018)
15. BLESSED BY A BROKEN HEART "FEEL THE POWER"(2012)

こういう、長い期間の中から選ぶとなると、作品の出来もさることながら、自分の記憶とどう結びついているかも選出基準に影響してきますね。

例えば、ACCEPTの"BLOOD OF THE NATIONS"を選んでいるのは、LOUD PARK10で観たライブ・パフォーマンスが人生で優に100本以上観ているライブの中でも1、2を争うほどの感動というか高揚感を得られたことに起因しています(いや、アルバム自体も強力なリフ満載の名盤ですが)。

そういう意味だとBABYMETAL、特に1stは上記のリストを超越した特別な存在ですね。あえて上記のリストには入れませんでしたが、サウンドや楽曲の良し悪しを超越した「特別枠」だとお考え下さい。

だって、2011年にWeb上で発見し、2012年に600人しか入らないO-WESTで、しかも3曲だけのイベント出演を観た彼女らを、特に追う気持ちもなかったのにROCK IN JAPAN、サマソニ、フジロック(もちろんラウパも)とフェスでどんどん大きくなっていくのを目撃し、しまいには特にメタルに興味のない会社の人に誘われて東京ドーム公演を観に行くことになり、アルバムはアメリカのビルボードで13位って、そんな「奇跡の軌跡」を目撃できたことってやっぱり超特別ですよ。 

あとは陰陽座も、2010年代に発表されたアルバムどれもが上記のリストに入ってもおかしくない傑作揃いだったと思うので、こうして本文で補足しておきます。

※関連エントリー

2000年代のベストを選んでみました

HR/HMアルバム各年代ベスト11
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コメント

非公開コメント

B!には言及するほどのものは全く無いのですが

個人的に2010年代で最も印象に残ったのはPeripheryの出現でした。

アメリカで、しかもプログレメタル界隈から派生した全く新しいメタルムーブメントが、ギター関連のビジネスなどにも大きく影響を及ぼしながら成長してゆく様と、そのほぼ中心で成長し続けていったPeripheryは、アメリカにおいて新しいメタルスタンダードを確立したといっても過言では無いと思います。

彼らの1stアルバムが世に出る前の2009年の秋頃から彼らの存在を知り、Djentというムーブメントを知れたのはとても幸運だったと思います。

それとやはりBabymetalですね。
彼女達の出現も新しいメタルの可能性を示してくれたと思います。

しかしながら彼らの存在は、例えばB!に代表される古くて保守的なメタル層にはあまり受け入れられていないように思えます。
2010年代はこうしたメタルにおけるジェネレーションギャップに完全に楔を打ち込んで、分断した時代だと感じました。

>Ario✠cH さん

PERIPHERYも、20枚選ぶなら真ん中のリストに入っていたと思います。

Djent自体は2000年代のうちからMESHUGGAHが打ち出して注目されていたので、少し優先度を下げました。個人的な思い入れの入らないランキングなので(笑)。

日本においてはやはりBABYMETALでしょうね。彼女ら以上にインパクトのある存在は2010年代を通して世界的にも希少だったと思います。

ただ、日本ではメタルファンの新陳代謝は進みませんでしたね。
それは『BURRN!』誌のせいだけではないと思いますが、同誌が90年代に舵取りを誤った感は否めません。

No title

メタルのような「入口」になるような人気バンドは今はアニソンやV系なのでしょうね。

Peripheryはそこそこ有名なのにバンドだけで生活できない現状を話してるのがやはりか、という感じでしたね。

>人さん

そのサウンドにメタルの影響が感じられる、という意味ではアニソンやV系はたしかにそうなのですが、そもそもの人気がさほどでないので(例えば往年のB'zやX JAPAN、BON JOVIやGUNS N' ROSESに比べて)、だいぶ狭い入口にしかならないというのが実情でしょうね。

PERIPHERYのように全米20位台のスマッシュ・ヒット・アルバムを複数枚出していても、それだけでご飯が食べられないのだとしたらなかなかメタルで食っていこうと思う人も少なくなりそうですね…。

かなり前からこちらのブログを参考にさせていただいております。

遙か昔にコメントさせていただいた記憶もあるのですが、自分でもよくわからなくなってしまいました…

adoreさんの個人的ベストの中にBLESSED BY A BROKEN HEART "FEEL THE POWER"がランキングされており、思わずコメントしたくなってしまいました!

BEAST IN BLACKがメタルの救世主のように人気がある現在を見ると、BBABHがずっと続いていたら、その立場は違っていたかもと思っていたりします。

ハードな質感を保ちつつもポップでダンサブルな曲も多く、素晴らしいメロディーが沢山詰まっている傑作だと思います。

解散してしまったように聞いていますが本当ですかね?とても残念です…

最後になりますが、今後も更新を楽しみにしております。のんびり続けてください!

>ジンジャーさん

BEAST IN BLACK、個人的には「メタルの救世主」だと思っていましたが、それが私以外の人にも共通認識だったとは驚きです(笑)。

BLESSED BY A BROKEN HEARTの "FEEL THE POWER"は当サイトの2012年ベスト・アルバムですから、ここに選出するのは自然なことでした。

残念ながら本作発表後にVoが脱退し、ヘルプを迎えたりしてしばらく活動していましたが、ほどなく解散してしまいました。

世が世なら、あるいはレコード会社から十分なサポートが受けられていれば、もっとビッグになれていたのではないかという気がするのですが…。

これからもマイペースでやっていきますので、今後ともよろしくお願いいたします。