METALLICA / DEATH MAGNETIC

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本年度最大のメタル系話題作として既にあちこちでさんざん語られているので今更という感もありますが、一応当サイト、当ブログもメタルサイトの端くれとしてレビューしてみたいと思います。

モンスター・アルバム「METALLICA」以来の盟友であるプロデューサーのボブ・ロックと手を切り、リック・ルービンをプロデューサーに迎え、「METALLICAがメタルに回帰した」という前評判で話題となったアルバム。

たしかに一聴した際にはそのリフを中心としたアグレッシヴなサウンド、ファストなリズムと展開によって「あの」METALLICAが帰ってきた!という印象を受ける音楽である。

しかし、よく聴けば随所に90年代以来のルーズな感覚も残っており、「整合感を高めたST.ANGER」というような印象もなくはない。

全体的には「MASTER OF PUPPETS 2008」を作ろうとした結果、むしろ「…AND JUSTICE FOR ALL 2008」に近いものが出来てしまった、といった感じのアルバムで、「MASTER OF PUPPETS」や、ラーズが事前のインタビューで表現していた「RIDE THE LIGHTNING」にならなかったのは、やはりバンド一の様式センスの持ち主だったクリフ・バートンがいなかったからだろう。

とはいえ、当時のようなハングリー精神があるはずもない超大物の彼らが過去をそのまま再現すること自体に無理があるのも確かで、このオーガニックな音作りも含め、このサウンドこそが「現在のMETALLICAが再びメタルに向き合った結果」なのだろう。

とりあえず「昔、好きだったんだよね」という「元・メタルファン」はそれなりに納得できる仕上がりなのではないか。所々叙情的といってもいいフレーズが飛び出してくることも好印象。

しかしWHITESNAKEといいEXTREMEといい、HR/HM復活が本格化してくるとこういう「過去に回帰してみました」作を出してくるのがあざといなぁ(苦笑)。

ま、なんだかんだ言ってそれを楽しんでしまう私のような人間もいるわけで、別にいいんだけど。

とはいえ、WHITESNAKEやEXTREMEにはもはや「時代の流れに便乗する」以上のことはできないが、METALLICAには「シーンの流れを決定付ける」力があるはずで、彼らがこうしたアルバムを出すことによって世の多くの人が「メタル復活」の印象を受けるとしたら、なかなか意味がある作品だ。
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