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TESTAMENT "TITANS OF CREATION" アルバム・レビュー

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TESTAMENTの12作目のフル・アルバム(リ・レコーディング作”FIRST STRIKE STILL DEADLY”は除く)。

前作“BROTHERHOOD OF THE SNAKE”(2016)に引き続き、ギターはアレックス・スコルニックとエリック・ピーターソン、リズム隊はスティーヴ・ディジョルジオ(B)にジーン・ホグラン(Dr)という「スラッシュ虎の穴」的強力ラインナップ(ジェイムズ・マーフィーとデイヴ・ロンバードを擁していた”THE GATHERING”の頃のラインナップも現在に劣らず強力だったが)。

必ずしも徹頭徹尾スラッシーに突っ走っているわけではないが、頭2曲に勢いがあり、終わり2曲(アウトロ的なインストの#12”Catacombs”は除く)に速い曲を持ってくることで全体として押しが強い印象のアルバムになっている辺り、さすがこの道30年以上の古豪ならではの老獪さ。

ブラック・メタルなど新しいエクストリーム・メタルのエッセンスなども導入しつつも、トータルな印象としてはオールドスクールなスラッシュ・メタルに感じられるという匙加減も絶妙で、この辺に失敗して支持を失うバンドも多い中、彼らがこのシーンのトップ・バンドであり続けることができる所以はこのバランス感覚があってこそ。

私が彼らを好きになるきっかけとなったデビュー作”THE LEGACY”収録の名曲”Over The Wall”や”First Strike Is Deadly”、”Apocalyptic City”などで聴けたような様式センス溢れる泣きのギター・ソロは聴かれないが、今の彼らにそれを期待するのは野暮というものだろう。

最高傑作かどうかはともかく、そんじょそこらのバンドにはとうてい作りえない強力作であることは間違いなく、SLAYERなき後、スラッシュ・メタルの「帝王」たるに相応しいバンドはもはや彼らしかいないのではないか。


これも結局コロナのせいで撮影ができないからこういうアニメーション形式のMVになったみたいですね。




蛇足ながら、TESTAMENTというと最近チャック・ビリー(Vo)とスティーヴ・ディジョルジオ(B)がEXODUS、DEATH ANGELと回っていた” THE BAY STRIKES BACK 2020”ツアーで新型コロナウィルスに感染したことがニュースになっていました。

EXODUSのゲイリー・ホルト(G)やDEATH ANGELのウィル・キャロル(Dr)も感染し、後者は集中治療室送りで12日間に渡って昏睡状態になるなど散々なことになっていたようですが、こんなに「強い音」を出す人たちが感染してしまうのだから、やはり新型コロナウィルスは恐ろしいですね。

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コメント

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No title

チャックとスティーブが新型コロナに感染していて心配です
特にチャック体型的にも健康的な生活はしてなさそうなので

>のなめさん

欧米はホントに大変なことになっていますね…。

おっしゃる通り、チャック・ビリーは色々合併症とか持っていそうな体型ですし(苦笑)、年齢も50代後半と還暦が見えてきているだけに、いっそう心配ですね。

期待を裏切らない力作

点数をつけるなら、どれぐらいですか??

>JAVANさん

私にスラッシュ・メタルのアルバムの採点をしろとおっしゃる?(笑)。

まあ、あえてつけるなら86点というところでしょうか…。

No title

前作といい今作といい今まさにノっている雰囲気がありますね。
個人的に今年出たエクストリーム系メタルでは今のところ1番です。
KREATORやOVERKILLとともにスラッシャーの老舗としてこれからも頑張ってほしいと思います。

BONFIREの新作も素晴らしい出来だったのでぜひ聴いてみてください。

>元学生メタラーさん

TESTAMENTはここに来て妙に調子を上げてますね。

90年代にはスラッシュ・メタルのバンドが50代を超えてもスラッシュしているとは夢にも思っていなかったのですが。

BONFIREも最近好調ですよね。聴いてみます。