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TEARS OF TRAGEDY "TRINITY"アルバム・レビュー

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日本のメロディック・パワー・メタル・バンド、TEARS OF TRAGEDYの通算4作目となるフル・アルバム。

このバンドのことは一応デビュー当時から知っていて、J-POPっぽいヴォーカル・メロディをフィーチュアしたメロディック・パワー・メタルとして「結構いいね」と思っていたのですが、本作はいよいよJ-POPとして売れていいレベルにクオリティが上がってきていて驚きました。

いや、実際このアルバムが90年代にメジャー・レーベルからリリースされていたら結構売れたんじゃないでしょうか。実はHR/HM的なエッセンスを隠し味にしてきたビーイングが契約してもおかしくないサウンドだと思います。

HARUKA(Vo)の歌声が故坂井泉水(ZARD)を思わせることもそういう印象を強めているわけですが、この独特の儚さを感じる歌声の魅力はきっと日本人にしかわかるまい…と思っていたらYouTubeのコメント欄などを見るとかなり海外からの書き込みも多く、このバンドの音楽は日本人向けのようで意外と(?)普遍的な魅力があるのかもと思いました。

初期はもう少しあからさまにクサメタルっぽいアレンジだったような気がしますが、本作のモダンなタッチのサウンドの方がこのバンドの持つ個性や独特のメジャー感にマッチしていますね。

このブログの読者に伝わるかどうかわかりませんが、私が好きなKeyのゲーム/アニメの主題歌、"鳥の詩"や"My Soul, Your Beats"に通じる、儚さと飛翔感が同居する不思議なフィーリングがあって、個人的な琴線に触れまくるんですよね。

バンドが描こうとするものにクオリティが追いついた感のある傑作だと思います。日本人だけが作れるメロディック・パワー・メタルとしてもっと広く知られ、評価されてほしい音楽です。

しかしここまで音楽が洗練されてくると、このいかにもクサメタル然としたバンド名とちょっとミスマッチなような気がしますね。【87点】





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コメント

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No title

声を張りあげて歌う主張するタイプのヴォーカルではないのですね
喉や音を大事にして歌っている感があります
アグレッシヴな金切りハイトーンバリバリのメタル然としたヴォーカルではないとは思いますが、
スピードを落としたボーカロイドっぽいのもそもそもこういう発声の曲調がある年代の日本のオタク界隈で脈々とあったような感じですね

>このブログの読者に伝わるかどうかわかりませんが、私が好きなKeyのゲーム/アニメの主題歌、"鳥の詩"や"My Soul, Your Beats"に通じる、儚さと飛翔感が同居する不思議なフィーリングがあって、個人的な琴線に触れまくるんですよね。
もう10年以来見ていますが、こう言う話もまた、あまり表立って話してこなかった気がしますね(笑)

No title

割とモダンなはずの音作りですが、強烈なノスタルジーを感じるのは私がビーイングで育ったからでしょうか。売り方次第でどうとでも売れそうに思えるのですが、その為にはメタル要素がまだきついんでしょうね。
個人的な感想は、シンガーが美人になって、80%くらい聴き易くなった大鴉でした(失礼)

声質は確かにLiaさんにも坂井泉水にも似てますね。すごく好みの声質なんですが、なんとも違和感がぬぐえないのがひっかかるところです。

>人さん

声を張っても張っているように聴こえないタイプの声質・歌い方と言えるかもしれませんね。

このブログではHR/HM以外の話題は基本的にしないようにしていますが、「鳥の詩」に関しては、ブログ内検索(PCのみ)をかけるとちょうど11年前のエントリーが上がってきますね(笑)。

>結城真之介さん

この音にノスタルジーを感じるのは、我々アラフォー世代が聴いてきた音楽との共通性もさることながら、このバンドの曲調やメロディそのものにそういうエッセンスが入っているからこそ、だと思いますし、そういう点に心惹かれている気がします。

たしかに一般層に売れるにはちょっとメタル要素が強すぎるのだと思いますが。

このサウンドにこういうVoが乗る「違和感」を「個性」と解釈できるかどうかがこのバンドに対する評価を分けるのではないでしょうか。