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BONFIRE “BYTE THE BULLET” (2017) アルバム・レビュー

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せっかく前エントリーで“TEMPLE OF LIES”を2年越しでレビューしたので、ついでにその前作にあたる本作もレビューしてしまおうかと思います。

前身バンドの結成は1972年にまでさかのぼり、BONFIRE名義でデビューしたのも1986年と、結構なキャリアを誇るドイツの中堅HR/HMバンドの、通算14作目に当たるオリジナル・アルバム。

本作の前作にあたる"GLORIOUS"(2015)は、かつてACCEPTの"EAT THE HEAT"(1989)で歌っていたことで知られるデヴィッド・リースを迎えていたが定着せず、JADED HEARTをはじめ、ZENOやSILENT FORCE、BLOODBOUNDなど数多くのバンドにおける活動で知られるマイケル・ボーマンを迎えるもこれまた定着せず、変にキャリアと知名度がある人材に懲りたのか、MASTERS OF DISGUISEなるほぼ無名のパワー・メタル・バンドで歌っていたアレックス・シュタールを迎えて制作したのが本作である。

本作のオープニングを飾る#1 "Power Train"はまんま”Hellion~Electric Eye”で、次作“TEMPLE OF LIES”のオープニング・ナンバーがかなり露骨に"Painkiller"だったことを考えると、よっぽどJUDAS PRIESTが好きなんだろうなあ、という感じ(笑)。

続く#2 "Stand Up 4 Rock"も疾走感のあるメタリックな曲で、この序盤の流れに本作のメタリックな印象が象徴されている。

クラシックの名曲をつなげてアレンジした#11 “InstuMetal”などもある意味非常に「メタルっぽい」アプローチで、何が彼らを今さら古典的なメタルに走らせたのか。

これが生きのいい若いヴォーカリストの加入効果だとしたら、歌なしのこういう曲までやらせてしまうとは凄い影響力ですね。アンチエイジング効果というやつですかね(笑)。

とはいえバラードなどには従来のメジャー感のあるアリーナ系ハード・ロック・サウンドの名残が顕著だし、歌メロのキャッチーさにはかつてのスタイルが生きているので、従来のアメリカン・テイストなBONFIREが好きだった人も楽しめるはず。

全体的にはベテランらしいクオリティの高さで、80年代型のメタルが好きな人なら楽しめる佳作だが、楽曲単位でもアルバム単位でも、若干の冗長さが感じられるのが惜しい。

#14 “Sweet Obsession”は彼らの代表作である”FIREWORKS”収録曲のリメイクだが、この曲は前作"GLORIOUS"でもセルフ・カヴァーしていたので、仕上がりに納得いっていなかったのでしょうか(笑)。【84点】





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コメント

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No title

先日のAXEL RUDI PELLに引き続き怒濤のBONFIREレビューに一人感激しております(コメントが全然無いのが寂しい・・・)。ARPと同様、国内盤のリリースが無くなって久しいため知名度は低いと思いますが未だ優れたメロディアスHR/HM作品をコンスタントにリリースする貴重なバンドだと思っております。管理人様のレビュー通り、ここ数作のアルバムは特に内容充実してますね。本音を言えばクラウス・レスマンのVoが恋しいところですが、現Voもなかなかがんばっておりますのでこのまま末永く活動して欲しいものです。

3作連続レビューお疲れ様です。何気にアレックスが加入してからの作品全部(カヴァー・アルバムも含めて)紹介しましたね(笑)。彼の声のおかげか近作(前作にはメタリックに疾走する曲やアップテンポなのも一応ありましたが)より明らかに若々しい勢いが蘇った印象がある初参加の今作がレビューされた3作の中では一番気に入っています。

ただ前作でも録り直していた「Sweet Obsession」、Voが変わる度に収録するつもりなのかとは思いましたが(笑)。

>rassieさん

こういうキャリアが長い割に知名度がイマイチなバンドについてはやはりコメントを書けるほど知識がある人が少ないのではないでしょうか。

とりあえず前作は国内盤が出ていましたが、今回はないみたいですね…。

クラウス・レスマンは良いVoだったので惜しむ気持ちもわかりますが、近年の活気ある作風はやはり若いVoが入ったからこそ実現できたものなのではないかという気がします。

>YTさん

BONFIREのマイブームが起きている今じゃないと書けないと思ったので、勢いで書きました(笑)。

きっと私はこのヴォーカリストが好きなんだと思います(笑)。

レビューをご覧いただけばお分かりの通り、私は"TEMPLE OF LIES"の方が好きですが、本作の方がボリュームもバラエティもあって良い、と感じる人がいるのは納得できます。

"Sweet Obssesion"はよほどお気に入りなのか、あるいはすぐに辞めてしまったデヴィッド・リースへのあてつけなのかもしれませんね。